善哉行 謝靈運 宋詩<11-#1>

  同じ日の紀頌之5つのブログ 
 Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩善哉行 謝靈運 宋詩<11-#1>玉台新詠・文選楽府 古詩源 巻五 634 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1753 
 Ⅱ中唐詩・晩唐詩秋懐詩十一首(10) 韓退之(韓愈)詩<110>Ⅱ中唐詩547 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1754 
 Ⅲ杜甫詩1000詩集成都(1)浣花渓の草堂(9) 詣徐卿覓果栽 杜甫 <362> ..\杜甫と農業.doc 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1755 杜甫詩 700- 538 
 Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集剥啄行 韓退之(韓愈)詩<82-#2> (01/04) 
 Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩『南歌子七首』(六)温庭筠 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-35-7-#13 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1756 
      
 ■今週の人気記事(漢詩の5ブログ各部門)
 ■主要詩人の一覧・詩目次・ブログindex 
 謝靈運index謝靈運詩古詩index漢の無名氏  
孟浩然index孟浩然の詩韓愈詩index韓愈詩集
杜甫詩index杜甫詩 李商隠index李商隠詩
李白詩index 李白350首女性詩index女性詩人 
 上代・後漢・三国・晉南北朝・隋初唐・盛唐・中唐・晩唐北宋の詩人  
◎漢文委員会のHP http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/
                  http://kanbuniinkai7.dousetsu.com
                  http://kanbuniinkai8.dousetsu.com
                             http://3rd.geocities.jp/miz910yh/


善哉行 謝靈運 宋詩<11-#1>玉台新詠・文選楽府 古詩源 巻五 634 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1753


善哉行
陽谷躍升,虞淵引落。
朝日は湯谷の扶桑樹から躍り上がるように昇り、やがて太陽は、はるか西方の虞淵に沈んで夜になる。
景曜東隅,晼晚西薄。
朝日は桑畑の向こうからかがやいて昇り、かたむいた夕日は楡の畑に落ちて小さくなり暗くなっていく。
三春燠敷,九秋蕭索。
春の三季は気候が温暖になっていき花が咲き誇り散って庭に敷物をしてくれるし、九秋は太陽、月、風も花も葉も次第に物寂しくなっていく。
涼來溫謝,寒往暑却。
すずしい風が吹き始めると熱射、熱気が去って行くが、じきに凍える寒さが訪れて暑かったときのことはすべて忘却してしまう。
居德斯頤,積善嬉謔。
徳を持った行いはその人の顔に反映されるし、善意・善幸をつみかさねればそれも希望どおり喜んだ気持ちになり、冗談も弾むというものだ。
#2
陰灌陽叢,凋華墮蕚。歡去易慘,悲至難鑠。
擊節當歌,對酒當酌。鄙哉愚人,戚戚懷瘼。
善哉達士,滔滔處樂。

善哉行
陽は谷より躍升し,虞淵して引き落つ。
景は曜く東隅に,晼【かたむ】きて晚れ西に薄【せま】る。
三春は燠敷し,九秋は蕭索す。
涼來たり溫謝【さ】り,寒往き暑さ却【しりぞ】く。
德に居り斯【ここ】に頤【やしな】う,善を積み嬉謔す。

#2
陰灌【あきら】かにし陽叢まる,凋【しぼ】む華は蕚より墮つ。
歡び去り慘【いた】み易く,悲しみ至り鑠【と】け難し。
擊節し當に歌うべし,對酒して當に酌【く】むべし。
鄙なる哉 愚人,戚戚として瘼【くる】しみを懷う。
善哉の達士,滔滔として樂に處す。

真竹003

『善哉行』 現代語訳と訳註
(本文)
善哉行
陽谷躍升,虞淵引落。景曜東隅,晼晚西薄。
三春燠敷,九秋蕭索。涼來溫謝,寒往暑却。
居德斯頤,積善嬉謔。陰灌陽叢,凋華墮蕚。
歡去易慘,悲至難鑠。擊節當歌,對酒當酌。
鄙哉愚人,戚戚懷瘼。善哉達士,滔滔處樂。


