西陵遇風獻康楽 その4 謝惠運 謝霊運(康楽) 詩<52>Ⅱ李白に影響を与えた詩439 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1134


(その4)
屯雲蔽曾嶺、驚風湧飛流。
とどまって動かない雲は重なる嶺蔽っている、突風はしぶきを浪立つ流れを湧きあげている。
零雨潤墳澤、落雪灑林邱。
降る雨は土手も沢地も一面になって潤している、山の方では飛び散る雪は林にも丘にもふりそそいでいる。
浮氛晦崖巘、積素成原疇。
ただよう靄は崖も峰も暗くしてかすんであいる、ふり積もった雪は原野と田畑の区別をわからなくしている。
曲汜薄停旅、通川絶行舟。

曲がりこんだ入り江の岸に暫くわが旅の一行を停めているが、流れる川には行く舟は全く絶えてしまった。



屯雲【ちゅううん】は曾嶺【そうれい】を蔽【おお】い、驚風【きょうふう】飛流【ひりゅう】を湧かす。
零雨【れいう】墳澤【ふんたく】を潤おし、落雪【らいせつ】林邱【りんきゅう】に灑【そそ】ぐ。
浮氛【ふふん】崖巘【がいけん】に晦【くら】く、積素【せきそ】原疇【げんちゅう】を成【まどわ】す。
曲汜【きょくし】薄【しばら】く旅を停【とど】め、通川【つうせん】に行舟【こうしゅう】を絶つ。



現代語訳と訳註
(本文) (
その4)
屯雲蔽曾嶺、驚風湧飛流。
零雨潤墳澤、落雪灑林邱。
浮氛晦崖巘、積素成原疇。
曲汜薄停旅、通川絶行舟。


(下し文)
屯雲【ちゅううん】は曾嶺【そうれい】を蔽【おお】い、驚風【きょうふう】飛流【ひりゅう】を湧かす。
零雨【れいう】墳澤【ふんたく】を潤おし、落雪【らいせつ】林邱【りんきゅう】に灑【そそ】ぐ。
浮氛【ふふん】崖巘【がいけん】に晦【くら】く、積素【せきそ】原疇【げんちゅう】を成【まどわ】す。
曲汜【きょくし】薄【しばら】く旅を停【とど】め、通川【つうせん】に行舟【こうしゅう】を絶つ。


(現代語訳) (その四)
とどまって動かない雲は重なる嶺蔽っている、突風はしぶきを浪立つ流れを湧きあげている。
降る雨は土手も沢地も一面になって潤している、山の方では飛び散る雪は林にも丘にもふりそそいでいる。
ただよう靄は崖も峰も暗くしてかすんであいる、ふり積もった雪は原野と田畑の区別をわからなくしている。
曲がりこんだ入り江の岸に暫くわが旅の一行を停めているが、流れる川には行く舟は全く絶えてしまった。


(訳注)(その4)
屯雲蔽曾嶺、驚風湧飛流。

とどまって動かない雲は重なる嶺蔽っている、突風はしぶきを浪立つ流れを湧きあげている。
屯雲 とどまって動かない雲 ・曾嶺 重なる嶺。 ・飛流 しぶき浪立つ流れ。


零雨潤墳澤、落雪灑林邱。
降る雨は土手も沢地も一面になって潤している、山の方では飛び散る雪は林にも丘にもふりそそいでいる。
墳沢 土手や沢地。高低一面に。


浮氛晦崖巘、積素成原疇。
ただよう靄は崖も峰も暗くしてかすんであいる、ふり積もった雪は原野と田畑の区別をわからなくしている。
浮氛 ただより靄、水気。・晦崖巘 崖も峰も暗い。 ・積素 ふり積もる雪。 ・成原疇 成は惑。野原と田畑などの区別がわからなくする。


曲汜薄停旅、通川絶行舟。
曲がりこんだ入り江の岸に暫くわが旅の一行を停めているが、流れる川には行く舟は全く絶えてしまった。
曲汜 曲がりこんだ入り江の岸。 ・ しばらく。 ・停旅 旅の一行を停める。 ・通川 通じ流れる川水、 ・絶行舟 行く舟か絶えた。