鬥鷄 曹植 魏詩<51-#1>楽府

2013年3月3日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩鬥鷄 曹植 魏詩<51-#1>楽府 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2008
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩原性 韓愈(韓退之) <116-7>Ⅱ中唐詩605 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2009
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性江行 二首 其二 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-93-29-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2012
 
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李商隠詩
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鬥鷄 曹植 魏詩<51-#1>楽府 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2008



鬥鷄
遊目極妙伎。清聽厭宮商。
うまい踊りの更に上を行く絶妙の極みの技法の踊りというものを見るにつけては目を凝らしてみるもので目が疲れる、音楽も音階まで聞き分け、耳を傾けて聞くならば飽きてしまうものである。
主人寂無為。眾賓進樂方。
この宴会の主は、そんなことに無頓着で何にも云わなかったら、宴会の多くの客たちには、型通りの法則にかなった音楽をそのまま進行し続けるのである。
長筵坐戲客。鬥雞間觀房。
高貴なお客に用意されている長い竹むしろに座っている客は初めに行ったように辟易してざわついてくるのである。だからつぎの楽しみは闘鶏であり、入り混じって闘鶏を部星で観覧することになる。
群雄正翕赫。雙翹自飛揚。
そうして、多くのいさましい鶏は、いまや、けばけばしい羽根をはばたいて相手を威嚇する。次には両の羽を上に持ち上げて相手に飛びかかるための姿勢になり、それぞれ、高くはねたり、あがっているのである。
#2
揮羽激清風。悍目發朱光。
觜落輕毛散。嚴距往往傷。
長鳴入青雲。扇翼獨翱翔。
願蒙貍膏助。常得擅此場。

遊目して極めし 妙伎、清聴して厭く 宮商。
主人 寂として無為、衆賓 進めるは楽方。
長筵  戯客 坐し、闘鶏 観房に間す。
群雄 正に翕赫【きゅうかく】たり、双翹【そうぎょう】自から飛揚す。
#2
羽を揮わせて清風を邀え、目を悍【いか】らせて朱光を発す。
觜は落ち 軽毛 散じ、厳は距り 往往 傷つけり。
長鳴 青雲に入り、扇翼 翺翔に独りす。
願わくは 狸膏の助けを蒙りて、長く此の場を擅にするを得ん。


宮島(8)





『鬥鷄』-#1 現代語訳と訳註
(本文)
鬥鷄
遊目極妙伎。清聽厭宮商。
主人寂無為。眾賓進樂方。
長筵坐戲客。鬥雞間觀房。
群雄正翕赫。雙翹自飛揚。


(下し文) 鬥鷄
遊目して極めし 妙伎、清聴して厭く 宮商。
主人 寂として無為、衆賓 進めるは楽方。
長筵  戯客 坐し、闘鶏 観房に間す。
群雄 正に翕赫【きゅうかく】たり、双翹【そうぎょう】自から飛揚す。


(現代語訳)
うまい踊りの更に上を行く絶妙の極みの技法の踊りというものを見るにつけては目を凝らしてみるもので目が疲れる、音楽も音階まで聞き分け、耳を傾けて聞くならば飽きてしまうものである。
この宴会の主は、そんなことに無頓着で何にも云わなかったら、宴会の多くの客たちには、型通りの法則にかなった音楽をそのまま進行し続けるのである。
高貴なお客に用意されている長い竹むしろに座っている客は初めに行ったように辟易してざわついてくるのである。だからつぎの楽しみは闘鶏であり、入り混じって闘鶏を部星で観覧することになる。
そうして、多くのいさましい鶏は、いまや、けばけばしい羽根をはばたいて相手を威嚇する。次には両の羽を上に持ち上げて相手に飛びかかるための姿勢になり、それぞれ、高くはねたり、あがっているのである。


