謝靈運 《擬魏太子鄴中集詩八首 徐幹》 かくて清く超俗の談論はあらゆることにいきわたり、善美な話は、まことに一つの題材ではないのである。また杯が座卓をめぐるほどに悲歌を奏し、宴は真昼から夜にひきつがれて、いつまでもつづく。

2013年6月6日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

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《擬魏太子鄴中集詩八首 徐幹》 謝靈運 六朝詩<81-#3>文選 雜擬 上 787 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2483


擬魏太子鄴中集詩八首 徐幹
(魏の太子、曹丕の鄴の宮殿にいたとしての詩八首に徐幹ついて。)
少無宦情,有箕潁之心事,
徐幹は年わかいころから官につく気特はなく、頴山と穎水とは近くにあり、許由と巣父が耳を洗い隠遁したように隠遁の心をいだいたが、戦乱にあって世に仕えることとなった。そのような人であるのである。
故仕世多素辭。
彼の文は、おおむね質素で、かざりがない。
伊昔家臨淄,提攜弄齊瑟。
われは嘗て古の斉の都なる臨淄にいたころ、朋友とともに斉瑟をかきならすのである。
置酒飲膠東,淹留憩高密。
また膠東では宴をして酒をのみ、高密では滞在して憩い遊ぶのである。
#2
此歡謂可終,外物始難畢。
このような楽しみを一生やりとおしたいものと思っているのに、世の乱れにあったため、この願をとげることができないのである。
搖盪箕濮情,窮年迫憂栗。
許由や荘周のように箕山・濮水に隠棲したい心を棄て、年中うれいおそれに襲われどおしになった。
末塗幸休明,棲集建薄質。
しかるに、晩年幸いにも美しく明らかな世にゆきつくことができ、乏しき才能のわが身も衆賢とともに曹公に仕えるを得たのである。
已免負薪苦,仍游椒蘭室。

薪をになう賤しい仕事をする労苦からまぬがれた上、さらに山椒や蘭をぬりこめた太子の高貴な室に遊ぶことさえゆるされた。
#3
清論事究萬,美話信非一。
かくて清く超俗の談論はあらゆることにいきわたり、善美な話は、まことに一つの題材ではないのである。
行觴奏悲歌,永夜系白日。
また杯が座卓をめぐるほどに悲歌を奏し、宴は真昼から夜にひきつがれて、いつまでもつづく。
華屋非蓬居,時髦豈餘匹?
ただこの華麗な家はわが住まいとすべきわが蓬居とは異なり、ここにあそぶ当代の俊才もどうしても、蓬居に住み、野人とともにありたいということなのだ。
中飲顧昔心,悵焉若有失。
それで宴に列席していながらも、嘗ての隠遁の心をおもいだしては、何かしら失うことあるようなので、我はうれいなげくのである。


moon2011





 

『擬魏太子鄴中集詩八首 徐幹』 現代語訳と訳註
(本文)
#3
清論事究萬,美話信非一。行觴奏悲歌,永夜系白日。
華屋非蓬居,時髦豈餘匹?中飲顧昔心,悵焉若有失。


DCF002102(下し文) #3
清論 事は萬を究め,美話 信に一に非ず。
行觴に悲歌を奏し,永き夜 白日に系ぐ。
華屋は蓬居に非ず,時髦 豈に餘は匹いならんや?
中飲にして昔の心を顧う,悵焉として失う有るが若し。


(現代語訳)
(魏の太子、曹丕の鄴の宮殿にいたとしての詩八首に徐幹ついて。)-#3
かくて清く超俗の談論はあらゆることにいきわたり、善美な話は、まことに一つの題材ではないのである。
また杯が座卓をめぐるほどに悲歌を奏し、宴は真昼から夜にひきつがれて、いつまでもつづく。
ただこの華麗な家はわが住まいとすべきわが蓬居とは異なり、ここにあそぶ当代の俊才もどうしても、蓬居に住み、野人とともにありたいということなのだ。
それで宴に列席していながらも、嘗ての隠遁の心をおもいだしては、何かしら失うことあるようなので、我はうれいなげくのである。
それで宴に列席していながらも、嘗ての隠遁の心をおもいだしては、何かしら失うことあるようなので、我はうれいなげくのである。


(訳注) #3
清論 事 究萬,美話 信 非一。

かくて清く超俗の談論はあらゆることにいきわたり、善美な話は、まことに一つの題材ではないのである。
・清論 清く超俗の談論。


行觴 奏 悲歌,永夜 系 白日。
また杯が座卓をめぐるほどに悲歌を奏し、宴は真昼から夜にひきつがれて、いつまでもつづく。
・行觴 酒杯を廻すこと
・悲歌 清んだ響きは悲しげにきこえる。「徐幹は、もと宦情なし。故に悲歌あり、悲歎こもごも懐に集る」


華屋 非 蓬居,時髦 豈 餘匹?
ただこの華麗な家はわが住まいとすべきわが蓬居とは異なり、ここにあそぶ当代の俊才もどうしても、蓬居に住み、野人とともにありたいということなのだ。
・蓬居 蓬の住居。野人の家。隠遁者の住まい。


中飲 顧 昔心,悵焉 若 有失。
それで宴に列席していながらも、嘗ての隠遁の心をおもいだしては、何かしら失うことあるようなので、我はうれいなげくのである。
・悵焉 なげきかなしむ。・焉①ようすを表す語に添える助字。状態を示す。「溘焉(こうえん)・忽焉(こつえん) 」 ② 「ここに」の意を添える助字。「終焉」