司馬相如 《上林賦 》(9その一方、中岳の嵩山という高い山々は天を指し、険しく高く聳えている。深い森の大木に覆われ、稜線はぎざぎざと鋭っている。九峰山は、周囲を削りたてたようであり、終南山は険しく高い。

 

2013年10月11日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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司馬相如 《上林賦

》(9#4-1 文選 賦<110-#4-19分割26回 Ⅱ李白に影響を与えた詩914 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3118      9#4-1

 

 

9#4-1

「於是乎崇山矗矗,巃崔嵬;

その一方、中岳の嵩山という高い山々は天を指し、険しく高く聳えている。

深林巨木,嶄巖嵾嵳。

深い森の大木に覆われ、稜線はぎざぎざと鋭っている。

九嵕嶻嶭,南山峩峩;

九峰山は、周囲を削りたてたようであり、終南山は険しく高い。

巖阤甗錡,嶊崣崛崎。

岩山の斜面は、上がはり出した形で切り立っており、高く突き出している。

振溪通谷,蹇溝瀆,

山々の間には、渓谷が刻まれ、屈曲した谷川が流れている。

谽呀豁,阜陵別隝。

峡谷は深く広がり、丘陵を、孤立した島のようにわけている。

9#4-1

「是に於いてか 崇山矗矗【ちくちく】,巃【ろうしょう】崔嵬【さいぎ】;

深林 巨木あり,嶄巖【ざんがん】嵾嵳【しんし】たり。

九嵕【きゅうそう】嶻嶭【せつけつ】として,南山 峩峩【がが】たり。

巖阤 甗錡【けんき】として,嶊崣【さいい】崛崎【くつき】たり。

溪を振【おさ】め谷を通じ,蹇【けんさん】たる溝瀆【こうとく】あり。

谽呀【かんか】豁【かつが】として,阜陵【ふりょう】別隝【べつとう】たり。

 

10#4-2

崴嵬廆,丘虛堀

隱轔鬱,登降陁靡、陂池豸。

沇溶淫鬻,散渙夷陸;

亭皋千里,靡不被築。

掩以綠蕙,被以江蘺,

糅以蕪,雜以留夷。

11#4-3

布結縷,攢戾莎;

揭車蘅蘭,槀本射干;

茈薑蘘荷,葴持若蓀;

鮮支黃礫,蔣芧青薠;

布濩閎澤,延蔓太原。

離靡廣衍,應風披靡;

吐芳揚烈,郁郁菲菲、衆香發越。

肸蠁布寫,𦖈茀。

 

 

10#4-2

崴嵬【いき】廆【わいかい】として,丘虛【きゅうきょ】堀【くつらい】たり。

隱轔【いんりん】鬱【うつるい】として,登り降りて陁靡【しび】として、陂池【ひち】豸【ひち】たり。

沇溶【いよう】淫鬻【いんいく】として,夷陸【いりく】散渙【さんかん】す。

亭皋【ていこう】千里にして,築を被らしめずと靡【い】うことなし。

掩うに綠蕙【りょくけい】を以ってし,被【かぶ】するに江蘺【こうり】以てす,

糅【まじ】うる蕪【びぶ】を以てす,雜うるに留夷を以す。

 

11#4-3

結縷を布き,戾莎【れいさ】を攢【あつ】む。

揭車【けいしゃ】蘅蘭【こうらん】,槀本【こうほん】射干【やかん】、

茈薑【しょうよう】蘘荷【じょうか】,葴持【しんとう】若蓀【じゃくそん】、

鮮支 黃礫【こうれき】,蔣芧【しょうちょ】青薠【せいはん】あり。

閎澤【こうたく】に布濩【ふご】し,太原に延蔓せり。

離靡【りび】廣衍【こうえん】として,風に應じて披靡【ひび】とし、

芳を吐き烈を揚げ,郁郁【いくいく】菲菲【ひひ】として、衆香 發越す。

肸蠁【さつきょう】布寫【ふしゃ】し,𦖈【あんあい】茀【ひつぼつ】たり。

華山000 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) 9#4-1

「於是乎崇山矗矗,巃崔嵬;

深林巨木,嶄巖嵾嵳。

九嵕嶻嶭,南山峩峩;

巖阤甗錡,嶊崣崛崎。

振溪通谷,蹇溝瀆,

谽呀豁,阜陵別隝。

 

 

(下し文) 9#4-1

「是に於いてか 崇山矗矗【ちくちく】,巃【ろうしょう】崔嵬【さいぎ】;

深林 巨木あり,嶄巖【ざんがん】嵾嵳【しんし】たり。

九嵕【きゅうそう】嶻嶭【せつけつ】として,南山 峩峩【がが】たり。

巖阤 甗錡【けんき】として,嶊崣【さいい】崛崎【くつき】たり。

溪を振【おさ】め谷を通じ,蹇【けんさん】たる溝瀆【こうとく】あり。

谽呀【かんか】豁【かつが】として,阜陵【ふりょう】別隝【べつとう】たり。

 

 

(現代語訳)

その一方、中岳の嵩山という高い山々は天を指し、険しく高く聳えている。

深い森の大木に覆われ、稜線はぎざぎざと鋭っている。

九峰山は、周囲を削りたてたようであり、終南山は険しく高い。

岩山の斜面は、上がはり出した形で切り立っており、高く突き出している。

山々の間には、渓谷が刻まれ、屈曲した谷川が流れている。

峡谷は深く広がり、丘陵を、孤立した島のようにわけている。

 

 

(訳注) 9#4-1

「於是乎崇山矗矗,巃崔嵬;

その一方、中岳の嵩山という高い山々は天を指し、険しく高く聳えている。

○崇山 中国の河南省鄭州市登封にある中岳。

○矗矗 【ちくちく】 高く聳えるさま。

○巃崔嵬 山が高くて険しい形容。寵腹も崖親も畳韻語。

 

深林巨木,嶄巖嵾嵳。

深い森の大木に覆われ、稜線はぎざぎざと鋭っている。

○嶄巖嵾嵳 嶄巖は、山の嶺が鋭い形容の畳韻語。嵾嵳は、嶺がふぞろいの様子で、双声語。

 

九嵕嶻嶭,南山峩峩;

九峰山は、周囲を削りたてたようであり、終南山は険しく高い。

〇九嵕嶻嶭 九嵕山は、陝西省礼泉の東北に在り、長安の西北に当たる。嶻嶭は、削ったように険しい形容の畳韻語。

○南川峩峩 南山は、長安の南に横たわる秦嶺山脈、特にその終南山を指す。峩峩は高く険しい様子。

 

巖阤甗錡,嶊崣崛崎。

岩山の斜面は、上がはり出した形で切り立っており、高く突き出している。

巖阤甗錡 巖阤は、岩山の断崖。甗錡は、上が大きく下が小さい形で、斜めにそばだつこと。

○嶊崣崛崎 高々とそびえている形容。

 

振溪通谷,蹇溝瀆,

山々の間には、渓谷が刻まれ、屈曲した谷川が流れている。

 屈曲している形容の畳韻語。

 

谽呀豁,阜陵別隝。

峡谷は深く広がり、丘陵を、孤立した島のようにわけている。

谽呀豁 谷が大きく空虚に広がる形容。谽呀も豁も双声語。

○阜陵 小高い土山・丘陵、:島(しま)は、大陸の面積より小さく、四方を水域に囲まれた陸地。

 渓谷003