司馬相如 《子虚賦 》(13胸を貫き、腋の下へ抜け、心臓の脈を断ち切るのである。こうして、捕獲し殺された獣の死骸は、そこここに散らばり、大から降ってきたかのようであり、草も地面も覆い尽くされてしまう。

 

2013年9月19日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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司馬相如 《子虚賦 》(13)#53 文選 賦<109-#5-39分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩892 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3008

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(11)#5-1

「於是乃使專諸之倫,手格此獸。

ここで楚は、專諸の如き勇者たちに命ぜられ、素手でこれらの獣に打ちかからせる。

楚王乃駕馴駁之駟,乘彫玉之輿,

王自らは、よく馴れた四頭の駁(一角獣)に引かせた、王の彫刻で飾った車に乗られた。

靡魚須之橈旃,曳明月之珠旗,

大魚のひげを柄にしたしなやかな旗や、明月の如き珠玉で飾った旗をなびかせて、

建干將之雄戟,左烏號之雕弓,右夏服之勁箭。

名匠の王将が鍛えた刺戟を掲げられる。左には紋様の美しい烏号の弓を、右には夏后氏のえびらに入れた男な矢を置かれた。

 (12)#5-2

陽子驂乘,孅阿為御,案節未舒,

陽子が陪乗として中央の席に、繊阿が御者として右の席に乗りこみ、馬の歩を抑え、それも充分に速度を出さないうちにである。

即陵狡獸。蛩蛩,轔距虛,

早くもすばやい獣たちを踏みこえ、蛩蛩を蹴たおし、距虛を車輪にかける。

軼野馬,騊駼,乘遺風,

野馬をやりすごし、陶駼も追い越し、遺風に追いつく。

射游騏,儵倩浰,雷動焱至,

走る騏を射るし、王の車は、すばやく移動し、とどろく雷鳴、吹きあれるつむじ風のようである。

星流電擊,弓不虛發,中必決眦,

流れる雪落ちかかる稲妻のように動きまわる。弓から放たれた矢はすべて命中し、あたれば必ず、眼のふちをえぐるのである。

 (13)#5-3

洞胸達腋,乎心繫,

胸を貫き、腋の下へ抜け、心臓の脈を断ち切るのである。

獲若雨獸,揜屮蔽地。

こうして、捕獲し殺された獣の死骸は、そこここに散らばり、大から降ってきたかのようであり、草も地面も覆い尽くされてしまう。

於是楚王乃弭節徘徊,翔容與,

かくして楚工は、馬の歩みを抑えて巡り行き、ゆったりと落ち着いた様子であった。

覽乎陰林,觀壯士之暴怒,

暗い林の力を眺められる。そこでは、勇士たちが怒り狂うのである。

與猛獸之恐懼,徼疲受詘,殫覩眾物之變態。

猛獣たちが恐れおののいている姿が見られる。獣たちは、疲れきった所を、行く手を遮られ、力尽きたところを捕らえられてしまう。そういった動物の示す、あらゆる姿態をつぶさに観察されるのである。

 

 