(訳注)
鬥鷄
鷄を戦わせる遊戯、賭博もおこなわれた。闘鶏の歴史はかなり古く、紀元前515年「春秋左伝」昭公二十五年の条に見えるし寒食にこのあそびが行われると記載する。収穫の占いが起源で、当時は闘鶏が盛んに行われた。
この詩を曹集では詩の類に入れているが、「楽府詩集」では「誰曲歌辞」に列し、内容的にも楽譜の方が適切と考え楽府とした。この詩は、内容的にも建安中の作品であろうと考える。
・寒食 中国において,火の使用を禁じたため,あらかじめ用意した冷たい物を食べる風習。〈かんじき〉とも読む。冬至後105日目を寒食節と呼び,前後2日もしくは3日間,寒食した。この寒食禁火の風習は古来,介子推(かいしすい)の伝説(晋の文公の功臣。その焼死をいたんで,一日,火の使用を禁じた)と結びつけられるが,起源は,(1)古代の改火儀礼(新しい火の陽火で春の陽気を招く),(2)火災防止(暴風雨の多い季節がら)などが考えられている。


遊目極妙伎。清聽厭宮商。
うまい踊りの更に上を行く絶妙の極みの技法の踊りというものを見るにつけては目を凝らしてみるもので目が疲れる、音楽も音階まで聞き分け、耳を傾けて聞くならば飽きてしまうものである。
○遊目 視線を縦横に走らせること。目を凝らしてみること。
○極妙伎 絶妙なる舞踊。うまい踊りの更に上を行く絶妙の極みの技法の踊り。
○晴聴 耳をすませて聞くこと。
○厭宮商 宮、商とは音楽理論用語、五音の1・2番目。五音は広くは5音音階を意味する。中国音階の基調をなし,日本,朝鮮にも入った。宮・商・角・徴(ち)・羽の5音からなり,徴と宮の半音下の変徴・変宮を加えたものを七声という。 五声は中国では周末から前漢にかけて,その算法を記した《管子》《呂氏春秋》《淮南子(えなんじ)》などがある。その算法は,宮を出発音として,三分損益の法で,5度上と4度下を交互にとり,宮・徴・商・羽・角の順で決定する。厭とはききあきる。


主人寂無為。眾賓進樂方。
この宴会の主は、そんなことに無頓着で何にも云わなかったら、宴会の多くの客たちには、型通りの法則にかなった音楽をそのまま進行し続けるのである。
○楽方 音楽の法則? 後漢の侍鼓の「舞の賦」に「音を光げて高く歌い、楽の方を為す。」と見え、曹丕の「善哉行」に「音を知り曲を識り、善く楽方を為す。」と見える。善哉行其二
有美一人,婉如清揚。 妍姿巧笑,和媚心腸。
知音識曲,善為樂方。 哀絃微妙,清氣含芳。
流鄭激楚,度宮中商


長筵坐戲客。鬥雞間觀房。
高貴なお客に用意されている長い竹むしろに座っている客は初めに行ったように辟易してざわついてくるのである。だからつぎの楽しみは闘鶏であり、入り混じって闘鶏を部星で観覧することになる。
○長筵 長い竹むしろであるが、高貴な人に対する宴会の席を云い、。
○戯客 客がざわつき宴会が乱れる。。
○間觀房 闘鶏を見る部屋であるが入り乱れて座ること。そのくらい闘鶏をたのしみにしている


群雄正翕赫。雙翹自飛揚。
そうして、多くのいさましい鶏は、いまや、けばけばしい羽根をはばたいて相手を威嚇する。次には両の羽を上に持ち上げて相手に飛びかかるための姿勢になり、それぞれ、高くはねたり、あがっているのである。
○翕赫 けばけばしく羽をはばたくさま。相手を威嚇して、大きく見せるために羽を広げて威嚇すること。
○雙翹 翹はしっほの長い毛を云うが、ここでは両の羽を上に持ち上げて相手に飛びかかるための姿勢を云う。