猛虎行 #3 李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -278
「猛虎行」は李白が溧陽(江蘇省常州市の南に位置する西湖の西端から50km位西に行ったあたり)にいるとき作った詩である。
この地で草書の名人張旭(杜甫「飲中人仙歌」にも出る)と遇って、酒を飲んで歓を尽くし、別れに際して作ったもので、亡国の感慨を歌ったものである。
4回に分けて掲載。その3回目


猛虎行
#1 吟、琴/道、倒、草、城、寧。
朝作猛虎行。 暮作猛虎吟。
腸斷非關隴頭水。 淚下不為雍門琴。』
旌旗繽紛兩河道。 戰鼓驚山欲傾倒。
秦人半作燕地囚。 胡馬翻銜洛陽草。
一輸一失關下兵。 朝降夕叛幽薊城。
巨鰲未斬海水動。 魚龍奔走安得寧。』

#2 時、止、市/貧、臣、人/此、士/鱗、人』
頗似楚漢時。 翻覆無定止。
朝過博浪沙。 暮入淮陰市。』
張良未遇韓信貧。劉項存亡在兩臣。
暫到下邳受兵略。來投漂母作主人。」
賢哲棲棲古如此。今時亦棄青云士。
有策不敢犯龍鱗。竄身南國避胡塵。
寶書玉劍挂高閣。金鞍駿馬散故人。』 ( 玉一作長 )

#3 客。石。擲。/ 奇。知。隨。

昨日方為宣城客。制鈴交通二千石。
そういうことでここ最近、旅人となって宣城にきたのだ。鈴を制止して通き交うこと二千石の酒である。
有時六博快壯心。繞床三匝呼一擲。
そのとき六博の賭けごとに興じ快壯の気分になる。床を三回囘そして一回賽を投げろと連呼するのだ。
楚人每道張旭奇。心藏風云世莫知。
ここ宣城の楚の国の人、いつも「道」をもとめており、  張旭は興味深い好ましい人間なのだ。 心に秘めて思っていることは機会をつかんで世の中で活躍するには世の人に知られないことだ。 
三吳邦伯皆顧盼。四海雄俠兩追隨。
呉地方の三呉の州知事はどの地域も政治的に振り返ってじっとにらみを利かせている。中国全土においても英雄的なこと、任侠的な事、そのどちらも実行しようとしているのだ。
蕭曹曾作沛中吏。攀龍附鳳當有時。』

漢の創業の功臣蕭何や曹参が曾て江蘇省の沛県の中の官吏であった。そこから、龍をかかげて鳳凰に附隋して時期が来たときことを成したのだ。

#4 春、人、塵、賓、親。
溧陽酒樓三月春。楊花茫茫愁殺人。
胡雛綠眼吹玉笛。吳歌白紵飛梁塵。
丈夫相見且為樂。槌牛撾鼓會眾賓。
我從此去釣東海。得魚笑寄情相親。


猛虎の行 ( 此の詩、蕭士に贇に云う、是れ偽作。 )
#1
朝に 猛虎の行を作す、暮に 猛虎吟を作す。
腸斷す 關に非らずして 隴頭の水。 淚下 為さずして 雍門の琴。』
旌旗 繽紛として 兩の河道。 戰鼓 山を驚かして 傾倒せんと欲っす。
秦人 半ば作すと 燕地の囚となる。 胡馬 銜を翻して 洛陽の草。
一輸 一失 關下の兵。 朝降 夕べに叛し 幽薊の城。
巨鰲は未だ海水を動して斬らず。 魚龍は 奔走 安ぞ寧を得る。』
#2

頗 似て楚漢の時。 翻 覆て定むる止るることなし。
朝 博 浪沙を過ぎ。 暮 淮陰の市に入る。
張良 未だ 韓信の貧に遇わず。劉項 存亡すること兩に臣在る。
暫く 下邳にて 兵略 受けて到る。來りて 漂母 主人と作して投ざるる。
賢哲 棲棲 古きこと此の如し。今時 亦 青云の士棄る。
策 有り 敢て龍鱗を犯さず。身を竄して 南國に 胡塵を避ける。
寶書 玉劍 高閣に挂る。金鞍 駿馬 故人は散る。』
#3
昨日 方に宣城の客と為し。制鈴 交通 二千石。
有時 六博 快壯の心。 床を繞らし 三匝 一擲を呼ぶ。
楚人 每道 張旭は奇なり。 心藏 風云 世に知る莫れ。
三吳 邦伯 皆盼を顧る。  四海 雄俠 兩に追隨す。 ( 皆一作多 )
蕭曹 曾て沛中の吏と作す。龍を攀げて 鳳に當に時に有りて附く。』-#3

#4
溧陽の酒楼に三月の春、楊花は茫茫たり、人を愁殺せしむ。
胡の雛(こども )緑の眼にて玉笛を吹き、呉歌の白紵(はくちょ)は梁の塵を飛ばす。
丈夫相い見えば且く楽しみを為せ、牛を槌(う)ち鼓を撾きて衆賓を会す。
我は此より去って東海に釣りせん、魚を得ば笑って寄せて情相親しまん。


