班固《東都賦》(26)ところが現に東都遷都を諭ずる人々は、ただ古い虞書、夏書(書経)をそらんじ、殷の商頌、周の詩(詩経)を詠う知識として教条的に論じている。儒者らが伏犠・文王の易を講説し、孔子の春秋を論じるだけのことなのである。古今の正邪に通暁し、聖人、賢者を能く研究する。しかし、前漢、後漢の徳による施政のよる所を究め得たものはまれである。


2014年2月2日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》(9) 韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <941>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3689韓愈詩-242-(9)
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 273 《符讀書城南》 韓愈  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3691 (02/02)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
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班孟堅(班固)《東都賦》(26)#14(東都漢の美点)-1 文選 賦 賦<1132618分割35回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1028 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3688

 

 

(26)14-1

「今論者但知誦虞夏之書,詠殷周之詩。

(東都漢の美点) ところが現に東都遷都を諭ずる人々は、ただ古い虞書、夏書(書経)をそらんじ、殷の商頌、周の詩(詩経)を詠う知識として教条的に論じている。

講羲文之易,論孔氏之春秋。

儒者らが伏犠・文王の易を講説し、孔子の春秋を論じるだけのことなのである。

罕能精古今之清濁,究漢德之所由。

古今の正邪に通暁し、聖人、賢者を能く研究する。しかし、前漢、後漢の徳による施政のよる所を究め得たものはまれである。

唯子頗識舊典,又徒馳騁乎末流

ただあなただけは昔の典例をすこぶる心得ておられるのではあるが、また一方では、あなたもいたずらに末流の奢侈を追っかけておられるのである。

 (27)  14-2

溫故知新已難,而知德者鮮矣!

且夫僻界西戎,險阻四塞,脩其防禦。

孰與處乎土中,平夷洞達,萬方輻湊?

秦嶺九嵕,涇渭之川。

(28)  14-3

曷若四瀆五嶽,帶河泝洛,圖書之淵?

建章甘泉,館御列仙。

孰與靈臺明堂,統和天人?

太液昆明,鳥獸之囿。

曷若辟雍海流,道德之富?

(29)  14-4

游俠踰侈,犯義侵禮。

孰與同履法度,翼翼濟濟也?

子徒習秦阿房之造天,而不知京洛之有制也;

識函谷之可關,而不知王者之無外也。

 

(26)14-1

「今 論者は但だ虞夏の書を誦し,殷周の詩を詠ずるを知るのみ。

羲文の易を講じ,孔氏の春秋を論ずる。

能く古今の清濁を精【くわし】くし,漢德の由る所を究むること罕【まれ】なり。

唯だ 子は頗る舊典を識るも,又た 徒らに末流に馳騁【ちてい】す。

(27)  #14-2

「故を溫ねて新しきを知る」こと已に難し,而して德を知る者鮮【すく】なし!

且つ夫れ西戎に僻界し,險阻 四塞し,其の防禦を脩【おさ】む。

土中に處【い】て,平夷【へいい】洞達【どうたつ】し,萬方輻湊【ふくそう】するに孰與【いずれ】ぞや?

秦嶺【しんれい】九嵕【きゅうそう】,涇渭の川。

(28)  #14-3

曷【なん】ぞ四瀆【しとく】五嶽【ごがく】,河を帶び洛に泝【さかのぼ】り,圖書の淵なるに若【し】かんや?

建章【けんしょう】甘泉【かんせん】,館御列仙を【かんぎょ】す。

靈臺【れいだい】明堂,天人を統和するに孰與【いずれ】ぞや?

太液 昆明,鳥獸の囿あり。

曷【なん】ぞ辟雍の海のごとく流れ,道德の富めるに若【し】かんや?

(29)  #14-4

游俠 踰侈【ゆし】,義を犯し禮を侵す。

同じく法度を履み,翼翼【よくよく】濟濟【せいせい】たるに孰與【いずれ】ぞや?

