745-030-#6巻166-13 鳴皋歌送岑徵君(卷七(一)五○六)

 

 

2017822

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

(李白集校注)

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745年-07 【字解集】007 a.過四皓墓 b.酬岑勛見尋就元丹丘對酒相待以詩見招 c.鳴皋歌奉餞從翁清歸五崖山居Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集8904

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韓愈 哲学・儒学「五原」

孟郊

 

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●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

Ⅲ 杜詩

詳注

767年-135五律 鷗(卷一七(四)一五三一)五律 杜詩詳注( Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8953

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杜甫詩(1)736~751年  53

杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73

杜甫詩(3)45歳 安史の乱に彷徨う 26

杜甫詩(4)757年、左拾遺 43

杜甫詩(5)758年47歳 左遷 53

杜甫詩(6)759年 三吏三別 44

杜甫詩(7)759年秦州詩 66

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杜甫詩(9)760年、49歳 成都 45

杜甫詩(10)761年、50歳 成都82

杜甫詩(11)762年蜀中転々43

杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

(13)763年蜀中転々 96

 (14)764年 三月成都へ帰る 100

 (15)765年正月幕府を辞す 63

(16-1) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80

(16-2) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)81

 

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745-030-#6巻166-13 鳴皋歌送岑徵君(卷七(一)五○六)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集8939

それの実か恐ろしい虎は、谷にうそぶいて風を生じ、竜は谷間にかくれて雲を吐く。連れ合いをなくした鶴は高く飛びながら清らかな声を上げて鳴き、飢えたむささびは眉をひそめてはやしのなかで坤いている。そういうところに塊然とただひちりで、ひとりばっちで幽默を守って奥深くひっそりした所におり、人けのない山にいたずらにしおたれていれば悲しくもなり、ひとをうれえしむばかりである。今の世間は清濁賢愚を顛倒し、ここにいたところで、詰まらないので、にわとりのようなものが多くの仲間をあつめて食物を争って、とびまわっている、一方、鳳は一羽で飛んでつれがないばかりか誰も構ってくれるものがない。鶏は得意になり、鳳凰の方は、失意になっている。

 

 745-030-#6 -6

鳴皋歌送岑徵君(卷七(一)五六) -6

全唐詩巻166-136

李白集校注岑徵君(卷七(一)五#6

李太白集巻一九216

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8939

 


古代闘鶏01
全唐詩 巻166-13

鳴皋歌送岑徵君(卷七(一)五○六)

#1

若有人兮思鳴,阻積雪兮心煩勞。

洪河凌競不可以徑度,冰龍鱗兮難容

邈仙山之峻極兮,聞天籟之嘈嘈。

#2

霜厓縞皓以合沓兮,若長風扇海湧滄溟之波濤。

玄猨綠羆,舔〈同餂〉〈音演〉崟岌。

危柯振石,駭膽慄魄,羣呼而相號。

#3

峯崢嶸以路,挂星辰於巖

送君之歸兮,動鳴之新作。

交鼓吹兮彈絲,觴清泠之池閣。

#4

君不行兮何待,若反顧之黃鶴。

掃梁園之羣英,振大雅於東洛。

巾征軒兮歷阻折,尋幽居兮越巘崿。

#5

盤白石兮坐素月,琴松風兮寂萬壑。

望不見兮心氛氳,蘿冥冥兮霰紛紛。

水橫洞以下淥,波小聲而上聞。

#6

虎嘯谷而生風,龍藏溪而吐雲。

寡鶴清唳,飢鼯嚬呻。

魂獨處此幽默兮,愀空山而愁人。

雞聚族以爭食,鳳孤飛而無隣。

7

蝘蜓嘲龍,魚目混珍。

母衣錦,西施負薪。

若使巢由桎梏於軒冕兮,亦奚異乎夔龍蹩於風塵。

#8

哭何苦而救楚,笑何誇而却秦。

吾誠不能學二子沽名矯節以耀世兮,固將棄天地而遺身。

白鷗兮飛來,長與君兮相親。

蟋蟀を飼育01 

卷別

李白集校注

全唐詩

李太白集

岑徵君(卷七(一)五

166-13

巻一九21

詩題

鳴皋歌送岑徵君(卷七(一)五○六)

文體

雜言古詩

 

詩序

時梁園三尺雪,在清泠池作。

     初句

若有人兮思鳴皋

天寶四年  745  45

 

作地點

宋州(河南道 / 宋州 / 宋州)

及地點

鳴皋山 (都畿道 河南府 鳴皋山別名:明皋山

 

梁園 (河南道 宋州 宋城別名:梁苑

 

洛陽 (都畿道 河南府 洛陽別名:洛城、洛、東洛、洛邑、京洛、河洛、洛下

 

