卷184_33 相逢行(卷四(一)三○五)
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2017年2月3日 |
の紀頌之5つの校注Blog |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注 |
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Ⅰ李白詩 |
(李白集校注) |
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744年-集06 【字解集】 送族弟綰・送程劉二侍御・前有樽酒行・春日行Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集8099 |
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Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注 |
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806年-018-#6 全唐文551-11-#6喜侯喜至贈張籍、張徹 【字解集】 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集7944 |
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Ⅲ 杜詩 |
詳注 |
767年-68#2 上後園山腳#2 杜詩詳注(卷一九(四)一六四七)Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8107 |
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767年-集-4字解 【字解集】 a槐葉冷淘・ b上後園山腳・c季夏送鄉弟韶字解 杜詩詳注Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8131 |
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集 不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている。花間集連載開始。 |
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Ⅳブログ詩集 |
漢・唐・宋詞 |
91)回目皇甫松十一首 《天仙子/浪濤沙/楊栁枝/摘得新/夢江南/採蓮子 【字解集】》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8108 (02/03) |
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91)回目皇甫松十一首 《天仙子/浪濤沙/楊栁枝/摘得新/夢江南/採蓮子 【字解集】》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8108 (02/03) |
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●花間集全詩●森鴎外の小説の”魚玄機”詩、芸妓”薛濤”詩。唐から五代詩詞。花間集。玉臺新詠連載開始 |
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Ⅴ.唐五代詞詩・女性 |
・玉臺新詠 |
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744年-044卷184_33
相逢行(卷四(一)三○五)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集8105
(《詩経 齊風、還》詩を継承し、長安の少年を詠ったもの。)
軽装した遊侠の少年が、馬に跨り、紅塵を蹴立てて馳せ行くとき、向うからも同じ様な少年が来て、はたっと出合った。すると、黄金の鞭を軽げに揮いながら、両手を前にたかくしてうやうやしく会釈した、萬家の隠見する片片とした垂柳の中を指し、君の御住居は、どの辺でありますかといって尋ねた。
744年-044 - |
相逢行(卷四(一)三○五) - |
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全唐詩卷184_33 |
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李白集校注(卷四(一)三○五) |
李太白集巻3-010 |
漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8105 |
卷別 | 李白集校注 | 全唐詩 | 李太白集 |
(卷四(一)三○五) | 卷184_33 | 巻3-010 | |
詩題 | 相逢行(卷四(一)三○五) | ||
文體 | 樂府 | | |
詩序 | 0 | ||
初句 | 相逢紅塵內,高 | 天寶三年 744年 44歲 | |
作地點 | 長安(京畿道 / 京兆府 / 長安) | ||
及地點 | 無 | ||
| 0 | ||
交遊人物/交遊地點 | 無 |
相逢行(卷四(一)三○五)
相逢紅塵內,高揖黃金鞭。
萬戶垂楊裏,君家阿那邊?
(《詩経 齊風、還》詩を継承し、長安の少年を詠ったもの。)
軽装した遊侠の少年が、馬に跨り、紅塵を蹴立てて馳せ行くとき、向うからも同じ様な少年が来て、はたっと出合った。すると、黄金の鞭を軽げに揮いながら、両手を前にたかくしてうやうやしく会釈した、
萬家の隠見する片片とした垂柳の中を指し、君の御住居は、どの辺でありますかといって尋ねた。
(相逢行)
相い逢う 紅塵の內,高く揖す 黃金の鞭。
萬戶 垂楊の裏,君が家は 阿那の邊?
相逢行 〔 錢塘 王琦 撰 〕 |
樂府詩集 相逢行 一曰相逢狹路間行、亦曰長安有狹邪行、樂府觧題曰、古詞文意與雞鳴曲同 |
相逢紅塵內,高揖黃金鞭。 |
萬戶垂楊裏,君家阿那邊? |
西都賦 紅塵四合烟雲相連傅縡詩本珍白玉鐙因飾黄金鞭陸機詩皎皎彼姝女阿那當軒織吕向註阿那柔順貌 |
《相逢行》現代語訳と訳註解説
(本文)
相逢行(卷四(一)三○五)
相逢紅塵內,高揖黃金鞭。
萬戶垂楊裏,君家阿那邊?
