觀放白鷹 李白 :Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白169


玄宗〈2〉
高力士は玄宗の皇太子時代から仕え、太平公主を倒すのに功があって、以後重要視され、ます.玄宗に甘言をもってうまくとり入り、厚い信任を得てほとんどの政務を任されるようになった。こうした高力士が宮中の権力を握る中にあっては、李白が存分に政治手腕などできる可能性も全くないものだった。

この高力士と、はじめはうまくとり入り、やがて玄宗の信任を得て、宰相の地位にまでのし上がったのが李林甫である。賢臣張九齢らのすべての反対勢力は朝廷より追われたし、殺されたのである。表は、李林甫の独裁政治、裏は高力氏という時代になったのである。 


736年開元二十四年11月張九齢を追放してから始まった。李林甫の反対派弾圧は徹底して行われたのである。また、府兵制度が崩壊し、地方の節度使が大きな勢力を持つのを恐れて、名もなき武官や、異民族出身者を任命した。その中の一人が、のちに反乱を起こした安禄山である。これらすべては初期唐王朝の蓄積の浪費するだけであり、玄宗の我儘の帰結であった。

天宝と改元された玄宗の後半生は、歓楽極まったものであった。そしてやがて哀情多い方向をたどることになる。その因をなすものは楊貴妃である。玄宗の後半生を狂わした女性でもある。李白は玄宗の歓楽の一部のために召されたのである。それも道教の関係者の伝手に頼ったものであった。





觀放白鷹
白鷹を放つ鷹狩りを見る。
八月邊風高、胡鷹白錦毛。
八月は秋の中ごろ,国境付近の岩山の上、ぬけるように晴れた空高く秋風が吹きわたっている。我われが鷹狩に使っているのは優秀な胡地産の鷹で、寒くなればなるほど錦もようの羽は銀白色にかがやいてくる。
孤飛一片雪、百里見秋毫。

ひとり飛びたったら、恰もひとひらの雪が空中に舞ったかのようである。山上から眺めると周囲百里にわたってどんな微細なものでも目に見えるほど、見晴らしがすばらしい。




白鷹を放つ鷹狩りを見る。
八月は秋の中ごろ,国境付近の岩山の上、ぬけるように晴れた空高く秋風が吹きわたっている。我われが鷹狩に使っているのは優秀な胡地産の鷹で、寒くなればなるほど錦もようの羽は銀白色にかがやいてくる。
ひとり飛びたったら、恰もひとひらの雪が空中に舞ったかのようである。山上から眺めると周囲百里にわたってどんな微細なものでも目に見えるほど、見晴らしがすばらしい。


白鷹を放つを観る
八月 辺風高し、胡鷹 白錦毛。
孤飛す一片の雪、百里 秋毫を見る。




觀放白鷹
白鷹を放つ鷹狩りを見る。
放鷹 たかを飛ばして小鳥をとること。鷹狩に白いたかを使う。



八月邊風高、胡鷹白錦毛
八月は秋の中ごろ,国境付近の岩山の上、ぬけるように晴れた空高く秋風が吹きわたっている。我われが鷹狩に使っているのは優秀な胡地産の鷹で、寒くなればなるほど錦もようの羽は銀白色にかがやいてくる。
八月 旧暦八月は、秋の中ごろ。○辺風 国境の風。○胡鷹 胡地に産する鷹。○錦毛 錦の美しいもようのある毛。

 

孤飛一片雪、百里見秋毫。
ひとり飛びたったら、恰もひとひらの雪が空中に舞ったかのようである。山上から眺めると周囲百里にわたってどんな微細なものでも目に見えるほど、見晴らしがすばらしい。
秋毫 毫は細い毛。動物の毛は秋に殊に細くなるので、きわめで微細なものを秋毫という。


 ○韻  高、毛、毫。


李白らしい着眼点が素晴らしい。異民族との国境付近の景色は、秋の深まりと共にモノトーン変わっていく。その中に接近してみれば錦に輝いているが、放って100里先でも雪の塊ほどに見えるという、100里も李白らしい。