165_14 夷則格上白鳩拂舞辭

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016129

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744年-020卷165_14 夷則格上白鳩拂舞辭(卷三(一)二六四)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集7793

 

 

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杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

 

 

(13)763年蜀中転々 96

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(16-1) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80

(16-2) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)81

 

 

 

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744-020165_14 夷則格上白鳩拂舞辭(卷三(一)二六四)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集7793

(白鳩舞の起原は、極めて古いもので、染の時代の夷則格といふ音律に合せて之を舞い、その夷則格には上中下の別があって、これは、其の上に属するもので、その上という音律に合せる拂舞の中の白鳩舞の曲辭というもの

夷則格の調子を整へるが爲に、よく鳴る鐘を撞き、ほがらかに響く太鼓を叩く。かくて、白鳩の曲を歌えば、伶人が拂子を打ち振って舞ひだすという順序である。この舞は、白鳩を主としたものであるが、るが、元來、白鳩といえば、羽毛に少しも他の色をまじえずして、全く純白であって、他に其類もない位、霜の衣、雪の襟、至とに珍とすべきものである。そうして、白鳩は、一つの巣の中に七つの卵を孵化し、その雛を育てる時には、食物を分配するにも、少しも増減することなく、極めて公平である。そして、白鳩は、どんな物を食っても、決して咽ばない、つまり食物をやたらにむさぼらないという特性があるし、又柔順にして、人に善く馴れる鳥である。それから、春の三月ころ、この鳥が鳴けば、農家では、最早、種蒔の時分だといって、その用意をするので、つまり、農政の標準と富のである。次に、天子が老人に鳩杖を賜わるということがあって、老人もこの鳩にあやかって、何時でも、決して咽ばず、食物を安く取り、そして、長生をする様にという意味で、玉の杖に鳩の形を彫刻するのである。白鳩は、かくまで徳があって、まことに慕わしい鳥である。

 

 

744-020 -#1

夷則格上白鳩拂舞辭(卷三(一)二六四)  -#1  

白鳩辭

全唐詩卷165_14 -#1

李白集校注 卷三(一)二六四  -#1

李太白集 巻02-026-#1 -#1

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紀頌之の漢詩ブログ7793

 


白鳩辭〈「夷則格上白鳩拂舞辭」〉#1

(白鳩舞の起原は、極めて古いもので、染の時代の夷則格といふ音律に合せて之を舞い、その夷則格には上中下の別があって、これは、其の上に属するもので、その上という音律に合せる拂舞の中の白鳩舞の曲辭というもの

鏗鳴鐘,考朗鼓。

夷則格の調子を整へるが爲に、よく鳴る鐘を撞き、ほがらかに響く太鼓を叩く。

歌白鳩,引拂舞。

かくて、白鳩の曲を歌えば、伶人が拂子を打ち振って舞ひだすという順序である。

白鳩之白誰與鄰,霜衣雪襟誠可珍。

この舞は、白鳩を主としたものであるが、るが、元來、白鳩といえば、羽毛に少しも他の色をまじえずして、全く純白であって、他に其類もない位、霜の衣、雪の襟、至とに珍とすべきものである。

含哺七子能平均。

そうして、白鳩は、一つの巣の中に七つの卵を孵化し、その雛を育てる時には、食物を分配するにも、少しも増減することなく、極めて公平である。

食不噎,性安馴。

そして、白鳩は、どんな物を食っても、決して咽ばない、つまり食物をやたらにむさぼらないという特性があるし、又柔順にして、人に善く馴れる鳥である。

首農政,鳴陽春。

それから、春の三月ころ、この鳥が鳴けば、農家では、最早、種蒔の時分だといって、その用意をするので、つまり、農政の標準と富のである。

天子刻玉杖,鏤形賜耆人。

次に、天子が老人に鳩杖を賜わるということがあって、老人もこの鳩にあやかって、何時でも、決して咽ばず、食物を安く取り、そして、長生をする様にという意味で、玉の杖に鳩の形を彫刻するのである。白鳩は、かくまで徳があって、まことに慕わしい鳥である。

