漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之のブログ 女性詩、漢詩・建安六朝・唐詩・李白詩 1000首:李白集校注に基づき時系列に訳注解説

李白の詩を紹介。青年期の放浪時代。朝廷に上がった時期。失意して、再び放浪。李白の安史の乱。再び長江を下る。そして臨終の歌。李白1000という意味は、目安として1000首以上掲載し、その後、系統別、時系列に整理するということ。 古詩、謝霊運、三曹の詩は既掲載済。女性詩。六朝詩。文選、玉臺新詠など、李白詩に影響を与えた六朝詩のおもなものは既掲載している2015.7月から李白を再掲載開始、(掲載約3~4年の予定)。作品の作時期との関係なく掲載漏れの作品も掲載するつもり。李白詩は、時期設定は大まかにとらえる必要があるので、従来の整理と異なる場合もある。現在400首以上、掲載した。今、李白詩全詩訳注掲載中。

▼絶句・律詩など短詩をだけ読んでいたのではその詩人の良さは分からないもの。▼長詩、シリーズを割席しては理解は深まらない。▼漢詩は、諸々の決まりで作られている。日本人が読む漢詩の良さはそういう決まり事ではない中国人の自然に対する、人に対する、生きていくことに対する、愛することに対する理想を述べているのをくみ取ることにあると思う。▼詩人の長詩の中にその詩人の性格、技量が表れる。▼李白詩からよこみちにそれているが、途中で孟浩然を45首程度(掲載済)、謝霊運を80首程度(掲載済み)。そして、女性古詩。六朝、有名な賦、その後、李白詩全詩訳注を約4~5年かけて掲載する予定で整理している。
その後ブログ掲載予定順は、王維、白居易、の順で掲載予定。▼このほか同時に、Ⅲ杜甫詩のブログ3年の予定http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-tohoshi/、唐宋詩人のブログ(Ⅱ李商隠、韓愈グループ。)も掲載中である。http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/,Ⅴ晩唐五代宋詞・花間集・玉臺新詠http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-godaisoui/▼また漢詩理解のためにHPもいくつかサイトがある。≪ kanbuniinkai ≫[検索]で、「漢詩・唐詩」理解を深めるものになっている。
◎漢文委員会のHP http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/profile1.html
Author:漢文委員会 紀 頌之です。
大病を患い大手術の結果、半年ぶりに復帰しました。心機一転、ブログを開始します。(11/1)
ずいぶん回復してきました。(12/10)
訪問ありがとうございます。いつもありがとうございます。
リンクはフリーです。報告、承諾は無用です。
ただ、コメント頂いたても、こちらからの返礼対応ができません。というのも、
毎日、6 BLOG,20000字以上活字にしているからです。
漢詩、唐詩は、日本の詩人に大きな影響を残しました。
だからこそ、漢詩をできるだけ正確に、出来るだけ日本人の感覚で、解釈して,紹介しています。
体の続く限り、広げ、深めていきたいと思っています。掲載文について、いまのところ、すべて自由に使ってもらって結構ですが、節度あるものにして下さい。
どうぞよろしくお願いします。

2014年01月

班孟堅(班固)《東都賦》(24) 文選 賦 賦<113―24>18分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1026 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3678

班固《東都賦》(24) 誰もが心ゆたかに、まよう心もなくなって、玉の光沢あるように美しく、鉦鐘の鳴るような道義の言を吐く。されば中国大陸の端から端までの行政区の中心には学校を林立し、村には塾があって、その門には人がみちあふれる。


2014年1月31日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(24) 文選 賦 賦<113―24>18分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1026 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3678
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》(7)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <939>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3679韓愈詩-242-(7)
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 11 -17 鳳樓春一首 歐陽舍人炯十七首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-427-11-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3682
 
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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班孟堅(班固)《東都賦》(24) 文選 賦 賦<1132418分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1026 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3678

 

 

(24) 13-1

於是百姓滌瑕盪穢,而鏡至清。

(百官の役割) さて百官のもろ人は、過去の過失を清め、面目を一新し、天子のけがれなき明徳に範を仰いで光明正大、卓越した知徳に導かれる。

形神寂漠,耳目弗營。

身心は不安動揺もなく平静、耳目は外物にまどわされぬ。

嗜欲之源滅,廉恥之心生。

財貨富貴をたしなむ欲も消えていき、廉恥の心が生まれる。

莫不優游而自得,玉潤而金聲。

誰もが心ゆたかに、まよう心もなくなって、玉の光沢あるように美しく、鉦鐘の鳴るような道義の言を吐く。

是以四海以,學校如林,庠序盈門。

されば中国大陸の端から端までの行政区の中心には学校を林立し、村には塾があって、その門には人がみちあふれる。

 (25) #132

獻酬交錯,俎豆莘莘。

下舞上歌,蹈德詠仁。

登降飫宴之禮既畢,因相與嗟歎玄德,讜言弘

咸含和而吐氣,頌曰:盛哉乎斯世!」

 

(26)14-1

「今論者但知誦虞夏之書,詠殷周之詩。

講羲文之易,論孔氏之春秋。

罕能精古今之清濁,究漢德之所由。

唯子頗識舊典,又徒馳騁乎末流。

(27)  14-2

溫故知新已難,而知德者鮮矣!

且夫僻界西戎,險阻四塞,脩其防禦。

孰與處乎土中,平夷洞達,萬方輻湊?

秦嶺九嵕,涇渭之川。

(28)  14-3

曷若四瀆五嶽,帶河泝洛,圖書之淵?

建章甘泉,館御列仙。

孰與靈臺明堂,統和天人?

太液昆明,鳥獸之囿。

曷若辟雍海流,道德之富?

(29)  14-4

游俠踰侈,犯義侵禮。

孰與同履法度,翼翼濟濟也?

子徒習秦阿房之造天,而不知京洛之有制也;

識函谷之可關,而不知王者之無外也。

 

(24) #13

是に於いて百姓 瑕【きず】を滌【すす】ぎ穢【けがれ】を盪【とろ】かして,至清に鏡む。

形神 寂漠として,耳目 營わず。

嗜欲【しよく】の源 滅【き】え,廉恥【れんち】の心生ず。

優游【ゆうゆう】して自得し,玉のごとく潤うて金のごとく聲ならざるは莫し。

是を以て四海の以,學校 林の如く,庠序【しょうじょ】門に盈つ。

(25) 

獻酬【けんしゅう】交錯し,俎豆【そとう】莘莘【しんしん】たり。

下に舞い 上に歌う,德を蹈【ふ】み仁を詠ず。

登降 飫宴【ようえん】の禮 既に畢【おわ】り,因って相い與【とも】に玄德を嗟歎【さたん】し,讜言【とうげん】【こうぜい】す。

咸【ことごと】く和を含みて氣を吐き,頌して曰く:盛んなる哉 斯の世!」と。

 

宮島(8) 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (24) #13

於是百姓滌瑕盪穢,而鏡至清。

形神寂漠,耳目弗營。

嗜欲之源滅,廉恥之心生。

莫不優游而自得,玉潤而金聲。

是以四海以,學校如林,庠序盈門。

 

(下し文)(24) #13

是に於いて百姓 瑕【きず】を滌【すす】ぎ穢【けがれ】を盪【とろ】かして,至清に鏡む。

形神 寂漠として,耳目 營わず。

嗜欲【しよく】の源 滅【き】え,廉恥【れんち】の心生ず。

優游【ゆうゆう】して自得し,玉のごとく潤うて金のごとく聲ならざるは莫し。

是を以て四海の以,學校 林の如く,庠序【しょうじょ】門に盈つ。

 

(現代語訳)

(百官の役割) さて百官のもろ人は、過去の過失を清め、面目を一新し、天子のけがれなき明徳に範を仰いで光明正大、卓越した知徳に導かれる。

身心は不安動揺もなく平静、耳目は外物にまどわされぬ。

財貨富貴をたしなむ欲も消えていき、廉恥の心が生まれる。

誰もが心ゆたかに、まよう心もなくなって、玉の光沢あるように美しく、鉦鐘の鳴るような道義の言を吐く。

されば中国大陸の端から端までの行政区の中心には学校を林立し、村には塾があって、その門には人がみちあふれる。

寒花004 

 

(訳注) (24) 13

於是百姓滌瑕盪穢,而鏡至清。

(百官の役割) さて百官のもろ人は、過去の過失を清め、面目を一新し、天子のけがれなき明徳に範を仰いで光明正大、卓越した知徳に導かれる。

百姓 百官のもろ人。

滌瑕盪穢 環は、玉のきず。秘は、垢と同じく外からついたよごれ。過失を改め面目を一新する。

鏡至清 『淮南子』の淑異訓に「太治に鏡みる者は大明に視る」とある。大明とは、『荘子』の在宥篇「智の照らすこと日月の如し」とあり、転じて卓越した知徳をいう。

 

形神寂漠,耳目弗營。

身心は不安動揺もなく平静、耳目は外物にまどわされぬ。

寂漠 音の止んだ後の静けさ。形神すなわち身心の不安動揺がなくなった後の平静、倫理的には潔白で清廉、光明正大の境地。実は漠にも作る。

営 惑う。

 

嗜欲之源滅,廉恥之心生。

財貨富貴をたしなむ欲も消えていき、廉恥の心が生まれる。

廉恥 『管子』の牧民篇に「国に四維あり。一に日く礼。二に日く義。三に日く廉。四に日く恥」とある。

 

莫不優游而自得,玉潤而金聲。

誰もが心ゆたかに、まよう心もなくなって、玉の光沢あるように美しく、鉦鐘の鳴るような道義の言を吐く。

優游 悠々自適。

自得 悠々と思いに任せて、自ら楽しむ。

王潤 玉の光沢があること。ここは美しい人格の比喩。

金声 鐘や鉦の音。ここは善言を吐く声。善言も道義ある言の意である。

 

是以四海以,學校如林,庠序盈門。

されば中国大陸の端から端までの行政区の中心には学校を林立し、村には塾があって、その門には人がみちあふれる。

四海以 中国大陸の端から端まで。

学校 教育の郡国以下村に至るまで普及することをいう。郷(大きな村)と聚(小村)の学校あるいは塾。
珠櫻001 

班孟堅(班固)《東都賦》(23) 文選 賦 賦<113―23>18分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1025 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3673

班固《東都賦》(23)器は陶器や匏を使い、服は白と黒を主とする。繊細美粟を恥じて身につけず、綺麗なものははしたないものとして宝としない。そして『荘子、天地篇』にいう「黄金は山にすてさり、珠玉は淵に沈めてしまう。」のとおり、貨財を利としてはいけない、富貴にすり寄って益を得ることしないとした。


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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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班孟堅(班固)《東都賦》(23) 文選 賦 賦<113―23>18分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1025 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3673
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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班孟堅(班固)《東都賦》(23) 文選 賦 賦<1132318分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1025 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3673

 

 

12 (勧農)-1

「於是聖上睹萬方之歡,又沐浴於膏澤,

(勧農) この時、聖上は、万国の人々が歓喜にみち、また恩沢にうるおうさまを目にとめる。

懼其侈心之將萌,而怠於東作也,

心を用いるべきは、おごりの心がきざし、農耕を怠るようになりかねないことである。

乃申舊章,下明詔。

そこで先王の憲章を重ねて訓令告示して、勧農の大詔を下すのである、

命有司,班憲度。

それから、有司に命じて、法令を配布する。

昭節儉,示太素。

万事倹約の旨を明らかにし、質撲なるべきことをお示しなさる。

去後宮之麗飾,損乘輿之服御。

それからは、後宮の華麗な装飾をすて去り、天子自身の衣服や車馬を減じられた。

 

12-2

抑工商之淫業,興農桑之盛務。

工商のはでな経営・淫猥な業務を抑え、大事な農業の発展向上をはかられる。

遂令海棄末而反本,背偽而歸真。

ついで国中に命令し、工商の末業を棄て、天下の大本である農に返り、虚飾に背をむけ、質実に帰るように求められた。

女脩織紝,男務耕耘。

かくて女は織物を織り、男は耕転をつとめ、安定させた。

器用陶匏,服尚素玄。

器は陶器や匏を使い、服は白と黒を主とする。

恥纖靡而不服,賤奇麗而弗珍。

繊細美粟を恥じて身につけず、綺麗なものははしたないものとして宝としない。

捐金於山,沈珠於淵。

そして『荘子、天地篇』にいう「黄金は山にすてさり、珠玉は淵に沈めてしまう。」のとおり、貨財を利としてはいけない、富貴にすり寄って益を得ることしないとした。

 

12(勧農)-1

「是に於いて聖上 萬方の歡睹,又た膏澤【こうたく】に沐浴するをみる。

其の侈心【ししん】の將に萌【きざし】を懼れ,而して於東作を怠らんとするをおそれんや。

乃ち舊章【きゅうしょう】を申べ,明詔を下す。

有司に命じ,憲度を班【わか】つ。

節儉【せっけん】を昭【あきらか】にし,太素を示す。

後宮の麗飾を去【す】て,乘輿の服御を損【へら】す。

12-2

工商の淫業【いんぎょう】を抑へ,農桑の盛務を興す。

遂に海して末を棄て本に反り,偽に背いて真に歸せしむ。

女は織紝【しょくじん】を脩め,男は耕耘【こううん】を務む。

器は陶匏【とうほう】を用い,服は素玄を尚【たつと】ぶ。

纖靡【せんぴ】を恥じて服せず,奇麗を賤【いやし】んで珍と弗【せ】ず。

金を山に捐【す】て,珠を淵に沈む。

sunrise001 

 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) 12-2

抑工商之淫業,興農桑之盛務。

遂令海棄末而反本,背偽而歸真。

女脩織紝,男務耕耘。

器用陶匏,服尚素玄。

恥纖靡而不服,賤奇麗而弗珍。

捐金於山,沈珠於淵。

 

(下し文)12-2

工商の淫業【いんぎょう】を抑へ,農桑の盛務を興す。

遂に海に令して末を棄て本に反り,偽に背いて真に歸せしむ。

女は織紝【しょくじん】を脩め,男は耕耘【こううん】を務む。

器は陶匏【とうほう】を用い,服は素玄を尚【たつと】ぶ。

纖靡【せんぴ】を恥じて服せず,奇麗を賤【いやし】んで珍と弗【せ】ず。

金を山に捐【す】て,珠を淵に沈む。

 

bijo06

(現代語訳)

工商のはでな経営・淫猥な業務を抑え、大事な農業の発展向上をはかられる。

ついで国中に命令し、工商の末業を棄て、天下の大本である農に返り、虚飾に背をむけ、質実に帰るように求められた。

かくて女は織物を織り、男は耕転をつとめ、安定させた。

器は陶器や匏を使い、服は白と黒を主とする。

繊細美粟を恥じて身につけず、綺麗なものははしたないものとして宝としない。

そして『荘子、天地篇』にいう「黄金は山にすてさり、珠玉は淵に沈めてしまう。」のとおり、貨財を利としてはいけない、富貴にすり寄って益を得ることしないとした。

 

