漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之のブログ 女性詩、漢詩・建安六朝・唐詩・李白詩 1000首:李白集校注に基づき時系列に訳注解説

李白の詩を紹介。青年期の放浪時代。朝廷に上がった時期。失意して、再び放浪。李白の安史の乱。再び長江を下る。そして臨終の歌。李白1000という意味は、目安として1000首以上掲載し、その後、系統別、時系列に整理するということ。 古詩、謝霊運、三曹の詩は既掲載済。女性詩。六朝詩。文選、玉臺新詠など、李白詩に影響を与えた六朝詩のおもなものは既掲載している2015.7月から李白を再掲載開始、(掲載約3~4年の予定)。作品の作時期との関係なく掲載漏れの作品も掲載するつもり。李白詩は、時期設定は大まかにとらえる必要があるので、従来の整理と異なる場合もある。現在400首以上、掲載した。今、李白詩全詩訳注掲載中。

▼絶句・律詩など短詩をだけ読んでいたのではその詩人の良さは分からないもの。▼長詩、シリーズを割席しては理解は深まらない。▼漢詩は、諸々の決まりで作られている。日本人が読む漢詩の良さはそういう決まり事ではない中国人の自然に対する、人に対する、生きていくことに対する、愛することに対する理想を述べているのをくみ取ることにあると思う。▼詩人の長詩の中にその詩人の性格、技量が表れる。▼李白詩からよこみちにそれているが、途中で孟浩然を45首程度(掲載済)、謝霊運を80首程度(掲載済み)。そして、女性古詩。六朝、有名な賦、その後、李白詩全詩訳注を約4~5年かけて掲載する予定で整理している。
その後ブログ掲載予定順は、王維、白居易、の順で掲載予定。▼このほか同時に、Ⅲ杜甫詩のブログ3年の予定http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-tohoshi/、唐宋詩人のブログ(Ⅱ李商隠、韓愈グループ。)も掲載中である。http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/,Ⅴ晩唐五代宋詞・花間集・玉臺新詠http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-godaisoui/▼また漢詩理解のためにHPもいくつかサイトがある。≪ kanbuniinkai ≫[検索]で、「漢詩・唐詩」理解を深めるものになっている。
◎漢文委員会のHP http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/profile1.html
Author:漢文委員会 紀 頌之です。
大病を患い大手術の結果、半年ぶりに復帰しました。心機一転、ブログを開始します。(11/1)
ずいぶん回復してきました。(12/10)
訪問ありがとうございます。いつもありがとうございます。
リンクはフリーです。報告、承諾は無用です。
ただ、コメント頂いたても、こちらからの返礼対応ができません。というのも、
毎日、6 BLOG,20000字以上活字にしているからです。
漢詩、唐詩は、日本の詩人に大きな影響を残しました。
だからこそ、漢詩をできるだけ正確に、出来るだけ日本人の感覚で、解釈して,紹介しています。
体の続く限り、広げ、深めていきたいと思っています。掲載文について、いまのところ、すべて自由に使ってもらって結構ですが、節度あるものにして下さい。
どうぞよろしくお願いします。

畋猟

司馬相如 《上林賦 》(41)―#13-5  文選 賦<110-#13-5>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩946 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3278 (上林賦―最終回)

司馬相如 《上林賦 (41)(亡是公がこのように話し終えると)ここに至って、子虚と烏有先生は、厳粛な面もちで、また茫然自失した様子で、あとすざりして席から下り、発言する、「私どもは田舎者で見識が狭く、恐れを知らない議論をしてしまいました。


2013年11月12日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如 《上林賦 》(41)―#13-5  文選 賦<110-#13-5>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩946 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3278 (上林賦―最終回)
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(12)-#10韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <859>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3279韓愈詩-220-#10
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ688 《陪李梓州、王閬州、蘇遂州、李果州四使君登惠義寺》 蜀中転々 杜甫 <594>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3280 杜甫詩1000-594-850/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ71魏武帝(曹操) 《短歌行》 魏詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3281 (11/12)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor浣渓沙 十首 其九 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-347-7-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3282
 
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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司馬相如 《上林賦 (41)#13-5  文選 賦<110-13513分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩946 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3278

(上林賦―最終回)

 

(39)#13-3

於斯之時,天下大

この時に至って、万民は大いに喜び、

向風而聽,隨流而化;

風になびくように従い、流れにのるように感化される。

芔然興道而遷義,刑錯而不用;

盛んな勢いで、道に志し、義に向かったのであった。その結果、刑罰は捨て置かれて用いられず、

德隆於三皇,而功羨於五帝:

