161_38 「孤蘭生幽園」詩(古風五十九首之三十八)(卷二(一)一六○)

 

 

 

 

744-031161_38 「孤蘭生幽園」詩(古風五十九首之三十八)(卷二(一)一六○)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集7973 

(李白は一時、玄宗の知遇を得て、君側に咫尺したが、宦官、高力士の讒言を受けて放遂されたので、この詩を作ったものだ。)

蘭は国香とさえ称するほどの薫り高い草であるが、その生じた場所はよろしくないもので、むなしく幽園の中にあるから、誰にも賞賛されることがなくてつまらない集草と共に蕪没して枯れてしまう。無論、陽春の日には、これを照らして花を咲かせるのであるが、九月の歓喜のために凋まされるのがかわいそうで仕方がないのだ。既に秋となったと思う間に、霜が降ってきてせっかくもって生まれた緑艶の色は全く賞美されることなくして、休歇してしまう。もし、そこに清風が吹いて来て、蘭の香気を四方に伝播してくれればよいのだが、吹かなかったとすれば、折角の香気も何ら効果をなさないで終るというもの、それは自分が、一時は天子の知遇をえて、君側に咫尺したが、宦官の讒言を受けて放遂されたのだ。ただ一つ頼みとするのは、知己の人の吸引である。そういう人がいなければ、自分の持っている才能も何の役にも立たないで終ってしまうということだ。

 

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古風五十九首之三十八(卷二(一)一六

全唐詩卷161_38

李白集校注卷二(一)一六○)

李太白集巻 02-038

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ7973


 

卷別

李白集校注

全唐詩

李太白集

卷二(一)一六○)

161_38

巻 02-038

詩題

「孤蘭生幽園」詩(古風五十九首之三十八)(卷二(一)一六○)

文體

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詩序

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     初句

孤蘭生幽園,眾

 

 

作地點

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及地點

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交遊人物

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古風,五十九首之三十八

(李白は一時、玄宗の知遇を得て、君側に咫尺したが、宦官、高力士の讒言を受けて放遂されたので、この詩を作ったものだ。)

孤蘭生幽園、眾草共蕪沒。 

蘭は国香とさえ称するほどの薫り高い草であるが、その生じた場所はよろしくないもので、むなしく幽園の中にあるから、誰にも賞賛されることがなくてつまらない集草と共に蕪没して枯れてしまう。

雖照陽春暉、復悲高秋月。 

無論、陽春の日には、これを照らして花を咲かせるのであるが、九月の歓喜のために凋まされるのがかわいそうで仕方がないのだ。

飛霜早淅瀝、綠艷恐休歇。 

既に秋となったと思う間に、霜が降ってきてせっかくもって生まれた緑艶の色は全く賞美されることなくして、休歇してしまう。

若無清風吹、香氣為誰發。

もし、そこに清風が吹いて来て、蘭の香気を四方に伝播してくれればよいのだが、吹かなかったとすれば、折角の香気も何ら効果をなさないで終るというもの、それは自分が、一時は天子の知遇をえて、君側に咫尺したが、宦官の讒言を受けて放遂されたのだ。ただ一つ頼みとするのは、知己の人の吸引である。そういう人がいなければ、自分の持っている才能も何の役にも立たないで終ってしまうということだ。

 

古風,五十九首之三十八

孤蘭は幽園に生じ、眾草 共に蕪沒す。 

陽春の暉を照らすと雖も、復た高秋の月を悲む。 

飛霜 早く淅瀝【せきれき】、綠艷 恐らくは休歇せん。 

若し 清風の吹く無くんば、香氣 誰が為にか發する。

李白図102 

 

『古風,五十九首之三十八』 現代語訳と訳註

(本文)

古風,五十九首之三十八

孤蘭生幽園、眾草共蕪沒。 

雖照陽春暉、復悲高秋月。 

飛霜早淅瀝、綠艷恐休歇。 

若無清風吹、香氣為誰發。

 

(下し文)

古風,五十九首之三十八

孤蘭は幽園に生じ、眾草 共に蕪沒す。 

陽春の暉を照らすと雖も、復た高秋の月を悲む。 

飛霜 早く淅瀝【せきれき】、綠艷 恐らくは休歇せん。 

若し 清風の吹く無くんば、香氣 誰が為にか發する。

 

(現代語訳)

(李白は一時、玄宗の知遇を得て、君側に咫尺したが、宦官、高力士の讒言を受けて放遂されたので、この詩を作ったものだ。)

