於安城答靈運 謝宣遠(謝瞻) 詩<64-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩467 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1218


於安城答靈運詩
條繁林彌蔚。波清源愈濬。
木々の枝が重なり、繁茂すればするほど林はますますこんもりと茂り、波が清らかであれば清く、源はますます清く深くなる。(源が深いほど、流はいよいよ清くなる意)。
華宗誕吾秀。之子紹前胤。
そのように、輝けるわが謝一族には秀美の人士が生まれている、その一人であるあなたは祖先の血統をついでいる。
綢繆結風徽。煙熅吐芳訊。
そしてあなたの文才の心にまつわりつくように風雅の道が結晶と成し、天地の気が和合し、いきいきした芳しい詩をつくる。
鴻漸隨事變。雲台與年峻。

官に仕えては「鴻漸之翼」のように出世する優秀な人材であり、雲にとどくばかりの政治の舞台であら、爵位は年の経過と共に高くなる。
條【えだ】繁【しげ】くして林は彌【いよい】よ蔚【うつ】たり、波清くして源は愈【いよい】よ濬【ふか】し。
華宗【かそう】には吾が秀【しゅう】誕【う】まれ、之の子は前胤【ぜんいん】を紹ぐ。
綢繆【ちょうびゅう】して風徽【ふうき】を結び、煙熅【えんうん】として芳訊【ほうじん】を吐く。
鴻漸【こうぜん】は事に隨って變じ、雲台【うんだい】は年と輿【とも】に峻【たか】し。

#2
華萼相光飾。嚶鳴悅同響。親親子敦余。賢賢五爾賞。
比景後鮮輝。方年一日長。萎葉愛榮條。涸流好河廣。
#2
華萼【かがく】は相【あい】光飾【こうしょく】し、嚶鳴【おうめい】は同響【どうきょう】を悦【よろこ】ぶ。
親【しん】を親しみて子は予に敦【あつ】くし、賢を賢として吾は爾を賞す。
景を比ぶれば鮮輝【せんき】に後れ、年を方ぶれば一日長ず。
萎葉【いよう】は榮條【えいじょう】を愛し、涸流【こりゅう】は河鷹【かこう】を好す。
#3
徇業謝成操。復禮愧貧樂。幸會果代耕。符守江南曲。
履運傷荏苒。遵塗歎緬邈。布懷存所欽。我勞一何篤。
#4
肇允雖同規。翻飛各異概。迢遞封畿外。窈窕承明內。
尋塗塗既暌。即理理已對。絲路有恆悲。矧迺在吾愛。
#5
跬行安步武。鎩翮周數仞。豈不識高遠。違方往有吝。
歲寒霜雪嚴。過半路愈峻。量已畏友朋。勇退不敢進。
行矣勵令猷。寫誠酬來訊。


現代語訳と訳註
(本文)

條繁林彌蔚。波清源愈濬。華宗誕吾秀。之子紹前胤。
綢繆結風徽。煙熅吐芳訊。鴻漸隨事變。雲台與年峻。


(下し文)#1
條【えだ】繁【しげ】くして林は彌【いよい】よ蔚【うつ】たり、波清くして源は愈【いよい】よ濬【ふか】し。
華宗【かそう】には吾が秀【しゅう】誕【う】まれ、之の子は前胤【ぜんいん】を紹ぐ。
綢繆【ちょうびゅう】して風徽【ふうき】を結び、煙熅【えんうん】として芳訊【ほうじん】を吐く。
鴻漸【こうぜん】は事に隨って變じ、雲台【うんだい】は年と輿【とも】に峻【たか】し。


(現代語訳)
木々の枝が重なり、繁茂すればするほど林はますますこんもりと茂り、波が清らかであれば清く、源はますます清く深くなる。(源が深いほど、流はいよいよ清くなる意)。
そのように、輝けるわが謝一族には秀美の人士が生まれている、その一人であるあなたは祖先の血統をついでいる。
そしてあなたの文才の心にまつわりつくように風雅の道が結晶と成し、天地の気が和合し、いきいきした芳しい詩をつくる。
官に仕えては「鴻漸之翼」のように出世する優秀な人材であり、雲にとどくばかりの政治の舞台であら、爵位は年の経過と共に高くなる。