#2

白鷺之白非純真,外潔其色心匪仁。

闕五德,無司晨,胡為啄我葭下之紫鱗。

鷹鸇雕鶚,貪而好殺。

鳳凰雖大聖,不願以為臣。

 

(夷則格の上、白鳩・拂舞の辭〈白鳩辭〉)

#1

鳴鐘を鏗【つ】き,朗鼓を考【う】つ。白鳩を歌い,拂舞を引く。

白鳩の白 誰か與に鄰せん,霜衣 雪襟 誠に珍とす可し。

哺を含みて 七子 能く平均。食 噎【むせ】ばず,性 安馴【あんじゅん】たり。

農政を首にし,陽春を鳴らす。天子 玉杖を刻し,形を鏤【ちりば】めて 耆人に賜う。

#2

白鷺の白は純真に非らず,外は其の色を潔くして 心は仁に匪らず。

五德を闕いて,司 晨無し,胡為れぞ 我が葭下の紫鱗を啄む。

鷹鸇【ようせん】雕鶚【ちょうがく】,貪【むさぼ】って 殺を好む。

鳳凰は大聖と雖も,以って臣と為すを願わず。

 

 

《夷則格上白鳩拂舞辭》 現代語訳と訳註解説
(本文)

白鳩辭〈「夷則格上白鳩拂舞辭」〉

#1

鏗鳴鐘,考朗鼓。歌白鳩,引拂舞。

白鳩之白誰與鄰,霜衣雪襟誠可珍。

含哺七子能平均。食不噎,性安馴。

首農政,鳴陽春。天子刻玉杖,鏤形賜耆人。

 

(下し文)

(夷則格の上、白鳩・拂舞の辭〈白鳩辭〉)

#1

鳴鐘を鏗【つ】き,朗鼓を考【う】つ。白鳩を歌い,拂舞を引く。

白鳩の白 誰か與に鄰せん,霜衣 雪襟 誠に珍とす可し。

哺を含みて 七子 能く平均。食 噎【むせ】ばず,性 安馴【あんじゅん】たり。

農政を首にし,陽春を鳴らす。天子 玉杖を刻し,形を鏤【ちりば】めて 耆人に賜う。

 

(現代語訳)
(白鳩舞の起原は、極めて古いもので、染の時代の夷則格といふ音律に合せて之を舞い、その夷則格には上中下の別があって、これは、其の上に属するもので、その上という音律に合せる拂舞の中の白鳩舞の曲辭というもの

夷則格の調子を整へるが爲に、よく鳴る鐘を撞き、ほがらかに響く太鼓を叩く。

かくて、白鳩の曲を歌えば、伶人が拂子を打ち振って舞ひだすという順序である。

この舞は、白鳩を主としたものであるが、るが、元來、白鳩といえば、羽毛に少しも他の色をまじえずして、全く純白であって、他に其類もない位、霜の衣、雪の襟、至とに珍とすべきものである。

そうして、白鳩は、一つの巣の中に七つの卵を孵化し、その雛を育てる時には、食物を分配するにも、少しも増減することなく、極めて公平である。

そして、白鳩は、どんな物を食っても、決して咽ばない、つまり食物をやたらにむさぼらないという特性があるし、又柔順にして、人に善く馴れる鳥である。

それから、春の三月ころ、この鳥が鳴けば、農家では、最早、種蒔の時分だといって、その用意をするので、つまり、農政の標準と富のである。

次に、天子が老人に鳩杖を賜わるということがあって、老人もこの鳩にあやかって、何時でも、決して咽ばず、食物を安く取り、そして、長生をする様にという意味で、玉の杖に鳩の形を彫刻するのである。白鳩は、かくまで徳があって、まことに慕わしい鳥である。

 

(訳注)

