李白の江南地方での若いときの旅は2年程度であった。この地方を題材にした詩は多く残されているが、詩の目線は中年のものが多いようである。推測ではあるが、若いときに作った作品を、後年再び訪れた時修正したのではないかと感じられる。淥水曲りょくすいきょく 清らかな澄んだ水、純真な心もった娘たちの歌である。


李白の若い娘の歌はつづきます。

越女詞 五首 其の二 李白13

其二
呉兒多白皙,好爲蕩舟劇。
呉の女どもは色白が多く、好んで舟をゆさぶるあそびをする。
賣眼擲春心,折花調行客。

色目をつかって、もえたつ春の心をなげつけ、花を折りとって旅人をからかう。

呉の女どもは色白が多く、好んで舟をゆさぶるあそびをする。
色目をつかって、もえたつ春の心をなげつけ、花を折りとって旅人をからかう。


呉兒多白皙,好爲蕩舟劇。 ごじ おおくは はくせき、このんでとうしゅうのたわむれをなす

呉の娘女らは色白が多く、好んで舟をゆさぶるあそびをする。
白哲 皮膚の白いこと。○蕩舟 舟をゆさぶってひきつける。○ たわむれ。誘い込む。

賣眼擲春心,折花調行客。 めをうってしゅんしんをなげうち、はなをおって こうかくをちょうす
色目をつかって、もえたつ春の心をなげつけその気にさせ、花を折りとって旅人をからかう。
売眼 色目をつかう、ウィンクする。○ なげつける。○春心 色好みの心。○調 からかう。「ちょっと寄って遊んでいかない?」とウィンクしたり、花を折って投げつけたり、色町での誘い。これだけの短い句の中で見事に表現している。

(下し文)
越女の詞 其の二
呉児 多くは白皙はくせき、好んで 蕩舟の劇たわむれを為す
眼を売って 春心を擲なげうち、花を折って 行客こうかくを調す