(下し文)
(相逢行)
相い逢う 紅塵の內,高く揖す 黃金の鞭。
萬戶 垂楊の裏,君が家は 阿那の邊?
(現代語訳)
(《詩経 齊風、還》詩を継承し、長安の少年を詠ったもの。)
軽装した遊侠の少年が、馬に跨り、紅塵を蹴立てて馳せ行くとき、向うからも同じ様な少年が来て、はたっと出合った。すると、黄金の鞭を軽げに揮いながら、両手を前にたかくしてうやうやしく会釈した、
萬家の隠見する片片とした垂柳の中を指し、君の御住居は、どの辺でありますかといって尋ねた。
(訳注)
相逢行 #1
1. (《詩経 齊風、還》詩を継承し、長安の少年を詠ったもの。)
2. 相逢行 李白校注の卷四(一)三○五頁。樂府詩集である相逢行は、一に相逢狹路間行ともいい、又、長安有狭斜行ともいい、漢人の作に係り、一寸長いが、その古詞の文意は、鶏鳴曲と同じである。
李白の詩は、以下の《詩経 齊風、還》詩を継承して詠ったもの。
齊国の少年輩が、遊猟の歸途、互に相逢うて、馬が良いとか、乗りっ振りが善いとかいつて、褒め合うことを述べている詩で、李白はこれに倣ったものである。
《詩経 齊風》
子之還兮 遭我乎峱之閒兮。
並驅從兩肩兮、揖我謂我儇兮。
子の還たる 我に峱【どう】の閒に遭ふ。
竝【なら】び驅せて兩肩を從【お】ふ 我をして揖【ゆう】して我を儇【けん】と謂ふ。
子之茂兮 遭我乎峱之道兮
竝驅從兩牡兮 揖我謂我好兮
子の茂【ばう】なる 我に峱の道に遭ふ。
竝びて驅せて兩牡【りやうぼ】を從ふ 我を揖して我を好【よし】と謂ふ。
子之昌兮 遭我乎峱之陽兮
竝驅從兩狼兮 揖我謂我臧兮。
子の昌なる 我に峱【どう】の陽に遭ふ。
竝びて驅りて兩狼を從【お】う 我を揖して我を臧【よし】と謂ふ
相逢紅塵內,高揖黃金鞭。
軽装した遊侠の少年が、馬に跨り、紅塵を蹴立てて馳せ行くとき、向うからも同じ様な少年が来て、はたっと出合った。すると、黄金の鞭を軽げに揮いながら、両手を前にたかくしてうやうやしく会釈した、
3. 紅塵 東漢班固的《西都賦》に「閻城溢郭,旁流百塵,紅塵四合,煙雲相連。」(城に閻ち郭に溢れて,旁く百塵に流る,紅塵 四に合いて,煙雲 相い連る。)とある。夕方の砂塵を巻きたてて馬を走らせる少年の状況を言う。
4. 黃金鞭 相當の身份の高いものが持っている黄金で飾っている鞭を指す。傅縡詩「本珍白玉燈,因飾黃金鞭。」(本と白玉の燈を珍し,因て黃金鞭を飾る。)とある。
萬戶垂楊裏,君家阿那邊?
