白馬篇

2013年3月5日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩原性 六段目 韓愈(韓退之) <116-9> Ⅱ中唐晩唐 607 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2019
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集春水生 二絶其二 杜甫 成都(4部)浣花渓の草堂(4 - 10)  杜甫 <415>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2020 杜甫詩1000-415-598/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集三月三日侍宴西池 謝霊運<4> kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 2021 (03/05)
●森鴎外の小説 ”激しい嫉妬・焦燥に下女を殺してしまった『魚玄機』”といわれているがこれに疑問を持ち異なる視点で解釈して行く。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性題任處士創資福寺 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-95-31-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2022
 
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登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー
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http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
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http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 




白馬篇 曹植 魏詩<52>古詩源 巻五 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2018


白馬篇
白馬飾金羈,連翩西北馳。
白馬には黄金のおもがいを飾り、馬を連ねての早く軽やかにかけ、西北の戦地をめざして疾駆する。
借問誰家子?幽幷遊俠兒。
あの勇士の若者はどこの家のものかと問うてみた、勇士の名門の幽州、幷州出身の遊侠のものだという。
少小去鄉邑,揚名沙漠垂。
小さいころに郷里を離れたものであり、年若くして辺境の砂漠においてその名をあげているという。
宿昔秉良弓,楛矢何參差。

彼はその昔、良弓を手に、箙にさした矢が取りやすくして背にさしたという。
#2
控弦破左的,右發摧月支。
仰手接飛猱,俯身散馬蹄。
狡捷過猴猿,勇剽若豹螭。
邊城多驚急,虜騎數遷移。
羽檄從北來,厲馬登高堤。
#3
長驅蹈匈奴,左顧陵鮮卑。
棄身鋒刃端,性命安可懷。
父母且不顧,何言子與妻。
名在壯士籍,不得中顧私。
捐軀赴國難,視死忽如歸。


白馬 金羈を飾り、連翩として西北に翩す。
借問す 誰が家の子ぞ、幽幷の遊侠児。
少小にして郷邑を去り、声を沙漠の垂に揚ぐ。
宿昔 良弓を秉り、楛矢 何んぞ参差たる。

#2
弦を控きて左的を破り、右に発して月支を摧く。
手を仰げて飛猱を接ち、身を俯して馬蹄を散ず。
狡捷なる 猴猿に過ぎ、勇別なる 豹螭の若し。
邊城 驚急多く,虜騎 數ば遷移す。
羽檄 北從り來り,馬を厲まして高堤に登る。
#3
長驅して匈奴を蹈み,左顧して鮮卑を陵がん。
身を鋒刃の端に棄つ,性命 安んぞ懷う可けん。
父母すら且つ顧みず,何んぞ子と妻に言わん。
名は壯士の籍に在り,中に私を顧みるを得ず。
軀を捐てて國難に赴むく,死を視ること忽ち歸する如がし。


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『白馬篇』 現代語訳と訳註
(本文)
白馬篇
白馬飾金羈,連翩西北馳。
借問誰家子?幽幷遊俠兒。
少小去鄉邑,揚名沙漠垂。
宿昔秉良弓,楛矢何參差。


(下し文)
白馬 金羈を飾り、連翩として西北に翩す。
借問す 誰が家の子ぞ、幽幷の遊侠児。
少小にして郷邑を去り、声を沙漠の垂に揚ぐ。
宿昔 良弓を秉り、楛矢 何んぞ参差たる。


(現代語訳)
白馬には黄金のおもがいを飾り、馬を連ねての早く軽やかにかけ、西北の戦地をめざして疾駆する。
あの勇士の若者はどこの家のものかと問うてみた、勇士の名門の幽州、幷州出身の遊侠のものだという。
小さいころに郷里を離れたものであり、年若くして辺境の砂漠においてその名をあげているという。
彼はその昔、良弓を手に、箙にさした矢が取りやすくして背にさしたという。


(訳注)
白馬篇
○白馬篇
白馬にのる勇士の歌。「白馬篇」という題名の由来は、「名都篇」「美女篇」などと同じく、首句の二字をあてたもの。この詩は、曹操の勇臣で、幷州(山西・陝西の北部にあたる。)雁門出身の張遼のために作ったもので、建安十二年に、張遼が先鋒となり、「長駆して匈奴を踏ん」だ事実へ「魏志」武帝紀)ありという。この詩を、曹植の体験による写実の作であるといわれている。この詩の制作年代は、建安年間である。


白馬飾金羈,連翩西北馳。
白馬には黄金のおもがいを飾り、馬を連ねての早く軽やかにかけ、西北の戦地をめざして疾駆する。
○金羈 金製の面繋(おもがい)。くつわを釣るため、頭から頗にからむ組糸を属という。
○連翩 聯翩に同じ。鳥の列をなして飛ぶさま。ここでは馬を連ねての早く軽やかにかけるさまをいう。


借問誰家子?幽幷遊俠兒。
あの勇士の若者はどこの家のものかと問うてみた、勇士の名門の幽州、幷州出身の遊侠のものだという。
〇借問 試みにたずねる。
○幽幷 幽州と幷州。今の河北・山西・陝西の一部にあたる。古豪、勇士の出身地として知られる。
○遊俠兒 官途に就かず遊侠の男。死を軽んじ義を重んずる徒。「史記」の列伝に遊侠列伝あり。


少小去鄉邑,揚名沙漠垂。
小さいころに郷里を離れたものであり、年若くして辺境の砂漠においてその名をあげているという。
○少小 少年の頃。
○沙漠垂 北方の沙漠なる僻遠の地。垂ははて。


宿昔秉良弓,楛矢何參差。
彼はその昔、良弓を手に、箙にさした矢が取りやすくして背にさしたという。
○宿昔 ここではむかしの意。そのむかし。
○秉 手にとる。
○楛矢 楛はいばらに以た茎の赤い木。矢の材料となる。
○参差 箙【えびら】にさした矢が取りやすくしてあること。矢を構える際に重なっていると後れを取るので、わざわざ不揃いに射している。