DCF00208


現代語訳と訳註
(本文)
#3 客。石。擲。/ 奇。知。隨。
昨日方為宣城客。制鈴交通二千石。
有時六博快壯心。 繞床三匝呼一擲。
楚人每道張旭奇。 心藏風云世莫知。
三吳邦伯皆顧盼。  四海雄俠兩追隨。 ( 皆一作多 )
蕭曹曾作沛中吏。攀龍附鳳當有時。』


(下し文)
昨日 方に宣城の客と為し。制鈴 交通 二千石。
有時 六博 快壯の心。 床を繞らし 三匝 一擲を呼ぶ。
楚人 每道 張旭は奇なり。 心藏 風云 世に知る莫れ。
三吳 邦伯 皆盼を顧る。  四海 雄俠 兩に追隨す。 ( 皆一作多 )
蕭曹 曾て沛中の吏と作す。龍を攀げて 鳳に當に時に有りて附く。』-#3


(現代語訳)
そういうことでここ最近、旅人となって宣城にきたのだ。鈴を制止して通き交うこと二千石の酒である。
そのとき六博の賭けごとに興じ快壯の気分になる。床を三回囘そして一回賽を投げろと連呼するのだ。
ここ宣城の楚の国の人、いつも「道」をもとめており、  張旭は興味深い好ましい人間なのだ。 心に秘めて思っていることは機会をつかんで世の中で活躍するには世の人に知られないことだ。 
呉地方の三呉の州知事はどの地域も政治的に振り返ってじっとにらみを利かせている。中国全土においても英雄的なこと、任侠的な事、そのどちらも実行しようとしているのだ。
漢の創業の功臣蕭何や曹参が曾て江蘇省の沛県の中の官吏であった。そこから、龍をかかげて鳳凰に附隋して時期が来たときことを成したのだ。


(訳注)#3
昨日方為宣城客。制鈴交通二千石。
有時六博快壯心。 繞床三匝呼一擲。
楚人每道張旭奇。 心藏風云世莫知。
三吳邦伯皆顧盼。  四海雄俠兩追隨。 ( 皆一作多 )
蕭曹曾作沛中吏。攀龍附鳳當有時。』

(訳注)

昨日方為宣城客。制鈴交通二千石。
そういうことでここ最近、旅人となって宣城にきたのだ。鈴を制止して通き交うこと二千石の酒である。


有時六博快壯心。 繞床三匝呼一擲。
そのとき六博の賭けごとに興じ快壯の気分になる。床を三回囘そして一回賽を投げろと連呼するのだ。
六博 紀元前後の漢時代を中心に戦国時代から魏晋時代に流行した2人用の盤上遊戯。 3~40cm四方の盤上で、さいころを使って各自12個の駒を進める。
 盤にはアルファベットのLやTのような記号が描かれているが、複数の種類が発見されている。 駒を進めるためにはさいころを用いるが、6本の棒状のものや18面体のものが発見されている。双六のようなレースゲームであるという説と、駒を取り合う戦争ゲームであるという説がある。多くはふた組に分かれて酒を賭け、馳せゆく時の間に酔いしれるというもの。○繞床 床を廻る○三匝 三匝さんかいまわる 三方を囲む 、○一擲 一回賽を投げろと連呼する
梁園吟  李白42


楚人每道張旭奇。 心藏風云世莫知。
ここ宣城の楚の国の人、いつも「道」をもとめており、  張旭は興味深い好ましい人間なのだ。 心に秘めて思っていることは機会をつかんで世の中で活躍するには世の人に知られないことだ。 
○風云 機会をつかんで世の中で活躍する
 
三吳邦伯皆顧盼。  四海雄俠兩追隨。
呉地方の三呉の州知事はどの地域も政治的に振り返ってじっとにらみを利かせている。中国全土においても英雄的なこと、任侠的な事、そのどちらも実行しようとしているのだ。
三吳 吳の地の吳郡・吳興・會稽をさす。○邦伯 州の長官。刺史。○盼顧 振り返ってじっと見る。 ○四海 天下。中国全土。○雄俠 英雄的な任侠の人を言う。


蕭曹曾作沛中吏。攀龍附鳳當有時。』
漢の創業の功臣蕭何や曹参が曾て江蘇省の沛県の中の官吏であった。そこから、龍をかかげて鳳凰に附隋して時期が来たときことを成したのだ。
蕭曹 漢の創業の功臣蕭何しょうかや曹参そうしん曾て○沛中 沛公、劉邦。江蘇省の沛県の官吏であったと作す。

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李白『梁園吟』
連呼五白行六博,分曹賭酒酣馳輝。』
「五白よ五白よ」と連呼して、六博の賭けごとに興じあい、ふた組に分かれて酒を賭け、馳せゆく時の間に酔いしれる。』
〇五白-購博の重義が黒く裏が白い五つのサイコロを投げて、すべて黒の場合(六里嘉最上、すべて白の場合〔五日)がその次、とする。〇六博-賭博の毎→二箇のコマを、六つずつに分けて賽する。〇分嘉酒-二つのグループ(曹)に分かれて酒の勝負をする。○酎-酒興の盛んなさま。○馳曙-馳けるように過ぎゆく日の光、時間。

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