司馬相如《上林賦 (36)『上林苑の中で、開墾可能な土地は、すべて農地とし、蒼氓、賤民に与えよ。垣根を崩し、堀を埋め、山沢の住民たちが、出入りできるようにせよ。上林苑内のため池を魚で満たし、氓隸民の採るのを禁じてはならない、離宮・別館には、人員や物資を置くのをやめよ。朝廷の倉庫を開き、困窮貧者を救い、乏しい者に補い与えよ。


2013年11月7日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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司馬相如《上林賦

(36)#12-2  文選 賦<110-12213分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩941 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3253

 

 

12-1

「於是酒中樂酣,天子芒然而思,

さて、酒宴もたけなわにして、天子は、ぼんやりと考えこまれ、

似若有亡曰:『嗟乎,此大奢侈!

何かを失ったような様子であった。そしてこうおっしゃった。『ああ、これは贅沢が過ぎるというものだ。

朕以覽聽餘閒,無事棄日,

朕は、政務の余暇に、何もしなければ日を無駄にするかと思い、

順天道以殺伐,時休息於此;

天の働きに従って、狩猟という殺傷を行い、時にはここに休息をしたわけであるが、

恐後世靡麗,遂往而不返,

もしかすると、我が子孫たちは、さらに嬌奢に流れ、限度を忘れて遊楽にふけり、政治を顧みなくなってしまうかもしれない。
非所以為繼嗣創業垂統也。』

これは、子孫のために、基礎を築き、継承させて行く正しいやり方ではない。

 

「是に於いて酒中ば樂しみ酣【たけなわ】にして,天子 芒然として思い,

亡えること有るが若くに似たり、曰く:『嗟乎【ああ】,此れ大【はなは】だ奢【おご】り侈【おご】れり!

朕 覽聽【らんちょう】の餘閒,事無くして日を棄つるを以て,

天道に順いて以て殺伐し,時に此に於いて休息す。

恐るらくは後の世の靡麗【びれい】にして,遂に往きて返らざらんことを。

繼嗣の為に業を創【はじ】め統う垂るる所以に非ず。』と。

泰山の夕日0212-2

於是乎乃解酒罷獵,而命有司曰:

-かくして、天子は、酒宴も狩猟も中止され、役人に命令を以下のように下された。

『地可墾闢,悉為農郊,以贍氓隸;

『上林苑の中で、開墾可能な土地は、すべて農地とし、蒼氓、賤民に与えよ。

隤墻填塹,使山澤之人得至焉。

垣根を崩し、堀を埋め、山沢の住民たちが、出入りできるようにせよ。

實陂池而勿禁,虛宮館而勿仞。

上林苑内のため池を魚で満たし、氓隸民の採るのを禁じてはならない、離宮・別館には、人員や物資を置くのをやめよ。

發倉廩以救貧窮,補不足;

朝廷の倉庫を開き、困窮貧者を救い、乏しい者に補い与えよ。

恤鰥寡,存孤獨。

やもめ、後家、独り者に恵み、孤児・孤老を慰問せよ、

出德號,省刑罰;

恵み深い命令を出し、刑罰を減らせよ。

改制度,易服色;

制度を改め、服色をわかりやすく変えよ。

革正朔,與天下為更始。』

天子の統治・暦を改正し、天下と共に、新たに再出発することとしよう。


是に於てか 乃ち酒を解【しりぞ】けて獵【りょう】を罷め,有司に命じて 曰く、

『地 墾闢【こんへき】す可からんをば,悉く農郊と為して,以って氓隸【ぼうれい】を贍【にぎわ】えよ。

墻を隤【くず】し塹【みぞ】を填【み】てて,山澤の人をして焉【ここ】に至るを得しめよ。

陂池【ひち】を實【みた】して禁ずること勿かれ,宮館を虛【むな】しくして仞【み】つること勿かれ。

發倉廩【そうりん】を【ひら】いて以って貧窮を救い,足らざるを補い、

鰥寡【かんか】を恤【めぐ】み,孤獨を存せよ。

德號【とくごう】を出だし,刑罰を省【はぶ】き、

制度を改め,服色を易【か】え、

革正朔【せいさく】を【あらた】め,天下と與【とも】に為更始。』

 

 nat0022

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) 12-2

於是乎乃解酒罷獵,而命有司曰:『地可墾闢,

悉為農郊,以贍氓隸;

隤墻填塹,使山澤之人得至焉。

實陂池而勿禁,虛宮館而勿仞。

發倉廩以救貧窮,補不足;

