張衡《西京賦》(11)  水草は火をさけるという藻草模様の組天井は、蓮の茎をならべつらなり、さかさに紅の花びらがかさなり合って開いている。模様を施した榱と、玉壁で飾る木頭の壁とは美しくよそおわれ、日の光はきらきら輝きわたる。彫刻した磨き丸柱には、美玉の礎石、絵ぎぬの斗拱には、雲気模様の楣【はり】がある。宮殿前の南面の三つの階と二重の軒は、ちりばめた欄干と、飾り模様の橋がある。 


2014年2月22日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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張平子(張衡)《西京賦》(11)#4-2 文選 賦<114―(11)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1048 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3788
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《韶州留別張端公使君〔時憲宗元和十四年十月。〕》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <961>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3789韓愈詩-256
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 廣徳2年764-35-1 《揚旗―#1》 ふたたび成都 杜甫<666-#1> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3790 杜甫詩1000-666-#1-952/1500 771
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 293 《奉和庫部盧四兄曹長元日朝廻》 韓愈 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3791 (02/22)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 花間集』 このブログで花間集全詩、訳注解説します。(2)皇甫松と韋荘 詩目次
 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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張平子(張衡)《西京賦》(11)#4-2 文選 賦<114―(11)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1048 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3788

(宮殿の造営)

 

 

(10)#4―1

乃覽秦制,跨周法,

(宮殿の造営) かくして、秦の造営法に着目し、周の古法をしのぐ計画をたてる。

狹百堵之側陋,增九筵之迫脅。

周の宣王の百堵の牆で囲まれた宮室も、狭苦しいからといって取りあげはしない、九筵を基準とする周の明堂も、狭隘だからとて拡張することとした。

正紫宮於未央,表嶢闕於閶闔。

星座紫微宮にかたどり、未央宮の位置を正しく定め、高楼の門橋を、紫徴宮の天門、閶闔にかたどって、宮殿の目標とした。

疏龍首以抗殿,狀巍峩以岌

龍首の山を切り開いて、その正殿を高々と造る。その姿は、山のごとくそびえてたくましい。

亙雄虹之長梁,結棼橑以相接。

殿内は、色鮮やかな長い虹梁が、かけわたされ、二重屋根の、棟木と榱木がかみあって、たがいに交錯する。

 (11)#4―2

蔕倒茄於藻井,披紅葩之狎獵。

水草は火をさけるという藻草模様の組天井は、蓮の茎をならべつらなり、さかさに紅の花びらがかさなり合って開いている。

飾華榱與璧璫,流景曜之韡曄。

模様を施した榱と、玉壁で飾る木頭の壁とは美しくよそおわれ、日の光はきらきら輝きわたる。

雕楹玉磶,繡栭雲楣。

彫刻した磨き丸柱には、美玉の礎石、絵ぎぬの斗拱には、雲気模様の楣【はり】がある。

三階重軒,鏤檻文

宮殿前の南面の三つの階と二重の軒は、ちりばめた欄干と、飾り模様の橋がある。 

右平左,青瑣丹墀。

階の右側は平らかにならした車道があり、左側は階段になった人道がある。これを上れば、青色の鎖模様の窓と、朱丹の漆を塗る石畳がある。

刊層平堂,設切厓

それに、層をなす山をけずり、高いところを地ならしして、縁に砌を設けてある。

 (12)#4―3

坻崿鱗眴,棧巉嶮。

襄岸夷塗,脩路陖險。

重門襲固,姦宄是防。

仰福帝居,陽曜陰藏。

洪鐘萬鈞,猛虡趪趪

負筍業而餘怒,乃奮翅而騰驤。

 

(10)#4―1

乃ち秦制を覽,周法を跨える。

百堵の側陋【そくろう】を狹しとし,九筵の迫脅を增す。

紫宮を未央に正し,嶢闕【ぎょうけつ】を閶闔【しょうこう】に表す。

龍首を疏して以て殿を抗げ,狀【かたち】巍峩【かいが】として以て岌【きゅうぎょう】たり

雄虹の長梁を亙【わた】し,棼橑【ふんりょう】を結んで以て相い接【う】く。

(11)#4―2

倒茄【とうか】を藻井【そうせい】に蔕し,紅葩【こうは】の狎獵【こうりょう】たるを披く。

華榱【かすい】と璧璫とを飾り,景曜の韡曄【けいよう】なるを流す。

雕楹【ちょうえい】玉磶【ぎょくせき】,繡栭【しゅうじ】雲楣【うんぴ】あり。

三階 重軒,鏤檻【ろうかん】文【ぶんぴ】あり

右は平 左は【しょく】,青瑣【せいさ】丹墀【たんち】あり

層【かさな】れるを刊【けず】り 堂を平げ,切【ぜい】を厓【がいけん】に設ける

(12)#4―3

坻崿【ちがく】鱗眴【りんじゅん】として,棧【ざんげん】巉嶮【ざんけん】なり

襄岸【じょうがん】夷塗【いと】,脩路【しゅうろ】險に陖【のぼ】る。

重門 襲【かさな】り固く,姦宄【かんき】を是れ防ぐ。

仰げば帝居に福【おな】じく,陽には曜【ひか】り陰には藏【かく】る。

洪鐘【こうしょう】萬鈞【ばんきん】,猛虡【もうきょく】趪趪【こうこう】たり

筍業を負いて餘怒し,乃ち翅を奮って騰驤【とうじょう】す。

漢長安図02 

 