天子の徳は、三皇より高く、功業は、五帝よりも大きいものとなった。

若此,故獵乃可喜也。

こういう次第であるからこそ、はじめて、天子の狩猟は喜ばしいものといえるのである

 

(40)#13-4

若夫終日馳騁,勞神苦形,

それにひきかえ、終日馬を走らせ、精神と肉体を疲れさせ、

疲車馬之用,抏士卒之精,

車馬を使いものにならなくさせ、兵士の気力を損ない、

費府庫之財,而無德厚之恩;

倉庫の財産を浪費し、一方、君主の厚い恩沢が下に及ぶわけでもなく、

務在獨樂,不顧衆庶。

もっぱら自分だけ楽しむことにつとめ、民衆のことなど頚になく、

忘國家之政,貪雉兔之獲,則仁者不由也。

国家の政務を忘れ、雉や兎を多く捕まえようとする、そういった狩りの在り方は、仁者の行わないものである。
杏の白花012

 

(41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

以上のことから考えてみると、斉工・楚王の狩りの様子は、何とも悲しむべきではないか。

地方不過千里,而囿居九百,

国の土地が千里四方もないのに、狩り場は九百里四方を占めている。

是草木不得墾辟,而人無所食也。

これでは、野や林を開墾することができず、人々は、食べてゆくこともできないだろぅ。

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。」

そもそも、諸侯の分際で、天子の賛沢を楽しんでいるようでは、民衆がそのしわよせを受けるのではないかと、私には心配でならない。」と。

 

於是二子愀然改容,超若自失,

(亡是公がこのように話し終えると)ここに至って、子虚と烏有先生は、厳粛な面もちで、また茫然自失した様子で、

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

あとすざりして席から下り、発言する、「私どもは田舎者で見識が狭く、恐れを知らない議論をしてしまいました。

乃今日見教,謹受命矣。」

それを今日、教えさとしていただきました。謹んで先生のお教えに従いたいと思います。」と。



長安付近図00 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

地方不過千里,而囿居九百,

是草木不得墾辟,而人無所食也。

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。」

 

於是二子愀然改容,超若自失,

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

乃今日見教,謹受命矣。」

 

 

 

(下し文) (41)#13-5

此れに從りて之を觀れば,齊、楚の事,豈に哀sじからず哉!

地方千里を過ぎずして,囿 九百に居る,

是れ草木 墾辟することを得ずして,人 食う所無し也。

夫れ諸侯の細を以て,而して萬乘の侈【おごり】を樂しむ,僕 恐るらくは百姓の其の尤【とが】を被らんことを。と。

 

是に於いて二子 愀然【しゅうぜん】して容を改め,超若として自失し,

逡巡して席を避りて曰く:「鄙人【ひじん】固陋【ころう】にsぎて,忌諱【きき】することを知らず,

乃ち今日教へられぬ,謹しんで命を受けなん。」と。

 

 

 

(現代語訳)

以上のことから考えてみると、斉工・楚王の狩りの様子は、何とも悲しむべきではないか。

国の土地が千里四方もないのに、狩り場は九百里四方を占めている。

これでは、野や林を開墾することができず、人々は、食べてゆくこともできないだろぅ。

そもそも、諸侯の分際で、天子の賛沢を楽しんでいるようでは、民衆がそのしわよせを受けるのではないかと、私には心配でならない。」と。

(亡是公がこのように話し終えると)ここに至って、子虚と烏有先生は、厳粛な面もちで、また茫然自失した様子で、

あとすざりして席から下り、発言する、「私どもは田舎者で見識が狭く、恐れを知らない議論をしてしまいました。

それを今日、教えさとしていただきました。謹んで先生のお教えに従いたいと思います。」と。

 

 

(訳注) (41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

以上のことから考えてみると、斉工・楚王の狩りの様子は、何とも悲しむべきではないか。

 

地方不過千里,而囿居九百,

国の土地が千里四方もないのに、狩り場は九百里四方を占めている。

 

是草木不得墾辟,而人無所食也。

これでは、野や林を開墾することができず、人々は、食べてゆくこともできないだろぅ。

・墾辟 開墾

 

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。」

そもそも、諸侯の分際で、天子の賛沢を楽しんでいるようでは、民衆がそのしわよせを受けるのではないかと、私には心配でならない。」と。

・諸侯之細 諸侯の分際というほどの意。

 

於是二子愀然改容,超若自失,

(亡是公がこのように話し終えると)ここに至って、子虚と烏有先生は、厳粛な面もちで、また茫然自失した様子で、

・愀然 (1) (表情が)不快げな.(2) 厳粛な,重々しい.