蘭は国香とさえ称するほどの薫り高い草であるが、その生じた場所はよろしくないもので、むなしく幽園の中にあるから、誰にも賞賛されることがなくてつまらない集草と共に蕪没して枯れてしまう。

無論、陽春の日には、これを照らして花を咲かせるのであるが、九月の歓喜のために凋まされるのがかわいそうで仕方がないのだ。

既に秋となったと思う間に、霜が降ってきてせっかくもって生まれた緑艶の色は全く賞美されることなくして、休歇してしまう。

もし、そこに清風が吹いて来て、蘭の香気を四方に伝播してくれればよいのだが、吹かなかったとすれば、折角の香気も何ら効果をなさないで終るというもの、それは自分が、一時は天子の知遇をえて、君側に咫尺したが、宦官の讒言を受けて放遂されたのだ。ただ一つ頼みとするのは、知己の人の吸引である。そういう人がいなければ、自分の持っている才能も何の役にも立たないで終ってしまうということだ。

 

 

(訳注)

1.古風,五十九首之三十八

(李白は一時、玄宗の知遇を得て、君側に咫尺したが、宦官、高力士の讒言を受けて放遂されたので、この詩を作ったものだ。)

 

孤蘭生幽園、眾草共蕪沒。 

蘭は国香とさえ称するほどの薫り高い草であるが、その生じた場所はよろしくないもので、むなしく幽園の中にあるから、誰にも賞賛されることがなくてつまらない集草と共に蕪没して枯れてしまう。

 

雖照陽春暉、復悲高秋月。 

無論、陽春の日には、これを照らして花を咲かせるのであるが、九月の歓喜のために凋まされるのがかわいそうで仕方がないのだ。

2.  陽春暉・高秋月 三月・九月。

 

飛霜早淅瀝、綠艷恐休歇。 

既に秋となったと思う間に、霜が降ってきてせっかくもって生まれた緑艶の色は全く賞美されることなくして、休歇してしまう。

3. 淅瀝【せきれき】哀れで寂しいさま。また、風雨や葉の落ちる音のもの寂しいさま。

 

若無清風吹、香氣為誰發。

もし、そこに清風が吹いて来て、蘭の香気を四方に伝播してくれればよいのだが、吹かなかったとすれば、折角の香気も何ら効果をなさないで終るというもの、それは自分が、一時は天子の知遇をえて、君側に咫尺したが、宦官の讒言を受けて放遂されたのだ。ただ一つ頼みとするのは、知己の人の吸引である。そういう人がいなければ、自分の持っている才能も何の役にも立たないで終ってしまうということだ。

玄武門

贈答の歌

《詩経国風、衛風、木瓜》

 

  投我以木瓜、報之以瓊玉。  

  匪報也、永以為好也。    

我に投ずるに木瓜を以てす、之に報ゆるに瓊玉を以てす。

報ゆるに匪ざる也、永く以て好みを為さんとする也。

 

  投我以木桃、報之以瓊瑤。  

  匪報也、永以為好也。     

我に投ずるに木桃を以てす、之に報ゆるに瓊瑤を以てす。

報ゆるに匪ざる也、永く以て好みを為さんとする也。

 

  投我以木李、報之以瓊玖。  

  匪報也、永以為好也。     

我に投ずるに木李を以てす、之に報ゆるに瓊玖を以てす。

報ゆるに匪ざる也、永く以て好みを為さんとする也。

 

あなたたちはわたしたちに木瓜を贈ってくれました、わたしたちはそのお返しに瓊?を贈ります、単にお返しというにはとどまりません、これを機会に長いお付き合いをしたいと思うのです

あなたたちはわたしたちに木桃を贈ってくれました、わたしたちはそのお返しに瓊瑤を贈ります、単にお返しというにはとどまりません、これを機会に長いお付き合いをしたいと思うのです

あなたたちはわたしたちに木李を贈ってくれました、わたしたちはそのお返しに瓊玖を贈ります、単にお返しというにはとどまりません、これを機会に長いお付き合いをしたいと思うのです

 

 

贈答の歌である。これは国同士の贈答を歌ったものだ。衛が北荻によって侵略されたとき、斉の王が兵隊を出して衛を防御し、その上多くの物資を送ってこれを助けた。この詩は、それに感謝して衛の人が歌ったものである。

三節からなるが、そのいづれもが同じような文言を重ね、感謝の気持の連綿たるを訴えている。玄武門