(訳注)
條繁林彌蔚。波清源愈濬。

條繁くして林は弼上蔚たり、披清くして源は愈よ濬し。
木々の枝が重なり、繁茂すればするほど林はますますこんもりと茂り、波が清らかであれば清く、源はますます清く深くなる。(源が深いほど、流はいよいよ清くなる意)。
波清源愈濬 「條繁」「林」、を謝氏の血統の世さ、秀逸なところから秀士が生まれる。「原清」「流清」(源清めば則ち流清み)に基づいて詩の初めの聯を構成する。
『荀子、君道』「原清則流清、原濁則流濁。故上好礼義、尚賢使能、無貪利之心、則下亦将綦辞譲、致忠信、而謹於臣子矣。」(源清【す】めば則ち流清み、源濁れば則ち流濁る。故に上【かみ】礼義を好み、賢を尚【とうと】び能を使い、貪利の心無ければ、則ち下【しも】も亦、将に辞譲を綦【きわ】め、忠臣を致【きわ】めて、臣子に謹まんとす。」(源(みなもと)清ければ流れ清し)


華宗誕吾秀。之子紹前胤。
華宗には吾が秀誕まれ、之の子は前胤を紹ぐ。
そのように、輝けるわが謝一族には秀美の人士が生まれている、その一人であるあなたは祖先の血統をついでいる。
華宗 貴族の意。・誕 毛蓑の詩伝に「毛萇詩傳 誕,大也。載,生也。大矣后稷, 十月而生也。」誕は大なり、大なるかな后稷は十月にして生まる」。りつばに生みつけられる意である。


綢繆結風徽。煙熅吐芳訊。
綢繆して風徽を結び、煙熅として芳訊を吐く。
そしてあなたの文才の心にまつわりつくように風雅の道が結晶と成し、天地の気が和合し、いきいきした芳しい詩をつくる。
綱超 まといつく。ここは、夙微の方に心が引かれて、離れがたいこと。・風徽 よい風とは、文学こ坦徳などの風雅なことであろう。・煙熅 煙を伴った火、煙のない火、転じて天地の気が和合し、さかんで、いきいきしたさま。・ 問う。告ぐ、ここは、誰もが早く聞きたい詩である。


鴻漸隨事變。雲台與年峻。
鴻漸は事に隨って變じ、雲台は年と輿に峻し。
官に仕えては「鴻漸之翼」のように出世する優秀な人材であり、雲にとどくばかりの政治の舞台であら、爵位は年の経過と共に高くなる。
鴻漸 鴻漸之翼のこと。ひとたび飛翔すれば一気に千里をすすむといわれる鴻(おおとり)のつばさ。転じて、スピード出世する優秀な人材、大事業が成功する人物のこと。・雲台 台は政治の舞台。雲にとどくばかりの政治の舞台、爵位。


於安城答靈運詩
條繁林彌蔚。波清源愈濬。
華宗誕吾秀。之子紹前胤。
綢繆結風徽。煙熅吐芳訊。
鴻漸隨事變。雲台與年峻。
(その一)
條【えだ】繁【しげ】くして林は彌【いよい】よ蔚【うつ】たり、波清くして源は愈【いよい】よ濬【ふか】し。
華宗【かそう】には吾が秀【しゅう】誕【う】まれ、之の子は前胤【ぜんいん】を紹ぐ。
綢繆【ちょうびゅう】して風徽【ふうき】を結び、煙熅【えんうん】として芳訊【ほうじん】を吐く。
鴻漸【こうぜん】は事に隨って變じ、雲台【うんだい】は年と輿【とも】に峻【たか】し。