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李商隠詩 | 李商隠/韓愈韓退之(韓愈)・柳宗元・李煜・王安石・蘇東坡 | |
2011/7/11 | 李商隠 1 錦瑟 | |
2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全約150首 | ||
2012/1/11 | 唐宋詩 Ⅰ李商隠 187 行次西郊作一百韻 白文 現代語訳 (全文) |
折楊柳行二首 その一
鬱鬱河邊樹,青青田野草,舍我故鄉客,將適萬里道,妻妾牽衣袂,抆淚沾懷抱,還拊幼童子,顧托兄與嫂,辭訣未及終,嚴駕一何早,負笮引文舟,飢渴常不飽,誰令爾貧賤,咨嗟何所道。
その二 #1
騷屑出穴風,揮霍見日雪,
もう、騒々しく風が吹くのは穴から出て吹いてくる。夏の日に攪乱するような病気の症状があったがすでに日々雪をみるような寒い時期になっている。
颼颼無乆搖,皎皎幾時潔,
しゅうしゅうと雨や風の音がかすかである紫雨が何も揺らすことはない静かに降っている。そうして何もなく広々としているさまいずれの時になれば讒言などない清らかな時代が来るのだろうか。
未覺泮春冰,巳復謝秋節,
春になっての氷が解け始めそれが半ばになるかどうかはまだわからない。と思っていたら、また、中秋節も去ってしまった。
騒屑【そうせつ】として穴より出ずる風、揮霍【きかく】して日ごと雪を見る。
颼颼【そうそう】として久しく揺らすこと無く、皎皎として幾時か潔からん。
未だ覚らず春氷を泮【と】くを、己に復た秋節を謝す。
#2
空對尺素遷,獨視寸陰滅,
詩歌を書いてはまた書くしかしそれがむなしい手紙でしかないのだ。そして、ただ一人このわずかにすぎていく時間を見るだけなのだ。
否桑未易繫,泰茅難重拔,
桑や梓の農耕作業をするために隠遁するということが出来ないでいるが易では天下無法の乱世が来る、泰は小往き大来るであり、蚕は茅の葉を棚にして飼う茅を抜くとその根が連なって抜けるように、多くの同士とともに積極的に活動すれば、吉というが難しい。
桑茅迭生運,語默寄前哲。
桑と茅は重要でたがいに運命を生じるものである。この別れの時において、言葉を語るのではなくて易経の考えでもって代えることにする。
空しく尺素【しゃくそ】の遷【うつ】るに対し、独り寸陰【すんいん】の滅するを視る。
否桑【ひそう】未だ繋け易からず、泰茅【たいぼう】重ねて抜け難し。
桑茅【そうぼう】迭【たが】いに生運し、語黙して前哲に寄す。
現代語訳と訳註
(本文)
折楊柳行二首 その二
#2
空對尺素遷,獨視寸陰滅,
否桑未易繫,泰茅難重拔,
桑茅迭生運,語默寄前哲。
(下し文)
空しく尺素【しゃくそ】の遷【うつ】るに対し、独り寸陰【すんいん】の滅するを視る。
否桑【ひそう】未だ繋け易からず、泰茅【たいぼう】重ねて抜け難し。
桑茅【そうぼう】迭【たが】いに生運し、語黙して前哲に寄す。
(現代語訳)
詩歌を書いてはまた書くしかしそれがむなしい手紙でしかないのだ。そして、ただ一人このわずかにすぎていく時間を見るだけなのだ。
桑や梓の農耕作業をするために隠遁するということが出来ないでいるが易では天下無法の乱世が来る、泰は小往き大来るであり、蚕は茅の葉を棚にして飼う茅を抜くとその根が連なって抜けるように、多くの同士とともに積極的に活動すれば、吉というが難しい。
桑と茅は重要でたがいに運命を生じるものである。この別れの時において、言葉を語るのではなくて易経の考えでもって代えることにする。
(訳注)
空對尺素遷,獨視寸陰滅,
詩歌を書いてはまた書くしかしそれがむなしい手紙でしかないのだ。そして、ただ一人このわずかにすぎていく時間を見るだけなのだ。
・尺素 一尺ほどの白絹。伝言文転じて一首の詩を意味する。・寸陰 僅かの時間。光陰矢の如し。
否桑未易繫,泰茅難重拔,
桑や梓の農耕作業をするために隠遁するということが出来ないでいるが易では天下無法の乱世が来る、泰は小往き大来るであり、蚕は茅の葉を棚にして飼う茅を抜くとその根が連なって抜けるように、多くの同士とともに積極的に活動すれば、吉というが難しい。
・否桑 桑や梓の農耕作業をするために隠遁するということが出来ないこと。易の卦に託し繋ぐこと。(天地否) 天下無法の乱世が来るのは人災である。
・泰茅 易経 泰は小往き大来る。天地交わるは泰なり。蚕は茅の葉を棚にして飼う。茅を抜くとその根が連なって抜けるように、多くの同士とともに積極的に活動すれば、吉という。
桑茅迭生運,語默寄前哲。
桑と茅は重要でたがいに運命を生じるものである。この別れの時において、言葉を語るのではなくて易経の考えでもって代えることにする。