子は徒らに秦の阿房の天に造るに習らいて,京洛の制有るを知らずなり。

函谷の關す可きを識り,而して王者の外無きを知らざるなり。」と。

魚玄機2長安洛陽中原地図 

『東都賦』(26) 現代語訳と訳註

(本文) (26)#14(東都漢の美点)-1

「今論者但知誦虞夏之書,詠殷周之詩。

講羲文之易,論孔氏之春秋。

罕能精古今之清濁,究漢德之所由。

唯子頗識舊典,又徒馳騁乎末流。

 

(下し文)(26)14-1

「今 論者は但だ虞夏の書を誦し,殷周の詩を詠ずるを知るのみ。

羲文の易を講じ,孔氏の春秋を論ずる。

能く古今の清濁を精【くわし】くし,漢德の由る所を究むること罕【まれ】なり。

唯だ 子は頗る舊典を識るも,又た 徒らに末流に馳騁【ちてい】す。

 

(現代語訳)

(東都漢の美点) ところが現に東都遷都を諭ずる人々は、ただ古い虞書、夏書(書経)をそらんじ、殷の商頌、周の詩(詩経)を詠う知識として教条的に論じている。

儒者らが伏犠・文王の易を講説し、孔子の春秋を論じるだけのことなのである。

古今の正邪に通暁し、聖人、賢者を能く研究する。しかし、前漢、後漢の徳による施政のよる所を究め得たものはまれである。

ただあなただけは昔の典例をすこぶる心得ておられるのではあるが、また一方では、あなたもいたずらに末流の奢侈を追っかけておられるのである。

 

(訳注)

「今論者但知誦虞夏之書,詠殷周之詩。

(東都漢の美点) ところが現に東都遷都を諭ずる人々は、ただ古い虞書、夏書(書経)をそらんじ、殷の商頌、周の詩(詩経)を詠う知識として教条的に論じている。

虞夏之書 「尚書(書経)』のこと。虞書、史書で始まる。書経または尚書は、政治史・政教を記した中国最古の歴史書。堯舜から夏・殷・周の帝王の言行録を整理した演説集である。また一部、春秋時代の諸侯のものもあり、秦の穆公のものまで扱われている。甲骨文・金文と関連性が見られ、その原型は周初の史官の記録にあると考えられている。儒教では孔子が編纂したとし、重要な経典である五経のひとつに挙げられている。時代順に並べられ、虞書・夏書・商書・周書に分けられる。

殷周之詩 『詩経』のこと。商(段)、周の詩で代表させる、五経の一つ。孔子以来,儒家の経典とされた。諸国の民謡を集めた〈風〉,宮廷の音楽〈雅〉,宗廟の祭祀の楽歌〈頌〉の三部分から成る。〈風〉は,〈国風〉とも呼ばれ,周南・召南・邶・鄘・衛・王・鄭・斉・魏・唐・秦・陳・檜・曹・豳の15160編,〈雅〉は,小雅74編・大雅31編,〈頌〉は,周頌31編・魯頌4編・商頌5編を収める。風は,結婚,恋愛,狩猟,建築,労働,出征,農事など当時の人民の生活の各方面を題材に,愛の喜び,死者への哀悼,肉親への思い,搾取者への憎悪,時間の推移への恐れ,時代の悪さへの悲嘆など,さまざまの感情を率直にうたう。

 

講羲文之易,論孔氏之春秋。

儒者らが伏犠・文王の易を講説し、孔子の春秋を論じるだけのことなのである。

羲文之易 五経の一。経文と解説書である「十翼」をあわせて一二編。陰と陽を六つずつ組み合わせた六十四卦(け)によって自然と人生との変化の法則を説く。「十翼」は,これに儒家的な倫理や宇宙観を加えて解説してある。古来,伏羲(ふつき)氏が卦を画し,周の文王が卦辞を,周公が爻辞(こうじ)を,孔子が「十翼」をつくったといわれるが根拠はない。

春秋 孔子の作という。春秋時代の魯の歴史書。五経の一。魯(山東省)の史官の遺した記録に孔子が加筆し、自らの思想を託したといわれる。魯の隠公元年(前722)から哀公14年(前481)までの12公、242年間の編年体の記録。のちに、孔子が加筆した意図を解釈し、あるいはその記事を補うために公羊伝・穀梁伝・左氏伝の春秋三伝が作られた。

 

罕能精古今之清濁,究漢德之所由。

古今の正邪に通暁し、聖人、賢者を能く研究する。しかし、前漢、後漢の徳による施政のよる所を究め得たものはまれである。

古今之清濁 清は聖人。濁は賢者。

 

唯子頗識舊典,又徒馳騁乎末流。

ただあなただけは昔の典例をすこぶる心得ておられるのではあるが、また一方では、あなたもいたずらに末流の奢侈を追っかけておられるのである。

舊典 四書、五経など儒者の尊重する経典のこと。 四書:《論語》《孟子》《大学》《中庸》の総称。五経:儒教の経典として最も尊重される五つの経書。「易経」「詩経」「書経」「礼記(らいき)」「春秋」。

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