李白《越女詞,五首之三》(その二の詩と真逆のはにかんだ採蓮の娘たちを詠う)
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襄陽・荊州・武昌・漢口・洞庭湖・金陵・揚州と遊ぶ。
年:726年開元十四年26歳
寫作年紀: 26歲
卷別: 卷一八四 文體: 五言絕句
李太白集 巻二十四
詩題: 越女詞,五首之三【《越中書》所見也。】
及地點: 若耶溪 (江南東道越州 會稽) 別名:耶溪、若溪、浣紗溪
越女詞,五首之三【《越中書》所見也。】
耶溪採蓮女,見客棹歌迴。
笑入荷花去,佯羞不出來。
(その二の詩と真逆のはにかんだ採蓮の娘たちを詠う)越女の詞,五首の三
若耶渓頭でハスの実をつむ娘たちは、旅人を見つけると舟歌を唄いながら舟をあちらへこいで遠ざかる。
そうして、にっこり笑ってハスの花の影にかくれ、はずかしそうに、思わせぶりに、しなを作って、なかなか出て来ない。
(越女の詞,五首の三【《越中書》見る所なり。】)
耶渓 採蓮の女、客を見て 棹歌して迴る。
笑って荷花に入って去り、佯【いつわ】り羞【はじ】て 出で来らず。
『越女詞,五首之三』【《越中書》所見也。】 現代語訳と訳註解説
(本文)
越女詞,五首之三【《越中書》所見也。】
耶溪採蓮女,見客棹歌迴。
笑入荷花去,佯羞不出來。
(下し文)
(越女詞,五首之三【《越中書》所見也。】)
耶渓 採蓮の女、客を見て 棹歌して迴る。
笑って荷花に入って去り、佯【いつわ】り羞【はじ】て 出で来らず。
(現代語訳)
(その二の詩と真逆のはにかんだ採蓮の娘たちを詠う)越女の詞,五首の三
若耶渓頭でハスの実をつむ娘たちは、旅人を見つけると舟歌を唄いながら舟をあちらへこいで遠ざかる。
そうして、にっこり笑ってハスの花の影にかくれ、はずかしそうに、思わせぶりに、しなを作って、なかなか出て来ない。
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(訳注)
越女詞,五首之三【《越中書》所見也。】
(その二の詩と真逆のはにかんだ採蓮の娘たちを詠う)
耶溪採蓮女,見客棹歌迴。
若耶渓頭でハスの実をつむ娘たちは、旅人を見つけると舟歌を唄いながら舟をあちらへこいで遠ざかる。
○耶渓 若耶渓の略。若耶溪 現在、平水江という名の川である。大禹陵前の湖水から会稽山の東側を流れる平水江から引いた運河があり、西側の南池江と繋がっている。それが、嘗て若耶溪と称されていた川である。
○採蓮 ハスの実をつみとる。
○客 たびびと。
○棹歌 舟うた。
○迴 かえる。 迴・巡るだと行ったり来たりする。
李白 『採蓮曲』(採蓮のおんなを男目線で詠う)
若耶溪傍採蓮女,笑隔荷花共人語。
日照新妝水底明,風飄香袂空中舉。
岸上誰家遊冶郎,三三五五映垂楊。
紫騮嘶入落花去,見此踟躕空斷腸。
若耶【じゃくや】渓の傍り 採蓮の女、笑って荷花【かか】を隔てて人と共に語る。
日は新粧を照らして水底明らかに、風は香袖を飄して空中に挙がる。
岸上 誰が家の遊冶郎【ゆうやろう】ぞ、三三、五五、垂楊に映ず。
紫騮【しりゅう】落花に嘶【いなな】きて入りて去り、此れを見て踟蹰【ちちゅう】して空しく断腸。
99 《採蓮曲》李白index- 6 《726年開元十四年26歳》 <99> Ⅰ李白詩1271 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4903 がある。
笑入荷花去,佯羞不出來。
そうして、にっこり笑ってハスの花の影にかくれ、はずかしそうに、思わせぶりに、しなを作って、なかなか出て来ない。
○荷花 ハスの花。
○佯羞 はずかしそうに、思わせぶりに、しなを作って。