 

交遊人物/交遊地點

岑勛

當地交遊(河南道 宋州 宋州)

 

鳴皋歌送岑徵君

(友人の岑勛が鳴皋山に隠遁するのに送る“鳴皋山の歌”をつくったもの)

〔時梁園三尺雪,在清泠池作。〕

744年天宝三年3月、長安を追放され、洛陽、梁園を経て齊州など歩き翌年12月にこの地にいて、隠遁者の友人である岑勛を送る送別の快の日に雪が降ったもので、魏の阮籍が詠懐詩にうたった蓬池、そこは清泠の池であり、この詩はここで作ったもの。〕 

若有人兮思鳴皋,阻積雪兮心煩勞。

ここに岑勛君という人がいて、鳴皋山に隠遁しようといっているが、積雪が三尺もあって、この雪に阻まれて心が痛むほどに煩勞している。

洪河凌競不可以徑度,冰龍鱗兮難容

隠遁地の鳴皋山に行こうとするには、前に淮河左岸一条の大河があり、渡って行けそうにないし、今や、寒気冷気の為に凌競と凍ってしまっているから、まるで、龍の鱗が逆立ったようになっていて、船が入ることなどできそうにないのである。

邈仙山之峻極兮,聞天籟之嘈嘈。

仙山である鳴皋山は、邈然として遠くに隔たり、いかにも峻険であり、天籟の響きが、嘈嘈と聞こえてくるのである。

 

(鳴皋の歌 岑を送る)

人有るが若く 鳴皋を思う,積雪に阻れて 心 煩勞す。

洪河 凌競 以て徑度す可からず,龍鱗 冰って 

として 仙山の峻 極れる,聞天籟の嘈嘈【そうそう】をく。

 

#2

霜厓縞皓以合沓兮,若長風扇海湧滄溟之波濤。

積雪の積もった白色の土層の上にさらに積もって縞皓となって合沓と重なり合っていて、その有様は、長風が海を仰いで、滄溟の波濤を湧かしたっているので容易に足を入れることはできないのである。

玄猨綠羆,舔〈同餂〉〈音演〉崟岌。

山中には、黒い手長猿だの、綠羆とかいうけものがいて、舔とした長い舌を吐き、崟岌と険しい崖のようなところに寄りかかって生息している。

危柯振石,駭膽慄魄,羣呼而相號。

樹木がや岩石の間に彷徨っているのであり、そのに大雪が降って、さながら滄溟の波濤を湧かしたっているのに似ているというありさまを見ると、いずれも胆を驚かし、魄を慄わせて羣呼して互いを呼び合っている。

#2

霜厓 縞皓として 以て合沓とし,長風 海を扇って 滄溟の波濤を湧かすが若し。

玄猨【げんえん】 綠羆【りょくひ】,舔【てんえん】 崟岌【きんきゅう】

柯に危り 石を振い,膽を駭【おどろ】かし 魄を慄す,羣呼して 相い號けぶ。

 

#3

峯崢嶸以路,挂星辰於巖

また、向こうに聳えているあの峰は、崢嶸として険しい、だからもう行くべき道もない。その巖の狭間には、小石が星辰を散じたように見える。このように鳴皋山は険阻で大変なところだというに。

送君之歸兮,動鳴之新作。

それでもそこに還るという君をこうして送行して、新たに鳴皋山の歌を作ろうとしているのである。

交鼓吹兮彈絲,觴清泠之池閣。

そうであるから鼓吹に彈絲の音楽を合奏しながら、古くから前漢の文帝の子梁孝王や魏の阮籍が詩を作り遊んだ清泠の池閣において送別の宴を催しているのである。

#3

峯は崢嶸して 以て路,星辰を巖於て挂く。

君の歸るを送って,鳴新作を動かす

鼓吹に彈絲を交え,清の池閣に觴す。

 

#4

君不行兮何待,若反顧之黃鶴。

しかし君は鳴皋山に行こうという志は捨てていないというのに、君は行こうとしないで何を待つのか、このような送別の宴を催せば名残惜しそうに、まるでふりかえる黄鶴のようにしきりに地を反顧して、去りがたいようにしてるのと同じようではないか。

掃梁園之羣英,振大雅於東洛。

山に還ってしまえばそれっきり、世俗と縁を断つのであるから、梁園にむらがっている英才たちを一掃するような大作を出し、この汴州梁州、地方から洛陽に至るいったいに大雅のような詩を大聲を震わせてから山に入ろうというのであろう。

巾征軒兮歷阻折,尋幽居兮越巘崿。

君が山に入る時は、遠行の車にとばりをかけて出発し、つづら折りの山道を通り、己の幽居と爲似たるべき格好の場所を尋ねつつ、けわしい崖をこえてゆき、しずかな住み家をたずねるのである。

