班固《西都賦》(38) かくて、「期門」の勇士と古の名剣士「佽飛」の武官の両々が、刃をつらねヤサキをそろえて、後足をけって走り来る獲物を待ち伏せ、逃げるものは追いかける。鳥は驚いて網にひっかかり、獣はうろたえ鋒にあたる。だから、石弓の仕掛けを引くも一発必中はずすわけにはいかないし、弓弦をしぼる場合も一発必中しなければいけないのだ。
 

 

2013年12月28日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《西都賦》(38)#15(上林苑の狩猟ⅱ)-1 文選 賦<112―38>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩992 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3508
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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230 嶺南行(3)《過南陽〔元和十四年出為潮州作。〕》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <905>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3509韓愈詩-230 嶺南行(3) 236
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 733 《奉使崔都水翁下峽〔草堂逸詩拾遺〕》 蜀中転々 杜甫 <640>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3510 杜甫詩1000-640-896/1500〔草堂逸詩拾遺-(9)〕
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 237 《九辯 第五段》 宋玉 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3511 (12/28)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 9 16 喜遷鶯三首 其一 (薛昭蘊)薛侍郎昭蘊ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-393-9-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3512
 
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登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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班孟堅(班固)《西都賦》(38)15(上林苑の狩猟ⅱ)-1 文選 賦<1123818分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩992 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3508

 

 

(38)15(上林苑の狩猟ⅱ)-1

爾乃期門佽飛,列刃鑽鍭,要趹追蹤。

かくて、「期門」の勇士と古の名剣士「佽飛」の武官の両々が、刃をつらねヤサキをそろえて、後足をけって走り来る獲物を待ち伏せ、逃げるものは追いかける。

鳥驚觸絲,獸駭鋒。

鳥は驚いて網にひっかかり、獣はうろたえ鋒にあたる。

機不虛掎,弦不再控。

だから、石弓の仕掛けを引くも一発必中はずすわけにはいかないし、弓弦をしぼる場合も一発必中しなければいけないのだ。

矢不單殺,中必疊雙。

矢は一つの獲物を射とめるだけでなく、あたれば必ず二つをつらぬく。

颮颮紛紛,矰繳相纏。

びゅうびゅうと次々に飛んで矰繳がまといついてとらえる。

風毛雨血,灑野蔽天。

毛は風に舞いあがり血は雨となってふり、原野一面にそそぎ天をおおう。

 

(39)15-2

平原赤,勇士厲,

猿狖失木,豺狼懾竄。

爾乃移師趨險,並蹈潛穢。

窮虎奔突,狂兕觸蹶。

許少施巧,秦成力折。

掎僄狡,扼猛噬。

 

(40)15-3

角挫脰,徒搏獨殺。

挾師豹,拖熊螭。

曳犀犛,頓象羆。

超洞壑,越峻崖。

蹶嶄巖,鉅石隤。

松柏仆,叢林摧。

草木無餘,禽獸殄夷。

 

(38)15(上林苑の狩猟ⅱ)-1

爾【しか】して乃ち期門【きもん】佽飛【じひ】,刃を列ね鍭【やさぎ】を鑽【あつ】め,趹【はし】るを要【むか】え蹤【にぎ】るを追う。

鳥は驚いて絲【あみ】に觸【ふ】れ,獸は駭【おどろ】いて【ほこ】に【あた】う

機は虛【むな】しく【ひ】かず,弦【ゆみづる】は再び控ず。

矢は單つを殺さず,中れば必ず雙を疊【かさ】ねる

颮颮【ばくばく】紛紛として,矰繳【そうしゃく】相い纏い。

風毛【ふうもう】雨血【うけつ】,野に灑【そそ】ぎ天に蔽う。

 

(39)15-2

平原赤くして,勇士厲【はげ】しく

猿狖【えんゆう】木を失い,豺狼【さいろう】は【おそ】れ【かく】れる

爾して乃ち師を移し險に趨【おもむ】き,潛穢【せんわい】を並び蹈めしむ。

窮虎【きゅうこ】奔り突き,狂兕【きょうじ】觸れ蹶【ふ】む

許少 巧を施し,秦成【しんせい】力をもって折【くじ】く

僄狡【ひょうこう】を【あしと】り,猛噬【もうぜい】を【くび】る

 

