班固《東都賦》(30)(五篇の詩について)主人の発言がまだ終っていないのに、西都の賓客は、はっと驚き面目を失う。ぐずぐずして後ずさりして階段をおり、恐れ入るとばかりにへりくだり、手をささげ、いとまごいしようとする。その時主人は、「席におもどりなさい。今から五篇の詩をお授けしますよ。」と声をかける。西都の客は伝授が終わってしまってから、感じ入ってほめたたえた。


2014年2月6日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(30)#15(五篇の詩について) 文選 賦 賦<113―30>18分割35回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1032 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3708
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》(13)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <945>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3709韓愈詩-242-(13)
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 廣徳2年764-21 《閬水歌》 蜀中転々 杜甫 <661>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3710 杜甫詩1000-661-936/1500755
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 277 《遊城南十六首:題于賓客莊》 韓愈kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3711 (02/06)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
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班孟堅(班固)《東都賦》(30)#15(五篇の詩について) 文選 賦 賦<1133018分割35回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1032 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3708

 

 

(30)#15(五篇の詩について)

主人之辭未終,西都賓矍然失容。

(五篇の詩について)主人の発言がまだ終っていないのに、西都の賓客は、はっと驚き面目を失う。

逡巡降階,然意下,捧手欲辭。

ぐずぐずして後ずさりして階段をおり、恐れ入るとばかりにへりくだり、手をささげ、いとまごいしようとする。

主人曰:「復位,今將授子以五篇之詩。」

その時主人は、「席におもどりなさい。今から五篇の詩をお授けしますよ。」と声をかける。

賓既卒業,乃稱曰:

西都の客は伝授が終わってしまってから、感じ入ってほめたたえた。

「美哉乎斯詩!義正乎楊雄,事實乎相如。

「それにしてもこの詩は美しいことではないか。その道理は楊雄の言よりも正しく、その作詩は司馬相加の文よりも質実で軽薄でない。

匪唯主人之好學,蓋乃遭遇乎斯時也。

ただ、ご主人の学の深さだけではなく、思うに今のよき御代にめぐりあわれたからでありましょう。

小子狂簡,不知所裁。

学の浅い私は、目標は高く志しても実行につたない男で、どうさばいたらよいのかわかりませぬ。

既聞正道,請終身而誦之。」其詩曰:

でも正しい道理を拝聞したからには、終身この詩を請えさせていただきましょう。」。その詞は次のとおり。

 

(30)#15(五篇の詩について)

主人の辭 未だ終わざるに,西都の賓 矍然【かくぜん】容を失う。

逡巡して階を降り,然【てんぜん】として意下り,手を捧げて辭せんと欲す。

主人曰く:「位に復せよ,今 將に子に授くるに五篇の詩を以てせんとす。」と。

賓 既に業を卒し,乃ち稱して曰く:

「美【よ】いかな斯の詩かな!義 楊雄よりも正しく,事 相如よりも實なり。

唯だ主人の學を好むのみに匪らず,蓋【けだ】し乃ち斯の時に遭遇せり。

小子【わたくし】狂簡【きょうかん】にして,裁する所を知らず。

既に正道を聞けり,請う 身を終るまで之を誦せん。」と。其の詩に曰く。

辟雍00 

 

『東都賦』(30) 現代語訳と訳註

(本文) (30)#15(五篇の詩について)

主人之辭未終,西都賓矍然失容。

逡巡降階,然意下,捧手欲辭。

主人曰:「復位,今將授子以五篇之詩。」

賓既卒業,乃稱曰:

「美哉乎斯詩!義正乎楊雄,事實乎相如。

匪唯主人之好學,蓋乃遭遇乎斯時也。

小子狂簡,不知所裁。

既聞正道,請終身而誦之。」其詩曰:

 

(下し文) (30)#15(五篇の詩について)

主人の辭 未だ終わざるに,西都の賓 矍然【かくぜん】容を失う。

逡巡して階を降り,然【てんぜん】として意下り,手を捧げて辭せんと欲す。

主人曰く:「位に復せよ,今 將に子に授くるに五篇の詩を以てせんとす。」と。

賓 既に業を卒し,乃ち稱して曰く:

「美【よ】いかな斯の詩かな!義 楊雄よりも正しく,事 相如よりも實なり。

唯だ主人の學を好むのみに匪らず,蓋【けだ】し乃ち斯の時に遭遇せり。

小子【わたくし】狂簡【きょうかん】にして,裁する所を知らず。

既に正道を聞けり,請う 身を終るまで之を誦せん。」と。其の詩に曰く。

 

