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李白の清渓、現在の安徽省池州、下の地図(c4)のあたりの景勝の地を詠ったものを取り上げた。黄山を挟んで北のほうが貴池(池州)であり、南が秋浦である。

李白70清溪半夜聞笛 五言絶句

清溪半夜聞笛
清溪せいけいの夜ふけに笛を聞く
羌笛梅花引、吳溪隴水情。
きょうの笛で聞く「梅花の引うた」、江南の吳溪ごけいが隴西ろうせいの清らかな隴水ろうすいのようで情に通う。
寒山秋浦月、腸斷玉關聲。

寒々とした山には秋浦の月が輝き、玉關に出征した夫の聲のようで腸もちぎれんばかり。

清溪の夜ふけに笛を聞く
羌の笛で聞く「梅花の引(うた)」、江南の吳溪が隴西の清らかな隴水のようで情に通う。
寒々とした山には秋浦の月が輝き、玉關に出征した夫の聲のようで腸もちぎれんばかり。


○清溪 安徽省貴池地方を北西に流れて長江にそそぐ川。その西側を流れる、秋浦河とともにその美しさにより景勝地となっている。別名、白洋河。

○羌笛 羌(チベット族)の吹く笛の音。 ○梅花引 引は楽曲の意。梅花のうた。 ○吳溪 呉の地方の渓谷。秋浦と清渓、全体を示す。  ○隴水 甘粛省隴山から長安方面に流れる渭水に合流する川の名。チベット;吐蕃との国境をながれる。○腸斷 腹の底からの感情を示す。悲哀の具象的表現。「楽府特集」二十五巻≪横笛曲辞≫「隴頭の流水、鳴声幽咽す。はるかに秦川(長安)を望み、心肝断絶す。」李白「秋浦歌其二」 ○玉關聲 玉門関に出征している夫の悲痛なる気持ち。唐代の玉門関は漢代のそれより、約100km西方へ移動している。

○韻 情、聲(しょう)

清溪 半夜に笛を聞く
羌笛 梅花の引、吳溪 隴水の情。
寒山 秋浦の月、腸斷つ玉關の聲。


李白の足跡5李白の詩は-4 あたりのもの

五言古詩
李白71秋浦歌十七首 其二
 
秋浦歌十七首 其二
秋浦猿夜愁、黄山堪白頭。
秋浦では夜ごとに猿が悲しげに鳴き、黄山は  白髪の老人にふさわしい。
青渓非朧水、翻作断腸流。
青渓は  朧水でもないのに、却って  断腸の響きを立てて流れてゆく。
欲去不得去、薄遊成久遊。
立ち去ろうと思うが  去ることもできず、短い旅のつもりが  長旅となったのだ。
何年是帰日、雨泪下孤舟。

いつになったら  帰る日がやってくるのか、涙を流しつつ   寄る辺ない小舟にもどる

秋浦では夜ごとに猿が悲しげに鳴き、黄山は  白髪の老人にふさわしい。
青渓は  朧水でもないのに、却って  断腸の響きを立てて流れてゆく。
立ち去ろうと思うが  去ることもできず、短い旅のつもりが  長旅となったのだ。
いつになったら  帰る日がやってくるのか、涙を流しつつ   寄る辺ない小舟にもどる


秋浦の歌 十七首其の二
秋浦  猿は夜愁(うれ)う、黄山  白頭(はくとう)に堪えたり。
青渓(せいけい)は朧水(ろうすい)に非(あら)ざるに、翻(かえ)って断腸(だんちょう)の流れを作(な)す。
去らんと欲(ほっ)して去るを得ず、薄遊(はくゆう)  久遊(きゅうゆう)と成る。
何(いず)れの年か  是(こ)れ帰る日ぞ、泪を雨(ふ)らせて孤舟(こしゅう)に下る。
 