#4

君行かずして 何をか待つ,反顧の鶴の若くす

梁園の羣英を掃い,大雅を東洛に於て振う。

征軒を巾して 阻折を,幽居を尋ねて 巘崿

 

#5

盤白石兮坐素月,琴松風兮寂萬壑。

大盤のような白石の上にあぐらをかいて素月を賞し、月光をあびて、琴にまがう嵆康の作である「風入松の曲」をひけば、静かなよろずの谷の間を吹きわたって瑟瑟たる響きを聞かれることであろう。

望不見兮心氛氳,蘿冥冥兮霰紛紛。

そして山中に卜居すると、これを下界から望めば、今度君に遭おうと思ってもそれができないから、心は氛氳となって曇りがちになってとても愁えることであろう。それはどうかといえば、ひかげのかずらはくろぐろと茂り霰がばらばらと降ってきて、顔を向けることもできない。

水橫洞以下淥,波小聲而上聞。

澄める水が洞穴に満ち下へしみこんでいて、その波は小さい音をたてて上までかすかに聞えてくる。

#5

白石に盤して 素月に坐し,松風を琴すれば 萬壑 寂たり。

望めども見えずして 心 氛たり,蘿は冥冥として 霰は紛紛たり。

水は洞に橫にして以て下淥し,波は小聲にして 上聞す

#6

虎嘯谷而生風,龍藏溪而吐雲。

それの実か恐ろしい虎は、谷にうそぶいて風を生じ、竜は谷間にかくれて雲を吐く

寡鶴清唳,飢鼯嚬呻。

連れ合いをなくした鶴は高く飛びながら清らかな声を上げて鳴き、飢えたむささびは眉をひそめてはやしのなかで坤いている。

魂獨處此幽默兮,愀空山而愁人。

そういうところに塊然とただひちりで、ひとりばっちで幽默を守って奥深くひっそりした所におり、人けのない山にいたずらにしおたれていれば悲しくもなり、ひとをうれえしむばかりである。

雞聚族以爭食,鳳孤飛而無隣。

今の世間は清濁賢愚を顛倒し、ここにいたところで、詰まらないので、にわとりのようなものが多くの仲間をあつめて食物を争って、とびまわっている、一方、鳳は一羽で飛んでつれがないばかりか誰も構ってくれるものがない。鶏は得意になり、鳳凰の方は、失意になっている。

#6

虎は谷に嘯いて風を生じ,龍は溪に藏して雲を吐く。

寡鶴【かかく】清唳【せいれい】,飢【きご】【ひんしん】

魂獨 此に幽默に處り,愀たる空山にして人を愁えしむ。

族を聚めて以て食を爭い,鳳は孤飛して隣無し

 

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《鳴皋歌送岑徵君》現代語訳と訳註解説

(本文) 
#6

虎嘯谷而生風,龍藏溪而吐雲。

寡鶴清唳,飢鼯嚬呻。

魂獨處此幽默兮,愀空山而愁人。

雞聚族以爭食,鳳孤飛而無隣。

 

(下し文)
#6

虎は谷に嘯いて風を生じ,龍は溪に藏して雲を吐く。

寡鶴【かかく】清唳【せいれい】,飢【きご】【ひんしん】

魂獨 此に幽默に處り,愀たる空山にして人を愁えしむ。

族を聚めて以て食を爭い,鳳は孤飛して隣無し

 

(現代語訳)

それの実か恐ろしい虎は、谷にうそぶいて風を生じ、竜は谷間にかくれて雲を吐く

連れ合いをなくした鶴は高く飛びながら清らかな声を上げて鳴き、飢えたむささびは眉をひそめてはやしのなかで坤いている。

そういうところに塊然とただひちりで、ひとりばっちで幽默を守って奥深くひっそりした所におり、人けのない山にいたずらにしおたれていれば悲しくもなり、ひとをうれえしむばかりである。

今の世間は清濁賢愚を顛倒し、ここにいたところで、詰まらないので、にわとりのようなものが多くの仲間をあつめて食物を争って、とびまわっている、一方、鳳は一羽で飛んでつれがないばかりか誰も構ってくれるものがない。鶏は得意になり、鳳凰の方は、失意になっている。

 

(訳注) 
鳴皋歌送岑徵君

1.(友人の岑勛が鳴皋山に隠遁するのに送る“鳴皋山の歌”をつくったもの)

2. 鳴皋 《太平寰宇記》「鳴山河南府伊陽縣東三十五里に在り、伊陽縣は本と陸渾の地、唐の先天元年十二月、陸渾縣を割いて伊陽縣を置く。伊水の陽に在り、伊水を去ること一里。《元和郡縣志》:鳴山は河南府陸渾縣の東北十五里に在る河南通志》鳴山、在河南府嵩縣東北五十里、一名九山、昔、有白鶴鳴其上故名。