萬家の隠見する片片とした垂柳の中を指し、君の御住居は、どの辺でありますかといって尋ねた。
5. 阿那 どこかの好ましいあたり。どこの(血筋のよいおかたの)~。陸機詩「皎皎彼姝女、阿那當軒織。」吕向の註に「阿那柔順貌。」
作者:陸機 朝代:魏晉
《擬青青河畔草詩》(青青たる河畔の草に擬す)
靡靡江蘺草。熠熠生何側。
皎皎彼姝女。阿那當軒織。
粲粲妖容姿。灼灼美顏色。
良人遊不歸。偏棲獨支翼。
空房來悲風。中夜起嘆息。
靡靡たる江蘺の草。熠熠として何側に生ず。
皎皎たる彼の姝女。阿那として軒に當って織る。
粲粲として 容姿 妖かしく。灼灼として 顏色は美し。
良人は遊びて 歸らず。偏棲 獨り支翼たり。
空房に 悲風來り。中夜 起きて 嘆息す。
相逢行
(貴公子が美人に専ら云い寄ることを詠う。)
朝騎五花馬,謁帝出銀臺。
朝に五花の文ある名馬に跨って参内し、天子に拝謁したる後、銀臺門を出でて歸途に就いた人がある。
秀色誰家子,雲車珠箔開。
すると、かえり途にして秀色抜群の一美人に遇ったが、それは誰が家の娘であらうか。その女は、立派な車に乗り、金玉珠璣の箔を置いた簾を掲げて、外面を見廻わしている。
金鞭遙指點,玉勒近遲回。
そこで前の官人は、金鞭を揮って、はるかに之を指し示し、玉の飾ある鑣を引きしめて、その方に勿体付けて静々と向って往った。
(相逢行)
朝に五花の馬に騎し,帝に謁して 銀臺を出ず。
秀色 誰が家の子,雲車 珠箔 開く。
金鞭 遙かに指點,玉勒 近く遲回。
#2
夾轂相借問,疑從天上來。
かくて、娘の近くにようやく来たが、車の毅をはさんで、ちょっと尋ねる慵惰、その人は、どこから御出でに成ったか、天上からでも降ってこられたのでは無いか、どうも、只だの人とは見えないようだ、
蹙入青綺門,當歌共銜杯。
願わくは、これから、一処に青綺門より城中に入り、どこぞ然るべき酒楼に上り、歌を聞きながら、杯を銜んで、酒でも飲みましょうといい、とうとう、之を誘って酒楼に上った。
銜杯映歌扇,似月雲中見。
かくて、杯を口に銜みつつ、歌扇に映ずる美人の顔を倫み見ると、さながら、月が雲間から、ちらり見えたようである。
相見不得親,不如不相見。
そこで、男がいうには、すでに縁あって相見たるに、親しむことができねば、見ない方がましである。
轂を夾んで 相い借問し,天上より來るを疑う。
青綺門に蹙入し,歌に當って共に杯を銜まん。
杯を銜んで歌扇に映ずれば,月を雲中に見るに似たり。
相い見て親しむを得ざれば,相い見ざるに如かず。
相見情已深,未語可知心。
又、ひたすら見つめてみるに、もし御身の情が深いならば、こちら方から語るまえに、その心うちを読めそうなものである。
胡為守空閨,孤眠愁錦衾。
御身は、これほどの美貌を有しながら、如何なるわけがあるのか、ひとり空閏を守って、寂しい寝牀での夢は寒いもの、錦衾の重きをかこちつつあるであろう。
錦衾與羅幃,纏綿會有時。
今はいないお方の錦衾と羅幃を垂れたままでも、御身と心置きなく語り明かす時は、必ず有るであろう。
春風正澹蕩,暮雨來何遲。
今しも、この春風を正に澹蕩として、行楽の好時節であるのに、かの巫山神女の「朝雲暮雨」が、来るのか来ないのか、何と遅い。
相見て 情 已に深ければ,未だ語らざるに心を知る可し。
胡ん為れぞ 空閨を守り,孤眠 錦衾を愁う。
錦衾と羅幃と,纏綿 會らず 時有り。
春風 正に澹蕩,暮雨 來る何ぞ遲き。
願因三青鳥,更報長相思。
勿論面と向っては、兎角にうら恥かしく、胸の思いも、十分に述べられぬから、彼の王母の使いと称する三羽の青鳥に言づけて、長く相思うが心を知らせたいものである。
光景不待人,須臾髮成絲。
本当に、まあ、この眼前に広がる情景は人を待たず過行く、緑の髪も、見る間に絲の如く乱れて白髪となる。
當年失行樂,老去徒傷悲。
今しも、行楽の今ある機会を逃さないようにしないといけない、年が寄ってから、徒に悲むばかりで、何の甲斐もないことである。
持此道密意,毋令曠佳期。
そこで、こころに秘める思いを打ち明けて訴えるので、あなたとの佳期というものが曠しいものでないために、どうか、わが願いをかなえてもらいたいものである。
願わくば三青鳥に因って,更に長相思を報ぜん。
光景 人を待たず,須臾にして 髮 絲を成す。
當年 行樂を失い,老去 徒らに傷悲。
此を持って密意を道う,佳期を曠しうせしむる毋【な】かれ。