司馬相如《上林賦 》(8さらに、鴻(白鳥)・鷫・鵠・鴇・(野生のがちょう)・属玉がおり、野鴨に似た交精・荊郢問(湖北)の水鳥で旋目・鴨の一種煩鶩・鶏に似た脚をもつ庸渠がいて、魚虎に似た箴疵・鵁(あおさぎ)・鵜が、川面に群れ浮かぶ。

 

2013年10月10日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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司馬相如《上林賦

》(8#3-2 文選 賦<110-#3-29分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩913 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3113

 

 

7#3-1 

「於是乎蛟龍赤螭,䱎䲛漸離,

この河には、鮫・龍・赤い螭・䱎䲛(まぐろの類)・漸離。

鰬魠,禺禺鰨.

(大うなぎ)・・禺禺・・鰨(山椒魚)が棲んでおり、

揵鰭掉尾,振鱗奮翼,潛處乎深巖。

ひれを立て、尾を揺らし、鱗をふるわせ、胸びれを動かし、岩根の底深くひそんでいる。

魚鱉讙聲,萬物衆夥.

魚や亀や、多くの生物が集まり、ザワザワと声をたてている。

明月珠子,的皪江靡.
明月のような真珠が、川辺に輝きをあげ、
蜀石黃碝,水玉磊砢/

蜀石・黄碝・水晶が、積み重なっている。

磷磷爛爛,采色澔汗,叢積乎其中。

きらきらと光り、色とりどりに照り輝き、川の中に重なり集まっている。

8#3-2


鴻鷫鵠鴇,鵞屬玉,

さらに、鴻(白鳥)・鷫・鵠・鴇・(野生のがちょう)・属玉がおり、

交精旋目,煩鶩庸渠,

野鴨に似た交精・荊郢問(湖北)の水鳥で旋目・鴨の一種煩鶩・鶏に似た脚をもつ庸渠がいて

箴疵鵁盧,羣浮乎其上。

魚虎に似た箴疵・鵁(あおさぎ)・鵜が、川面に群れ浮かぶ。

汎淫泛濫,隨風澹淡,

ゆらゆらと浮かび、風にまかせてゆったいと漂うのである。

與波搖蕩,掩薄水渚,

波に従って上下し、水辺の渚を覆い尽くしている。

唼喋菁藻,咀嚼菱藕。

そして、水草をついばんだり、菱の実や蓮の板をかみくだいたりしている。

7#3-1 

「是に於いてか蛟龍赤螭【せきち】,䱎䲛【こうぼう】漸離【ざんり】

【ぎょうよう】鰬魠【けんたく】,禺禺【ぎょうぎょう】【きょとう】あり。

【ひれ】を【あ】げ尾を掉【うご】かし,鱗を振るい翼を奮い,深巖に潛處す。

魚鱉【ぎょべつ】讙聲【かんせい】あり,萬物 衆夥【しゅうか】なり;。

明月の珠子,的皪江の靡【ほとり】に【てきれき】たり。

蜀石 黃碝【こうぜん】,水玉 磊砢【らいら】たり。

磷磷【りんりん】爛爛【らんらん】として,采色澔汗【こうかん】たりて,其の中に叢積す。

 

8#3-2 

鴻鷫【こうしゅく】鵠鴇【こくほう】,【かが】屬玉【しょくぎょく】

交精 旋目,煩鶩【はんぼく】庸渠【ようきょ】

箴疵【しんし】鵁盧【こうろ】ありて,其の上に羣浮【ぐんふ】す。汎淫【はんいん】泛濫【はんらん】し,風に隨いて澹淡【たんたん】たり。

波と搖蕩して,水渚に掩薄【えんおあく】す。

菁藻を唼喋【そうとう】し,菱藕【りょうごう】を咀嚼【そしゃく】す

 

 Ta唐 長安近郊圖  新02

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) 8#3-2

鴻鷫鵠鴇,鵞屬玉,交精旋目,煩鶩庸渠,箴疵鵁盧,羣浮乎其上。汎淫泛濫,隨風澹淡,與波搖蕩,掩薄水渚,唼喋菁藻,咀嚼菱藕。

 

 

(下し文) 8#3-2 

鴻鷫【こうしゅく】鵠鴇【こくほう】,鵞【かが】屬玉【しょくぎょく】,

交精 旋目,煩鶩【はんぼく】庸渠【ようきょ】,

箴疵【しんし】鵁盧【こうろ】ありて,其の上に羣浮【ぐんふ】す。汎淫【はんいん】泛濫【はんらん】し,風に隨いて澹淡【たんたん】たり。

波と搖蕩して,水渚に掩薄【えんおあく】す。

菁藻を唼喋【そうとう】し,菱藕【りょうごう】を咀嚼【そしゃく】す。

 

 

(現代語訳)

さらに、鴻(白鳥)・鷫・鵠・鴇・(野生のがちょう)・属玉がおり、

野鴨に似た交精・荊郢問(湖北)の水鳥で旋目・鴨の一種煩鶩・鶏に似た脚をもつ庸渠がいて

魚虎に似た箴疵・鵁(あおさぎ)・鵜が、川面に群れ浮かぶ。

ゆらゆらと浮かび、風にまかせてゆったいと漂うのである。

波に従って上下し、水辺の渚を覆い尽くしている。

そして、水草をついばんだり、菱の実や蓮の板をかみくだいたりしている。

haqro04 

 

(訳注)

鴻鷫鵠鴇,鵞屬玉,

さらに、鴻(白鳥)・鷫・鵠・鴇・(野生のがちょう)・属玉がおり、

○鴻 おおとり。白鳥。

○鷫 鷫は鷫鵊のこと。雁の一種。

○鵠鴇 鵠:「くぐい」鳥の名。ハクチョウ。「鴻鵠(こうこく) 2 弓の的。的の中心。鴇:「とき」

 野生のがちょう。

屬玉 郭嘆によれは、鴨に似て大きく、首が長く臼が赤く、紫紺色のもの。

 

交精旋目,煩鶩庸渠,

野鴨に似た交精・荊郢問(湖北)の水鳥で旋目・鴨の一種煩鶩・鶏に似た脚をもつ庸渠がいて

交精旋目 交精は野鴨に似て脚が長く、毛冠があり、火災を避ける。旋目は、荊郢問(湖北)の水鳥で、鷺より大きくて尾が短く、色は紅白で目が深くくぼみ、まわりの毛が皆長くて旋いているものがあるという。

○煩鶩庸渠 煩鶩は、鴨の一種。庸渠は鳧に似て灰色、鶏に似た脚をもつ。

 

箴疵鵁盧,羣浮乎其上。

魚虎に似た箴疵・鵁(あおさぎ)・鵜が、川面に群れ浮かぶ。

箴疵 魚虎に似て蒼黒色である。なお、魚虎は江港間の水鳥で、翠鳥の小さいもの。

○鵁盧 鵁:あおさぎ。盧:鵜

 

汎淫泛濫,隨風澹淡,

ゆらゆらと浮かび、風にまかせてゆったいと漂うのである。

○汎淫 ゆらゆらと水の上に浮かんでいる様子を云う。

○澹淡 水がゆったりとたゆたうさま。

 

與波搖蕩,掩薄水渚,

波に従って上下し、水辺の渚を覆い尽くしている。

 

唼喋菁藻,咀嚼菱藕。

そして、水草をついばんだり、菱の実や蓮の板をかみくだいたりしている。

○唼喋  群れを成した魚・水鳥などがえさを食べる音.
鶻