3.  岑徵君・岑勛 隠遁者の友人である。

王琦の解に「世に、顔魯公書する所の西京千福寺多寳佛塔碑を傳う、乃ち天寳十一載建つ所、其の文は、為南陽の岑勛所撰するところ、疑らくは卽ち此人、勛。

〔鳴皐歌、送等徴君〕原注に「時に梁園三尺の雪、清冷池に在りて作る」とある。

「鳴皐」は山の名。「元和郡県志」に「鳴皐山は河南府陛渾県の東北十五里に在り」とあり、「河南通志」には「鳴皐山は河南府嵩県の東北五十里に在り、一に九皐山と名づく、昔日鶴有り、其の上に鳴く、散に名づく」とある。岑徴君がその山に帰るのを送る歌である。「岑徴君」は、琴が姓、徴君とはかつて朝廷に徴されたが任官しなかった人に対する尊称。この岑徴君が誰かということについては、有名な詩人の琴参であろうとする説(清の王埼)と、岑参だと断定する説(久保天随)と、岑参ではあるまいと否定する説(青木正児)とにわかれている。この詩と同じ人を送った作に「送卑徴君帰鳴皐山」(琴徴君の鳴皐山に帰るを送る)という詩がある。

#6

虎嘯谷而生風,龍藏溪而吐雲。

それの実か恐ろしい虎は、谷にうそぶいて風を生じ、竜は谷間にかくれて雲を吐く

32. 虎嘯谷而生風,龍藏溪而吐雲 「推南子」天文訓に「虎嘯いて而谷風至り、龍舉って景雲屬す。」といい《管輅傳》「龍は陽の精、潛を以て陰と爲す。幽靈上通、和氣神を感じ、二物相扶く、故に能く雲を興す。虎は陰の精にして、陽に居り、木に依って長嘯すれば、巽林に動く。二氣相い感ず。故に能く風を運す。とあるに基づく。

 

 

寡鶴清唳,飢鼯嚬呻。

連れ合いをなくした鶴は高く飛びながら清らかな声を上げて鳴き、飢えたむささびは眉をひそめてはやしのなかで坤いている。

33. 寡鶴清唳,飢鼯嚬呻 謝桃の「敬亭山詩」(「文選」巻二十七)に「独鶴万朝唳、飢鼯此夜啼。」(独鶴は方に朝に唳き、飢鼯は比に夜に啼く。)とあるのを用いた。謝朓詩 「獨鶴方朝唳飢鼯此夜啼。」韻唳鶴鳴也。

34. 清唳 清らかな声を上げて鳴く

35. 飢鼯 飢えたむささび。 本草に「鼯鳥名、一名䴎䑕一名夷由、一名は飛生鳥、狀、蝙蝠の如し、肉翅、尾に連り、大きさ鳶のし、毛は紫色、好んで夜に飛ぶ。但し能く下に向い、上に向う能わず、恒に夜鳴く、鳴聲人の呼ぶが如し、湖嶺山中に多く之れ有り」

36. 嚬呻 顔をしかめて、苦しんでうめく。

 

魂獨處此幽默兮,愀空山而愁人。

そういうところに塊然とただひちりで、ひとりばっちで幽默を守って奥深くひっそりした所におり、人けのない山にいたずらにしおたれていれば悲しくもなり、ひとをうれえしむばかりである。

37. 魂獨 身も心も一人でいること。塊然とただひちりで、ひとりばっち。

38. 愀 顔色を変える。うれえているさま。

 

雞聚族以爭食,鳳孤飛而無隣。

今の世間は清濁賢愚を顛倒し、ここにいたところで、詰まらないので、にわとりのようなものが多くの仲間をあつめて食物を争って、とびまわっている、一方、鳳は一羽で飛んでつれがないばかりか誰も構ってくれるものがない。鶏は得意になり、鳳凰の方は、失意になっている。

39. 雞聚族以爭食,鳳孤飛而無隣 李白《古風 其四十》に全く同じことが述べられている。「鳳飢不啄粟、所食唯琅玕。焉能與羣鶏、刺蹙爭一餐。」鳳は飢うるも 粟を啄(つい)ばまず、食う所は 唯だ琅玕(ろうかん)。焉んぞ能く 群発と与(とも)に、刺蹙(せきしゅく)して 一餐(いっさん)を争わん。鳳凰は空腹で飢えていても、穀物をつついたりはしない。食べものはただ、琅玕の玉だけである。どこにでもいるにわとりの群れに加わったとして、こせこせと一回の食事をとりあいすることなど、どうしてできようか。