(訳注) 12-2

抑工商之淫業,興農桑之盛務。

工商のはでな経営・淫猥な業務を抑え、大事な農業の発展向上をはかられる。

○淫業 はでな経営・淫猥な業務

○農桑 農耕と養蚕(ようさん)

 

遂令海棄末而反本,背偽而歸真。

ついで国中に命令し、工商の末業を棄て、天下の大本である農に返り、虚飾に背をむけ、質実に帰るように求められた。

 

女脩織紝,男務耕耘。

かくて女は織物を織り、男は耕転をつとめ安定させた。

○織紝 布を織ること。はたおり。

 

器用陶匏,服尚素玄。

器は陶器や匏を使い、服は白と黒を主とする。

○匏 ひさご【瓠/匏/瓢】とは。意味や解説。《古くは「ひさこ」とも》1 ユウガオ・ヒョウタンなどの総称。また、その果実。なりひさご。《季 秋》2 ヒョウタンの果実を、内部の果肉を取り去って中空にし、乾燥させて容器としたもの。水・酒・穀物などを入れる。

○素玄 白と黒、色彩のないもの、そまつなもの。

 

恥纖靡而不服,賤奇麗而弗珍。

繊細美粟を恥じて身につけず、綺麗なものははしたないものとして宝としない。

○繊靡 細目の糸で織ったかとりの美麗なもの。公主・貴人・妃以上、その下列侯、三百石、二百石の婦人の服色は、錦から𥿻まで色彩に富むものを用いるが、「賈人は紺標(あさぎ色)のみ」とある。

 

捐金於山,沈珠於淵。

そして『荘子、天地篇』にいう「黄金は山にすてさり、珠玉は淵に沈めてしまう。」のとおり、貨財を利としてはいけない、富貴にすり寄って益を得ることしないとした。

○捐金於山,沈珠於淵 『荘子、天地篇』に基づく「若然者、藏金於山、藏珠於淵;不利貨財、不近貴富。不樂壽、不哀夭;不榮通、不醜窮」(然るが若き者は、金を山に臧し、珠を淵に蔵し、貨財を利とせず、富貴に近づかず。壽を樂しまず、夭を哀しまず;通を榮とせず、窮を醜とせず。)という。
漢魏隋唐の洛陽城 

班孟堅(班固)《東都賦》(22)(勧農)-1 文選 賦 賦<113―22>18分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1024 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3668

班固《東都賦》(22) そこで先王の憲章を重ねて訓令告示して、勧農の大詔を下すのである、それから、有司に命じて、法令を配布する。万事倹約の旨を明らかにし、質撲なるべきことをお示しなさる。それからは、後宮の華麗な装飾をすて去り、天子自身の衣服や車馬を減じられた。


2014年1月29日 の紀頌之5つのブログ
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班孟堅(班固)《東都賦》(22)(勧農)-1 文選 賦 賦<113―22>18分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1024 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3668
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班孟堅(班固)《東都賦》(22) 文選 賦 賦<113―2218分割38回 李白に影響を与えた詩1024 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3668

hinode0100

 

12(勧農)-1

「於是聖上睹萬方之歡,又沐浴於膏澤,

(勧農) この時、聖上は、万国の人々が歓喜にみち、また恩沢にうるおうさまを目にとめる。

懼其侈心之將萌,而怠於東作也,

心を用いるべきは、おごりの心がきざし、農耕を怠るようになりかねないことである。

乃申舊章,下明詔。

そこで先王の憲章を重ねて訓令告示して、勧農の大詔を下すのである、

命有司,班憲度。

それから、有司に命じて、法令を配布する。

昭節儉,示太素。

万事倹約の旨を明らかにし、質撲なるべきことをお示しなさる。

去後宮之麗飾,損乘輿之服御。

それからは、後宮の華麗な装飾をすて去り、天子自身の衣服や車馬を減じられた。

 

12-2

抑工商之淫業,興農桑之盛務。

遂令海棄末而反本,背偽而歸真。

女脩織紝,男務耕耘。

器用陶匏,服尚素玄。

恥纖靡而不服,賤奇麗而弗珍。

捐金於山,沈珠於淵。

 

12(勧農)-1

「是に於いて聖上 萬方の歡を睹,又た膏澤【こうたく】に沐浴するをみる。

其の侈心【ししん】の將に萌【きざし】を懼れ,而して於東作を怠らんとするをおそれんや。

乃ち舊章【きゅうしょう】を申べ,明詔を下す。

有司に命じ,憲度を班【わか】つ。

節儉【せっけん】を昭【あきらか】にし,太素を示す。

後宮の麗飾を去【す】て,乘輿の服御を損【へら】す。

12-2

工商の淫業【いんぎょう】を抑へ,農桑の盛務を興す。

遂に海に令して末を棄て本に反り,偽に背いて真に歸せしむ。

女は織紝【しょくじん】を脩め,男は耕耘【こううん】を務む。

器は陶匏【とうほう】を用い,服は素玄を尚【たつと】ぶ。

纖靡【せんぴ】を恥じて服せず,奇麗を賤【いやし】んで珍と弗【せ】ず。

金を山に捐【す】て,珠を淵に沈む。

珠櫻001

 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文)  12(勧農)-1

「於是聖上睹萬方之歡,又沐浴於膏澤,

懼其侈心之將萌,而怠於東作也,

乃申舊章,下明詔。

命有司,班憲度。

昭節儉,示太素。

去後宮之麗飾,損乘輿之服御。

 

(下し文) 12(勧農)-1

「是に於いて聖上 萬方の歡を睹,又た膏澤【こうたく】に沐浴するをみる。

其の侈心【ししん】の將に萌【きざし】を懼れ,而して於東作を怠らんとするをおそれんや。

乃ち舊章【きゅうしょう】を申べ,明詔を下す。

有司に命じ,憲度を班【わか】つ。

節儉【せっけん】を昭【あきらか】にし,太素を示す。

後宮の麗飾を去【す】て,乘輿の服御を損【へら】す。

 

(現代語訳)

(勧農) この時、聖上は、万国の人々が歓喜にみち、また恩沢にうるおうさまを目にとめる。

心を用いるべきは、おごりの心がきざし、農耕を怠るようになりかねないことである。

そこで先王の憲章を重ねて訓令告示して、勧農の大詔を下すのである、

それから、有司に命じて、法令を配布する。

万事倹約の旨を明らかにし、質撲なるべきことをお示しなさる。

それからは、後宮の華麗な装飾をすて去り、天子自身の衣服や車馬を減じられた。

カンナ223 

(訳注) 12(勧農)-1

「於是聖上睹萬方之歡,又沐浴於膏澤,

(勧農) この時、聖上は、万国の人々が歓喜にみち、また恩沢にうるおうさまを目にとめる。

睹 目にとめる。

沐浴 体の一部またはすべてを清める行為。ただし表現としては、宗教的な儀式を指すことが多く、また宗教によって呼び名も異なる。乳児の体を洗うことも含まれる。

 

懼其侈心之將萌,而怠於東作也,

心を用いるべきは、おごりの心がきざし、農耕を怠るようになりかねないことである。

侈心 自然におごるようになる心。

東作 農作。東は春を意味する。61年永平三年、春正月に勧農の詔を出す。「朕は郊祀を奉じ、霊台に登り、史官を見、儀度(渾天儀と日月星辰の行度)を正す。夫れ春は歳の始めなり。始めその正を得れば、則ち三時成る有り。有司其れ勉めて時気に順ひ、農桑を勧めただし、以て朕が意に称へよ」とある。

 

乃申舊章,下明詔。

そこで先王の憲章を重ねて訓令告示して、勧農の大詔を下すのである、

旧章 古の聖王の礼楽の制度。

 

命有司,班憲度。

それから、有司に命じて、法令を配布する。

 

昭節儉,示太素。

万事倹約の旨を明らかにし、質撲なるべきことをお示しなさる。

太素 質僕。質実。

 

去後宮之麗飾,損乘輿之服御。

それからは、後宮の華麗な装飾をすて去り、天子自身の衣服や車馬を減じられた。

乗輿 天子の車服または鑾輅の意から、天子そのものを指す。


むくげの花02

班孟堅(班固)《東都賦》(21)#11(有徳の餐宴)-2 文選 賦 賦<113―21>18分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1023 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3663

班固《東都賦》(21)五音の音色が高くあがり、六つの陽律をかなでつくす。そして、九功の歌をうたい、八列八人、六十四人で舞を舞う。詔と武の古楽もそなわり、太古の楽も全部かなでられる。また、四夷の音楽が、かわるがわる演奏される、これこそが天子の徳の広く及ぶしるしである。北夷の音楽の「【きん】」、東夷の音楽の「【はい】」、南夷の音楽の「兜【とう】」、西夷の音楽の「離【り】」、この四つのうちの一つでも欠けてそろわぬものはない。


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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(21)#11(有徳の餐宴)-2 文選 賦 賦<113―21>18分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1023 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3663
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <936>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3664韓愈詩-242-(4)
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 廣徳2年764-7-#1 《釋悶》 蜀中転々 杜甫 <657-1>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3665 杜甫詩1000-657-1-927/1500751-1
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 268 《梁國惠康公主挽歌,二首之一》 韓愈  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3666 (01/28)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 11 -14 賀明朝二首 其一 歐陽舍人炯十七首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-424-11-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3667
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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班孟堅(班固)《東都賦》(21)11(有徳の餐宴)-2 文選 賦 賦<1132118分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1023 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3663

 

 

(20)11(有徳の餐宴)-1

是日也,天子受四海之圖籍,膺萬國之貢珍。

(有徳の饗宴) その日は、天子は四海の地図と戸籍とを掌にうけとられ、万国のみつぐ珍宝を嘉納される。

撫諸夏,外綏百蠻。

内は中華の国をいたわられ、外は百蛮の異国を安らかにされる。

爾乃盛禮興樂,供帳置乎雲龍之庭。

かくて儀礼を盛大にし、音楽を演奏する。宴席のため張りまわした幔幕を、洛陽雲龍門のある庭にすえる。

陳百寮而贊群后,究皇儀而展帝容。

百官を次々に配置して、万国の君主をみちびかせて引見なさり、天子は盛大な礼義のきわみを尽くして、帝王の威容を示される。

於是庭實千品,旨酒萬鍾。

この時、庭一面に陳列する責物の品は千という数、美酒の鋼壺は万という数である。

列金罍,班玉觴。

黄金の酒樽をずらりとならべ、玉のサカズキを一人一人に分けられる。

嘉珍御,太牢饗。

八種の珍味をすすめ、牛、羊と豚の三品そろった料理でもてなされる。

爾乃食舉雍徹,太師奏樂。

かくして、饗宴の音楽に「食挙」と「雍徹」の二つあり、宮廷音楽長が音楽を演奏する。

陳金石,布絲竹。

鐘と磬とをならべ、琴や瑟、笛や簫の管絃を配置する。

 

 (21)11(有徳の餐宴)-2

鐘鼓鏗鍧,管絃燁煜。

鍾鼓をうつ音がひびき、管絃の音が鳴りわたる。
抗五聲,極六律。

五音の音色が高くあがり、六つの陽律をかなでつくす。
歌九功,舞八佾。

そして、九功の歌をうたい、八列八人、六十四人で舞を舞う。

韶武備,泰古畢。

詔と武の古楽もそなわり、太古の楽も全部かなでられる。

四夷間奏,德廣所及。

また、四夷の音楽が、かわるがわる演奏される、これこそが天子の徳の広く及ぶしるしである。

僸佅兜離,罔不具集。

北夷の音楽の「【きん】」、東夷の音楽の「【はい】」、南夷の音楽の「兜【とう】」、西夷の音楽の「離【り】」、この四つのうちの一つでも欠けてそろわぬものはない。

萬樂備,百禮

演奏すべき音楽はすべてぬかりなく、行うべき儀礼はすべていきとどいている。

皇歡浹,群臣醉。

天子のよろこびは下々にうるおい、群臣はそれに酔う。

降煙熅,調元氣。

天も感じて和楽の気を下し、天の気まで人に調和させる。

然後撞鐘告罷,百寮遂退。」

このあと、鐘を撞きこれで終わりと仰せ出されると、百官はこれを受けて退出する。

 

(20)11(有徳の餐宴)-1

是の日や,天子 四海の圖籍を受け,萬國の貢珍を膺【う】く。

には諸夏を撫で,外には百蠻を綏んず。

爾して乃ち禮を盛んにして樂を興し,供帳して乎雲龍の庭に置く。

百寮を陳【つら】ねて群后を贊【たす】け,皇儀【こうぎ】を究めて帝容を展ぶ。

是に於いて庭實【ていじつ】千品あり,旨酒【ししゅ】萬鍾【ばんしょう】あり。

金罍【きんらい】を列ね,玉觴【ぎょくしょう】を班【わか】つ。

嘉珍【かちん】御【すす】めて,太牢饗【う】く。

爾して乃ち食舉【しょくきょ】雍徹【ようてつ】,太師 樂を奏す。

金石を陳ね,絲竹を布く。

 

 (21)11(有徳の餐宴)-2

鐘鼓【しょうこ】鏗鍧【こうこう】として,管絃 燁煜【よういく】たり。

五聲を抗【あ】げ,六律を極む。

歌九功をい,八佾【はちいつ】を舞う。

韶武【しょうぶ】備りて,泰古 畢【おわ】る。

四夷 間に奏し,德廣 及ぶ所。

僸佅【きんばい】兜離【とうり】,具【つぶさ】に集【いた】らざる罔【な】し。

萬樂 備りて,百禮 【いた】る。

皇歡 浹【あまね】く,群臣 醉う。

煙熅【えんいん】を降【くだ】して,元氣を調【ととの】う。

然る後 鐘を撞【つ】いて罷めんことを告げ,百寮 遂に退【しりぞ】く。」

花蕊夫人006 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (21)11(有徳の餐宴)-2

鐘鼓鏗鍧,管絃燁煜。

抗五聲,極六律。

歌九功,舞八佾。

韶武備,泰古畢。

四夷間奏,德廣所及。

僸佅兜離,罔不具集。

萬樂備,百禮

皇歡浹,群臣醉。

降煙熅,調元氣。

然後撞鐘告罷,百寮遂退。」

 

(下し文)

