曹操《觀滄海》折から秋風がさわさわとさびしく吹き起こり、大浪がたちあがりさわぎたつ。太陽と月もその中から運行し出し、そのなかにしずむようであるし、

2013年6月23日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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《觀滄海 曹操》 武帝 魏詩<87-#2>古詩源 巻五 804 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2568

 
 
觀滄海 
東臨碣石,以觀滄海。
東の方、碣石山に立つ、それから、はるかな東海を見渡す。
水何澹澹,山島竦峙。
そこの水面はいかにもゆったりと波うっている。海原にそばたつ島山がある。
樹木叢生,百草豐茂。
樹木がむらがり鬱蒼と生えている、そこにはいろいろの草も茂っている。
秋風蕭瑟,洪波涌起。
折から秋風がさわさわとさびしく吹き起こり、大浪がたちあがりさわぎたつ。
日月之行,若出其中;
太陽と月もその中から運行し出し、そのなかにしずむようであるし、
星漢燦爛,若出其里。
キラキラと輝く星影や天の川も、その中から現れ出る手、その裏に沈むようである。
幸甚至哉!歌以詠志。
この蒼海の景を観ることのできたことは、なんと幸いなことであろうか。そこでこれを歌ってわが志を述べる。sas0024














『觀滄海』 現代語訳と訳註
(本文)
東臨碣石,以觀滄海。
水何澹澹,山島竦峙。
樹木叢生,百草豐茂。
秋風蕭瑟,洪波涌起。
日月之行,若出其中;
星漢燦爛,若出其里。
幸甚至哉!歌以詠志。


(下し文) 滄海を觀る
東のかた碣石【けつせき】に臨み,以て滄海を觀る。
水 何ぞ澹澹【】たる,山島 竦峙【しょうじ】せり。
樹木 叢生【そうせい】し,百草 豐茂す。
秋風 蕭瑟【しょうしつ】して,洪波【こうは】涌起【ようき】す。
日月【じつげつ】の行,其の中より出づるが若く;
星漢 燦爛【さんらん】として,其の里【うら】より出づるが若く。
幸 甚だ至れる哉!歌って以って志を詠ず。


(現代語訳)
東の方、碣石山に立つ、それから、はるかな東海を見渡す。
そこの水面はいかにもゆったりと波うっている。海原にそばたつ島山がある。
樹木がむらがり鬱蒼と生えている、そこにはいろいろの草も茂っている。
折から秋風がさわさわとさびしく吹き起こり、大浪がたちあがりさわぎたつ。
太陽と月もその中から運行し出し、そのなかにしずむようであるし、
キラキラと輝く星影や天の川も、その中から現れ出る手、その裏に沈むようである。
この蒼海の景を観ることのできたことは、なんと幸いなことであろうか。そこでこれを歌ってわが志を述べる。


(訳注)
觀滄海
東海三山に至る広大な海原を見る。
・滄海 東海三山に至る広大な海原。海に臨む地方。自分が隠棲したいと思っているところ。


東臨碣石,以觀滄海。
東の方、碣石山に立つ、それから、はるかな東海を見渡す。
・碣石  山の名。古来有名であるが、その所在については説が一様でない。海岸の山であるという。東海ということから泰山をイメージするというのではないか。


水何澹澹,山島竦峙。
そこの水面はいかにもゆったりと波うっている。海原にそばたつ島山がある。


樹木叢生,百草豐茂。
樹木がむらがり鬱蒼と生えている、そこにはいろいろの草も茂っている。


秋風蕭瑟,洪波涌起。
折から秋風がさわさわとさびしく吹き起こり、大浪がたちあがりさわぎたつ。
・蕭瑟 秋風が草木に鳴るさわさわという音。宋玉 『九辯』一段目 「悲哉秋之為氣也!蕭瑟兮草木搖落而變衰,憭慄兮若在遠行,登山臨水兮送將歸,」


日月之行,若出其中;
太陽と月もその中から運行し出し、そのなかにしずむようであるし、


星漢燦爛,若出其里。
キラキラと輝く星影や天の川も、その中から現れ出る手、その裏に沈むようである。
・星漢 天の川。天河・銀河・経河・銀漢・雲漢・星漢・天津・漢津等はみなその異名である。杜甫『天河』。夏に明るくなっていた天の川も秋になると光度が落ちて來るので川を渡ることが出来ないとされるもの。


幸甚至哉!歌以詠志。
この蒼海の景を観ることのできたことは、なんと幸いなことであろうか。そこでこれを歌ってわが志を述べる。