揚雄 《甘泉賦 (13) また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろをまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっている

 

2013年8月24日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。   
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揚雄 《甘泉賦 (13)4-5 文選 賦<108-#129分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩866 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2878

 

 

(9)#4-1

於是大廈雲譎波詭,嶊而成觀。

甘泉宮の大屋根が見えてくるが、それは雲のごとく、波のごとく、奇怪な形をしており、高く組みあげられた楼観が造られている。

仰撟首以高視兮,目冥眴而亡見。

首を上に向けて高く望めば、目がくらんで何も見えない。

正瀏濫以弘惝兮,指東西之漫漫。

実に清らかで巨大な建造物が、東西に限りなく広がっている。

徒徊徊以徨徨兮,魂眇眇而昏亂。

ただいたずらにうろうろとさまよう他はなく、見る者の魂は消えいりそうに乱れる。

 

 (10)#4-2

據軨軒而周流兮,忽軮圠而亡垠。

欄干にそって巡り歩くと・遠くまでかすんで、果てもなく続いている。

翠玉樹之青蔥兮,璧馬犀之瞵

青々と茂った樹が縁の玉で造られており、美しく飾られた馬や犀も璧玉から成っている。

金人仡仡其承鍾虡兮,嵌巖巖其龍鱗。

黄金の人物像が、勇壮な様で鐘の否を捧げ持ち、その重なり合うさまは、竜の鱗のようである。

揚光曜之燎燭兮,垂景炎之炘炘。

その輝きは燃えたつようであり、巨人な炎が勢いよく吹き出しているかと思われる。

 

(11)#4-3

配帝居之縣圃兮,象泰壹之威神。

天帝の住む県圃の山が配置されたようであり、神の中でも最も尊い泰一神の住む紫微宮にも見まごうはかりだ。

洪臺崛其獨出兮,北極之嶟嶟。

大きな優れた建物がひとつ抜きん出てそびえ、高く輝く北極星に届くほどである。

列宿迺施於上榮兮,日月纔經於柍桭

天空に連なる星座はようやくそのひさしをかすめ、日月もやっとその屋根を越える。

雷鬱律於巖突兮,電倐忽於牆藩。

雷鳴は、遥か下の岩盤のすみで小さな音になっていき、電光も、低い垣根の辺りでひらめくばかりである。

 

(12)#4-4

鬼魅不能自逮兮,半長途而下顚。

鬼神すらも頂上へ登りつめることはできず、その長い道のりの半ばで墜落してしまうであろう。

歷倒景而飛梁兮,浮蔑蠓而撇天。

この高楼に登ると日月より高い空に出て浮き橋を渡り、細かなもやに身を浮かべて、人をなでることができる。

左欃槍而右玄冥兮,前熛闕後應門。

左には欃槍星、右には玄冥神が見え、天の赤い門を前にして、正門を後ろにする。

陰西海與幽都兮,涌醴以生川。

建物の影は、遠く西海と幽都にまで伸び、甘い酒の泉が、こんこんと湧き出して川となっているのが見える。 

 

(13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。

また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろをまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。

覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。

さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっているし、 大きな彷徨観がそびえている。

前殿崔巍兮和氏玲瓏。

中央の正殿は険しくそびえ、宝玉に明るく輝いている。

炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。

梁の上の柱から、たるきが高く組み上げられ、その屋根は、神秘的な存在に支えられて、倒れないでいるようだ。
閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

その高人にして空間の広いことは、紫徴宮の幽邃さを思わせる。

 

蛟龍【こうりゅう】東厓に連蜷【れんげん】として,白虎 昆侖に敦圉【とんぎょ】たり。

樛流【きゅうりゅう】を高光に覽て,方皇【ほうこう】を西清に溶んにす。

前殿 崔巍【さいぎ】として和氏玲瓏【れいろう】たり。

浮柱【ふちゅう】の飛榱【ひすい】を炕げ,神 莫莫として傾を扶く。

閌【こう】閬閬【ろうろう】として其れ寥廓【りょうかく】たり,紫宮【しきゅう】の崢嶸【そうこう】たるに似たる。

 

4岳陽樓詩人003



















(14)
#4-6

駢交錯而曼衍兮,𡽁隗虖其相嬰。乘雲閣而上下兮,紛蒙籠以成。曳紅采之流離兮,颺翠氣之寃延。襲琁室與傾宮兮,若登高妙遠、肅乎臨淵。

 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

(本文) (13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。

覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。

前殿崔巍兮和氏玲瓏。

炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。

閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

 

 

(下し文)

蛟龍【こうりゅう】東厓に連蜷【れんげん】として,白虎 昆侖に敦圉【とんぎょ】たり。

樛流【きゅうりゅう】を高光に覽て,方皇【ほうこう】を西清に溶んにす。

前殿 崔巍【さいぎ】として和氏玲瓏【れいろう】たり。

浮柱【ふちゅう】の飛榱【ひすい】を炕げ,神 莫莫として傾を扶く。

閌【こう】閬閬【ろうろう】として其れ寥廓【りょうかく】たり,紫宮【しきゅう】の崢嶸【そうこう】たるに似たる。

 

 

(現代語訳)

また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。

さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっている

大きな彷徨観がそびえている。中央の正殿は険しくそびえ、宝玉に明るく輝いている。

梁の上の柱から、たるきが高く組み上げられ、その屋根は、神秘的な存在に支えられて、倒れないでいるようだ。

その高人にして空間の広いことは、紫徴宮の幽邃さを思わせる。

 

 

(訳注) (13)#4-5

蛟龍連蜷於東厓兮,白虎敦圉虖昆侖。

また、はるかた東の崖には蛟竜がどぐろまいてうねっており、西の崑崙山では白虎が怒り狂っている。

・蜷 「なにかを巻きつけようとする生き物」とか、「渦巻きの形をしている生き物」

・敦圉 いきまく。

 

覽樛流於高光兮,溶方皇於西清。

さて、高光宮を望めば、いかにも屈曲し、うねりは嵩み、正殿の西側は静かな場所になっているし、 大きな彷徨観がそびえている。

・樛 木の枝がまがる。水の流れがうねる。

 

前殿崔巍兮和氏玲瓏。

中央の正殿は険しくそびえ、宝玉に明るく輝いている。

・玲瓏 1 玉などが透き通るように美しいさま。また、玉のように輝くさま。2 玉などの触れ合って美しく鳴るさま。

 

炕浮柱之飛榱兮,神莫莫而扶傾。

梁の上の柱から、たるきが高く組み上げられ、その屋根は、神秘的な存在に支えられて、倒れないでいるようだ。

 

閌閬閬其寥廓兮,似紫宮之崢嶸。

その高人にして空間の広いことは、紫徴宮の幽邃さを思わせる。

・閬閬 門が高い。明らかで大きい。広々としている。仙人の棲む場所の形容に使われる語。

・寥廓 広々として大きいさま。空虚で広いさま。

・崢嶸 1 山や谷のけわしさ。2 人生のけわしさ。
花蕊夫人006