班固《西都賦》(35)(上林苑の狩猟ⅰ) さて、壮観を極める遊猟を盛大に行って、上林苑で錬武にはげむ。これで西戎を威圧し北狄に誇示し、武技を訓練して威力を遠く四方に示す。荊州の人に命じて鳥を飛びたたせ、梁野の人に詔げて獣を追い出させる。

 

2013年12月25日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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班孟堅(班固)《西都賦》(35)14(上林苑の狩猟ⅰ)-1 文選 賦<1123518分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩989 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3493            (35)14(上林苑の狩猟)-1

 

 

(35)14(上林苑の狩猟ⅰ)-1

「爾乃盛游之壯觀,奮泰武乎上囿。

(上林苑の狩猟) さて、壮観を極める遊猟を盛大に行って、上林苑で錬武にはげむ。

因茲以威戎夸狄,耀威靈而講武事。

これで西戎を威圧し北狄に誇示し、武技を訓練して威力を遠く四方に示す。

命荊州使起鳥,詔梁野而驅獸。

荊州の人に命じて鳥を飛びたたせ、梁野の人に詔げて獣を追い出させる。

毛群闐,飛羽上覆。

獣の群れは苑内にいっぱいになり、鳥の群れはその上空を覆う。

接翼側足,集禁林而屯聚。

翼をまじえ足をそばだて立錐の余地もなく、上林の禁苑に集まって一所に群がり集まる。

 (36)142

水衡虞人,修其營表。

種別群分,部曲有署。

罘網連紘,籠山絡野。

列卒周匝,星羅雲布。

於是乘鑾輿,備法駕,帥群臣。

(37) 143

披飛廉,入苑門。

遂繞酆鄗,歷上蘭。

六師發逐,百獸駭殫。

震震爚爚,雷奔電激。

草木塗地,山淵反覆。

蹂躪其十二三,乃拗怒而少息。

 

「爾【しか】して乃ち游の壯觀を盛んにし,泰武【たいぶ】を上囿【じょうゆう】に【ふる】う

茲に因って以って戎を威【おど】し狄を夸【ほこ】り,威靈【いれい】を耀かして武事を講ず。

荊州に命じて鳥を起て使め,梁野【りょうや】に詔して獸を驅らしむ。

毛群 【み】ち,飛羽【ひう】上に覆う。

翼を接し足を側【そばだ】て,禁林に集りて屯聚【とんしゅう】す

(36)142

水衡【すいこう】虞人,其の營表を修む。

種別れ群分れて,部曲 署有り。

罘網【ふもう】【つな】を連ね,山を籠め野を絡【めぐ】る

列卒【れつそつ】周匝【しゅうそう】し,星のごとく羅【つらな】り雲のごとく布く。

是に於いて鑾輿【らんよ】に,法駕【ほうが】を,群臣を帥【ひき】いる

(37) 143

飛廉を披き,苑門に入る。

遂に酆鄗【ほうこう】を繞り,上蘭を歷る。

六師【りくし】發逐【はつちく】し,百獸駭殫【がいたん】す

震震 爚爚【やくやく】として,雷のごとく奔り 電【いなずま】のごとく激す。

草木 地に塗【まみ】れ,山淵【さんえん】反覆【はんぷく】す。

其の十二三を蹂躪【じゅうりん】し,乃ち怒りを拗【おさ】えて少【しばら】く息【いこ】う。

 

上林苑01 

『西都賦』 現代語訳と訳註

(本文)

(35)14(上林苑の狩猟)-1

「爾乃盛游之壯觀,奮泰武乎上囿。

因茲以威戎夸狄,耀威靈而講武事。

命荊州使起鳥,詔梁野而驅獸。

毛群闐,飛羽上覆。

接翼側足,集禁林而屯聚。

 

(下し文)(36)142

水衡【すいこう】虞人,其の營表を修む。

種別れ群分れて,部曲 署有り。

罘網【ふもう】紘【つな】を連ね,山を籠め野を絡【めぐ】る。

列卒【れつそつ】周匝【しゅうそう】し,星のごとく羅【つらな】り雲のごとく布く。

是に於いて鑾輿【らんよ】に乘り,法駕【ほうが】を備え,群臣を帥【ひき】いる。

 

(現代語訳)

(上林苑の狩猟) さて、壮観を極める遊猟を盛大に行って、上林苑で錬武にはげむ。

これで西戎を威圧し北狄に誇示し、武技を訓練して威力を遠く四方に示す。

荊州の人に命じて鳥を飛びたたせ、梁野の人に詔げて獣を追い出させる。

獣の群れは苑内にいっぱいになり、鳥の群れはその上空を覆う。

翼をまじえ足をそばだて立錐の余地もなく、上林の禁苑に集まって一所に群がり集まる。

漢長安図 

(訳注)

(35)14(上林苑の狩猟)-1

「爾乃盛游之壯觀,奮泰武乎上囿。

(上林苑の狩猟) さて、壮観を極める遊猟を盛大に行って、上林苑で錬武にはげむ。

泰武 泰は「太」。「大」に作るものあり。周の武王の音楽に「大武」があり、その天下を平定した武功を表すが、ここは音楽を述べたものでない。「大武は大いに武事を陳ぬるを謂ふ」(『後漢書』班固伝の李賢注)にある。李善は注がない。通釈は錬武としておいた。

上田 天子の禁苑。園は謄(紳)をまわし禽獣を放つ所、上林宛。

司馬相如 《上林賦 》(1)#1-1 文選 賦<110-#1-1>9分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩906 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3078

 

因茲以威戎夸狄,耀威靈而講武事。

これで西戎を威圧し北狄に誇示し、武技を訓練して威力を遠く四方に示す。

戎・狄 西方を戒、北方を狄という。種族の名。武帝は匈奴、西域の征服・開拓にも意を注いだ。

話武事 式記』月令に「孟冬の月、天子すなはち将帥に命じて武を講じ、射御を習はしむ」とある。

 

命荊州使起鳥,詔梁野而驅獸。

荊州の人に命じて鳥を飛びたたせ、梁野の人に詔げて獣を追い出させる。

荊州 ここは「江・湘の地。その俗、鳥を捕ふに習ふ。故に其の人をして之を起たしむ」(『後漢書』注)。

梁野 ここは「巴・漢の人、其の俗、獣を逐ふに習ふ、故に其の人をして之を駆らしむ」(同上注)。

 

毛群闐,飛羽上覆。

獣の群れは苑内にいっぱいになり、鳥の群れはその上空を覆う。

毛羣 獣類羣れ。

 苑内満ちる。

 

接翼側足,集禁林而屯聚。

翼をまじえ足をそばだて立錐の余地もなく、上林の禁苑に集まって一所に群がり集まる。
長安城の位置関係