夷則格上白鳩拂舞辭」〈白鳩辭〉 #1

(白鳩舞の起原は、極めて古いもので、染の時代の夷則格といふ音律に合せて之を舞い、その夷則格には上中下の別があって、これは、其の上に属するもので、その上という音律に合せる拂舞の中の白鳩舞の曲辭というもの

1. 【題義】

通典に「白鳩は呉朝の拂舞の曲なり」とある。元來朝廷に用うる舞の中に、鞞、鐸、巾、拂の四舞があって、各くその手に持つものに因って名づけ、拂舞とにいえば、拂、即ち拂子を手に持ち、それを左右に打振って舞うのである。その拂舞の中に白鳩という一曲があって、三国じだいの末、呉でできたのを、後に晉に於で采用した。蕭士贇の説に「拂舞歌の五曲に白鳩篇あり、亦た白鳧舞という、その歌い且つ舞うを以てなり、亦た清商曲に入る。按するに、晋の楊泓の舞の序に云ふ、江南に至ってより、白符舞を見る、符は即ち鳧なり、白鳧舞は即ち白鳩舞なり。白鳧の辭は、呉に出づ。本歌に云ふ、平平白鳬思我君惠集我金堂、謂ふ、晋は金徳たり、呉人、孫皓の虐政を患へで、晋に従はむことを思ふなり。然れども、碣石の章、又魏武に出でしとすれば、知る、拂舞五篇も、竝に晋人、亡國の前に作るところを採集す、雁だ白鳧のみは、英の舊歌を用ひずして、更めて之を作り、命じて白鳩篇といひしを。」とある。

白鳩舞の起原は、かくの如く極めて古いので、染の時代には、夷則格といふ音律に合せて之を舞った。その夷則格に上中下の別があって、これは、其上に属するものである。

そこで、此題は夷則格の上といふ音律に合せる拂舞の中の白鳩舞の曲辭といふ意味である。但し、李白の此篇は、種種の寓意があって、乾隆御批の説によれば、玄宗の末年に李林甫が相位に上か、その為に、衰乱の因を爲し、朝廷の上に於でも、忠貞の臣が漸く退き、酷吏が争い進んだのを諷したということである。

謂晉為金德呉人患孫皓虐政而思從晉/也。然碣石章又出於魏武則知拂舞五篇並晉人採集亡國之前所作惟白鳬不/用呉舊歌而更作之命曰白鳩篇

2. 夷則格 染の時代にあった夷則格といふ音律で、これには上中下の別があった。

3. 白鳩拂舞 題義に示す。通典 [白鳩朝拂舞曲也。」 𤦺 按拂舞者樂人執拂而舞以為容節也。樂府詩集 古今樂録 曰鞞鐸巾拂四舞梁並夷則格鐘磬鳩拂和故白擬之為夷則格上白鳩拂舞辭。

 

鏗鳴鐘,考朗鼓。

夷則格の調子を整へるが爲に、よく鳴る鐘を撞き、ほがらかに響く太鼓を叩く。

4. 鏗鐘 撞く。楚辭「鏗鐘簴」 王逸註鏗撞也。 

5. 考 撃つ、たたく。詩國風「我有鐘鼓勿鼓勿考 毛傳 考擊也。

6. 朗鼓 ほがらかな鼓。

 