『西京賦』 現代語訳と訳註

(本文) (11)#4―2

蔕倒茄於藻井,披紅葩之狎獵。

飾華榱與璧璫,流景曜之韡曄。

雕楹玉磶,繡栭雲楣。

三階重軒,鏤檻文

右平左,青瑣丹墀。

刊層平堂,設切厓

 

(下し文) (11)#4―2

倒茄【とうか】を藻井【そうせい】に蔕し,紅葩【こうは】の狎獵【こうりょう】たるを披く。

華榱【かすい】と璧璫とを飾り,景曜の韡曄【けいよう】なるを流す。

雕楹【ちょうえい】玉磶【ぎょくせき】,繡栭【しゅうじ】雲楣【うんぴ】あり。

三階 重軒,鏤檻【ろうかん】文【ぶんぴ】あり。

右は平 左は【しょく】,青瑣【せいさ】丹墀【たんち】あり。

層【かさな】れるを刊【けず】り 堂を平げ,切【ぜい】を厓【がいけん】に設ける。

 

(現代語訳)

水草は火をさけるという藻草模様の組天井は、蓮の茎をならべつらなり、さかさに紅の花びらがかさなり合って開いている。

模様を施した榱と、玉壁で飾る木頭の壁とは美しくよそおわれ、日の光はきらきら輝きわたる。

彫刻した磨き丸柱には、美玉の礎石、絵ぎぬの斗拱には、雲気模様の楣【はり】がある。

宮殿前の南面の三つの階と二重の軒は、ちりばめた欄干と、飾り模様の橋がある。 

階の右側は平らかにならした車道があり、左側は階段になった人道がある。これを上れば、青色の鎖模様の窓と、朱丹の漆を塗る石畳がある。

それに、層をなす山をけずり、高いところを地ならしして、縁に砌を設けてある。

漢宮 建章宮00 

 

(訳注) (11)#4―2

蔕倒茄於藻井,披紅葩之狎獵。

水草は火をさけるという藻草模様の組天井は、蓮の茎をならべつらなり、さかさに紅の花びらがかさなり合って開いている。

蔕 蓮の茎をならべる。

倒茄 さかさの蓮の垂。

藻井 水草模様を画く組天井。水草は火をさけるというので描く。

紅葩 紅い花びら。

狎獵 重なり接する。

 

飾華榱與璧璫,流景曜之韡曄。

模様を施した榱と、玉壁で飾る木頭の壁とは美しくよそおわれ、日の光はきらきら輝きわたる。

華榱 装飾模様の桷(方形)。

璧璫 玉壁で飾る木頭。

景曜 日の光。

韡曄 かがやくさま。

 

雕楹玉磶,繡栭雲楣。

彫刻した磨き丸柱には、美玉の礎石、絵ぎぬの斗拱には、雲気模様の楣【はり】がある。

雕楹 彫刻琢磨した柱。

 柱の下のいしずえが玉になっているもの。

繡栭 えぎぬを施した斗拱。

 雲気紋のはり。

 

三階重軒,鏤檻文

宮殿前の南面の三つの階と二重の軒は、ちりばめた欄干と、飾り模様の橋がある。 

三階 未央宮の南面に、三だんになった階がある。「西都の賦」に「重軒三階」とある。

重軒 重なった軒(てすり)。

鏤檻 彫刻した欄干。

 はたるきのほしにさしわたした横木。瓦をうける。

 

右平左,青瑣丹墀。

階の右側は平らかにならした車道があり、左側は階段になった人道がある。これを上れば、青色の鎖模様の窓と、朱丹の漆を塗る石畳がある。

右平左 平は化粧瓦などで平らかにする。乗車用。城は階段をなすきざはし。人道用。

青瑣 青色で、宮門の戸にくさり模様を画いたものをいう。『漢書』に「赤堀青墳」(元后伝)とある。顔師古の注に「刻して環文を為りて青く之を塗る」とある。

 丹の漆で塗った階前の庭。宮殿の階上の、朱で土地を赤ぬりこめた庭。

 

刊層平堂,設切厓

それに、層をなす山をけずり、高いところを地ならしして、縁に砌を設けてある。

刊層堂 刊は削る。層は重なった地層。堂は高いところ。

切 砌、敷き瓦の階段。

 山の端のがけ。二字同義。
長安城漢唐