五言古詩
李白72清溪行

清溪行 
清溪清我心。 水色異諸水。
清溪の流れは我が心を清くし、水の色は他の川の比ではない
借問新安江。 見底何如此。
尋ねたい、かの新安江の水も底が見えるほど清いというが、こことどちらが上だろうか
人行明鏡中。 鳥度屏風里。
人が岸辺を歩むとその影が鏡のような水面に映り、鳥が屏風のように切り立った
向晚猩猩啼。 空悲遠游子。
崖を飛びわたる、黄昏時には猩猩が哀れな声で鳴いて、道行く旅人を悲しい思いにさせる

李白の五言古詩「清溪の行(うた)」
清溪の流れは我が心を清くし、水の色は他の川の比ではない、
尋ねたい、かの新安江の水も底が見えるほど清いというが、こことどちらが上だろうか
人が岸辺を歩むとその影が鏡のような水面に映り、鳥が屏風のように切り立った
崖を飛びわたる、黄昏時には猩猩が哀れな声で鳴いて、道行く旅人を悲しい思いにさせる

清溪は安徽省秋浦の近くを水源とする川の名、水が澄んでいることで有名だったらしい

○清溪 安徽省貴池地方を北西に流れて長江にそそぐ川。その西側を流れる、秋浦河とともにその美しさにより景勝地となっている。別名、白洋河。○「行」は詩歌の一体。○借問 少し尋ねたい。  ○新安江 浙江省の大河浙江の上流部分あたりの呼称。中流は富春江、下流は銭塘江で、六朝以来の自然叙景の詩跡(歌枕)となっている。 ○明鏡 明るい鏡。水面の清澄をいう。 ○猩猩啼 大型の猿の鳴き声。旅人の悲哀を増すものとして詩歌につかわれた。 ○遠游子 故郷から遠く離れた旅人。

○韻 水、此、裏、子。

清溪 我が心を清くす、水色 諸水に異なる。 
借問す 新安江、底を見ること 此と何如。
人は行く明鏡の中、鳥は度る屏風の里(うち)。
晩に向(なんなん)として猩猩啼き、空しく遠游子を悲しましむ





五言古詩
李白73 宿清溪主人


宿清溪主人
清溪の主人の家に宿泊した
夜至清渓宿、主人碧厳裏。
夜に入って 清渓のほとりにきて宿泊した。主人の家は、碧(みどり)の木々苔むす厳の奥にある。
簷楹挂星斗、枕席響風水。
軒天の端には北斗七星がきらめき、寝室の枕席にはさわやかな風が吹いてきて、静かさの中せせらぎが響く。
月落西山時、啾啾夜猿起。

しばらくすると月が西の山の端に落ちはじめた時、啾啾と悲しげに夜猿が鳴き始めた。

清溪の主人の家に宿泊した
夜に入って 清渓のほとりにきて宿泊した。主人の家は、碧(みどり)の木々苔むす厳の奥にある。
軒天の端には北斗七星がきらめき、寝室の枕席にはさわやかな風が吹いてきて、静かさの中せせらぎが響く。
しばらくすると月が西の山の端に落ちはじめた時、啾啾と悲しげに夜猿が鳴き始めた。

○清渓  安徽省貴池地方を北西に流れて長江にそそぐ川。その西側を流れる、秋浦河とともにその美しさにより景勝地となっている。別名、白洋河。  ○碧厳 木々が生い茂っている岩山。そこにある岩に緑の苔がいっぱいに生えている。碧は李白の愛用字。

○簷楹 えんえい、軒天の端。軒梁。 ○挂 掛かる。 ○星斗 北斗七星。星のきらめき。 ○枕席 ちんせき、枕と敷物。ねどこ。○時 ・・するとき~が起きる につながる。  ○啾啾 野猿の鳴き声。 ○夜猿 旅人の悲哀を呼び起こす夜の猿。

○韻 裏、水、起。

清溪の主人に宿す
夜 清渓に至って宿す、主人碧厳の裏。
簷楹には星斗が挂かり、枕席には風水が響く。
月 西山に落つる時、啾啾として夜猿 起る。





李白の詩 連載中 7/12現在 75首

2011・6・30 3000首掲載
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