(下し文) 善哉行
陽は谷より躍升し,虞淵して引き落つ。
景は曜く東隅に,晼【かたむ】きて晚れ西に薄【せま】る。
三春は燠敷し,九秋は蕭索す。
涼來たり溫謝【さ】り,寒往き暑さ却【しりぞ】く。
德に居り斯【ここ】に頤【やしな】う,善を積み嬉謔【きぎゃく】す。


(現代語訳)
朝日は湯谷の扶桑樹から躍り上がるように昇り、やがて太陽は、はるか西方の虞淵に沈んで夜になる。
朝日は桑畑の向こうからかがやいて昇り、かたむいた夕日は楡の畑に落ちて小さくなり暗くなっていく。
春の三季は気候が温暖になっていき花が咲き誇り散って庭に敷物をしてくれるし、九秋は太陽、月、風も花も葉も次第に物寂しくなっていく。
すずしい風が吹き始めると熱射、熱気が去って行くが、じきに凍える寒さが訪れて暑かったときのことはすべて忘却してしまう。
徳を持った行いはその人の顔に反映されるし、善意・善幸をつみかさねればそれも希望どおり喜んだ気持ちになり、冗談も弾むというものだ。


(訳注)
善哉行
四言楽府、瑟調曲。人生の苦しみを詠う。


陽谷躍升,虞淵引落。
朝日は湯谷の扶桑樹から躍り上がるように昇り、やがて太陽は、はるか西方の虞淵に沈んで夜になる。
・虞淵 中国神話中、太陽が沈むとされた山。はるか西方の地にあり、山裾に蒙水という川があり、その川に虞淵という深い淵がある。虞淵は禺谷ともいう。
 太陽は毎朝、東方にある湯谷の扶桑樹から昇るが、これが西に移動して崦嵫山中の虞淵まで来るとたそがれになるという。この先にさらに蒙谷という谷があり、ここに太陽が沈むと夜になるという。


景曜東隅,晼晚西薄。
朝日は桑畑の向こうからかがやいて昇り、かたむいた夕日は楡の畑に落ちて小さくなり暗くなっていく。
・東隅:東方日出處,指早晨;桑、(榆:指日落處,也指日暮。)
・晼晚: 日が西落ちる。楚辭.宋玉.九辯:七段「白日晼晚其將入兮,明月銷鑠而減毀。」(白日は晼晚して其れ將に入らんとす,明月は銷鑠して減毀す。)晼:日陰が傾く。


三春燠敷,九秋蕭索。
春の三季は気候が温暖になっていき花が咲き誇り散って庭に敷物をしてくれるし、九秋は太陽、月、風も花も葉も次第に物寂しくなっていく。
・三春 春の三季、早春、盛春、晩春。咲く花が全く違うことを云う場合。三年越しの春。経過年数の一区切りで使う。
・燠敷 和暖四布。氣候和暖、陽光明媚的春天
・九秋 1 秋の90日間のこと。《季 秋》2 画題で、秋にちなむ9種の風物。秋山・秋境・秋城・秋樹・秋燕・秋蝶・秋琴・秋笛・秋塘。または、9種を一組にした秋の花。桂花(けいか)・芙蓉(ふよう)・秋海棠(しゅうかいどう).
・蕭索 もの寂しいさま。うらぶれた感じのするさま。蕭条。


涼來溫謝,寒往暑却。
すずしい風が吹き始めると熱射、熱気が去って行くが、じきに凍える寒さが訪れて暑かったときのことはすべて忘却してしまう。


居德斯頤,積善嬉謔。
徳を持った行いはその人の顔に反映されるし、善意・善幸をつみかさねればそれも希望どおり喜んだ気持ちになり、冗談も弾むというものだ。
・頤(おとがい)はヒトの下あごまたは下あごの先端をさす語
・嬉謔 :にこにこしたくなる気持ちだ。自分の希望するとおりの状態であるので喜んでいる。喜ばしい気持ち。 :喜び楽しむ。