揚雄 《甘泉賦 》(16) 風が吹いて帷帳を抜け、それを拂い、素早く通り抜ける。風は、しだいにおさまり、ひっそりと静まる。風の音は、陰と陽、清と濁が、美しい羽に互いに収斂し和んでいく。七音の調和すること、塵や仙牙が琴を演奏しているかのようである。
 

2013年8月27日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 
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揚雄 《甘泉賦 》(16)#5-2 文選 賦<108-#159分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩869 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2893

 

 

(15)#5-1

回猋肆其碭駭兮,桂椒而鬱杼楊。

つむじ風がさっと吹き過ぎ、宮殿の周囲の桂や山椒やの樹々を押しわけては、よせあつめ鬱蒼となる。

香芬茀以窮隆兮,擊薄櫨而將榮。

風は樹の香りをのせ、馥郁として広がり、柱の上のます形へ届き、軒下まで及ぶ。

肸以根兮,聲隱而歷鍾。

香りは、たちまち散じて混じり合い、風は大きな音をたてて鐘を揺り動かす。

排玉而颺金鋪兮,發蘭惠與𦲄藭。

さらには、玉の戸を押し開き、扉の金の飾りを吹き上げ、蘭惠𦲄藭の香りをまき散らす。

 (16)#5-2

帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。

風が吹いて帷帳を抜け、それを拂い、素早く通り抜ける。風は、しだいにおさまり、ひっそりと静まる。

陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。

風の音は、陰と陽、清と濁が、美しい羽に互いに収斂し和んでいく。七音の調和すること、塵や仙牙が琴を演奏しているかのようである。

棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。

この宮殿の建築の奇巧なることは古の名匠工の、公輸般・・玉爾たちでさえ、彫刻刀や大工道具を投げ出すほどである。

雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。

たとえ征偓佺といった仙人たちであっても、その日には、この宮殿は、夢のようにぼんやりとしたものとしてしかうつらないであろう。

 

(15)#5-1

回猋【かいよう】肆【はや】くして其れ碭駭【とうがい】し,桂椒【けいしょう】を【ひら】きて杼楊【いよう】を【あつ】む

香り芬茀【ふんふつ】として以て窮隆【きゅうりゅう】たり,薄櫨【はくろ】をちて【のきに【およ】】ぶ

【かお】り【てつきつ】として以て【こんこん】し,聲は【ほういん】として鍾を歷【ふ】す

【ぎょくこ】を【おしひら】きて金鋪を颺【あ】げ,蘭惠【らんけい】𦲄藭【きゅうきゅう】とを發す

(16)#5-2

帷【とばり】弸【ほうこう】として其れ拂汨【ふついつ】たり,稍【ようや】く暗暗として靚深【せいしん】たり

陰陽 清濁 穆羽【ぼくう】相い和し,夔牙【きが】の琴を調ぶるが若し。

【はんすい】其の剞劂【きけつ】を棄て,王爾【おうじ】其の鉤繩【こうじょう】を投ぐ。

方に征僑【せいきょう】と偓佺【あくぜん】と,猶お彷彿【ほうふつ】として其れ夢の若し。

曹植5x5 

 

『甘泉賦』 現代語訳と訳註

 (本文) (16)#5-2

帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。

陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。

棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。

雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。

 

 

 

(下し文) (16)#5-2

帷【とばり】弸【ほうこう】として其れ拂汨【ふついつ】たり,稍【ようや】く暗暗として靚深【せいしん】たり

陰陽 清濁 穆羽【ぼくう】相い和し,夔牙【きが】の琴を調ぶるが若し。

【はんすい】其の剞劂【きけつ】を棄て,王爾【おうじ】其の鉤繩【こうじょう】を投ぐ。

方に征僑【せいきょう】と偓佺【あくぜん】と,猶お彷彿【ほうふつ】として其れ夢の若し。

 

 

(現代語訳)

風が吹いて帷帳を抜け、それを拂い、素早く通り抜ける。風は、しだいにおさまり、ひっそりと静まる。

風の音は、陰と陽、清と濁が、美しい羽に互いに収斂し和んでいく。七音の調和すること、塵や仙牙が琴を演奏しているかのようである。

この宮殿の建築の奇巧なることは古の名匠工の、公輸般・・玉爾たちでさえ、彫刻刀や大工道具を投げ出すほどである。

たとえ征偓佺といった仙人たちであっても、その日には、この宮殿は、夢のようにぼんやりとしたものとしてしかうつらないであろう。

 

 

(訳注) (16)#5-2

帷弸其拂汨兮,稍暗暗而靚深。

風が吹いて帷帳を抜け、それを拂い、素早く通り抜ける。風は、しだいにおさまり、ひっそりと静まる。

 風が吹いて帷帳を抜ける時におとをだす。又、弓聲。あるいは戸のきしみ音。

・汨 水が音をたてて流れるようす。通る。早くいく。しずみかくれること。きよいさま。

 

陰陽清濁穆羽相和兮,若夔牙之調琴。

風の音は、陰と陽、清と濁が、美しい羽に互いに収斂し和んでいく。七音の調和すること、塵や仙牙が琴を演奏しているかのようである。

・穆 ほんのりと薄暗く静かなさま。 音がかすかなさま。 おだやかでつつしむさま。うつくしい。

・夔牙 夔と伯牙。

 

棄其剞劂兮,王爾投其鉤繩。

この宮殿の建築の奇巧なることは古の名匠工の、公輸般・・玉爾たちでさえ、彫刻刀や大工道具を投げ出すほどである。

 

雖方征僑與偓佺兮,猶彷彿其若夢。

たとえ征偓佺といった仙人たちであっても、その日には、この宮殿は、夢のようにぼんやりとしたものとしてしかうつらないであろう。

・征僑 古仙人名で性は征、名は僑。

・偓佺 『列仙傳』にみえる仙人の名。松のみを食べ、体に毛を生じ、空を飛び、馬に追いついたという古代傳中の仙人。
花蕊夫人006