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王昭君歎二首 其一
早信丹青巧、重貨洛陽師。
あの絵師が、あんなに似顔絵をうまく書くと早くから信じていたなら、私はたくさんの貨幣を都洛陽の絵師に使っていたことだろう。
千金買蟬鬢、百萬寫蛾眉。
千金で蟬鬢の美しさを買って、壱百萬金をかけて蛾眉の美しい姿を写させていたものを。
早く丹青の巧なるを信ぜば、重く洛陽の師に貨す。
千金 蟬鬢を買い、百萬 蛾眉を寫さしめしに。
王昭君歎二首 其二
今朝猶漢地、明旦入胡關。
今朝、わたしはまだここ漢の国土にいる、明日の午前中には異民族の玉関門にいるだろう。
高堂歌吹遠、遊子夢中還。
漢の土地にある高楼の奥座敷では、歌や笙笛が遠く聞こえてくる、旅に出た身の上ではもう夢の中でしか買えることが出来ないだろう。
今朝は猶お 漢地、明旦【めいたん】は胡關に入らん。
高堂【こうどう】 歌吹【かすい】 遠し、遊子 夢中に還らん。
現代語訳と訳註
(本文) 王昭君歎二首 其二
今朝猶漢地、明旦入胡關。
高堂歌吹遠、遊子夢中還。
(下し文) 王昭君歎二首 其二
今朝は猶お 漢地、明旦【めいたん】は胡關に入らん。
高堂【こうどう】 歌吹【かすい】 遠し、遊子 夢中に還らん。
(現代語訳)
今朝、わたしはまだここ漢の国土にいる、明日の午前中には異民族の玉関門にいるだろう。
漢の土地にある高楼の奥座敷では、歌や笙笛が遠く聞こえてくる、旅に出た身の上ではもう夢の中でしか買えることが出来ないだろう。
(訳注)
王昭君歎二首 其二 玉台新詠集 巻六
沈滿願 :生卒年不詳。吳の武康の人。沈約の孫娘。征西記室范靖(靜)の妻。
王昭君の七十余年前に、烏孫公主の故事がある。烏孫公主は漢の皇室の一族、江都王・劉建の娘で、武帝の従孫になる劉細君のこと。彼女は、西域の伊犂地方に住んでいたトルコ系民族の国家・烏孫国に嫁した。ともに漢王朝の対西域政策と軍略を物語るものである。
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今朝猶漢地、明旦入胡關。
今朝、わたしはまだここ漢の国土にいる、明日の午前中には異民族の玉関門にいるだろう。
・胡 匈奴。ウィグル異民族。
・關 漢の時代、西域の関所としては玉門関。
高堂歌吹遠、遊子夢中還。
漢の土地にある高楼の奥座敷では、歌や笙笛が遠く聞こえてくる、旅に出た身の上ではもう夢の中でしか買えることが出来ないだろう。
・高堂 高は高楼、堂はその建物の中で最もよい座敷。
・歌吹 歌は唄、吹は笙などの笛。
・遊子 旅人。出征兵士。この場合、漢の土地を後にした王昭君のこと。