江西送友人之羅浮 李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -280


江西送友人之羅浮 「廬山諮」詩の他に,「江西送友人之羅浮」と題する詩の中でも,李白は自らを「楚狂」
と称している。

江西送友人之羅浮
爾去之羅浮、我還憩峨眉。
君はここから旅たち羅浮山に行く、私は峨眉山にでもかえって休息をする。
中閥道萬里、霞月逼相思。
羅浮山と峨眉山では道を万里離れてしまう。月に綺麗な霞がかかっていて互いの思いにより隔たりは狭まるであろう。
如尋楚狂子、瓊樹有芳枝。
それで江南の楚の国が好きで君と同じように道教の仙人になっているであろう。玉のようにきれいな樹木、仙境の樹木や王宮の宮殿の樹木、きれいな女性と一緒にいることだろう。


江西で友人の羅浮に之くを送る
爾は去りて羅浮に之き、我は還りて峨眉に憩う。
中閥 道 万里、霞月 遥かに相思わん。
如し楚の狂子を尋ぬれば、瓊樹 芳枝有らん。

miyajima 709330

江西送友人之羅浮 現代語訳と訳註
(本文)
爾去之羅浮、我還憩峨眉。
中閥道萬里、霞月逼相思。
如尋楚狂子、瓊樹有芳枝。

(下し文)
爾は去りて羅浮に之き、我は還りて峨眉に憩う。
中閥 道 万里、霞月 遥かに相思わん。
如し楚の狂子を尋ぬれば、瓊樹 芳枝有らん。

(現代語訳)
君はここから旅たち羅浮山に行く、私は峨眉山にでもかえって休息をする。
羅浮山と峨眉山では道を万里離れてしまう。月に綺麗な霞がかかっていて互いの思いにより隔たりは狭まるであろう。
それで江南の楚の国が好きで君と同じように道教の仙人になっているであろう。玉のようにきれいな樹木、仙境の樹木や王宮の宮殿の樹木、きれいな女性と一緒にいることだろう。


(訳注)
爾去之羅浮、我還憩峨眉。
君はここから旅たち羅浮山に行く、私は峨眉山にでもかえって休息をする。
羅浮 羅浮山のこと。広東省恵州市博楽県長寧鎮にある。 広州の東90キロに位置する羅浮山は古くは東樵山といわれ南海の西樵山と姉妹関係にある。広東四大名山の一つで、道教の聖地として中国十大名山の一つにも数えられている。主峰飛雲頂は海抜1296m、は香港の北、広州市の東、東莞市の北東に所在する山である。広東省の道教の聖地「羅浮山」羅浮仙ラフセン:隋の趙師雄が梅の名所の羅浮山で羅をまとった美女と出会い酒を酌み交わす酒に酔い伏し梅の樹の下で気が付いた美女は梅の精で羅浮仙ラフセンと呼ばれた故事もある。○峨眉 峨眉山は山の名前。道教や中国の仏教の聖地で、中国三大霊山(五台山、天台山、峨眉山)や中国四大仏教名山(五台山、九華山、普陀山、峨眉山)の一つである。26の寺院を有し、普賢菩薩の霊場とされる。一番高い峰が万仏頂(標高3,098メートル)で、頂まで32の名刹が続いている。後漢時代から仏教施設の建設が始まり、南宋時代に最盛期を迎えた。
中國歴史rihaku00

中閥道萬里、霞月逼相思。
羅浮山と峨眉山では道を万里離れてしまう。月に綺麗な霞がかかっていて互いの思いにより隔たりは狭まるであろう。
中閥 敷居。通常功績を記した門柱を言う。ここでは峨眉山と羅浮山を柱に見立てた敷居とすることから隔たった距離を示す。○霞月 朝焼け、夕焼け。美しい。艶めかしい。かすむ。かすみたなびくつき。ここでは、前の聯の羅浮と峨眉がすべて美人、女性を連想させる語である。○ 1 圧倒するような勢いで近づいてくる。押し寄せる。また、せり出している。


如尋楚狂子、瓊樹有芳枝。
それで江南の楚の国が好きで君と同じように道教の仙人になっているであろう。玉のようにきれいな樹木、仙境の樹木や王宮の宮殿の樹木、きれいな女性と一緒にいることだろう。
楚狂 道教の拠点。隠遁を意味する。晋の謝安、謝朓、王羲之のように芸妓を携えての本拠地。これら中央朝廷から離れた隠者が、時機が到来する前この地にいたことを示す語である。○瓊樹 玉のようにきれいな樹木。仙境の樹木。王宮の宮殿の樹木。○芳枝 かぐわしい細い枝。美人の細い腕をいうのであろう。

 羅浮山と峨眉山とは,隔たること万里。もし君が私を訪ねてきてくれることがあるならば,私の所には玉の樹に芳しい花が咲いていることだろうと歌う。「瓊樹」は,仙境を連想させる詩語である。つまり,君が尋ねてきてくれる頃には,自分はすでに仙道を成就して仙境に居るだろう、と歌っているのである。


 総じて,李白が自ら任じた「狂」は,俗世から距離を置いたアウトサイダー,もしくは俗世を超脱した世界に住む仙人としての「楚狂」であり,後に述べる儒家的な杜甫の場合とは大きく異なり,道家的,ないしは道教的な傾向の強いものであった。

 当時の道教は、逃げてきたり、年を取って捨てられた娼婦の受け入れをしていた。そのあたりから、山の名前と女性と結びついてくるのである。隠遁をすることと女性が一体化している李白流である。それは決して不真面目ということなのである。女性を人と見ない時代であっても李白流の女性論ということではなかろうか。
 


蜀の峨眉山出身の蘇東坡が羅浮山を詠っている。

食茘枝 蘇東坡(蘇軾) 

羅浮山下四時春,盧橘楊梅次第新。
日噉茘枝三百顆,不辭長作嶺南人。

茘枝(れい し)を食す             
羅浮山下は  四時(しいじ) 春、盧橘(ろ きつ)楊梅(ようばい)次第に新たなり。
日に噉(く)らう 茘枝(れいし) 三百顆、辭せず  長(とこし)へに 嶺南人(れいなんじん)と作(な)るを。

○食茘枝:レイシを食べる。 ・茘枝 れいし。中国南方原産の果物。赤い果皮の中に白色半透明で薫り高い果肉の果物。南方方言経由の呼称ではライチ。


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