(40)15-3

角を【おと】し【うなじ】を【くじ】き,徒搏【とばく】して獨り殺す。

師豹【しひょう】を挾み,熊螭【ゆうち】を【ひ】く

犀犛【さいり】を,象羆【ぞうひ】を【ひ】く

洞壑【どうがく】を,峻崖を越える。

嶄巖【そがん】を【ふ】めば,鉅石【きょせき】【くず】れる

松柏 仆【たお】れ,叢林摧【くだ】ける

草木 餘り無く,禽獸【きんじゅう】【ことごと】く【ころ】さる

上林苑01 

『西都賦』 現代語訳と訳註

(本文)

(38)15(上林苑の狩猟ⅱ)-1

爾乃期門佽飛,列刃鑽鍭,要趹追蹤。

鳥驚觸絲,獸駭鋒。

機不虛掎,弦不再控。

矢不單殺,中必疊雙。

颮颮紛紛,矰繳相纏。

風毛雨血,灑野蔽天。

 

(下し文)

爾【しか】して乃ち期門【きもん】佽飛【じひ】,刃を列ね鍭【やさぎ】を鑽【あつ】め,趹【はし】るを要【むか】え蹤【にぎ】るを追う。

鳥は驚いて絲【あみ】に觸【ふ】れ,獸は駭【おどろ】いて鋒【ほこ】に【あた】う。

機は虛【むな】しく掎【ひ】かず,弦【ゆみづる】は再び控ず。

矢は單つを殺さず,中れば必ず雙を疊【かさ】ねる。

颮颮【ばくばく】紛紛として,矰繳【そうしゃく】相い纏い。

風毛【ふうもう】雨血【うけつ】,野に灑【そそ】ぎ天に蔽う。

 

(現代語訳)

かくて、「期門」の勇士と古の名剣士「佽飛」の武官の両々が、刃をつらねヤサキをそろえて、後足をけって走り来る獲物を待ち伏せ、逃げるものは追いかける。

鳥は驚いて網にひっかかり、獣はうろたえ鋒にあたる。

だから、石弓の仕掛けを引くも一発必中はずすわけにはいかないし、弓弦をしぼる場合も一発必中しなければいけないのだ。

矢は一つの獲物を射とめるだけでなく、あたれば必ず二つをつらぬく。

びゅうびゅうと次々に飛んで矰繳がまといついてとらえる。

毛は風に舞いあがり血は雨となってふり、原野一面にそそぎ天をおおう。

nat0022 

 

(訳注)

(38)15(上林苑の狩猟ⅱ)-1

爾乃期門佽飛,列刃鑽鍭,要趹追蹤。

かくて、「期門」の勇士と古の名剣士「佽飛」の武官の両々が、刃をつらねヤサキをそろえて、後足をけって走り来る獲物を待ち伏せ、逃げるものは追いかける。

期門 勇士、軍門の意。武帝の時設けた。「北地良家子にして騎射を能くする者と諸(これ)を殿門に期す」(『漢書』東方朔伝)とある。名称はここによる。「期門は兵(武器)を執りて送従するを掌る。武帝の建元三年に初めて置き、即に比す。員なし、多きときは千人に至る。秩千石に比す」(百官公卿表)。平帝に至り虎賁郎と改めらる。

 もと古の名剣士の名。ここは武官の名。はやきこと飛ぶがごとしの意味である。「武帝の太初元年、左弋(よく)を飛と為す。…弋射を掌る。九丞、両尉あり」(同上)。。

 金のやじりで羽のついたもの。「殺矢・矢は近射、田猟に用ふ」(『周礼』夏官)。

 渠める。こぞりよせるの意。

 後の足でけってはしる。

 

鳥驚觸絲,獸駭鋒。

鳥は驚いて網にひっかかり、獣はうろたえ鋒にあたる。

 

機不虛掎,弦不再控。

だから、石弓の仕掛けを引くも一発必中はずすわけにはいかないし、弓弦をしぼる場合も一発必中しなければいけないのだ。

 後に引く。

 ひきつけて引く。

 

矢不單殺,中必疊雙。

矢は一つの獲物を射とめるだけでなく、あたれば必ず二つをつらぬく。

 

颮颮紛紛,矰繳相纏。

びゅうびゅうと次々に飛んで矰繳がまといついてとらえる。

颮颮紛紛 いぐるみが音をたてて飛ぶことの疾(はや)いきま。同音を二字重ねるのはいぐるみの数の多いことをしめす。紛粉は、つぎつぎと。

矰繳【いぐるみ は短い矢、はまだ練ってない生糸のひも。

 

風毛雨血,灑野蔽天。

毛は風に舞いあがり血は雨となってふり、原野一面にそそぎ天をおおう。
長安付近図00