・超若 がっかりして気が抜けた様子。

 

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

あとすざりして席から下り、発言する、「私どもは田舎者で見識が狭く、恐れを知らない議論をしてしまいました。

・忌諱 いやがって嫌うこと。いみはばかること。

 

乃今日見教,謹受命矣。」

それを今日、教えさとしていただきました。謹んで先生のお教えに従いたいと思います。」と。

 

 

 

此れに從りて之を觀れば,齊、楚の事,豈に哀しからず哉!

地方千里を過ぎずして,囿 九百に居る,

是れ草木 墾辟することを得ずして,人 食う所無し也。

夫れ諸侯の細を以て,而して萬乘の侈【おごり】を樂しむ,僕 恐るらくは百姓の其の尤【とが】を被らんことを。」と。

 

是に於いて二子 愀然【しゅうぜん】して容を改め,超若として自失し,

逡巡して席を避りて曰く:「鄙人【ひじん】固陋【ころう】にsぎて,忌諱【きき】することを知らず,

乃ち今日教へられぬ,謹しんで命を受けなん。」と。

終南山04 

司馬相如 《上林賦 》(40)―#13-4  文選 賦<110-#13-4>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩945 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3273

司馬相如《上林賦 (40) もっぱら自分だけ楽しむことにつとめ、民衆のことなど頚になく、国家の政務を忘れ、雉や兎を多く捕まえようとする、そういった狩りの在り方は、仁者の行わないものである。

 

2013年11月11日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如 《上林賦 》(40)―#13-4  文選 賦<110-#13-4>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩945 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3273
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(11)-#9韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <858>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3274韓愈詩-220-#9
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Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ687 《登牛頭山亭子》 蜀中転々 杜甫 <593>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3275 杜甫詩1000-593-849/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ70  謝靈運(謝康楽) 《擬魏太子鄴中集詩八首  平原侯值(曹植)》 魏詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3276 (11/11)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor浣渓沙 十首 其八 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-346-7-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3277
 
 ■最近の人気の文・賦・詩・詞(漢詩の5ブログ各部門)
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
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朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
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韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
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牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
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司馬相如 《上林賦

(40)#13-4  文選 賦<110-13413分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩945 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3273

 

 

(39)#13-3

於斯之時,天下大

この時に至って、万民は大いに喜び、

向風而聽,隨流而化;

風になびくように従い、流れにのるように感化される。

芔然興道而遷義,刑錯而不用;

盛んな勢いで、道に志し、義に向かったのであった。その結果、刑罰は捨て置かれて用いられず、

德隆於三皇,而功羨於五帝:

天子の徳は、三皇より高く、功業は、五帝よりも大きいものとなった。

若此,故獵乃可喜也。

こういう次第であるからこそ、はじめて、天子の狩猟は喜ばしいものといえるのである

 

(40)#13-4

若夫終日馳騁,勞神苦形,

それにひきかえ、終日馬を走らせ、精神と肉体を疲れさせ、

疲車馬之用,抏士卒之精,

車馬を使いものにならなくさせ、兵士の気力を損ない、

費府庫之財,而無德厚之恩;

倉庫の財産を浪費し、一方、君主の厚い恩沢が下に及ぶわけでもなく、

務在獨樂,不顧衆庶。

もっぱら自分だけ楽しむことにつとめ、民衆のことなど頚になく、

忘國家之政,貪雉兔之獲,則仁者不由也。

国家の政務を忘れ、雉や兎を多く捕まえようとする、そういった狩りの在り方は、仁者の行わないものである。

 

(41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

地方不過千里,而囿居九百,

是草木不得墾辟,而人無所食也。

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。」

 

於是二子愀然改容,超若自失,

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

乃今日見教,謹受命矣。

 Ta唐 長安近郊圖  新02

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (40)#13-4

若夫終日馳騁,勞神苦形,

疲車馬之用,抏士卒之精,

費府庫之財,而無德厚之恩;

務在獨樂,不顧衆庶。

忘國家之政,貪雉兔之獲,

則仁者不由也。

 

 

(下し文) (40)#13-4

若し夫れ終日 馳騁【ちてい】して,神を勞やし形を苦しめ,

車馬の用を疲らし,士卒の精を抏【そこ】ない

府庫の財を費し,而も德厚の恩無く、

務め獨樂に在りて,衆庶【しゅうしょ】を顧みず。

國家の政を忘れて,雉兔【ちと】の【えもの】を【むさぼ】ることは,則ち仁者は由らざるなり。

 

