司馬相如 《上林賦 》(19高さは千仞、太さは何人かが手をつないで、やっと囲めるほどである。枝はまっすぐに張り出し、実も葉も豊かに茂っている。樹々は集まり、寄りそって立ち、屈曲したものがからみ重なり合っている。

 

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司馬相如 《上林賦 》(19)#7-3 文選 賦<110-#7-3>13分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩924 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3168
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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》(19)#7-3 文選 賦<110-#7-313分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩924 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3168


 

 

#7-1

「於是乎盧橘夏熟,黃甘橙楱;

そしてまた、ここには、夏に熟する盧橘をはじめ、黄柑(こうじみかん)・橙(だいだい)・楱(橘の類)・

枇杷橪柿,奈厚朴;

枇杷(びわ)・橪(こなつめ)・柿・亭(やまなし)・柰(からなし)・厚朴(ほおのき)・

棗楊梅,櫻桃蒲陶;

棗(さるがき)・楊梅(やまもも)・桜桃(ゆすらめ)・蒲陶(ぶどう)

隱夫薁棣,荅遝離支;

隠夫・薁(にわうめ)棣(にわうめ)荅遝離支(れいし)が植えられている。

羅乎後宮,列乎北園;

後宮につらなり、北の園に列をなしている。

丘陵,下平原;

その後は外の丘陵につづいてひろがり、平原にも及んでいる。

#7-1

「是に於てか、盧橘【ろきつ】夏に熟して,黃甘 橙楱【とうそう】、

枇杷【びわ】橪柿【えんし】,【ていだい】厚朴【こうはく】、

【えいそう】楊梅【ようばい】,櫻桃【おうとう】蒲陶【ぶどう】、

隱夫【いんぷ】薁棣【いくてい】,荅遝【とうとう】離支あり。

後宮に羅【つら】なり,北園に列なる。

丘陵に【はびこ】りて,平原に下る。

#7-2

揚翠葉,扤紫莖;

緑の葉を伸ばし、紫の茎を揺らし、

發紅華,垂朱榮;

桃色の花を開き、深紅の花ぶさを下げている、

煌煌扈扈,照曜鉅野。

そして、鮮やかに輝いて、広い野原に照り映えている。

沙棠櫟櫧,華楓枰櫨;

他の樹木としては、裟菜(やまなし)・櫟(くぬぎ)・櫧(いちいがし)・華(かば)・楓(からかえで)・枰(いちょう)・櫨(はぜ)があり、

留落胥邪,仁頻並閭,

留(ざくろ)・落あきにれ)・胥邪(しゅろ)・仁頻(びんろう)・幷閭(しゅろ)・

欃檀木蘭,豫章女貞。

欃檀・木蘭(もくれん)・豫章(くすのき)・女貞(ねずみもち)が生えている。

翠葉【すいよう】を揚げ,紫莖【しけい】を扤【うごか】し;

紅華を發き,朱榮【しゅえい】を垂れたり;

煌煌【こうこう】扈扈【ここ】として,鉅野【きょや】に照曜【しょうよう】す。

沙棠【さどう】櫟櫧【れきしょ】,華楓【かふう】枰櫨【へいろ】;

留落【りゅうらく】胥邪【しょや】,仁頻【じんびん】並閭【へいりょ】,

欃檀【ざんだん】木蘭【もくらん】,豫章【よしょう】女貞【じょてい】あり。

#7-3

長千仞,大連抱;

高さは千仞、太さは何人かが手をつないで、やっと囲めるほどである。

誇條直暢,實葉葰楙。

枝はまっすぐに張り出し、実も葉も豊かに茂っている。
攢立叢倚,連卷欐佹;

樹々は集まり、寄りそって立ち、屈曲したものがからみ重なり合っている。

崔錯骪,坑衡砢;

交錯してまがりうねり、あるいは、重なりながらまっすぐ伸びている。

垂條扶疎,落英幡纚。

垂れ下った枝は広く伸び、散る花びらは風に舞う。

長さ千仞【せんじん】,大いさ連抱【れんぽう】なり。

誇條【かじょう】直ぐに暢【の】び,實葉【じつよう】葰楙【しゅんぼう】なり。

攢【あつ】まり立ち叢【あつ】まり倚り,連卷【れんけん】欐佹【りき】たり。

崔錯【さいさく】【はつい】として,坑衡【こうこう】【あら】たり。

垂條【しじょう】扶疎【ふそ】として,落英【らくえい】幡纚【はんし】たり

#7-4

紛溶蔘,猗柅從風;

瀏蒞芔歙,蓋象金石之聲,

管籥之音,池茈虒,旋還乎後宮。

雜襲纍輯,被山緣谷,

循坂下隰,視之無端,究之無窮。

#7-4

紛溶【ふんよう】蔘【しょうしん】として,猗柅【いじ】として風に從い、瀏蒞【りゅうり】芔歙【ききゅう】たり。

蓋し金石の聲,管籥【かんやく】の音に象【おど】る。

池【しち】茈虒【しち】として,後宮に旋還す。

雜襲【ざつしゅう】纍輯【るいしゅう】して,山に被【こうむ】り谷に緣り、坂に循【そ】い隰【さわ】に下り。

之を視るに端無く,之を究【きわ】むるに窮り無し。

 nat0022

 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文)

#7-3

長千仞,大連抱;

誇條直暢,實葉葰楙。

攢立叢倚,連卷欐佹;

崔錯骪,坑衡砢;

垂條扶疎,落英幡纚。

 

 

(下し文) #7-3

長さ千仞【せんじん】,大いさ連抱【れんぽう】なり。

誇條【かじょう】直ぐに暢【の】び,實葉【じつよう】葰楙【しゅんぼう】なり。

攢【あつ】まり立ち叢【あつ】まり倚り,連卷【れんけん】欐佹【りき】たり。

崔錯【さいさく】【はつい】として,坑衡【こうこう】【あら】たり。

垂條【しじょう】扶疎【ふそ】として,落英【らくえい】幡纚【はんし】たり

 

 

(現代語訳)

高さは千仞、太さは何人かが手をつないで、やっと囲めるほどである。

枝はまっすぐに張り出し、実も葉も豊かに茂っている。

樹々は集まり、寄りそって立ち、屈曲したものがからみ重なり合っている。

交錯してまがりうねり、あるいは、重なりながらまっすぐ伸びている。

垂れ下った枝は広く伸び、散る花びらは風に舞う。

 

 

(訳注) #7-3

長千仞,大連抱;

高さは千仞、太さは何人かが手をつないで、やっと囲めるほどである。

千仞 山などがきわめて高いこと 。谷や海などがきわめて深いこと。

 

誇條直暢,實葉葰楙。

枝はまっすぐに張り出し、実も葉も豊かに茂っている。

葰楙 豊かに繁っている。

 

攢立叢倚,連卷欐佹;

樹々は集まり、寄りそって立ち、屈曲したものがからみ重なり合っている。

○連卷欐佹 連卷は、屈曲する形容の畳韻語。磯億は、重なり合うこと。胡昭燐は、欐佹の二音を合すると累となると指摘している。

 

崔錯骪,坑衡砢;

交錯してまがりうねり、あるいは、重なりながらまっすぐ伸びている。

○崖錯 崔錯は交錯する形容の双声語。は、うねり曲がる形容。

○抗衡 抗衝は、まっすぐ伸びる形容の双声語。は、重なり合い支え合う形容の畳韻語。

 

垂條扶疎,落英幡纚。

垂れ下った枝は広く伸び、散る花びらは風に舞う。

○幡纚 夙にのって飛び回る形容。
終南山04 


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