(21)11(有徳の餐宴)-2

鐘鼓【しょうこ】鏗鍧【こうこう】として,管絃 燁煜【よういく】たり。

五聲を抗【あ】げ,六律を極む。

歌九功をい,八佾【はちいつ】を舞う。

韶武【しょうぶ】備りて,泰古 畢【おわ】る。

四夷 間に奏し,德廣 及ぶ所。

僸佅【きんばい】兜離【とうり】,具【つぶさ】に集【いた】らざる罔【な】し。

萬樂 備りて,百禮 【いた】る。

皇歡 浹【あまね】く,群臣 醉う。

煙熅【えんいん】を降【くだ】して,元氣を調【ととの】う。

然る後 鐘を撞【つ】いて罷めんことを告げ,百寮 遂に退【しりぞ】く。」

 

(現代語訳)

(有徳の饗宴)#2 

鍾鼓をうつ音がひびき、管絃の音が鳴りわたる。

五音の音色が高くあがり、六つの陽律をかなでつくす。

そして、九功の歌をうたい、八佾、八列八人、六十四人で舞を舞う。

詔と武の古楽もそなわり、太古の楽も全部かなでられる。

また、四夷の音楽が、かわるがわる演奏される、これこそが天子の徳の広く及ぶしるしである。

北夷の音楽の「【きん】」、東夷の音楽の「【はい】」、南夷の音楽の「兜【とう】」、西夷の音楽の「離【り】」、この四つのうちの一つでも欠けてそろわぬものはない。

演奏すべき音楽はすべてぬかりなく、行うべき儀礼はすべていきとどいている。

天子のよろこびは下々にうるおい、群臣はそれに酔う。

天も感じて和楽の気を下し、天の気まで人に調和させる。

このあと、鐘を撞きこれで終わりと仰せ出されると、百官はこれを受けて退出する。

 

oushokun01 

(訳注) (20)11(有徳の餐宴)-

鐘鼓鏗鍧,管絃燁煜。

鍾鼓をうつ音がひびき、管絃の音が盛んに鳴りわたる。

鐘鼓 鐘の音と大鼓の音、二つが入りまじる擬音。

燁煜 声の盛んなさま。燁も「盛」の意(『玉篇』)。管弦の音が最高調に達してひびく。煜も「盛」の意。

 

抗五聲,極六律。

五音の音色が高くあがり、六つの陽律をかなでつくす。

五声 富商角徴羽の五音階。また各音階を主音とするものをいう場合もある。

六律 低音より高音へ黄鐘・太蔟・姑洗・甤賓・萌則・夷射の六つを律という。大呂・爽鐘・中呂・林鐘・南呂・応鐘の六つを呂という。律呂を合わせ十二律と呼ぶが、その場合の順序は六律が奇数番目、六呂が偶数番目におかれる。黄鐘(律)の次が大呂(呂)となるように以下これに準する。律を陽声、呂を陰声という。この順序は三分損益法から生ずるじ、この十二律の半音階を主音とした場合、たとえばハ調・ニ調・ホ調・へ調・ト調などという場合と似てくる。

 

歌九功,舞八佾。

そして、九功の歌をうたい、八佾、八列八人、六十四人で舞を舞う。

歌九功 九功は六府(水・火・金・木・土・穀)と三事(正徳・利用・厚生)とをいう。この自然と人文との九つの功を歌う。九歌ともいう。「九功惟れ叙し、九叙歌をなし、…これを勧むるに九歌を以てす」(『尚書』の大禹謨)。

八佾 八列の意。一列八人で合計六十四人で舞う。

 

韶武備,泰古畢。

詔と武の古楽もそなわり、太古の楽も全部かなでられる。

韶武 舜の楽と周の武王の楽。(『論語』の八佾篇)。

泰古 大宅 

 

四夷間奏,德廣所及。

また、四夷の音楽が、かわるがわる演奏される、これこそが天子の徳の広く及ぶしるしである。

四夷 阿夷の楽。北夷は、東夷は、南夷は兜、西夷は離と称する。

徳広 『詩経』(漢広篇)「徳広く及ぶ所なり」。

 

僸佅兜離,罔不具集。

北夷の音楽の「【きん】」、東夷の音楽の「【はい】」、南夷の音楽の「兜【とう】」、西夷の音楽の「離【り】」、この四つのうちの一つでも欠けてそろわぬものはない。

 

萬樂備,百禮

演奏すべき音楽はすべてぬかりなく、行うべき儀礼はすべていきとどいている。

 

皇歡浹,群臣醉。

天子のよろこびは下々にうるおい、群臣はそれに酔う。

浹 うるおす。向こうのものがこちらにとおる。

 

降煙熅,調元氣。

天も感じて和楽の気を下し、天の気まで人に調和させる。

煙熅 天の和気。

調元気 元気は天の気のことだが、それを調和する。すなわち音楽上の和楽の気にすること。

 

然後撞鐘告罷,百寮遂退。」

このあと、鐘を撞きこれで終わりと仰せ出されると、百官はこれを受けて退出する。
海棠花022 

班孟堅(班固)《東都賦》(20)#11(有徳の餐宴)-1 文選 賦<113―20>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1022 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3658

班固《東都賦》(20) 儀礼を盛大にし、音楽を演奏する。宴席のため張りまわした幔幕を、洛陽雲龍門のある庭にすえる。百官を次々に配置して、万国の君主をみちびかせて引見なさり、天子は盛大な礼義のきわみを尽くして、帝王の威容を示される。この時、庭一面に陳列する責物の品は千という数、美酒の鋼壺は万という数である。黄金の酒樽をずらりとならべ、玉のサカズキを一人一人に分けられる。八種の珍味をすすめ、牛、羊と豚の三品そろった料理でもてなされる。


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班孟堅(班固)《東都賦》(20)11(有徳の餐宴)-1 文選 賦<1132018分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1022 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3658

 

 

(20)11(有徳の餐宴)-1

是日也,天子受四海之圖籍,膺萬國之貢珍。

(有徳の饗宴) その日は、天子は四海の地図と戸籍とを掌にうけとられ、万国のみつぐ珍宝を嘉納される。

撫諸夏,外綏百蠻。

内は中華の国をいたわられ、外は百蛮の異国を安らかにされる。

爾乃盛禮興樂,供帳置乎雲龍之庭。

かくて儀礼を盛大にし、音楽を演奏する。宴席のため張りまわした幔幕を、洛陽雲龍門のある庭にすえる。

陳百寮而贊群后,究皇儀而展帝容。

百官を次々に配置して、万国の君主をみちびかせて引見なさり、天子は盛大な礼義のきわみを尽くして、帝王の威容を示される。

於是庭實千品,旨酒萬鍾。

この時、庭一面に陳列する責物の品は千という数、美酒の鋼壺は万という数である。

列金罍,班玉觴。

黄金の酒樽をずらりとならべ、玉のサカズキを一人一人に分けられる。

嘉珍御,太牢饗。

八種の珍味をすすめ、牛、羊と豚の三品そろった料理でもてなされる。

爾乃食舉雍徹,太師奏樂。

かくして、饗宴の音楽に「食挙」と「雍徹」の二つあり、宮廷音楽長が音楽を演奏する。

陳金石,布絲竹。

鐘と磬とをならべ、琴や瑟、笛や簫の管絃を配置する。

 

 (21)11(有徳の餐宴)-2

鐘鼓鏗鍧,管絃燁煜。

抗五聲,極六律。

歌九功,舞八佾。

韶武備,泰古畢。

四夷間奏,德廣所及。

僸佅兜離,罔不具集。

萬樂備,百禮

皇歡浹,群臣醉。

降煙熅,調元氣。

然後撞鐘告罷,百寮遂退。」

 

(20)11(有徳の餐宴)-1

是の日や,天子 四海の圖籍を受け,萬國の貢珍を膺【う】く。

には諸夏を撫で,外には百蠻を綏んず。

爾して乃ち禮を盛んにして樂を興し,供帳して乎雲龍の庭に置く。

百寮を陳【つら】ねて群后を贊【たす】け,皇儀【こうぎ】を究めて帝容を展ぶ。

是に於いて庭實【ていじつ】千品あり,旨酒【ししゅ】萬鍾【ばんしょう】あり。

金罍【きんらい】を列ね,玉觴【ぎょくしょう】を班【わか】つ。

嘉珍【かちん】御【すす】めて,太牢饗【う】く。

爾して乃ち食舉【しょくきょ】雍徹【ようてつ】,太師 樂を奏す。

金石を陳ね,絲竹を布く。

 

 (21)11(有徳の餐宴)-2

鐘鼓【しょうこ】鏗鍧【こうこう】として,管絃 燁煜【よういく】たり。

五聲を抗【あ】げ,六律を極む。

歌九功をい,八佾【はちいつ】を舞う。

韶武【しょうぶ】備りて,泰古 畢【おわ】る。

四夷 間に奏し,德廣 及ぶ所。

僸佅【きんばい】兜離【とうり】,具【つぶさ】に集【いた】らざる罔【な】し。

萬樂 備りて,百禮 【いた】る。

皇歡 浹【あまね】く,群臣 醉う。

煙熅【えんいん】を降【くだ】して,元氣を調【ととの】う。

然る後 鐘を撞【つ】いて罷めんことを告げ,百寮 遂に退【しりぞ】く。」

唐時代 韓愈関連01漢魏隋唐の洛陽城 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (20)11(有徳の餐宴)-1

是日也,天子受四海之圖籍,膺萬國之貢珍。

撫諸夏,外綏百蠻。

爾乃盛禮興樂,供帳置乎雲龍之庭。

陳百寮而贊群后,究皇儀而展帝容。

於是庭實千品,旨酒萬鍾。

列金罍,班玉觴。

嘉珍御,太牢饗。

爾乃食舉雍徹,太師奏樂。

陳金石,布絲竹。

 

(下し文)

是の日や,天子 四海の圖籍を受け,萬國の貢珍を膺【う】く。

には諸夏を撫で,外には百蠻を綏んず。

爾して乃ち禮を盛んにして樂を興し,供帳して乎雲龍の庭に置く。

百寮を陳【つら】ねて群后を贊【たす】け,皇儀【こうぎ】を究めて帝容を展ぶ。

是に於いて庭實【ていじつ】千品あり,旨酒【ししゅ】萬鍾【ばんしょう】あり。

金罍【きんらい】を列ね,玉觴【ぎょくしょう】を班【わか】つ。

嘉珍【かちん】御【すす】めて,太牢饗【う】く。

爾して乃ち食舉【しょくきょ】雍徹【ようてつ】,太師 樂を奏す。

金石を陳ね,絲竹を布く。

 

(現代語訳)

(有徳の饗宴) その日は、天子は四海の地図と戸籍とを掌にうけとられ、万国のみつぐ珍宝を嘉納される。

内は中華の国をいたわられ、外は百蛮の異国を安らかにされる。

かくて儀礼を盛大にし、音楽を演奏する。宴席のため張りまわした幔幕を、洛陽雲龍門のある庭にすえる。

百官を次々に配置して、万国の君主をみちびかせて引見なさり、天子は盛大な礼義のきわみを尽くして、帝王の威容を示される。

この時、庭一面に陳列する責物の品は千という数、美酒の鋼壺は万という数である。

黄金の酒樽をずらりとならべ、玉のサカズキを一人一人に分けられる。

八種の珍味をすすめ、牛、羊と豚の三品そろった料理でもてなされる。

かくして、饗宴の音楽に「食挙」と「雍徹」の二つあり、宮廷音楽長が音楽を演奏する。

鐘と磬とをならべ、琴や瑟、笛や簫の管絃を配置する。

カンナ223 

(訳注) (20)11(有徳の餐宴)-1

是日也,天子受四海之圖籍,膺萬國之貢珍。

(有徳の饗宴) その日は、天子は四海の地図と戸籍とを掌にうけとられ、万国のみつぐ珍宝を嘉納される。

図籍 ここは地図と戸籍。『戦国策』に「九鼎により、国籍を按じ、天子を挟み以て天下に令す」(秦策)。

 受ける。

 

撫諸夏,外綏百蠻。

内は中華の国をいたわられ、外は百蛮の異国を安らかにされる。

 安んずる。『後漢書』は接(もてなす)に作る。

 

爾乃盛禮興樂,供帳置乎雲龍之庭。

かくて儀礼を盛大にし、音楽を演奏する。宴席のため張りまわした幔幕を、洛陽雲龍門のある庭にすえる。

供帳 帳(とばり)を設く。広義には一切の設備をすること。

雲龍 洛陽にある門の名。

 

陳百寮而贊群后,究皇儀而展帝容。

百官を次々に配置して、万国の君主をみちびかせて引見なきり、天子は盛大な礼義のきわみを尽くして、帝王の威容を示される。

皇儀 皇は大、儀は儀礼。

 

於是庭實千品,旨酒萬鍾。

この時、庭一面に陳列する責物の品は千という数、美酒の鋼壺は万という数である。

庭実 庭一ぱいにならべた貢物の類い。

 

列金罍,班玉觴。

黄金の酒樽をずらりとならべ、玉のサカズキを一人一人に分けられる。

 

嘉珍御,太牢饗。

八種の珍味をすすめ、牛、羊と豚の三品そろった料理でもてなされる。

嘉珍 格別珍しい食物。八珍といい八種ある。

大牢 牛・羊・豕の三牲をさす。・三犠 毛羽をつけたままの生贄の三種類。また雁・鶩(家鴨)雉ともいう。

・五牲 五種の生贄。馴鹿・鹿・クシカ・兔(『左氏伝』昭公二十五年の杜注)。またクジカ・鹿・熊・狼・野豕とも、牛・羊・豕・犬・鶏の説もある。

 

爾乃食舉雍徹,太師奏樂。

かくして、饗宴の音楽に「食挙」と「雍徹」の二つあり、宮廷音楽長が音楽を演奏する。

食挙 食事の最中の音楽。挙は音楽を奏すること。「『楽府詩集』に「殿中御飯食挙」七曲、「太楽食挙」十三曲とあり、漢代以後の歌辞をのせ、『宋書』の楽志に曲目の名あり。

雍徹 『詩経』の周頌の一篇雍の詩を歌い、食膳を下げること。

太帥 律呂を掌る楽官の長。

 

陳金石,布絲竹。

鐘と磬とをならべ、琴や瑟、笛や簫の管絃を配置する。

石 磬:中国古代の体鳴楽器。石あるいは玉の板に彫刻をほどこしたものを架につるして,木づちで打奏する。後には金属製となった。殷代には,大形の磬を一つつるした〈特磬〉が存在し,周代以来,雅楽で用いられた。

絲竹 絲:弦楽器、琴や瑟。竹:管楽器、笙笛、笛や簫。

花蕊夫人006 

班孟堅(班固)《東都賦》(19)#10-2 文選 賦<113―19>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1021 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3653