恤鰥寡,存孤獨。

出德號,省刑罰;

改制度,易服色;

革正朔,與天下為更始。』

 

 

(下し文) 12-2

是に於てか 乃ち酒を解【しりぞ】けて獵【りょう】を罷め,有司に命じて 曰く、

『地 墾闢【こんへき】す可からんをば,悉く農郊と為して,以って氓隸【ぼうれい】を贍【にぎわ】えよ。

墻を隤【くず】し塹【みぞ】を填【み】てて,山澤の人をして焉【ここ】に至るを得しめよ。

陂池【ひち】を實【みた】して禁ずること勿かれ,宮館を虛【むな】しくして仞【み】つること勿かれ。

發倉廩【そうりん】を【ひら】いて以って貧窮を救い,足らざるを補い、

鰥寡【かんか】を恤【めぐ】み,孤獨を存せよ。

德號【とくごう】を出だし,刑罰を省【はぶ】き、

制度を改め,服色を易【か】え、

革正朔【せいさく】を【あらた】め,天下と與【とも】に為更始。』

 

 

(現代語訳)

-かくして、天子は、酒宴も狩猟も中止され、役人に命令を以下のように下された。

『上林苑の中で、開墾可能な土地は、すべて農地とし、蒼氓、賤民に与えよ。

垣根を崩し、堀を埋め、山沢の住民たちが、出入りできるようにせよ。

上林苑内のため池を魚で満たし、氓隸民の採るのを禁じてはならない、離宮・別館には、人員や物資を置くのをやめよ。

朝廷の倉庫を開き、困窮貧者を救い、乏しい者に補い与えよ。

やもめ、後家、独り者に恵み、孤児・孤老を慰問せよ、

恵み深い命令を出し、刑罰を減らせよ。

制度を改め、服色をわかりやすく変えよ。

天子の統治・暦を改正し、天下と共に、新たに再出発することとしよう。

 

 

(訳注) 12-2

於是乎乃解酒罷獵,而命有司曰:

-かくして、天子は、酒宴も狩猟も中止され、役人に命令を以下のように下された。

 

『地可墾闢,悉為農郊,以贍氓隸;

『上林苑の中で、開墾可能な土地は、すべて農地とし、蒼氓、賤民に与えよ。

○氓隸 賤民、蒼氓【そうぼう】。民(たみ)。人民。蒼生。

 

隤墻填塹,使山澤之人得至焉。

垣根を崩し、堀を埋め、山沢の住民たちが、出入りできるようにせよ。

 

實陂池而勿禁,虛宮館而勿仞。

上林苑内のため池を魚で満たし、氓隸民の採るのを禁じてはならない、離宮・別館には、人員や物資を置くのをやめよ。

陂池 堤を作って池を作ったため池。上林苑には大きな池が十数か所あった。杜甫の詩にも数か所出てくる。

陪鄭広文遊何将軍山林十首 其一 杜甫:kanbuniinkai紀頌之の漢詩 誠実な詩人杜甫特集 55

渼陂行  杜甫:kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 66

夏日李公見訪   kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 83

 

 

發倉廩以救貧窮,補不足。

朝廷の倉庫を開き、困窮貧者を救い、乏しい者に補い与えよ。

 

恤鰥寡,存孤獨。

やもめ、後家、独り者に恵み、孤児・孤老を慰問せよ、

○鰥寡 年長で独身の男と女、やもめ、後家。

○孤独 身よりのない子供と老人。

 

出德號,省刑罰。

恵み深い命令を出し、刑罰を減らせよ。

○德號 恩徳・孝徳・報徳・慈徳・惠徳の奨励する命令

大声をあげる。「号泣・号令/呼号・怒号」2 呼び名。「雅号・元号・国号・山号・称号・商号・尊号・俳号」3 合図。しるし。「号砲/暗号・記号・信号・番号・符号・略号」4 順序・等級を表す語。「号外・号数・号俸/創刊号」

 

改制度,易服色。

制度を改め、服色をわかりやすく変えよ。

○服色 王朝として尊ぶべき、車馬衣服の色。

 

革正朔,與天下為始。』

天子の統治・暦を改正し、天下と共に、新たに再出発することとしよう。

○正朔 1《「正」は年の初め、「朔」は月の初めの意》正月朔日。11日。元日。2 暦のこと。3 《古代中国で、天子が代わると暦を改めたところから》天子の統治。
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