宮中行樂詞八首其三 李白 :Kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 李白144



宮中行樂詞八首 其三
盧橘為秦樹、蒲桃出漢宮。
枇杷はもともと湘南の果物、それが今や秦の地方の木になった、ぶどうもまた、この漢の宮殿の中でできる。
煙花宜落日、絲管醉春風。
春霞と咲きほこる花に、落ちかかる日のひかりがその場所にうまい具合にあたっている。音楽が、うきうきと酔いごこちで、春風にのって流れている。
笛奏龍吟水、蕭鳴鳳下空。
笛をかなでると、竜が水の中で鳴きだしてくる、簫をふくと、鳳が空からまいおりてくる。
君王多樂事、還與萬方同。
国の天子には、楽しい行事がたくさんおありでしょう、やはり、天下のこと、万事に楽しまれることでありましょう。



枇杷はもともと湘南の果物、それが今や秦の地方の木になった、ぶどうもまた、この漢の宮殿の中でできる。
春霞と咲きほこる花に、落ちかかる日のひかりがその場所にうまい具合にあたっている。音楽が、うきうきと酔いごこちで、春風にのって流れている。
笛をかなでると、竜が水の中で鳴きだしてくる、簫をふくと、鳳が空からまいおりてくる。
国の天子には、楽しい行事がたくさんおありでしょう、やはり、天下のこと、万事に楽しまれることでありましょう。


宮中行楽詞 其の三
盧橘は 秦樹と為り、 蒲桃は漢宮より出づ。
煙花 落日に宜しく、 絲管 春風に醉う。
笛奏 龍 水に鳴き、 蕭吟 鳳 空より下る。
君王 樂事多く、 還た 萬方と同じくする。

 


盧橘為秦樹、 蒲桃出漢宮。
枇杷はもともと湘南の果物、それが今や秦の地方の木になった、ぶどうもまた、この漢の宮殿の中でできる。
盧橘 果樹、枇杷の別名。もと南方の植物。戴叔倫の「湘南即事」に「盧橘花開楓菓哀」とあるのもそれがもとは南方の風物であることを示したもの。○ 長安の地方。Kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 李商隠37「寄令狐郎中」では
嵩雲秦樹久離居、雙鯉迢迢一紙書。
休問梁園舊賓客、茂陵秋雨病相如。
秦樹は長安を長い時代見ていた樹という意味に使っている。
蒲桃 葡萄。ぶどう。ペルシャ原産で、西域を通って中国に入ったのは、漢の武帝のときである。



煙花宜落日、絲管醉春風。
春霞と咲きほこる花に、落ちかかる日のひかりがその場所にうまい具合にあたっている。音楽が、うきうきと酔いごこちで、春風にのって流れている。
煙花 かすみと花。○絲管 弦楽器と管楽器。つまり、音楽。

 

笛奏龍鳴水、蕭吟鳳下空。
笛をかなでると、竜が水の中で鳴きだしてくる、簫をふくと、鳳が空からまいおりてくる。
節奏竜鳴水 漢の馬融の「笛の賦」によれば、西方の異民族である羌の人が、竹を伐っていると、竜があらわれて水中で鳴いた。すぐに竜は見えなくなったが、羌人が、きり出した竹でつくった笛を吹くと、竜のなき声と似ていたという。竜は、空想の動物である。○蕭吟鳳下空 簫は管楽器の一種。「列仙伝」に、蕭史という人が、上手に簫を吹いた。すると鳳凰がとんで来て、その家の屋根に止まった、とある。鳳凰もまた、空想の動物である。鳳がおす、凰がめす。



君王多樂事、還與萬方同。
国の天子には、楽しい行事がたくさんおありでしょう、やはり、天下のこと、万事に楽しまれることでありましょう。
万方 万国と同じ。天下、万事のこと。