班固《東都賦》(19) 西のかたは黄河の水源をゆさぶり、東のかたは東海の岸の水を波立たせる。北のかたは、最果ての幽州の岸をゆるがせるし、南のかたは太陽直下の地のはてまで照りわたる。この外に異国異境があり、隔絶した往来のない土地である。さすがの武帝も征服せず、さすがの宣帝もまだ臣としたことのない匈奴の呼韓が入朝した


2014年1月26日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(19)#10-2 文選 賦<113―19>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1021 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3653
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <934>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3654韓愈詩-242-(2)#1-2
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 746廣徳2年764年―6-#2 《憶昔,二首之二》 蜀中転々 杜甫 <656-2>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3655 杜甫詩1000-656-2-925/1500750-2
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 266 《華山女》 韓愈  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3656 (01/26)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 11 -12 南鄉子八首 其八 歐陽舍人炯十七首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-422-11-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3657
 
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『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
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班孟堅(班固)《東都賦》(19)102 文選 賦<1131918分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1021 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3653

 

 

(18)#10(神を敬うと仁徳の施政)―1

於是薦三犧,效五牲。

(神を敬いと仁徳の施政) つぎに、天・地・宗廟を祭り、三つの生贅をささげ、五種の犠牲をたてまつる。

禮神祇,懷百靈。

天神地神をうやまい、もろもろの神々を心におもい、なぐさめられる。

覲明堂,臨辟雍。

群臣たちを明堂に召して謁見し、天子の辟雍大学に臨席される。

揚緝熙,宣皇風。

明徳のくもりなき光を高くかかげ、天子の教えをひろめなさる。
登靈臺,考休徵。

陰陽天文を観察する霊台に登って、陰陽の気のよきしるしを観察なされる。

俯仰乎乾坤,參象乎聖躬。

上は天のキザシを見、下は地のキザシを見て、聖なる御身をこれにくらべ合わせ、天地と徳を同じように形取り、ならびたつようにしたいと思われる。

目中夏而布德,瞰四裔而抗稜。

中国をよく見て教えを施し、四海のはてを望見して御稜威【みいず】をふるわれる。

 (19)#10(神を敬うと仁徳の施政)2

西盪河源,東澹海漘。

西のかたは黄河の水源をゆさぶり、東のかたは東海の岸の水を波立たせる。

北動幽崖,南燿朱垠。

北のかたは、最果ての幽州の岸をゆるがせるし、南のかたは太陽直下の地のはてまで照りわたる。

殊方別區,界而不鄰。

この外に異国異境があり、隔絶した往来のない土地である。

自孝武之所不征,孝宣之所未臣。

さすがの武帝も征服せず、さすがの宣帝もまだ臣としたことのない匈奴の呼韓が入朝した

莫不陸讋水慄,奔走而來賓。

陸路に気を失い水路におそれおののいた、それで顔色変えて旅をいそいで、來服しない国は一つとしてない。

遂綏哀牢,開永昌。

かくて辺境の哀牢王を懐柔し、嘉牢・博南の二県とその地四県を合し永昌郡を開設する。

春王三朝,會同漢京。

春、年の始まり、王の正月、歳と月日の三つが始まる元旦には、列国の諸侯が来朝し漢の東都に参集拝謁する。

 

(18)#101

是に於いて三犧を薦め,效五牲を【いた】す。

神祇を禮して,百靈を懷【なず】く。

明堂に覲【ぎん】し,辟雍【へきよう】に臨む。

緝熙【しんき】を揚げ,皇風を宣ぶ。

靈臺に登り,休徵【きゅうちょう】を考う。

乾坤【けんこん】を俯仰【ふぎょう】し,聖躬【せいきゅう】を參象【さんしょう】す。

中夏を目して德を布き,四裔【しえい】を瞰【み】て稜【みいず】を抗【あ】ぐ。

(19)#10(神を敬うと仁徳の施政)―2

西のかた河源を盪【とろか】し,東のかた海漘【かいしん】に澹【ただよ】わす。

北のかた幽崖を動し,南のかた朱垠【しゅぎん】に燿【かがや】かす。

殊方 別區,界 えて鄰【ちか】からず。

孝武 征せざりし所に自り,孝宣 之れ未だ臣とせざりし所による。

陸に讋【おのの】き水に慄【おそ】れ,奔走して來賓せざるは莫し。

遂に哀牢【あいろう】を綏【やす】んじて,永昌を開く。

春 王は三朝し,漢京に會同す。

京畿道関内道00 



『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (19)#10(神を敬うと仁徳の施政)―2

西盪河源,東澹海漘。

北動幽崖,南燿朱垠。

殊方別區,界而不鄰。

自孝武之所不征,孝宣之所未臣。

莫不陸讋水慄,奔走而來賓。

遂綏哀牢,開永昌。

春王三朝,會同漢京。

 

(下し文)

(19)#10(神を敬うと仁徳の施政)―2

西のかた河源を盪【とろか】し,東のかた海漘【かいしん】に澹【ただよ】わす。

北のかた幽崖を動し,南のかた朱垠【しゅぎん】に燿【かがや】かす。

殊方 別區,界 えて鄰【ちか】からず。


孝武 征せざりし所に自り,孝宣 之れ未だ臣とせざりし所による。

陸に讋【おのの】き水に慄【おそ】れ,奔走して來賓せざるは莫し。

遂に哀牢【あいろう】を綏【やす】んじて,永昌を開く。

 

(現代語訳)

西のかたは黄河の水源をゆさぶり、東のかたは東海の岸の水を波立たせる。

北のかたは、最果ての幽州の岸をゆるがせるし、南のかたは太陽直下の地のはてまで照りわたる。

この外に異国異境があり、隔絶した往来のない土地である。

さすがの武帝も征服せず、さすがの宣帝もまだ臣としたことのない匈奴の呼韓が入朝した

陸路に気を失い水路におそれおののいた、それで顔色変えて旅をいそいで、來服しない国は一つとしてない。

かくて辺境の哀牢王を懐柔し、嘉牢・博南の二県とその地四県を合し永昌郡を開設する。

春、年の始まり、王の正月、歳と月日の三つが始まる元旦には、列国の諸侯が来朝し漢の東都に参集拝謁する。

hinode0100 

(訳注) (19)#10(神を敬うと仁徳の施政)―2

西盪河源,東澹海漘。

西のかたは黄河の水源をゆさぶり、東のかたは東海の岸の水を波立たせる。

河源 黄河の水源、隴西など甘粛省の西部。

海 上が平らかで下の水が深い崖の意。

漘 水が揺れる。

 

北動幽崖,南燿朱垠。

北のかたは、最果ての幽州の岸をゆるがせるし、南のかたは太陽直下の地のはてまで照りわたる。

幽崖 北方の地、陰気のあつまる所。幽都ともいう。「朔方をいう」古の流刑の地。

燿 『後漢書』は超に作る、躍と同じ。動くの意あり。塗、活も動の意あり。是なるに近い。

朱唄 南の果て。娘は崖または畔(望、ほとり。朱は南方は赤色に当たる。太陽直下の意。

 

殊方別區,界而不鄰。

この外に異国異境があり、隔絶した往来のない土地である。

別区 異国異境。

 

自孝武之所不征,孝宣之所未臣。

さすがの武帝も征服せず、さすがの宣帝もまだ臣としたことのない匈奴の呼韓が入朝した

自孝武之所不征,孝宣之所未臣 『後漢書』は「所不能征」に作る。「孝宣」の条も「所不能臣」に作る。武帝は武力、宣帝は徳化を以て四夷に対した。宣帝の時、匈奴の呼韓が入朝した。

 

莫不陸讋水慄,奔走而來賓。

陸路に気を失い水路におそれおののいた、それで顔色変えて旅をいそいで、來服しない国は一つとしてない。

 気を失う。

 おののく(広雅)。

来賓 釆服。

 

遂綏哀牢,開永昌。

かくて辺境の哀牢王を懐柔し、嘉牢・博南の二県とその地四県を合し永昌郡を開設する。

 困って。

哀牢 益州の境外の哀牢王が入朝、69年永平十二年帰属す、嘉牢・博南の二県を置く(『後漢書』西南夷伝)後、建武元年そむき、二県と他の四県を合し、六県を永昌郡を置く(同上)。

 

春王三朝,會同漢京。

春、年の始まり、王の正月、歳と月日の三つが始まる元旦には、列国の諸侯が来朝し漢の東都に参集拝謁する。

春王 春秋の筆法「元年、春、王の正月」に基づいていう。春秋では周王、ここでは東漢の明帝。

会同 周制では諸侯の参朝をいう。会は臨時の参朝、同は諸侯が参集する。
むくげの花02 

班孟堅(班固)《東都賦》(18)#10(神を敬うと仁徳の施政)―1 文選 賦<113―18>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1020 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3648

班固《東都賦》(18)(神を敬いと仁徳の施政) つぎに、天・地・宗廟を祭り、三つの生贅をささげ、五種の犠牲をたてまつる。天神地神をうやまい、もろもろの神々を心におもい、なぐさめられる。群臣たちを明堂に召して謁見し、天子の辟雍大学に臨席される。陰陽天文を観察する霊台に登って、陰陽の気のよきしるしを観察なされる。


2014年1月25日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
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班孟堅(班固)《東都賦》(18)#10(神を敬うと仁徳の施政)―1 文選 賦<1131818分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1020 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3648
(18)#10
(神を敬うと仁徳の施政)―1

 

 

(18)#10(神を敬うと仁徳の施政)―1

於是薦三犧,效五牲。

(神を敬いと仁徳の施政) つぎに、天・地・宗廟を祭り、三つの生贅をささげ、五種の犠牲をたてまつる。

禮神祇,懷百靈。

天神地神をうやまい、もろもろの神々を心におもい、なぐさめられる。

覲明堂,臨辟雍。

群臣たちを明堂に召して謁見し、天子の辟雍大学に臨席される。

揚緝熙,宣皇風。

明徳のくもりなき光を高くかかげ、天子の教えをひろめなさる。

登靈臺,考休徵。

陰陽天文を観察する霊台に登って、陰陽の気のよきしるしを観察なされる。

俯仰乎乾坤,參象乎聖躬。

上は天のキザシを見、下は地のキザシを見て、聖なる御身をこれにくらべ合わせ、天地と徳を同じように形取り、ならびたつようにしたいと思われる。

目中夏而布德,瞰四裔而抗稜。

中国をよく見て教えを施し、四海のはてを望見して御稜威【みいず】をふるわれる。

 (19)#10(神を敬うと仁徳の施政)―2

西盪河源,東澹海漘。

北動幽崖,南燿朱垠。

殊方別區,界而不鄰。

自孝武之所不征,孝宣之所未臣。

莫不陸讋水慄,奔走而來賓。

遂綏哀牢,開永昌。

春王三朝,會同漢京。

 

(18)#101

是に於いて三犧を薦め,效五牲を【いた】す。

神祇を禮して,百靈を懷【なず】く。

明堂に覲【ぎん】し,辟雍【へきよう】に臨む。

緝熙【しんき】を揚げ,皇風を宣ぶ。

靈臺に登り,休徵【きゅうちょう】を考う。

乾坤【けんこん】を俯仰【ふぎょう】し,聖躬【せいきゅう】を參象【さんしょう】す。

中夏を目して德を布き,四裔【しえい】を瞰【み】て稜【みいず】を抗【あ】ぐ。

(19)#10(神を敬うと仁徳の施政)―2

西のかた河源を盪【とろか】し,東のかた海漘【かいしん】に澹【ただよ】わす。

北のかた幽崖を動し,南のかた朱垠【しゅぎん】に燿【かがや】かす。

殊方 別區,界 えて鄰【ちか】からず。

孝武 征せざりし所に自り,孝宣 之れ未だ臣とせざりし所による。

陸に讋【おのの】き水に慄【おそ】れ,奔走して來賓せざるは莫し。

遂に哀牢【あいろう】を綏【やす】んじて,永昌を開く。

春 王は三朝し,漢京に會同す。

茶苑 

 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (18)#10(神を敬うと仁徳の施政)―1

於是薦三犧,效五牲。

禮神祇,懷百靈。

覲明堂,臨辟雍。

揚緝熙,宣皇風。

登靈臺,考休徵。

俯仰乎乾坤,參象乎聖躬。

目中夏而布德,瞰四裔而抗稜。

 

(下し文)(18)#10―1

是に於いて三犧を薦め,效五牲を【いた】す。

神祇を禮して,百靈を懷【なず】く。

明堂に覲【ぎん】し,辟雍【へきよう】に臨む。

緝熙【しんき】を揚げ,皇風を宣ぶ。

靈臺に登り,休徵【きゅうちょう】を考う。

乾坤【けんこん】を俯仰【ふぎょう】し,聖躬【せいきゅう】を參象【さんしょう】す。

中夏を目して德を布き,四裔【しえい】を瞰【み】て稜【みいず】を抗【あ】ぐ。

 

(現代語訳)

(神を敬いと仁徳の施政) つぎに、天・地・宗廟を祭り、三つの生贅をささげ、五種の犠牲をたてまつる。

天神地神をうやまい、もろもろの神々を心におもい、なぐさめられる。

群臣たちを明堂に召して謁見し、天子の辟雍大学に臨席される。

明徳のくもりなき光を高くかかげ、天子の教えをひろめなさる。

陰陽天文を観察する霊台に登って、陰陽の気のよきしるしを観察なされる。

上は天のキザシを見、下は地のキザシを見て、聖なる御身をこれにくらべ合わせ、天地と徳を同じように形取り、ならびたつようにしたいと思われる。

中国をよく見て教えを施し、四海のはてを望見して御稜威【みいず】をふるわれる。

漢魏隋唐の洛陽城 

(訳注)(18)#10(神を敬うと仁徳の施政)―1

於是薦三犧,效五牲。

(神を敬いと仁徳の施政) つぎに、天・地・宗廟を祭り、三つの生贅をささげ、五種の犠牲をたてまつる。

三犠 毛羽をつけたままの生贄の三種類。また雁・鶩(家鴨)雉ともいう。

五牲 五種の生贄。馴鹿・鹿・クシカ・兔(『左氏伝』昭公二十五年の杜注)。またクジカ・鹿・熊・狼・野豕とも、牛・羊・豕・犬・鶏の説もある。(『左氏伝』昭公十一年の杜注)。

 

禮神祇,懷百靈。

天神地神をうやまい、もろもろの神々を心におもい、なぐさめられる。

百霊 もろもろの神霊、百神。

 