歌白鳩,引拂舞。

かくて、白鳩の曲を歌えば、伶人が拂子を打ち振って舞ひだすという順序である。

7. 拂舞 舞の名である。漢、魏の時代に宮廷に屬した「雜舞」の類である。拂子を執しての舞である。拂子、又たの名を拂塵といい,古時には論家で談じ、塵(麋屬)の尾を取り拂子を為す。《拂舞》は是れ江南、地の民間の舞であり,又の名を《白符舞》、《白鳧鳩舞》といった。《晉書.樂志》に「《拂舞》江左より出でて,舊くは舞と云った,亦た陳では殿庭とした。」《宋書:卷十九》に「楊泓拂舞序」に曰う「自ら到江南に《白符舞》見、或は《白鳧鳩舞》と言う,此を有り云てて來ったり數十年,其の詞の旨を察し,乃ち是れ人 孫皓の虐政に患う,晉に屬すと思うなり。」晉の時に「拂舞曲」五篇有る:一に、「白鳩」二、「白濟濟」三、「白獨祿」四、「碣石」五、「淮南王」と。《樂府解題》に云う;除「白鳩」一曲其餘都 是歌とせず。晉《白鳩篇》:「翩翩白鳩,載飛載鳴,懷我君德,來集君庭。」この詩、李白《白鳩拂舞辭》:「鏗鳴鐘,考朗鼓,歌白鳩,引拂舞。白鳩之白誰與鄰,霜衣雪襟誠可珍。」「清樂」類列有《白鳩》,即《拂舞》(《舊唐書.音樂志》)。

 

白鳩之白誰與鄰,霜衣雪襟誠可珍。

この舞は、白鳩を主としたものであるが、るが、元來、白鳩といえば、羽毛に少しも他の色をまじえずして、全く純白であって、他に其類もない位、霜の衣、雪の襟、至とに珍とすべきものである。

8. 霜衣雪襟 羽毛の純白を形容して云う。

 

含哺七子能平均。

そうして、白鳩は、一つの巣の中に七つの卵を孵化し、その雛を育てる時には、食物を分配するにも、少しも増減することなく、極めて公平である。

5.  含哺七子 詩経の國風、鳲鳩の第一草に「在桑其子七兮。」 陸璣 疏「鳲鳩有均一」 之徳飼其子旦從上而下暮從下而上平均如一 鳩鳩尭レ桑、英子七号とあって、毛侍に「鴨場に結鞠光り、鳴鳩の其子年養ふ、朝に従って上下し、葛に従って下上し、平均∵の如し」といふ、陸機の疏にr鴨場に均一の徳あり、その子を飼ふに、且には上より下、葛には下より上、平均ごり如し」とある。結鞠は帥ち布穀。

含哺七子

 

食不噎,性安馴。

そして、白鳩は、どんな物を食っても、決して咽ばない、つまり食物をやたらにむさぼらないという特性があるし、又柔順にして、人に善く馴れる鳥である。

6. 噂むせぶ。

安馴 柔順にして、安全に善く馴れる

 

首農政,鳴陽春。

それから、春の三月ころ、この鳥が鳴けば、農家では、最早、種蒔の時分だといって、その用意をするので、つまり、農政の標準と富のである。

7. 首農政 張華の禽經註に、「鳲鳩此鳥鳴時、耕事方作農人以為候」(鳲鳩 此の鳥 鳴く時は耕事の方に作り、農人 以って候と為す。)鴨場、この鳥鳴くときほ、耕事方に作り、農人以て侯と為す」とある。

 

天子刻玉杖,鏤形賜耆人。

次に、天子が老人に鳩杖を賜わるということがあって、老人もこの鳩にあやかって、何時でも、決して咽ばず、食物を安く取り、そして、長生をする様にという意味で、玉の杖に鳩の形を彫刻するのである。白鳩は、かくまで徳があって、まことに慕わしい鳥である。

8. 刻玉杖 後漢書禮儀志に。「仲秋之月、縣道皆按、比民年始七十者、授之以玉杖、餔之糜粥。 八十九十禮、有加賜。玉杖長九尺、端以鳩鳥為飾。鳩者不噎之鳥也。 欲老人不噎。」

(仲秋の月、縣道 皆按じ、民の年始めて七十なる者に比し、之れに授くるに玉杖を以てし、之れに糜粥を餔す。 八十九十は禮、加賜有り。玉杖は長さ九尺、端は鳩鳥を以て飾を為す。鳩は者、噎せざるの鳥なり 老人の噎せざるを欲す。)とある。

9.  耆人 釈名に「人、六十をといふ。耆は指なり、力役に従わず、事を指して人か使ふなり」とある。