班固《西都賦》(25) 後宮の女性の称号に十四の位の別がある。しとやかな美女もあり、花盛りの美女もあり、たがいに栄達したがいに高貴の身となる。この序列におる宮女はおよそ百をもって数える。

2013年12月15日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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班孟堅(班固) 《西都賦》(25)#94 文選 賦<1122518分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩979 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3443

 

 

#9(後宮の華麗)

(22)#9―1

後宮則有掖庭椒房,后妃之室。

(後宮の華麗) 後宮には、掖庭宮、椒房殿があり、ともに后妃のすまいである。

合歡增城,安處常寧。

それには、合歓殿・増城殿・安処殿・常寧殿があり、

茞若椒風,披香發越。

若殿・椒風殿・披香殿・発越殿とつづき、

蘭林蕙草,鴛鸞飛翔之列。

蘭林殿・蕙草殿・鴛鸞殿・飛翔殿の御殿がおしならぶのである。

 

(23)#9―2

昭陽特盛,隆乎孝成。

ことに昭陽殿は盛大で、成帝の代にはますます栄えた。

屋不呈材,牆不露形。

その棟梁の材木は木地をかくし、牆は形をむきださず、

裛以藻繡,絡以綸連。

五色のあや模様の錦蹄でまいてつつみこみ、靑糸の組みひもが巻きつけてある。
隨侯明月。錯落其間。

随侯の明月といわれる珠玉が、その中に入りまじる。

金釭銜璧,是為列錢。

轂鉄塾の黄金の環は、璧の帯のごとき横木を飾り、玉をふくみ、これを銭の行列さながらに連続させる。

 

(24)#9―3

翡翠火齊,流耀含英。

弱翠の羽飾りのある火斉の天明りは、遠くまで照らし光を内に含んでいる。

懸黎垂棘,夜光在焉。

天下の名宝、懸黎や垂棘の玉、それに夜光の玉もここにはそろっている。

於是玄墀釦砌,玉階彤庭。

ここの堂の前は漆塗りの黒色のたたき、階段は黄金塗りの敷きみぎわの瓦、白玉のきざはし、朱色の中庭がある。

礝磩綵緻,琳蒞青熒。

そこにあるのさざれ石は、色どりも美しくきめこまか、琳蒞の石は、青色に光っている。

珊瑚碧樹,周阿而生。

珊瑚や碧樹の玉石の林が、庭のくまをめぐり生えている。

 

(25)#9―4

紅羅颯纚,綺組繽紛。

宮女の紅い薄絹の長袖は長くうちなびき、あや絹の組みひもはもつれ乱れる。

曜華燭,俯仰如神。

そのまぶしいまでのうるわしさ、はなやかなおしゃれが照りかがやいて、身のこなしはまるで女神さながらである。

後宮之號,十有四位。

後宮の女性の称号に十四の位の別がある。

窈窕繁華,更盛迭貴。

しとやかな美女もあり、花盛りの美女もあり、たがいに栄達したがいに高貴の身となる。

處乎斯列者,蓋以百數。

この序列におる宮女はおよそ百をもって数える。

燕尾を垂らす 

 後宮には則ち掖庭【えきてい】椒房【しょうぼう】が有り,后妃の室なり。

合歡【ごうかん】增城【ぞうじょう】,安處【あんしょ】常寧【じょうねい】あり。

茞若【しじゃく】椒風【しょうふう】,披香【ひこう】發越【はつえつ】と。

蘭林【らんりん】蕙草【けいそう】,鴛鸞【えんおう】飛翔【ひしょう】と之れ列らる。昭陽 特に盛んにして,孝成に隆にす。

屋は材を呈【あらわ】にせず,牆【かきね】は形を露【あらわ】さず。

裛【つつ】むに藻繡【そうしゅう】以ってし,絡【まと】うに綸連【りんれん】を以ってす。

隨侯の明月あり。其の間に錯落す。

金釭璧【たま】を銜み,是れ列錢【れっせん】と為す。翡翠【ひすい】の火齊【かせい】,耀【かがやき】を流し英【ひかり】を含む。

懸黎【けんれい】垂棘【すいきょく】,夜光在り。

是に於いて玄墀【げんち】釦砌【こうぜい】,玉階彤庭【とうてい】あり。

礝磩【ぜんせき】は綵緻【さいち】にして,琳蒞【りんぴん】は青熒【せいけい】なり。

珊瑚【さんご】碧樹【へきじゅ】,阿を周りて生ず。紅羅 颯纚として,綺組 繽紛たり。

精曜 華燭,俯仰すること神の如し。

後宮の號,十有四位あり。

窈窕 繁華,更に盛んい迭【たが】いに貴し。

斯の列に處【お】る者,蓋し百を以て數う。

 

『西都賦』 現代語訳と訳註

(本文) (25)#9―4

紅羅颯纚,綺組繽紛。

精曜華燭,俯仰如神。

後宮之號,十有四位。

窈窕繁華,更盛迭貴。

處乎斯列者,蓋以百數。

 

(下し文)
(25)#9―4

紅羅 颯纚として,綺組 繽紛たり。

精曜 華燭,俯仰すること神の如し

後宮の號,十有四位あり。

窈窕 繁華,更に盛んい迭いに貴し。

斯の列に處る者,蓋し百を以て數う。

 

(現代語訳)

宮女の紅い薄絹の長袖は長くうちなびき、あや絹の組みひもはもつれ乱れる。

そのまぶしいまでのうるわしさ、はなやかなおしゃれが照りかがやいて、身のこなしはまるで女神さながらである。

後宮の女性の称号に十四の位の別がある。

しとやかな美女もあり、花盛りの美女もあり、たがいに栄達したがいに高貴の身となる。

この序列におる宮女はおよそ百をもって数える。

bijo01 

(訳注) (25)#9―4

紅羅颯纚,綺組繽紛。

宮女の紅い薄絹の長袖は長くうちなびき、あや絹の組みひもはもつれ乱れる。

颯纚 長袖のひるがえるさま。

綺組 あやのある組みひも。

 

精曜華燭,俯仰如神。

そのまぶしいまでのうるわしさ、はなやかなおしゃれが照りかがやいて、身のこなしはまるで女神さながらである。

精曜 まぶしいまで麗しいさま。

華燭 はなやかなおしゃれが照りかがやくこと。

 

後宮之號,十有四位。

後宮の女性の称号に十四の位の別がある。

十有四位 昭儀、*婕妤、*姮娥、傛華、美人、八子、*充依、七子、良人、長使、少使、五官、順帝、無涓、共和、娯霊、保体、良使、夜着。このうち無渦以下六つの称号は同じく第十四位。昭儀(元帝時これをおく)第一位、以下順に無涓の第十四位に至る。*印は武帝の時爵位あり。第一位以下名称の意味については外戚伝の師古の江を参照されたい。この外に職号もない良家の士女もおり、それを家人子といった。

 

窈窕繁華,更盛迭貴。

しとやかな美女もあり、花盛りの美女もあり、たがいに栄達したがいに高貴の身となる。

窈窕 美しくしとやかなさま。男として魅力のあることをいう。セックスアピールのこと。
『為焦仲卿妻作』-其七 「雲有第三郎,窈窕世無雙。」(媒酌人が言うには県令さまには第三男があります。美しくしとやかであり、世に二人とはないお方です。)

為焦仲卿妻作-其七(16) 漢詩<159>古詩源 巻三 女性詩599 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1614

 

處乎斯列者,蓋以百數。

この序列におる宮女はおよそ百をもって数える。