覲明堂,臨辟雍。

群臣たちを明堂に召して謁見し、天子の辟雍大学に臨席される。

明堂 諸侯に謁見しその尊卑を明らかにする建物。宗廟を中心として合わせて九室ありという(『大戴礼』)。時代により異なる。月令、周礼の考工記などにみえる。

辟雍 天子の大学の名。辟は明、蕹は和という意とも、また学校のまわりを水沢でとりまくところから名づけたともいう。一説辟は壁、その玉の円形に象るともいう。『白虎通』に「天子辟雍を立つるは何ぞや。礼楽を行ひ、徳化を宣ぶる所以なり」とある。

 

揚緝熙,宣皇風。

明徳のくもりなき光を高くかかげ、天子の教えをひろめなさる。

緝熙 光明。照は光の末が広くひろがる。

皇風 大いなる教え。

 

登靈臺,考休徵。

陰陽天文を観察する霊台に登って、陰陽の気のよきしるしを観察なされる。

霊台 陰陽天文を観察する台。

考休教 休は美、徵はしるし。考は前の世の西漢と引きくらべる。

 

俯仰乎乾坤,參象乎聖躬。

上は天のキザシを見、下は地のキザシを見て、聖なる御身をこれにくらべ合わせ、天地と徳を同じように形取り、ならびたつようにしたいと思われる。

参象 天地の徳に象どり並び立つ(参)。

 

目中夏而布德,瞰四裔而抗稜。

中国をよく見て教えを施し、四海のはてを望見して御稜威【みいず】をふるわれる。

目 視と同じ、見たいと思ってみる。

中夏 中華。中國。

瞰 望む。

稜 威光。
唐時代 韓愈関連01 

班孟堅(班固)《東都賦》(17)#9-2 文選 賦<113―17>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1019 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3643

班固《東都賦》(17)狩猟は、いくら楽しくとも限りがあると知り、獲物はいくら殺しても取り尽くすべきものでないと知る。馬は余力を残して足をあがき、士卒の興奮がまだ冷めやらないのにかたよる。天子の前駆の車は帰路につき、副車は徐行する。


2014年1月24日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(17)#9-2 文選 賦<113―17>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1019 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3643
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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班孟堅(班固)《東都賦》(17)#9-2 文選 賦<1131718分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1019 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3643

 

16)#9(狩りの作法)-1

遂集乎中囿,陳師按屯。

(狩りの作法) 程なく上林苑に到着し、集合すると、軍勢を整列させ集団を案内する。

駢部曲,列校隊。

大小の部と曲との二組に分けて列をそろえる。部曲あわせて五百人単位の校と、百人単位の隊とを整列させる。

勒三軍,誓將帥。

それから中軍・左軍・右軍の三軍を編成統率し、将帥に号令を下す。

然後舉烽伐鼓,申令三驅。

その後で烽火をうちあげ、陣太鼓をうち鳴らし、命令を反復し伝達して、三駆の礼法どおり、三度を限りとして獲物を追いかける。

輶車霆激,驍騎電騖。

小まわりの利く軽率は迅雷のように宙を飛んで走り、駿馬にまたがる勇猛果敢の騎兵は稲妻のごとく疾走する。

由基發射,范氏施御。

古ならば養由基といったところの弓の名射手が、矢をはなち、范氏といったところの名御者が、馬車を馭す。

 

(17)#9-2

弦不睼禽,轡不詭遇。

弦をはじいても、正面に待ちかまえて射ることもしないのに、手綱をさばいても、待ち伏せてしとめることもしない。

飛者未及翔,走者未及去。

飛ぶ鳥は翔けるいとまもなく、走る獣は逃げるいとまもない。

指顧倏忽,獲車已實。

あっという間、たちまちにして、獲物の車は満載になっている。

樂不極盤,殺不盡物。

ということから、狩猟は、いくら楽しくとも限りがあると知り、獲物はいくら殺しても取り尽くすべきものでないと知る。

馬踠餘足,士怒未

馬は余力を残して足をあがき、士卒の興奮がまだ冷めやらないのにかたよる。

先驅復路,屬車案節。

天子の前駆の車は帰路につき、副車は徐行する。

 

遂に中囿【ちゅうゆう】に集り,師を陳【つら】ね屯を按じ。

部曲を駢【なら】べ,校隊を列ぬ。

三軍を勒して,將帥に誓う。

然る後 烽を舉げ鼓を伐ち,令を申【かさ】ねて三驅す。

輶車【ゆうしゃ】は霆【いかづち】のごとく激し,驍騎【ぎょうき】は電【いなずま】のごとく騖【は】す。

由基【ゆうき】射を發し,范氏 御を施す。

 

弦は睼禽【ていきん】せず,轡は詭遇【きぐう】せず。

飛ぶ者は未だ翔【かけ】るに及ばず,走る者は未だ去るに及ばず。

指顧【しこ】倏忽【しゅくこつ】,獲車【かくしゃ】已に實【みつ】る。

樂しむも盤【たのし】みを極めず,殺すも物を盡さず。

馬は餘足を踠【あが】いて,士の怒り 未だ【つ】きざる。

先驅 路に復【かえ】り,屬車【ぞくしゃ】節を案ず。

福建省茶 煎じる 

 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (17)#9-2

弦不睼禽,轡不詭遇。

飛者未及翔,走者未及去。

指顧倏忽,獲車已實。

樂不極盤,殺不盡物。

馬踠餘足,士怒未

先驅復路,屬車案節。

 

(下し文)

弦は睼禽【ていきん】せず,轡は詭遇【きぐう】せず。

飛ぶ者は未だ翔【かけ】るに及ばず,走る者は未だ去るに及ばず。

指顧【しこ】倏忽【しゅくこつ】,獲車【かくしゃ】已に實【みつ】る。

樂しむも盤【たのし】みを極めず,殺すも物を盡さず。

馬は餘足を踠【あが】いて,士の怒り 未だ【つ】きざる。

先驅 路に復【かえ】り,屬車【ぞくしゃ】節を案ず。

 

(現代語訳)

弦をはじいても、正面に待ちかまえて射ることもしないのに、手綱をさばいても、待ち伏せてしとめることもしない。

飛ぶ鳥は翔けるいとまもなく、走る獣は逃げるいとまもない。

あっという間、たちまちにして、獲物の車は満載になっている。

ということから、狩猟は、いくら楽しくとも限りがあると知り、獲物はいくら殺しても取り尽くすべきものでないと知る。

馬は余力を残して足をあがき、士卒の興奮がまだ冷めやらないのにかたよる。

天子の前駆の車は帰路につき、副車は徐行する。

あさがお002 

(訳注) (17)#9-2

弦不睼禽,轡不詭遇。

弦をはじいても、正面に待ちかまえて射ることもしないのに、手綱をさばいても、待ち伏せてしとめることもしない。

睼禽 腱は迎えて視る。正面からくる鳥獣を待ち受けてとる。

詭遇 あざむいて出会いがしらに殺すこと

 

飛者未及翔,走者未及去。

飛ぶ鳥は翔けるいとまもなく、走る獣は逃げるいとまもない。

 

指顧倏忽,獲車已實。

あっという間、たちまちにして、獲物の車は満載になっている。

條忽 候に作るものあり、ともに同義。たちまち、指顧と同じ。

 

樂不極盤,殺不盡物。

ということから、狩猟は、いくら楽しくとも限りがあると知り、獲物はいくら殺しても取り尽くすべきものでないと知る。

盤 楽しみ。そのすてがたい気味をもつ。

 

馬踠餘足,士怒未

馬は余力を残して足をあがき、士卒の興奮がまだ冷めやらないのにかたよる。

 ここは泄と同じ。散じ去る、つきる。発する。唐の太宗の諱、李世民の諱を避ける。傾:(1) (ある方向に)片寄る,偏向する.(2) 倒れる,崩壊する.(3) 逆さにして中味をぶちまける,中味を空(から)にする.(4) (全力を)傾ける,傾注する.

 

先驅復路,屬車案節。

天子の前駆の車は帰路につき、副車は徐行する。

按節 徐行する。按は轡をひかえる。節は馬の歩調の節度あること。

幻日環01 

班孟堅(班固) 《東都賦》(16)#9(狩りの作法)-1 文選 賦<113―16>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1018 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3638

班固《東都賦》(16)(狩りの作法) 程なく上林苑に到着し、集合すると、軍勢を整列させ集団を案内する。大小の部と曲との二組に分けて列をそろえる。部曲あわせて五百人単位の校と、百人単位の隊とを整列させる。それから中軍・左軍・右軍の三軍を編成統率し、将帥に号令を下す。その後で烽火をうちあげ、陣太鼓をうち鳴らし、命令を反復し伝達して、三駆の礼法どおり、三度を限りとして獲物を追いかける。小まわりの利く軽率は迅雷のように宙を飛んで走り、駿馬にまたがる勇猛果敢の騎兵は稲妻のごとく疾走する。

2014年1月23日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固) 《東都賦》(16)#9(狩りの作法)-1 文選 賦<113―16>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1018 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3638
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《答柳柳州食蝦蟆》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <931>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3639韓愈詩-241-#3
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 746廣徳2年764年―5-#1 《憶昔,二首之一》 蜀中転々 杜甫 <655-#1>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3640 杜甫詩1000-655-1-922/1500749-1
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 263 《招揚之罦一首》 韓愈  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3641 (01/23)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 11 -9 南鄉子八首 其五 歐陽舍人炯十七首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-419-11-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3642
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
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班孟堅(班固) 《東都賦》(16)#9(狩りの作法)-1 文選 賦<113―16>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1018 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3638


 

#9(狩りの作法)-1

遂集乎中囿,陳師按屯。

(狩りの作法) 程なく上林苑に到着し、集合すると、軍勢を整列させ集団を案内する。

駢部曲,列校隊。

大小の部と曲との二組に分けて列をそろえる。部曲あわせて五百人単位の校と、百人単位の隊とを整列させる。

勒三軍,誓將帥。

それから中軍・左軍・右軍の三軍を編成統率し、将帥に号令を下す。

然後舉烽伐鼓,申令三驅。

その後で烽火をうちあげ、陣太鼓をうち鳴らし、命令を反復し伝達して、三駆の礼法どおり、三度を限りとして獲物を追いかける。

輶車霆激,驍騎電騖。

小まわりの利く軽率は迅雷のように宙を飛んで走り、駿馬にまたがる勇猛果敢の騎兵は稲妻のごとく疾走する。

由基發射,范氏施御。

古ならば養由基といったところの弓の名射手が、矢をはなち、范氏といったところの名御者が、馬車を馭す。

 

弦不睼禽,轡不詭遇。

飛者未及翔,走者未及去。

指顧倏忽,獲車已實。

樂不極盤,殺不盡物。

馬踠餘足,士怒未

先驅復路,屬車案節。

 

遂に中囿【ちゅうゆう】に集り,師を陳【つら】ね屯を按じ。

部曲を駢【なら】べ,校隊を列ぬ。

三軍を勒して,將帥に誓う。

然る後 烽を舉げ鼓を伐ち,令を申【かさ】ねて三驅す。

輶車【ゆうしゃ】は霆【いかづち】のごとく激し,驍騎【ぎょうき】は電【いなずま】のごとく騖【は】す。

由基【ゆうき】射を發し,范氏 御を施す。 

 

弦は睼禽【ていきん】せず,轡は詭遇【きぐう】せず。

飛ぶ者は未だ翔【かけ】るに及ばず,走る者は未だ去るに及ばず。

指顧【しこ】倏忽【しゅくこつ】,獲車【かくしゃ】已に實【みつ】る。

樂しむも盤【たのし】みを極めず,殺すも物を盡さず。

馬は餘足を踠【あが】いて,士の怒り 未だ【つ】きざる。

先驅 路に復【かえ】り,屬車【ぞくしゃ】節を案ず。

 

木蘭02 

 (狩りの作法)-1

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) #9

遂集乎中囿,陳師按屯。

駢部曲,列校隊。

勒三軍,誓將帥。

然後舉烽伐鼓,申令三驅。

輶車霆激,驍騎電騖。

由基發射,范氏施御。

 

(下し文) #9

遂に中囿【ちゅうゆう】に集り,師を陳【つら】ね屯を按じ。

部曲を駢【なら】べ,校隊を列ぬ。

三軍を勒して,將帥に誓う。

然る後 烽を舉げ鼓を伐ち,令を申【かさ】ねて三驅す。

輶車【ゆうしゃ】は霆【いかづち】のごとく激し,驍騎【ぎょうき】は電【いなずま】のごとく騖【は】す。

由基【ゆうき】射を發し,范氏 御を施す。

 

(現代語訳)

(狩りの作法) 程なく上林苑に到着し、集合すると、軍勢を整列させ集団を案内する。

大小の部と曲との二組に分けて列をそろえる。部曲あわせて五百人単位の校と、百人単位の隊とを整列させる。

それから中軍・左軍・右軍の三軍を編成統率し、将帥に号令を下す。

その後で烽火をうちあげ、陣太鼓をうち鳴らし、命令を反復し伝達して、三駆の礼法どおり、三度を限りとして獲物を追いかける。

小まわりの利く軽率は迅雷のように宙を飛んで走り、駿馬にまたがる勇猛果敢の騎兵は稲妻のごとく疾走する。

古ならば養由基といったところの弓の名射手が、矢をはなち、范氏といったところの名御者が、馬車を馭す。

 

(訳注) #9

遂集乎中囿,陳師按屯。

(狩りの作法) 程なく上林苑に到着し、集合すると、軍勢を整列させ集団を案内する。

遂 ついで、程なく。

中囿 上林中。

師 軍勢。

案屯 兵の集団を考えて分ける。

 

駢部曲,列校隊。

大小の部と曲との二組に分けて列をそろえる。部曲あわせて五百人単位の校と、百人単位の隊とを整列させる。

駢部曲 兵を部と、その小わけの曲とに分け、大小の部隊を設ける。駢はその列をそろえてならべる。

校隊 校は五百人の兵員、隊は百人ないし、二百人、『後漢書』の百官志に「将軍皆部あり。大将の軍営は五部、部に校尉一人あり。部の下に曲あり・曲に軍侯(敵情偵察の武官)一人あり」とある。校尉軍候は部曲の長。

 

勒三軍,誓將帥。

それから中軍・左軍・右軍の三軍を編成統率し、将帥に号令を下す。

勒三軍 三軍を編成する。三軍は軍隊の全体をいう。『周礼』の大司馬によれば「王は六軍‥二軍は一万二千五百人」という。六軍で七万五千人、これを三つに分け、中軍・左軍・右軍とする。

 

然後舉烽伐鼓,申令三驅。

その後で烽火をうちあげ、陣太鼓をうち鳴らし、命令を反復し伝達して、三駆の礼法どおり、三度を限りとして獲物を追いかける。

三駆 天子は四面を囲んで狩猟しない。一面だけあけて、三両を囲む。一面をあけて逃げ道をこしらえる。動物をとり尽くさぬ仁心から生まれたという。その他三度これを射れば後は逃がすのが軍礼という。駆は狩猟の意。