(11)#5-1

「是に於いて乃ち專諸【せんしょ】が之れ倫【ともがら】をして,手ずから此の獸を格【う】た使【し】む。

楚王は乃ち馴駁【しゅんばく】の駟に駕し,彫玉【ちょうぎょく】の輿に乘り,

魚須【ぎょしゅ】の橈旃【とうせん】を靡【なびか】せ,明月の珠旗を曳き,

干將【かんしょう】の雄戟【ゆうげき】を建て,烏號【うごう】の雕弓【ちょうきゅう】に左し,夏服の勁箭【けいせん】を右にせり。

(12)#5-2

陽子 驂乘【さんじょう】し,孅阿【せんあ】御と為る、節を案じて未だ舒【の】びざるに。

即ち狡獸【こうじゅう】を陵ぐ、蛩蛩【きょうきょう】を【ふ】み,距虛【きょきょ】【ふ】み

野馬を軼【す】り騊駼【とうと】を逾え。遺風【いふう】に乘り。

游騏【ゆうき】を射る、儵【しゅくしん】倩浰【せんれん】として,雷のごとく動焱【つむじかぜ】のごとくに至り。

星のごとくに流れ電擊のごとく,弓 虛【むな】しく【はな】たれず,中【あ】たれば必ず眦【まなじり】を決した。

 (13)#5-3

胸を洞し腋【わき】を【とお】して,乎心の繫【お】を

【えもの】獸を雨【ふ】らすが,屮【くさ】を【おお】い地を蔽す。

是に於いて楚王乃ち節を弭【なびか】して徘徊し,【こうしょう】容與【ようよ】たり。

陰林を覽て,壯士の暴怒【ぼうと】する,猛獸の恐懼【きょうく】すると觀る。

【つ】かれたるを徼【さえぎ】り詘【くじ】けたるを受け,殫【ことごと】く眾物【しゅうぶつ】の變態【へんたい】を覩る。」

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『子虛賦』 現代語訳と訳註

(本文)(13)#5-3

洞胸達腋,乎心繫,獲若雨獸,揜屮蔽地。

於是楚王乃弭節徘徊,翔容與,

覽乎陰林,觀壯士之暴怒,

與猛獸之恐懼,徼疲受詘,殫覩眾物之變態。

 

 

(下し文) (13)#5-3

胸を洞し腋【わき】を達【とお】して,乎心の繫【お】をつ。

獲【えもの】獸を雨【ふ】らすが若く,屮【くさ】を揜【おお】い地を蔽す。

是に於いて楚王乃ち節を弭【なびか】して徘徊し,翔【こうしょう】容與【ようよ】たり。

陰林を覽て,壯士の暴怒【ぼうと】する,猛獸の恐懼【きょうく】すると觀る。

憑【つ】かれたるを徼【さえぎ】り詘【くじ】けたるを受け,殫【ことごと】く眾物【しゅうぶつ】の變態【へんたい】を覩る。」

 

 

(現代語訳)

胸を貫き、腋の下へ抜け、心臓の脈を断ち切るのである。

こうして、捕獲し殺された獣の死骸は、そこここに散らばり、大から降ってきたかのようであり、草も地面も覆い尽くされてしまう。

かくして楚工は、馬の歩みを抑えて巡り行き、ゆったりと落ち着いた様子であった。

暗い林の力を眺められる。そこでは、勇士たちが怒り狂うのである。

猛獣たちが恐れおののいている姿が見られる。獣たちは、疲れきった所を、行く手を遮られ、力尽きたところを捕らえられてしまう。そういった動物の示す、あらゆる姿態をつぶさに観察されるのである。

 

 

(訳注) (13)#5-3

洞胸達腋,乎心繫,

胸を貫き、腋の下へ抜け、心臓の脈を断ち切るのである。

 

獲若雨獸,揜屮蔽地。

こうして、捕獲し殺された獣の死骸は、そこここに散らばり、大から降ってきたかのようであり、草も地面も覆い尽くされてしまう。

・揜屮 草におおわれる。

 

於是楚王乃弭節徘徊,翔容與,

かくして楚工は、馬の歩みを抑えて巡り行き、ゆったりと落ち着いた様子であった。

翔容與 ゆったりと落ち着いた様子をいう。

 

覽乎陰林,觀壯士之暴怒,

暗い林の力を眺められる。そこでは、勇士たちが怒り狂うのである。

 

與猛獸之恐懼,徼受詘,殫覩眾物之變態。

猛獣たちが恐れおののいている姿が見られる。獣たちは、疲れきった所を、行く手を遮られ、力尽きたところを捕らえられてしまう。そういった動物の示す、あらゆる姿態をつぶさに観察されるのである。

・疲:(左谷+右凡)
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