(現代語訳)

(五篇の詩について)主人の発言がまだ終っていないのに、西都の賓客は、はっと驚き面目を失う。

ぐずぐずして後ずさりして階段をおり、恐れ入るとばかりにへりくだり、手をささげ、いとまごいしようとする。

その時主人は、「席におもどりなさい。今から五篇の詩をお授けしますよ。」と声をかける。

西都の客は伝授が終わってしまってから、感じ入ってほめたたえた。

「それにしてもこの詩は美しいことではないか。その道理は楊雄の言よりも正しく、その作詩は司馬相加の文よりも質実で軽薄でない。

ただ、ご主人の学の深さだけではなく、思うに今のよき御代にめぐりあわれたからでありましょう。

学の浅い私は、目標は高く志しても実行につたない男で、どうさばいたらよいのかわかりませぬ。

でも正しい道理を拝聞したからには、終身この詩を請えさせていただきましょう。」。その詞は次のとおり。

 

(訳注) (30)#15(五篇の詩について)

主人之辭未終,西都賓矍然失容。

(五篇の詩について)主人の発言がまだ終っていないのに、西都の賓客は、はっと驚き面目を失う。

矍然 驚いてみつめるさま。

失容 面目を失う。「矍然として容を易う」(東方朔の非有先生論)。東方朔:前154ころ~前93ころ]中国、前漢の文人。平原厭次(山東省)の人。字(あざな)は曼倩(まんせい)。武帝に仕えたが、巧みなユーモアと奇行により道化的存在だった。西王母の桃を盗んで食べ長寿を得たという伝説がある。著「答客難」「非有先生論」など。 謡曲。才能がありながら発揮しないのは不忠だと咎められるものとする。

 

逡巡降階,然意下,捧手欲辭。

ぐずぐずして後ずさりして階段をおり、恐れ入るとばかりにへりくだり、手をささげ、いとまごいしようとする。

逡巡 決断できないで、ぐずぐずすること。しりごみすること。ためらい。

慄然 恐濯するさま。

意下 へりくだる。謙遜なさまになること。

 

主人曰:「復位,今將授子以五篇之詩。

その時主人は、「席におもどりなさい。今から五篇の詩をお授けしますよ。」と声をかける。

授 教える。

 

賓既卒業,乃稱曰:

西都の客は伝授が終わってしまってから、感じ入ってほめたたえた。

業 伝授の意。

 

「美哉乎斯詩!義正乎楊雄,事實乎相如。

「それにしてもこの詩は美しいことではないか。その道理は楊雄の言よりも正しく、その作詩は司馬相加の文よりも質実で軽薄でない。

義 道理。

楊雄 字は子雲。前漠の学者で賦家。成帝の時、宮廷に召され賦を作る。「甘泉の駅」、「長梅の賦」、「羽猟の拭」(以上『文選』にあり)その他諸作あり三二駅とも成帝の馨修を風刺する。同郷(四川)の司馬相如ほその先輩。後に王葬に仕えた。班園と文学観を異にするについては「余説」を見よ。簡単にいえは、楊雄の説は奪修といい、倹約といい、相対的なものという。別間は倹約こそが道理であるという。

柏如 西漢武帝の時の文奉じその「子鹿、上林の賦」(貢選』)は、班国によれは、豪華で軽薄、人を興奮させるだけのものだと見る。それに対し自作の詩賦を質実とする。

 

匪唯主人之好學,蓋乃遭遇乎斯時也。

ただ、ご主人の学の深さだけではなく、思うに今のよき御代にめぐりあわれたからでありましょう。

遭遇乎斯時 束漠の御代にめぐりあったことというのは、揚雄は西漠の衰える時、相如ほ西漢の盛んな時であるが、物質的膨脹時代である。そこに欠けたものは、道徳と文化である。賓客が「斯の時」というのは、この二つが調和した秩序ある時代という意味である。

 

小子狂簡,不知所裁。

学の浅い私は、目標は高く志しても実行につたない男で、どうさばいたらよいのかわかりませぬ。

 

既聞正道,請終身而誦之。」其詩曰:

でも正しい道理を拝聞したからには、終身この詩を請えさせていただきましょう。」。その詞は次のとおり。
漢宮 建章宮00