 

輶車霆激,驍騎電騖。

小まわりの利く軽率は迅雷のように宙を飛んで走り、駿馬にまたがる勇猛果敢の騎兵は稲妻のごとく疾走する。

輶車 軽車の一種で駆逆の車。禽獣を追い出してこれを迎えとらえる車。軽は行動自由自在の意。

 

由基發射,范氏施御。

古ならば養由基といったところの弓の名射手が、矢をはなち、范氏といったところの名御者が、馬車を馭す。

由基 養由基、古の名射手。「養由基甲をあつめて之を射り、七札を徹す」。

范氏 禹の時の御車。「夏の徳盛んなる時、二龍降る。禹范氏をして之を御せしめ、以て南方を経(ゆ〉く」(括地図)。
木蘭00 

班孟堅(班固)《東都賦》(15)#8(行列の威容)―2 文選 賦<113―13>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1017 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3633

班固《東都賦》(15) 千という車馬が雷のようにとどろけば、万という騎馬は入り乱れる。大兵は原野一面にひろがり戈と鋋をふるえば雲まではらうのだ。羽旄で指揮すれば、虹をひと掃きし、旌旗で鼓舞すれば、ひらりひらりと天にひるがえる。きらきらと火花のように放たれ、かがやき、きらめきは大空をはしって五彩の色が飛びかう。


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班孟堅(班固)《東都賦》(15)#8(行列の威容)―2 文選 賦<1131318分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1017 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3633

 

 

#8

於是發鯨魚,鏗華鐘。

(行列の威容) この時、鯨魚の撞木をとりあげて、飾り模様の鐘をつき鳴らす。

登玉輅,乘時龍。

天子は玉飾りのお車に乗られて、季節に応じた毛色の駿馬を革につける。

鳳蓋棽麗,龢鑾玲瓏。

鳳凰を飾りつけた車の蓋は、しなやかに擁みゆれ、車の前部、側面に下る鈴は、りんりんと鳴る。

天官景從,寢威盛容。

百官・小吏は、影のようにその後にお供して、威容を盛大にする。

山靈護野,屬御方神。

山の神々は原野を守護し、四方の神々は、お供する車の御者となって道案内をする。

雨師汎灑,風伯清塵。

雨の神は道に水をまき、風の神は塵を払う。

 

千乘雷起,萬騎紛紜。

千という車馬が雷のようにとどろけば、万という騎馬は入り乱れる。

元戎竟野,戈鋋彗雲。

大兵は原野一面にひろがり戈と鋋をふるえば雲まではらうのだ。

羽旄掃霓,旌旗拂天。

羽旄で指揮すれば、虹をひと掃きし、旌旗で鼓舞すれば、ひらりひらりと天にひるがえる。

焱焱炎炎,揚光飛文。

きらきらと火花のように放たれ、かがやき、きらめきは大空をはしって五彩の色が飛びかう。

吐爓生風,山。

火焔を吐けば、そこに風が生じ、くわえて山野の風を吸いまたつよく吹き出すのである。

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

そのために日月も光を奪われて暗く、また丘陵もゆらいで震動する。

 

是に於いて發鯨魚を【あ】げ,華鐘を鏗【つ】く。

玉輅【ぎょくろ】に登り,時龍【じりょう】に乘る。

鳳蓋 棽麗【りんり】にして,龢鑾【わらん】玲瓏【れいろう】たり。

天官 景のごとく從い,威を寢【さかん】にし容を盛にす。

山靈 野を護り,屬御【ぞくぎょ】に方神あり。

雨師 汎灑【はんさい】し,風伯 塵を清む。

 

千乘 雷のごとく起り,萬騎 紛紜【ふんうん】たり。

元戎【げんじゅう】 野に竟【わた】り,戈鋋【かせん】雲を彗【はら】い。

羽旄【うぼう】霓【にじ】を掃い,旌旗【せいき】天を拂う。

焱焱 炎炎として,光を揚げ文を飛ばす。

爓【ほのお】を吐き風を生じ,野を山を【は】く

日月も之が為に明を奪われ,丘陵も之が為に搖震す。

木蘭02 

 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) 82

千乘雷起,萬騎紛紜。

元戎竟野,戈鋋彗雲。

羽旄掃霓,旌旗拂天。

焱焱炎炎,揚光飛文。

吐爓生風,山。

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

 

 

(下し文)

千乘雷起,萬騎紛紜。

元戎竟野,戈鋋彗雲。

羽旄掃霓,旌旗拂天。

焱焱炎炎,揚光飛文。

吐爓生風,山。

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

 

(現代語訳)

千という車馬が雷のようにとどろけば、万という騎馬は入り乱れる。

大兵は原野一面にひろがり戈と鋋をふるえば雲まではらうのだ。

羽旄で指揮すれば、虹をひと掃きし、旌旗で鼓舞すれば、ひらりひらりと天にひるがえる。

きらきらと火花のように放たれ、かがやき、きらめきは大空をはしって五彩の色が飛びかう。

火焔を吐けば、そこに風が生じ、くわえて山野の風を吸いまたつよく吹き出すのである。

そのために日月も光を奪われて暗く、また丘陵もゆらいで震動する。

 

(訳注)

千乘雷起,萬騎紛紜。

千という車馬が雷のようにとどろけば、万という騎馬は入り乱れる。

 

元戎竟野,戈鋋彗雲。

大兵は原野一面にひろがり戈と鋋をふるえば雲まではらうのだ。

元戎 大兵。『漢書』に「元戒を統辞す」の師古の注に「大衆なり」(董賢伝)とある。

 

羽旄掃霓,旌旗拂天。

羽旄で指揮すれば、虹をひと掃きし、旌旗で鼓舞すれば、ひらりひらりと天にひるがえる。

羽施 旗の一種、雉の羽との尾で飾る。帝王の遊車に建て指揮に用う。

掃一掃する。

族旗 族は五彩の羽を竿頭につけた族、士卒を精進せしむるもの。旗は熊や虎の絵のある旗、伐星に象る旗(如はな)あり、士卒を集合させるもの。

払 少しずつはらうこと。旗がひらりひらりとすること。

 

焱焱炎炎,揚光飛文。

きらきらと火花のように放たれ、かがやき、きらめきは大空をはしって五彩の色が飛びかう。

簸放 火華(『説文』)、火花。火光ともいう。

炎 火光の上ること(『訳文』)、森とほぼ同義。ここではともに狩猟の車馬、曳誕(こぼこ)、族旗などのきらきら光ること。

揚光飛文 揚は光が上にきらめく。飛文の飛はとびかう、文は光彩。

 

吐爓生風,山。

火焔を吐けば、そこに風が生じ、くわえて山野の風を吸いまたつよく吹き出すのである。

吐爛 偶は火光、物に当たって火花を出す。

飲野 欲は「歓(す)う也」(『説文』)、すする、飲むの意。吸うこと。

欺山 「気を吹く也」(『説文ヒ、山気(山風)を吐く。『後漢書』は「吹野燦山」に作る。放談以下は林立する旗旗のひるがえるさま。山野の気を吸いまた吹くのは、風に動く形容であろう。日月も暗く、大地も動くとは、行列の威容に圧倒されたさまの形容。

 

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

そのために日月も光を奪われて暗く、また丘陵もゆらいで震動する。
綬帶鳥00 

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#8

於是發鯨魚,鏗華鐘。

(行列の威容) この時、鯨魚の撞木をとりあげて、飾り模様の鐘をつき鳴らす。

登玉輅,乘時龍。

天子は玉飾りのお車に乗られて、季節に応じた毛色の駿馬を革につける。

鳳蓋棽麗,龢鑾玲瓏。

鳳凰を飾りつけた車の蓋は、しなやかに擁みゆれ、車の前部、側面に下る鈴は、りんりんと鳴る。

天官景從,寢威盛容。

百官・小吏は、影のようにその後にお供して、威容を盛大にする。

山靈護野,屬御方神。

山の神々は原野を守護し、四方の神々は、お供する車の御者となって道案内をする。

雨師汎灑,風伯清塵。

雨の神は道に水をまき、風の神は塵を払う。

 

千乘雷起,萬騎紛紜。

元戎竟野,戈鋋彗雲。

羽旄掃霓,旌旗拂天。

焱焱炎炎,揚光飛文。

吐爓生風,山。

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

 

是に於いて發鯨魚を【あ】げ,華鐘を鏗【つ】く。

玉輅【ぎょくろ】に登り,時龍【じりょう】に乘る。

鳳蓋 棽麗【りんり】にして,龢鑾【わらん】玲瓏【れいろう】たり。

天官 景のごとく從い,威を寢【さかん】にし容を盛にす。

山靈 野を護り,屬御【ぞくぎょ】に方神あり。

雨師 汎灑【はんさい】し,風伯 塵を清む。

 

千乘 雷のごとく起り,萬騎 紛紜【ふんうん】たり。

元戎【げんじゅう】 野に竟【わた】り,戈鋋【かせん】雲を彗【はら】い。

羽旄【うぼう】霓【にじ】を掃い,旌旗【せいき】天を拂う。

焱焱 炎炎として,光を揚げ文を飛ばす。

爓【ほのお】を吐き風を生じ,野を山を【は】く

日月も之が為に明を奪われ,丘陵も之が為に搖震す。

漢魏隋唐の洛陽城 

 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) #8

於是發鯨魚,鏗華鐘。

登玉輅,乘時龍。

鳳蓋棽麗,龢鑾玲瓏。

天官景從,寢威盛容。

山靈護野,屬御方神。

雨師汎灑,風伯清塵。

 

(下し文) #8

是に於いて發鯨魚を【あ】げ,華鐘を鏗【つ】く。

玉輅【ぎょくろ】に登り,時龍【じりょう】に乘る。

鳳蓋 棽麗【りんり】にして,龢鑾【わらん】玲瓏【れいろう】たり。

天官 景のごとく從い,威を寢【さかん】にし容を盛にす。

山靈 野を護り,屬御【ぞくぎょ】に方神あり。

雨師 汎灑【はんさい】し,風伯 塵を清む。

 

(現代語訳)

(行列の威容) この時、鯨魚の撞木をとりあげて、飾り模様の鐘をつき鳴らす。

天子は玉飾りのお車に乗られて、季節に応じた毛色の駿馬を革につける。

鳳凰を飾りつけた車の蓋は、しなやかに擁みゆれ、車の前部、側面に下る鈴は、りんりんと鳴る。

百官・小吏は、影のようにその後にお供して、威容を盛大にする。

山の神々は原野を守護し、四方の神々は、お供する車の御者となって道案内をする。

雨の神は道に水をまき、風の神は塵を払う。

 

(訳注) #8

於是發鯨魚,鏗華鐘。

(行列の威容) この時、鯨魚の撞木をとりあげて、飾り模様の鐘をつき鳴らす。

発鯨魚 発は挙、とりあげる。鯨魚は鯨の形をした撞目、撞木。

鏗 撃つ。つく、たたく。

 

登玉輅,乘時龍。

天子は玉飾りのお車に乗られて、季節に応じた毛色の駿馬を革につける。

登玉輅 登は上にあがる。玉輅は珠玉で飾った天子の車。

乗時龍 乗は馬に革をつける。龍は高さ八尺以上の馬。時は五行思想で春は靑、夏は赤、秋は白、冬は黒(『礼記』月令)の毛色の馬を用いる、これを時龍という。

 

鳳蓋棽麗,龢鑾玲瓏。

鳳凰を飾りつけた車の蓋は、しなやかに擁みゆれ、車の前部、側面に下る鈴は、りんりんと鳴る。

鳳蓋 車のおおいとなる蓋(髭)に鳳凰の飾りがつくもの。また天子の儀快をいう。

棽麗 木の枝条がおおいたれるさま。麗は儷に同じ。意味はともに同じ。棽も麗も同義。傘のようにおおう鳳蓋の形容である。前後の文意によれは、玉輅すなわち鳳皇の串は動いているから、「鳳蓋を張る」(「西京の賦」)そのきぬがさが、しなやかにたわみながらゆれること。

龢鑾 車の軾(前部の横木)にあるを和といい、衡にあるを鑾(『後漢書』は鸞に作る)という、ともに金の鈴。

玲聴 鈴の音、双声。もとは玉の声。

 

天官景從,寢威盛容。

百官・小吏は、影のようにその後にお供して、威容を盛大にする。

天官 百官・小吏をいう。天の星座に尊卑の序列官位があり、その天にかたどり天子にも百官庶僚がある。故に天官という。

寝 盛と同義。

 

山靈護野,屬御方神。

山の神々は原野を守護し、四方の神々は、お供する車の御者となって道案内をする。

属御 属車の御者。属幸は天子のそえぐるま(副車)、佐車ともいう。

方神 四方の神。ここでは鹵簿の先払いとなる。人を戒める警蹕と同じであろう。『周礼』によると狩猟がすむと、獲物をささげて方神をまつる(大司馬)。「甘泉の拭」には「八神弁りて警蹕す」とある。

 

雨師汎灑,風伯清塵。

雨の神は道に水をまき、風の神は塵を払う。

汎灑 水をまく。
杜甫乱前後の図001奉先 

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(狩りの準備) さて、四時の季節の推移のままに春は春の蒐()り、冬は冬の狩りを行い、車や兵卒をすぐり武を練る時になる。すると、必ず王者の礼式を定めた王制をもって事にあたり、詩経に詠う国風や小雅大雅の詩をもって今に問う。すなわち、「騶虞」の詩を見ては、狩りは農閑期、生き物は食べず。「駟鐵」の詩を見ては、黒毛の良馬をそろえる。
 

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(13)#7(狩の準備)

若乃順時節而蒐狩,簡車徒以講武。

(狩りの準備) さて、四時の季節の推移のままに春は春の蒐()り、冬は冬の狩りを行い、車や兵卒をすぐり武を練る時になる。

則必臨之以王制,考之以風雅。

すると、必ず王者の礼式を定めた王制をもって事にあたり、詩経に詠う国風や小雅大雅の詩をもって今に問う。

歷騶虞,覽駟鐵。

すなわち、「騶虞」の詩を見ては、狩りは農閑期、生き物は食べず。「駟鐵」の詩を見ては、黒毛の良馬をそろえる。

嘉車攻,采吉日。

「車攻」の詩を見ては、串を堅固に準備する。「吉日」の詩を見ては、吉日を選ぶ。

禮官整儀,乘輿乃出。

礼儀担当の礼官が、行列の威儀を整えて、天子の行幸ははじめて出発する。

 

唐時代 韓愈関連01 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) #7

若乃順時節而蒐狩,簡車徒以講武。

則必臨之以王制,考之以風雅。

歷騶虞,覽駟鐵。

嘉車攻,采吉日。

禮官整儀,乘輿乃出。

 

