班固《東都賦》(15) 千という車馬が雷のようにとどろけば、万という騎馬は入り乱れる。大兵は原野一面にひろがり戈と鋋をふるえば雲まではらうのだ。羽旄で指揮すれば、虹をひと掃きし、旌旗で鼓舞すれば、ひらりひらりと天にひるがえる。きらきらと火花のように放たれ、かがやき、きらめきは大空をはしって五彩の色が飛びかう。


2014年1月22日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 262 《石鼓歌》 韓愈 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3636 (01/22)
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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班孟堅(班固)《東都賦》(15)#8(行列の威容)―2 文選 賦<1131318分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1017 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3633

 

 

#8

於是發鯨魚,鏗華鐘。

(行列の威容) この時、鯨魚の撞木をとりあげて、飾り模様の鐘をつき鳴らす。

登玉輅,乘時龍。

天子は玉飾りのお車に乗られて、季節に応じた毛色の駿馬を革につける。

鳳蓋棽麗,龢鑾玲瓏。

鳳凰を飾りつけた車の蓋は、しなやかに擁みゆれ、車の前部、側面に下る鈴は、りんりんと鳴る。

天官景從,寢威盛容。

百官・小吏は、影のようにその後にお供して、威容を盛大にする。

山靈護野,屬御方神。

山の神々は原野を守護し、四方の神々は、お供する車の御者となって道案内をする。

雨師汎灑,風伯清塵。

雨の神は道に水をまき、風の神は塵を払う。

 

千乘雷起,萬騎紛紜。

千という車馬が雷のようにとどろけば、万という騎馬は入り乱れる。

元戎竟野,戈鋋彗雲。

大兵は原野一面にひろがり戈と鋋をふるえば雲まではらうのだ。

羽旄掃霓,旌旗拂天。

羽旄で指揮すれば、虹をひと掃きし、旌旗で鼓舞すれば、ひらりひらりと天にひるがえる。

焱焱炎炎,揚光飛文。

きらきらと火花のように放たれ、かがやき、きらめきは大空をはしって五彩の色が飛びかう。

吐爓生風,山。

火焔を吐けば、そこに風が生じ、くわえて山野の風を吸いまたつよく吹き出すのである。

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

そのために日月も光を奪われて暗く、また丘陵もゆらいで震動する。

 

是に於いて發鯨魚を【あ】げ,華鐘を鏗【つ】く。

玉輅【ぎょくろ】に登り,時龍【じりょう】に乘る。

鳳蓋 棽麗【りんり】にして,龢鑾【わらん】玲瓏【れいろう】たり。

天官 景のごとく從い,威を寢【さかん】にし容を盛にす。

山靈 野を護り,屬御【ぞくぎょ】に方神あり。

雨師 汎灑【はんさい】し,風伯 塵を清む。

 

千乘 雷のごとく起り,萬騎 紛紜【ふんうん】たり。

元戎【げんじゅう】 野に竟【わた】り,戈鋋【かせん】雲を彗【はら】い。

羽旄【うぼう】霓【にじ】を掃い,旌旗【せいき】天を拂う。

焱焱 炎炎として,光を揚げ文を飛ばす。

爓【ほのお】を吐き風を生じ,野を山を【は】く

日月も之が為に明を奪われ,丘陵も之が為に搖震す。

木蘭02 

 

『東都賦』 現代語訳と訳註

(本文) 82

千乘雷起,萬騎紛紜。

元戎竟野,戈鋋彗雲。

羽旄掃霓,旌旗拂天。

焱焱炎炎,揚光飛文。

吐爓生風,山。

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

 

 

(下し文)

千乘雷起,萬騎紛紜。

元戎竟野,戈鋋彗雲。

羽旄掃霓,旌旗拂天。

焱焱炎炎,揚光飛文。

吐爓生風,山。

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

 

(現代語訳)

千という車馬が雷のようにとどろけば、万という騎馬は入り乱れる。

大兵は原野一面にひろがり戈と鋋をふるえば雲まではらうのだ。

羽旄で指揮すれば、虹をひと掃きし、旌旗で鼓舞すれば、ひらりひらりと天にひるがえる。

きらきらと火花のように放たれ、かがやき、きらめきは大空をはしって五彩の色が飛びかう。

火焔を吐けば、そこに風が生じ、くわえて山野の風を吸いまたつよく吹き出すのである。

そのために日月も光を奪われて暗く、また丘陵もゆらいで震動する。

 

(訳注)

千乘雷起,萬騎紛紜。

千という車馬が雷のようにとどろけば、万という騎馬は入り乱れる。

 

元戎竟野,戈鋋彗雲。

大兵は原野一面にひろがり戈と鋋をふるえば雲まではらうのだ。

元戎 大兵。『漢書』に「元戒を統辞す」の師古の注に「大衆なり」(董賢伝)とある。

 

羽旄掃霓,旌旗拂天。

羽旄で指揮すれば、虹をひと掃きし、旌旗で鼓舞すれば、ひらりひらりと天にひるがえる。

羽施 旗の一種、雉の羽との尾で飾る。帝王の遊車に建て指揮に用う。

掃一掃する。

族旗 族は五彩の羽を竿頭につけた族、士卒を精進せしむるもの。旗は熊や虎の絵のある旗、伐星に象る旗(如はな)あり、士卒を集合させるもの。

払 少しずつはらうこと。旗がひらりひらりとすること。

 

焱焱炎炎,揚光飛文。

きらきらと火花のように放たれ、かがやき、きらめきは大空をはしって五彩の色が飛びかう。

簸放 火華(『説文』)、火花。火光ともいう。

炎 火光の上ること(『訳文』)、森とほぼ同義。ここではともに狩猟の車馬、曳誕(こぼこ)、族旗などのきらきら光ること。

揚光飛文 揚は光が上にきらめく。飛文の飛はとびかう、文は光彩。

 

吐爓生風,山。

火焔を吐けば、そこに風が生じ、くわえて山野の風を吸いまたつよく吹き出すのである。

吐爛 偶は火光、物に当たって火花を出す。

飲野 欲は「歓(す)う也」(『説文』)、すする、飲むの意。吸うこと。

欺山 「気を吹く也」(『説文ヒ、山気(山風)を吐く。『後漢書』は「吹野燦山」に作る。放談以下は林立する旗旗のひるがえるさま。山野の気を吸いまた吹くのは、風に動く形容であろう。日月も暗く、大地も動くとは、行列の威容に圧倒されたさまの形容。

 

日月為之奪明,丘陵為之搖震。

そのために日月も光を奪われて暗く、また丘陵もゆらいで震動する。
綬帶鳥00