望九華山贈青陽韋仲堪 李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -299
望九華山贈青陽韋仲堪
「九華山を望み、青陽県令の韋仲堪に贈る」
昔在九江上、遥望九華峰 。
一昔まえもここ九の大きな流れが集まる長江のほとりで眺めていたものだ、そして、この隠遁の山である九華山を遥かに望みやったこともあった。
天河挂緑水、秀出九芙蓉 。
銀河が緑水の屏風の瀑布となって崖にかかり、そこに九つの芙蓉のごとき峰々がすばらしく抜きん出ているのである。
我欲一揮手、誰人可相従 。
私は、手を振って、俗世にさよならしようと思っているのだが、いったい誰がわたしに付き従ってくれるだろうか。
君為東道主、於此臥雲松 。
東道の主たる青陽県令の韋仲堪君が案内役になってくれるというから、私はこの山で雲と松の間に寝っころがるとしよう。
〔九華山を望み青陽の韋仲堪に贈る〕
昔 九江の上に在り、遥かに九華の峰を望む。
天河 緑水を挂け、秀出す 九芙蓉。
我 ひとたび手を揮(ふる)はんと欲す、誰人か相ひ従ふべき?
君は東道の主為り、此に於いて雲松に臥せん。
現代語訳と訳註
(本文)
昔在九江上、遥望九華峰 。
天河挂緑水、秀出九芙蓉 。
我欲一揮手、誰人可相従 。
君為東道主、於此臥雲松 。
(下し文)
昔 九江の上に在り、遥かに九華の峰を望む。
天河 緑水を挂け、秀出す 九芙蓉。
我 ひとたび手を揮(ふる)はんと欲す、誰人か相ひ従ふべき?
君は東道の主為り、此に於いて雲松に臥せん。
(現代語訳)
「九華山を望み、青陽県令の韋仲堪に贈る」
一昔まえもここ九の大きな流れが集まる長江のほとりで眺めていたものだ、そして、この隠遁の山である九華山を遥かに望みやったこともあった。
銀河が緑水の屏風の瀑布となって崖にかかり、そこに九つの芙蓉のごとき峰々がすばらしく抜きん出ているのである。
私は、手を振って、俗世にさよならしようと思っているのだが、いったい誰がわたしに付き従ってくれるだろうか。
東道の主たる青陽県令の韋仲堪君が案内役になってくれるというから、私はこの山で雲と松の間に寝っころがるとしよう。
(訳注)
望九華山贈青陽韋仲堪
「九華山を望み、青陽県令の韋仲堪に贈る」
昔在九江上、遥望九華峰 。
昔 九江の上に在り、遥かに九華の峰を望む。
一昔まえもここ九の大きな流れが集まる長江のほとりで眺めていたものだ、そして、この隠遁の山である九華山を遥かに望みやったこともあった。
○九江 長江中流右岸にある水陸交通の要地。長江と鄱陽湖への入口に当たる。○九華峰 九華山は、安徽省青陽県西南に位置する連峰(主峰の十王峰は1342m)で、いわゆる景勝の地「皖南」を代表する名山として、そしてまた、峨眉山、五台山、普陀山と並んで中国仏教四大聖地の一つでもある。この山は、唐代の前半に至るまでは、九子山という名称であった。李白のこの詩で命名されたようである。
天河挂緑水、秀出九芙蓉 。
天河 緑水を挂け、秀出す 九芙蓉。
銀河が緑水の屏風の瀑布となって崖にかかり、そこに九つの芙蓉のごとき峰々がすばらしく抜きん出ているのである。
○天河 天の河、銀河。○九芙蓉 蓮の花、蕾を山頂に頂く山々。
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我欲一揮手、誰人可相従 。
我 ひとたび手を揮(ふる)はんと欲す、誰人か相ひ従ふべき?
私は、手を振って、俗世にさよならしようと思っているのだが、いったい誰がわたしに付き従ってくれるだろうか。
○ここまで出た名勝の地は道教の聖地を意味するもので隠遁することを意味している。
君為東道主、於此臥雲松 。
君は東道の主為り、此に於いて雲松に臥せん。
東道の主たる青陽県令の韋仲堪君が案内役になってくれるというから、私はこの山で雲と松の間に寝っころがるとしよう。
○東道 浙江、会稽の海岸地方をいう。○雲松 隠遁を意味するが、別の意味では芸妓も意味する。謝安の「芸妓を携えて」の地方である。
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