(下し文) #7

若し乃ち時節に順って蒐狩【しゅうしゅ】し,車徒を簡【えら】んで以って武を講ず。

則ち必ず之に臨むに王制を以てし,之を考えうるに風雅を以てす。

騶虞【すうぐ】を歷【へ】,駟鐵【してつ】を覽る。

車攻を嘉【よみ】し,吉日を采る。

禮官 儀を整へ,乘輿【じょうよ】乃ち出づ。

 

(現代語訳)

(狩りの準備) さて、四時の季節の推移のままに春は春の蒐()り、冬は冬の狩りを行い、車や兵卒をすぐり武を練る時になる。

すると、必ず王者の礼式を定めた王制をもって事にあたり、詩経に詠う国風や小雅大雅の詩をもって今に問う。

すなわち、「騶虞」の詩を見ては、狩りは農閑期、生き物は食べず。「駟鐵」の詩を見ては、黒毛の良馬をそろえる。

「車攻」の詩を見ては、串を堅固に準備する。「吉日」の詩を見ては、吉日を選ぶ。

礼儀担当の礼官が、行列の威儀を整えて、天子の行幸ははじめて出発する。

 

杏の花01(訳注) #7

若乃順時節而蒐狩,簡車徒以講武。

(狩りの準備) さて、四時の季節の推移のままに春は春の蒐()り、冬は冬の狩りを行い、車や兵卒をすぐり武を練る時になる。

時節 四時の狩りの季節。農閑期に狩りする。

蒐狩 「春の猟を蒐といい、夏を苗といい、秋を獮といい、冬を狩という」(『左伝』隠公五年)。『漢書』刑法志は『左伝』と同じ。『白虎通義』は、春は田といい、夏は苗といい、秋は蒐といい、冬は狩というとあり、冬を除けば、他の三つは一致しない。しかし『穀梁伝』の春を田、秋を蒐というのと同じ。

簡 優秀なものをえらぶ。

 

則必臨之以王制,考之以風雅。

すると、必ず王者の礼式を定めた王制をもって事にあたり、詩経に詠う国風や小雅大雅の詩をもって今に問う。

王制 『礼記』の王制篇。「天子諸侯、事無ければ歳に三たび田【かり】す。…事無くして田せざるを不敬といふ。田して礼に以らざるを天物を暴ふと日ふ」とある。不敬とは祭祀や賓客の礼を簡略にすること。前記『白虎通義』に狩猟の義を述べて、「上は宗廟に共へ、下は以て士衆を簡集するなり」とある(前項、本項の『白虎通義』の文は今本の『白虎通』にはない)。また獲物を取り尽くすのを禁ずるの外、狩りの順序として天子、諸侯、大夫そして最後に百姓という個に行うことなどを王制に述べて、狩りにも礼をふむことを求めている。

風雅 『詩経』の国風とそれに小雅の雅を合わせていう。

 

歷騶虞,覽駟鐵。

すなわち、「騶虞」の詩を見ては、狩りは農閑期、生き物は食べず。「駟鐵」の詩を見ては、黒毛の良馬をそろえる。

歴 視る。『爾雅釈詁」に「歴は相なり」、相は視るの意。

騶虞 国風召南の一篇。「蒐田(かり)するに時を以てし、仁なること騶虞の如し」(『毛詩』序)騶虞は生物を食わぬといわれる義獣)。

覽駟 秦風の一筋。秦の襄公が諸侯となって田猟した時の歌といわれる。「覽駟、孔だ阜なり」の句がある。鐵は深黒色の馬、くろこま

 

嘉車攻,采吉日。

「車攻」の詩を見ては、串を堅固に準備する。「吉日」の詩を見ては、吉日を選ぶ。

車攻 小雅の一簾。周の宣王が諸侯を東都に会し、田猟して車徒をえらんだ歌という。「我が車既に攻し」の句あり。

吉日 小雅の一筋。宣王の狩猟をはめた歌という。「吉日維れ戊」とあり。

 

禮官整儀,乘輿乃出。

礼儀担当の礼官が、行列の威儀を整えて、天子の行幸ははじめて出発する。

礼官 儀礼を掌る官。『周礼』春官に「礼官の属、太宗伯、卿一人」、『史記』儒林伝に「徐生、容を以て礼官大夫と為る」、『漢書』景帝紀に「礼官礼儀を具へて奏せよ」(詔)、また「西都の賦」に「礼官の甲科を総(す)ベ、百郡の廉孝を群む」とある。

整 『後漢書』は整を正に作る。

乗興 天子の車、または天子のこと。蔡邕の独断に「天子至尊にして、敢て渫瀆して之をはず。天子の車駕に大駕、法駕、小駕あり。大駕は則ち公卿奉引し、千乗万騎を備ふ。法駕は、公(卿)鹵簿中に在らず、唯執金吾奉引し、侍中驂乗す」とある。大駕、法篤の別を行列の大小によって分類するが、これに続く属車の数も一定していたわけではなく、三十六乗とも四十六乗ともいう。執金吾だけが奉引する場合もあるが、『後漢書』の輿服志には、「河南の平、執金吾と洛揚の令とが奉引し」そして「奉車郎は馬を御し、侍中は駿東(陪乗)す」とある。犬鷲、法駕も車の大小からいえば大略、六頭立ての車。

班孟堅(班固)《東都賦》(12)#6(奢りを避ける) 文選 賦<113―10>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1014 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3618

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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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班孟堅(班固)《東都賦》(12)#6(奢りを避ける) 文選 賦<1131018分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1014 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3618

 

 

(12)#6(奢りを避ける)

於是皇城之,宮室光明,闕庭神麗。

(奢りをさける)このため宮城の内では、官室はくもりなく清らかにひかり輝き、宮殿のお庭は神々しきまでの美しさなれば、

奢不可踰,儉不能侈。

奢れるものは、礼をこえてまで贅沢できず、つづまやかなものは、いまさら派手にしたくともできない。

外則因原野以作苑,填流泉而為沼。

宮城の外では、外苑を作るにしても原野をそのまま利用し、沼を作るにしても流泉をそのまま利用する。

發蘋藻以潛魚,豐圃草以毓獸。

水草をしげらせて魚をひそませてやり、広大な畑に草を茂らせて獣をそだてる。

制同乎梁鄒,誼合乎靈囿。

その作り方は、古の天子の狩り場という「梁都」と同じょうにされ、その道理は、生きものが楽しんだという周の文王の霊園の心にぴたりと合う。

pla033 

 

(奢りを避ける)

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) #6

於是皇城之,宮室光明,闕庭神麗。

奢不可踰,儉不能侈。

外則因原野以作苑,填流泉而為沼。

發蘋藻以潛魚,豐圃草以毓獸。

制同乎梁鄒,誼合乎靈囿。

 

(下し文)

是に於て皇城の,宮室光明にして,闕庭神麗す。

奢も踰ゆ可からず,儉も侈【おご】る能わず。

外は則ち原野に因りて以って苑と作し,填流泉に【したが】って沼と為す。

蘋藻【ひんそう】を發して以って魚を潛め,圃草を豐かにして以て獸を毓【やしな】う。

制 梁鄒【りょうすう】に同じく,誼 靈囿に合【かな】えり。

 

 

(現代語訳)

(奢りをさける)このため宮城の内では、官室はくもりなく清らかにひかり輝き、宮殿のお庭は神々しきまでの美しさなれば、

奢れるものは、礼をこえてまで贅沢できず、つづまやかなものは、いまさら派手にしたくともできない。

宮城の外では、外苑を作るにしても原野をそのまま利用し、沼を作るにしても流泉をそのまま利用する。

水草をしげらせて魚をひそませてやり、広大な畑に草を茂らせて獣をそだてる。

その作り方は、古の天子の狩り場という「梁都」と同じょうにされ、その道理は、生きものが楽しんだという周の文王の霊園の心にぴたりと合う。

漢魏隋唐の洛陽城 

 

(訳注)

於是皇城之,宮室光明,闕庭神麗。

(奢りをさける)このため宮城の内では、官室はくもりなく清らかにひかり輝き、宮殿のお庭は神々しきまでの美しさなれば、

光明 光明正大の意をふくむ。誰が見ても隠すべきものがなく、くもりなく光り、清潔であり、礼法にかなうさま。

闕庭 闕は宮闕、宮殿。

 

奢不可踰,儉不能侈。

奢れるものは、礼をこえてまで贅沢できず、つづまやかなものは、いまさら派手にしたくともできない。

 

外則因原野以作苑,填流泉而為沼。

宮城の外では、外苑を作るにしても原野をそのまま利用し、沼を作るにしても流泉をそのまま利用する。

填 順の意。李善は「昭明(『文選』の作者)諱は順、故に改めて填と為す」という。

 

發蘋藻以潛魚,豐圃草以毓獸。

水草をしげらせて魚をひそませてやり、広大な畑に草を茂らせて獣をそだてる。

蘋藻 水草の名。『毛伝』に「蘋は大洴なり。藻は聚藻なり」という。

圃 李注では博の意とする。『韓詩』では圃草に作り、『後漢書』李賢注も同じであるが、『毛詩』の車攻篇には甫に作り、その伝に「甫は大なり」とある。

毓 育と同音同義。

 

制同乎梁鄒,誼合乎靈囿。

その作り方は、古の天子の狩り場という「梁都」と同じょうにされ、その道理は、生きものが楽しんだという周の文王の霊園の心にぴたりと合う。

梁鄒 魯詩伝に「古、梁鄒あり、梁都とは天子の田(猟)なり」。狩り場の名。

誼 義と同音同義。道理。

霊囿 周の文王の囿。囿は禽獣の類を養うところ。『毛詩』大雅の霊台篇に「王霊囿」に在り。麀鹿の伏す攸」とある。
珠櫻001 

班孟堅(班固)《東都賦》(11)#5(永平の治)-2 文選 賦<113―9>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1013 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3613

班固《東都賦》(11) 四方の諸侯を観察して巡狩され、万国の風俗の善悪を目のとどく限りご覧なされる。教化のおよぶ所を視察され、天子の明徳の光をはなたれ、それが幽遠の僻地まで照らしなさる。この後永平三年、周の旧制を増して、洛都を造営する。


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班孟堅(班固)《東都賦》(11)#5(永平の治)-2 文選 賦<113918分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1013 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3613

 

 

(10)#5-1

「至乎永平之際,重熙而累洽。

(永平の治) さて、第二代明帝が父帝の後をつぎ永平と号する年になると、天子の盛徳は重なり大いに光り、その恩沢はつもり広くうるおう。

盛三雍之上儀,脩袞龍之法服。

明堂・霊台・辟雍の三雍の御儀を盛大に行われ、天子は巻龍模様の大礼服を整えられる。

鋪鴻藻,信景鑠。

そこで大詔を述べて、先帝の美徳を宣揚する。

揚世廟,正雅樂。

光武の廟位を高くして世祖と尊号を奉り、雅楽を正して大予楽と改める。

人神之和允洽,群臣之序既肅。

祭主の明帝も光武帝の霊も相和合しうちやわらぎ、群臣の序列もすでに失礼なきよう整っている。

乃動大輅,遵皇衢。

そこで十月長安に向け、天子は車駕を進められ、行幸道路ぞいに走る。

 

(11)#5-2

省方巡狩,躬覽萬國之有無。

四方の諸侯を観察して巡狩され、万国の風俗の善悪を目のとどく限りご覧なされる。

考聲教之所被,散皇明以瀦幽。

教化のおよぶ所を視察され、天子の明徳の光をはなたれ、それが幽遠の僻地まで照らしなさる。

然後增周舊,脩洛邑。

この後永平三年、周の旧制を増して、洛都を造営する。

扇巍巍,顯翼翼。

宮殿楼門は高大の上に羽を高大に、またその規模も目立つが上にも目立つように建てられている。

光漢京于諸夏,總八方而為之極。

漢のみやこを中華にかがやかし、天下の四方の果てはもとより四隅のかたすみ、八方まで掌握し、洛陽をその中心となされた。

 

「永平の際に至りて,重熙【ちょうき】累洽【るいこう】す。

三雍の上儀をに盛にし,袞龍の法服を脩む。

鴻藻【こうそう】を鋪【し】き,景鑠【けいしゃく】を信【の】べ。

世廟【せいびょう】を揚げ,雅樂【ががく】を正す。

人神の和 允【まこと】に洽【あまね】く,群臣の序 既に肅【つつし】む。

乃ち大輅【たいろ】を動かし,皇衢【こうく】に遵【したが】う。

 

方を省みて巡狩し,萬國の有無を躬覽【きゅうらん】す。

聲教の被むる所を考え,皇明を散じて以て幽を瀦【てら】す。

然る後 周の舊を增して,洛邑を脩む。

巍巍【ぎぎ】たるを扇し,翼翼たるを顯【あらわ】す。

漢京を諸夏に光【かがや】かし,八方を總て之が極と為す。

 

DCF00048 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (11) #5-2

省方巡狩,躬覽萬國之有無。

考聲教之所被,散皇明以瀦幽。

然後增周舊,脩洛邑。

扇巍巍,顯翼翼。

光漢京于諸夏,總八方而為之極。

 

(下し文)

方を省みて巡狩し,萬國の有無を躬覽【きゅうらん】す。

聲教の被むる所を考え,皇明を散じて以て幽を瀦【てら】す。

然る後 周の舊を增して,洛邑を脩む。

巍巍【ぎぎ】たるを扇し,翼翼たるを顯【あらわ】す。

漢京を諸夏に光【かがや】かし,八方を總て之が極と為す。

 

(現代語訳)

四方の諸侯を観察して巡狩され、万国の風俗の善悪を目のとどく限りご覧なされる。

教化のおよぶ所を視察され、天子の明徳の光をはなたれ、それが幽遠の僻地まで照らしなさる。

この後永平三年、周の旧制を増して、洛都を造営する。

宮殿楼門は高大の上に羽を高大に、またその規模も目立つが上にも目立つように建てられている。

漢のみやこを中華にかがやかし、天下の四方の果てはもとより四隅のかたすみ、八方まで掌握し、洛陽をその中心となされた。

 

(訳注) #5-2

省方巡狩,躬覽萬國之有無。

四方の諸侯を観察して巡狩され、万国の風俗の善悪を目のとどく限りご覧なされる。

方 四方。                    

狩 牧民の意。

躬覽 一本には「窮」に作る。

万国之有無 李善注は万国の風俗の善悪とする。また李周翰は万国の土物の有無とす。

 

考聲教之所被,散皇明以瀦幽。

教化のおよぶ所を視察され、天子の明徳の光をはなたれ、それが幽遠の僻地まで照らしなさる。

瀦幽 幽遠の僻地。瀦:(1) (水が)たまる.(2) 水たまり.

