酬従弟謝惠運 五首その(5) 謝霊運(康楽) 詩<53>Ⅱ李白に影響を与えた詩440 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1137

(5)
暮春雖未交,仲春善遊遨。
始寧の晩春のひと時を楽しもうということでいまだに友好を交わすことはないと言いながらも、今は中春であり広い空や海を)漫遊することをよろこぶ。
山桃發紅萼,野蕨漸紫苞。
その頃には山に桃の花が咲き、ガクアジサイ花が咲き、白・水色から紅・紫赤色に変化する。野にはワラビが顔をだし、紫苞をつみとるのである。
鳴嚶已悅豫,幽居猶郁陶。
また、生き歳往けるもの友人を求めて鳴き、友人同士が仲よく語り合いそのよろこび楽しみをを示すのである。しずかな独り住いであってもなお晴れやかな楽しみの時なのだ。
夢寐佇歸舟,釋我吝與勞。
そして舟に帰ってそのまま待っているとしても、始寧に帰った時のことを眠って夢を見るのである、少し君のための労力を出し惜しみをしているわたしのことを理解してほしい。


(5)
暮春 未だ交わらずと雖も,仲春にても善く遊遨【たのし】まん。
山桃は紅萼【こうがく】を發し,野蕨【やけつ】は紫苞【しほう】を漸【すす】む。
鳴嚶【めいえい】 已に悅豫【えつしょう】し,幽居猶お 郁陶【ゆうとう】す。夢寐【むび】にも歸舟【きしゅう】を佇【ま】ち,我の吝【けち】と勞とを釋【と】かん。


現代語訳と訳註
(本文)
(その5)
暮春雖未交,仲春善遊遨。山桃發紅萼,野蕨漸紫苞。
鳴嚶已悅豫,幽居猶郁陶。夢寐佇歸舟,釋我吝與勞。


(下し文)(その5)
暮春 未だ交わらずと雖も,仲春にても善く遊遨【たのし】まん。
山桃は紅萼【こうがく】を發し,野蕨【やけつ】は紫苞【しほう】を漸【すす】む。
鳴嚶【めいえい】 已に悅豫【えつしょう】し,幽居猶お 郁陶【ゆうとう】す。夢寐【むび】にも歸舟【きしゅう】を佇【ま】ち,我の吝【けち】と勞とを釋【と】かん。


(現代語訳)
始寧の晩春のひと時を楽しもうということでいまだに友好を交わすことはないと言いながらも、今は中春であり広い空や海を)漫遊することをよろこぶ。
その頃には山に桃の花が咲き、ガクアジサイ花が咲き、白・水色から紅・紫赤色に変化する。野にはワラビが顔をだし、紫苞をつみとるのである。
また、生き歳往けるもの友人を求めて鳴き、友人同士が仲よく語り合いそのよろこび楽しみをを示すのである。しずかな独り住いであってもなお晴れやかな楽しみの時なのだ。
そして舟に帰ってそのまま待っているとしても、始寧に帰った時のことを眠って夢を見るのである、少し君のための労力を出し惜しみをしているわたしのことを理解してほしい。


(訳注)
暮春雖未交,仲春善遊遨。

始寧の晩春のひと時を楽しもうということでいまだに友好を交わすことはないと言いながらも、今は中春であり広い空や海を)漫遊することをよろこぶ。
・遊遨 (広い空や海を)漫遊する,遍歴する。


山桃發紅萼,野蕨漸紫苞。
その頃には山に桃の花が咲き、ガクアジサイ花が咲き、白・水色から紅・紫赤色に変化する。野にはワラビが顔をだし、紫苞をつみとるのである。
紅萼 ガクアジサイの園芸品種。初夏に花が咲き、装飾花が白・水色から紅・紫赤色に変化する。・紫苞 苞(ほう)とは、植物用語の一つで、花や花序の基部にあって、つぼみを包んでいた葉のことをいう。


鳴嚶已悅豫,幽居猶郁陶。
また、生き歳往けるもの友人を求めて鳴き、友人同士が仲よく語り合いそのよろこび楽しみをを示すのである。しずかな独り住いであってもなお晴れやかな楽しみの時なのだ。
鳴嚶 1 鳥が仲よく鳴き交わしたり、友人を求めて鳴いたりすること。また、その声。 2 友人同士が仲よく語り合うこと。「詩経」小雅・伐木の「伐木丁丁、鳥鳴嚶々、出於幽谷、遷干喬木。」嚶として其れ鳴くは其の友を求むる声」・悅豫 喜び楽しむ。予はたのしむ。・ 1 香りがいい。かぐわしい。 2 文化が盛んなさま。  1 焼き物。「陶器・陶工・陶土/彩陶・製陶」2 人格を練りあげる。教え導く。「陶冶(とうや)/薫陶」3 うちとけて楽しい。「陶酔・陶然」4 もやもやして晴れない。「鬱陶(うっとう)」


夢寐佇歸舟,釋我吝與勞。
そして舟に帰ってそのまま待っているとしても、始寧に帰った時のことを眠って夢を見るのである、少し君のための労力を出し惜しみをしているわたしのことを理解してほしい。
 び【寐】[漢字項目]とは。意味や解説。[音]ビ(漢)[訓]ねるねむる。ねる。「寤寐(ごび)・夢寐」眠って夢を見ること。また、その間。
けち. 金銭や品物を惜しがって出さないこと。また、そのようなさまや人。 こせこせして卑しいこと。気持ちのせまいこと。また、そのさま。 【吝い】しわい. けちである。しみったれている。 【吝か】やぶさか. 物惜しみするようす。けち。 ためらうさま。思いきりの悪いさま。