 

然後增周舊,脩洛邑。

この後永平三年、周の旧制を増して、洛都を造営する。

周旧 周の成王の時の洛邑。西暦60年永平三年、北宮・諸官府を起こす(明帝紀)。

 

扇巍巍,顯翼翼。

宮殿楼門は高大の上に羽を高大に、またその規模も目立つが上にも目立つように建てられている。

扇巍巍,顯翼翼 『後漢書』は「翩翩巍巍,顕顕翼翼」に作る。大意同じ。巍巍は高大、翼翼は法度あること。建築を増修したさまをいう。扇は揚げる意。

 

光漢京于諸夏,總八方而為之極。

漢のみやこを中華にかがやかし、天下の四方の果てはもとより四隅のかたすみ、八方まで掌握し、洛陽をその中心となされた。

諸夏 夏は華であり、中華である。

極 国土の中心の意。
茶苑 

班孟堅(班固)《東都賦》(10)#5(永平の治)-1 文選 賦<113―8>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1012 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3608

班固《東都賦》(10) 明堂・霊台・辟雍の三雍の御儀を盛大に行われ、天子は巻龍模様の大礼服を整えられる。そこで大詔を述べて、先帝の美徳を宣揚する。光武の廟位を高くして世祖と尊号を奉り、雅楽を正して大予楽と改める。祭主の明帝も光武帝の霊も相和合しうちやわらぎ、群臣の序列もすでに失礼なきよう整っている。そこで十月長安に向け、天子は車駕を進められ、行幸道路ぞいに走る。


2014年1月17日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(10)#5(永平の治)-1 文選 賦<113―8>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1012 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3608
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《初南食貽元十八協律 》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <925>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3609韓愈詩-238-3
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 746廣徳2年764年―3-5 《丹青引,贈曹將軍霸》 蜀中転々 杜甫 <656>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3610 杜甫詩1000-656-916/1500746-5
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 257 《秋懐詩十一首之七(7)》韓愈kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3611 (01/17)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 11 -3 浣渓沙 三首 其三 歐陽舍人炯十七首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-413-11-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3612
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 李白全集 文選 花間集 古詩源 玉台新詠

 

班孟堅(班固)《東都賦》(10)#5(永平の治)-1 文選 賦<113818分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1012 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3608

 

 

(10)#5-1

「至乎永平之際,重熙而累洽。

(永平の治) さて、第二代明帝が父帝の後をつぎ永平と号する年になると、天子の盛徳は重なり大いに光り、その恩沢はつもり広くうるおう。

盛三雍之上儀,脩袞龍之法服。

明堂・霊台・辟雍の三雍の御儀を盛大に行われ、天子は巻龍模様の大礼服を整えられる。

鋪鴻藻,信景鑠。

そこで大詔を述べて、先帝の美徳を宣揚する。

揚世廟,正雅樂。

光武の廟位を高くして世祖と尊号を奉り、雅楽を正して大予楽と改める。

人神之和允洽,群臣之序既肅。

祭主の明帝も光武帝の霊も相和合しうちやわらぎ、群臣の序列もすでに失礼なきよう整っている。

乃動大輅,遵皇衢。

そこで十月長安に向け、天子は車駕を進められ、行幸道路ぞいに走る。

 

(11)#5-2

省方巡狩,躬覽萬國之有無。

考聲教之所被,散皇明以瀦幽。

然後增周舊,脩洛邑。

扇巍巍,顯翼翼。

光漢京于諸夏,總八方而為之極。

 

「永平の際に至りて,重熙【ちょうき】累洽【るいこう】す。

三雍の上儀をに盛にし,袞龍の法服を脩む。

鴻藻【こうそう】を鋪【し】き,景鑠【けいしゃく】を信【の】べ。

世廟【せいびょう】を揚げ,雅樂【ががく】を正す。

人神の和 允【まこと】に洽【あまね】く,群臣の序 既に肅【つつし】む。

乃ち大輅【たいろ】を動かし,皇衢【こうく】に遵【したが】う。

 

方を省みて巡狩し,萬國の有無を躬覽【きゅうらん】す。

聲教の被むる所を考え,皇明を散じて以て幽を瀦【てら】す。

然る後 周の舊を增して,洛邑を脩む。

巍巍【ぎぎ】たるを扇し,翼翼たるを顯【あらわ】す。

漢京を諸夏に光【かがや】かし,八方を總て之が極と為す。

 

漢魏隋唐の洛陽城 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (10)#5-1

「至乎永平之際,重熙而累洽。

盛三雍之上儀,脩袞龍之法服。

鋪鴻藻,信景鑠。

揚世廟,正雅樂。

人神之和允洽,群臣之序既肅。

乃動大輅,遵皇衢。

 

(下し文) (10)#5-1

「永平の際に至りて,重熙【ちょうき】累洽【るいこう】す。

三雍の上儀をに盛にし,袞龍の法服を脩む。

鴻藻【こうそう】を鋪【し】き,景鑠【けいしゃく】を信【の】べ。

世廟【せいびょう】を揚げ,雅樂【ががく】を正す。

人神の和 允【まこと】に洽【あまね】く,群臣の序 既に肅【つつし】む。

乃ち大輅【たいろ】を動かし,皇衢【こうく】に遵【したが】う。

 

(現代語訳)

(永平の治) さて、第二代明帝が父帝の後をつぎ永平と号する年になると、天子の盛徳は重なり大いに光り、その恩沢はつもり広くうるおう。

明堂・霊台・辟雍の三雍の御儀を盛大に行われ、天子は巻龍模様の大礼服を整えられる。

そこで大詔を述べて、先帝の美徳を宣揚する。

光武の廟位を高くして世祖と尊号を奉り、雅楽を正して大予楽と改める。

祭主の明帝も光武帝の霊も相和合しうちやわらぎ、群臣の序列もすでに失礼なきよう整っている。

そこで十月長安に向け、天子は車駕を進められ、行幸道路ぞいに走る。

 

唐時代 韓愈関連01 

(訳注) (10)#5-1

「至乎永平之際,重熙而累洽。

(永平の治) さて、第二代明帝が父帝の後をつぎ永平と号する年になると、天子の盛徳は重なり大いに光り、その恩沢はつもり広くうるおう。

重熙而累洽 (盛徳)を重ね、治(恩沢)を累(つ)む。天子の盛徳は重なり大いに光り、その恩沢はつもり広くうるおう。

 

盛三雍之上儀,脩袞龍之法服。

明堂・霊台・辟雍の三雍の御儀を盛大に行われ、天子は巻龍模様の大礼服を整えられる。

三雍 辟雍(天子の設けた大学)・明堂(先帝を祭る所)・霊台(天の気を観測する所)。天地、君臣、人民が皆和らぐという意味。西暦59年永平二年正月、光武帝を明堂に祭り、終わって霊台にのぼり気の変化をうかがい、三月辟雍で大射の礼を行う。

褒龍 巻龍紋様のある天子の礼服。この時、公卿百官の冠や服装の制もきまった。

 

鋪鴻藻,信景鑠。

そこで大詔を述べて、先帝の美徳を宣揚する。

鋪鴻藻 大いなる文藻をつらねのべる。詔書を換発すること。

信景轢 大いなる美を申(の)べること。光武の美点を詔書の中に記す。「先帝辟乱反正し以て天下を寧んず。泰山に封し、明堂を建て、辟舞を立て、起雲台を起し、大道を恢弘し、之を八極に被らしむ。而るに胤子成康の質なし。……」(明確紀)。

 

揚世廟,正雅樂。

光武の廟位を高くして世祖と尊号を奉り、雅楽を正して大予楽と改める。

揚世廟 光武の廟を尊び、世祖と号したことをいう。世祖は一世の祖という意。武帝を世宗というも、一世の宗の意。祖は功あるにいい、宗は徳あるにいう。光武は中興の功あるによる。

正雅楽 詔して郊廟の楽を改めて大予楽とす。『後漢書』予に作る。

 

人神之和允洽,群臣之序既肅。

祭主の明帝も光武帝の霊も相和合しうちやわらぎ、群臣の序列もすでに失礼なきよう整っている。

人神 祭主の明帝、光武帝の霊のこと

允洽 心底からなれあってうちとける。相和合すと同じ。

羣臣 『後漢書』は君臣に作る。百官。

 

乃動大輅,遵皇衢。

そこで十月長安に向け、天子は車駕を進められ、行幸道路ぞいに走る。

大輅 大路とも書く。天子の車をいう。「永平二年十月西に巡狩し、長安に幸し、高廟を祠る。」(明帝紀)。
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班孟堅(班固)《東都賦》(9)#4(知徳兼備の光武帝)-3 文選 賦<113―7>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1011 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3603

班固《東都賦》(9) 法制を守り、古礼に考えて、泰山で天を祭り、天下統一の成功を石に刻まれたことは、世宗武帝にまさるかがやかしい盛儀です。六経を案じ考えて、徳のほどを考え、遠く古制にのっとって帝業を天に告げられたことは、徳と知との仁聖の二つのものが兼ねそなわり、帝王の道に欠けたところが一つもないのです。


2014年1月16日 の紀頌之5つのブログ
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Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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(知徳兼備の光武帝)

 (7)#4-1

且夫建武之元,天地革命

(知徳兼備の光武帝) そもそも建武元年、天地は命を改めて世は変わった。

四海之,更造夫婦,肇有父子。

四海の内は、あらたに夫婦の道がたち、父子の道がはじまる。

君臣初建,人倫寔始。

はじめて君臣において上下の関係ができあがり、人倫の秩序が立つようにされた。

斯乃伏犧氏之所以基皇德也。。

このことは、古の伏犠氏が至高無上の人倫を基本にした所以です。

分州土,立市朝,

原野を区画し九州に分け、市場を立て、
作舟輿,造器械,

舟車を作り、器械を造られた。

斯乃軒轅氏之所以開帝功也。

このことは、古の軒轅氏黄帝が帝業を開いた所以です。

 

龔行天罰,應天順人,斯乃湯武之所以昭王業也。

かしこみて天の罰を行い、天に応じ人に順われた。このことは、殿の湯玉、周の武王が王業を明示された所以です。

遷都改邑,有殷宗中興之則焉;

都邑を洛陽に移されたのは、殷の盤庚が河北より河南に遷都して祖先の湯玉の古都に都し、殷の中興をはかった前例が則となる。

即土之中,有周成隆平之制焉。

国土の中央洛陽に都を建設されたのは、周の成王が洛陽に都し太平を招いた先例が法となる。

不階尺土一人之柄,同符乎高祖。

一尺の土、一人の力にもたよらないで、身を起こして天子の位に上ったのは、西漢の高祖と全く同じです。

克己復禮,以奉終始,允恭乎孝文。

私欲を抑えて礼法をふみ、生者死者に人の道を尽くされたのは、まことに父帝高祖に尽くした文帝よりも、深い恭敬の色があったからです。

憲章稽古,封岱勒成,儀炳乎世宗。

法制を守り、古礼に考えて、泰山で天を祭り、天下統一の成功を石に刻まれたことは、世宗武帝にまさるかがやかしい盛儀です。

案六經而校德,眇古昔而論功,

六経を案じ考えて、徳のほどを考え、遠く古制にのっとって帝業を天に告げられたことは、

仁聖之事既該,而帝王之道備矣。

徳と知との仁聖の二つのものが兼ねそなわり、帝王の道に欠けたところが一つもないのです。

 

 

且つ夫れ建武の元【はじめ】,天地 命を革【あらた】む

四海の,更に夫婦を造し,肇めて父子有る。

君臣 初めに建ち,人倫 寔【ここ】に始まる。

斯れ乃ち伏犧【ふくぎ】氏の皇德を基とする所以【ゆえん】也。

州土を分ち,市朝を立つ,

舟輿【しゅうよ】を作り,器械を造る,

斯れ乃ち軒轅【けんえん】氏の帝功を開ける所以【ゆえん】也。

 

龔【つつし】んで天罰を行い,天に應じ人に順う,斯れ乃ち湯武の王業を昭【あきら】かにする所以【ゆえん】也。

都を遷し邑を改めしは,殷宗【いんそう】中興の則に有り;

即土の中に【つ】けるは,周成 隆平の制有り。

尺土一人の柄【へい】に階【よ】らざるは,符を高祖にじう同す。

 

己に克ち禮を復【ふく】み,以って終始に奉ぜしは,允に孝文より恭む。

憲章稽古し,岱を封じ成を勒せしは,儀 世宗より炳【かがや】く。

六經を案じて德を校【かんが】え,古昔【こせき】を眇【はる】かにして功を論ぜしは,

仁聖の事既に該【そな】わり,帝王の道備【そなわ】れり。」

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(7)#4(知徳兼備の光武帝)-3

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文)

克己復禮,以奉終始,允恭乎孝文。

憲章稽古,封岱勒成,儀炳乎世宗。

案六經而校德,眇古昔而論功,

仁聖之事既該,而帝王之道備矣。

 

(下し文)

己に克ち禮を復【ふく】み,以って終始に奉ぜしは,允に孝文より恭む。

憲章稽古し,岱を封じ成を勒せしは,儀 世宗より炳【かがや】く。

六經を案じて德を校【かんが】え,古昔【こせき】を眇【はる】かにして功を論ぜしは,

仁聖の事既に該【そな】わり,帝王の道備【そなわ】れり。」

 

(現代語訳)

私欲を抑えて礼法をふみ、生者死者に人の道を尽くされたのは、まことに父帝高祖に尽くした文帝よりも、深い恭敬の色があったからです。

法制を守り、古礼に考えて、泰山で天を祭り、天下統一の成功を石に刻まれたことは、世宗武帝にまさるかがやかしい盛儀です。

六経を案じ考えて、徳のほどを考え、遠く古制にのっとって帝業を天に告げられたことは、

徳と知との仁聖の二つのものが兼ねそなわり、帝王の道に欠けたところが一つもないのです。

 

 

(訳注)

克己復禮,以奉終始,允恭乎孝文。

私欲を抑えて礼法をふみ、生者死者に人の道を尽くされたのは、まことに父帝高祖に尽くした文帝よりも、深い恭敬の色があったからです。

克己復礼 「克己復礼を仁となす」(『論語、顔淵篇』)、仁とは寛容で秩序にしたがうこと。顔淵問仁。 (子曰)「克己復礼為仁」儒教で説く5つの徳目を五常または五徳といい、仁・義・礼・智・信を指す。三綱(君臣・父子・夫婦間の道徳)とあわせ、「三綱五常」とする。

終始 「生は人の始めなり。死は人の終りなり。終始供に善くして、人の道畢(聴)る」(『荀子』礼論)。<