 

(現代語訳)

それにひきかえ、終日馬を走らせ、精神と肉体を疲れさせ、

車馬を使いものにならなくさせ、兵士の気力を損ない、

倉庫の財産を浪費し、一方、君主の厚い恩沢が下に及ぶわけでもなく、

もっぱら自分だけ楽しむことにつとめ、民衆のことなど頚になく、

国家の政務を忘れ、雉や兎を多く捕まえようとする、そういった狩りの在り方は、仁者の行わないものである。

終南山03 

 

(訳注) (40)#13-4

若夫終日馳騁,勞神苦形,

それにひきかえ、終日馬を走らせ、精神と肉体を疲れさせ、

・馳騁 1 馬を走らせること。2 奔走すること。また、思いのままに動きまわること。

 

疲車馬之用,抏士卒之精,

車馬を使いものにならなくさせ、兵士の気力を損ない、

抏 損なう。

 

費府庫之財,而無德厚之恩;

倉庫の財産を浪費し、一方、君主の厚い恩沢が下に及ぶわけでもなく、

 

務在獨樂,不顧衆庶。

もっぱら自分だけ楽しむことにつとめ、民衆のことなど頚になく、

 

忘國家之政,貪雉兔之獲,則仁者不由也。

国家の政務を忘れ、雉や兎を多く捕まえようとする、そういった狩りの在り方は、仁者の行わないものである。上林苑01

司馬相如 《上林賦 》(39)―#13-3  文選 賦<110-#13-3>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩944 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3268

司馬相如 《上林賦 》(39) 盛んな勢いで、道に志し、義に向かったのであった。その結果、刑罰は捨て置かれて用いられず、天子の徳は、三皇より高く、功業は、五帝よりも大きいものとなった。
 


2013年11月10日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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司馬相如 《上林賦 》(39)―#13-3  文選 賦<110-#13-3>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩944 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3268
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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司馬相如 《上林賦 》(39)#13-3  文選 賦<110-13313分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩944 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3268

 

 

(37)#13-1

「於是歷吉日以齋戒,襲朝服,乘法駕;

こうして、天子は、吉日を選んで、斎戒され、礼服をまとい、法駕に乗られる。

建華旗,鳴玉鸞;

美しい旗を建て、玉の鈴を鳴らしながらゆく。

游乎六藝之囿,馳騖乎仁義之塗,

儒教の基本的経典の六経の園に遊び、仁義の道を疾走してゆく。

覽觀春秋之林。

『春秋』の林を観覧されたのであった。

射貍首,兼騶虞;

ここに、鯉首と鮪虞を射とめられ、

弋玄鶴,舞干戚;

玄鶴を弋で捕らえ、干戚の舞いを舞わせられた。

載雲,揜羣雅;

大きな網を車に載せ、多くの賢者を覆い捉えられた。

悲伐檀,樂『樂胥』。

「伐檀」 の詩を悲しみ、「楽胥」 の語を慕われた。

 

takadonosky01

「是に於いて吉日を歷【えら】びて以って齋戒し,朝服を襲,法駕【ほうが】に乘り、

華旗を建て,玉鸞【ぎょくらん】を鳴らして、

六藝の囿【その】に游び,仁義の塗に馳騖【ちぶ】し,

春秋の林を覽觀【らんかん】す。

貍首【りしゅ】を射,騶虞【すうぐ】を兼ね、

玄鶴を弋【いぐるみ】て,干戚【かんせき】を舞わす。

【うんかん】を載せ,羣雅【ぐんが】を【おお】い、

伐檀【ばつだん】を,『樂胥【らくしょ】』を樂【ねが】う

 

(38)#13-2

修容乎禮園,翔乎書圃。

『礼』の園で威儀を正され、『書』の畑を巡察され、

述易道,放怪獸;

『易』の道理に従われて、怪奇な獣たちを追放された。

登明堂,坐清廟。

そして、明堂に登り、清廟に座し、

恣羣臣,奏得失;

群臣を並べて、政治の方策を奏上させられた結果、

四海之,靡不受獲。

四海の内に、その成果の恩恵を蒙らない者は、一人としていなかったのである。

 

容【かたち】を禮園に修め,書圃を翔【こうしょう】す。

易道を述べて,怪獸を放つ。

明堂に登り,清廟に坐る。

羣臣を恣いで,得失を奏ぜしむ。

四海の,不獲を受けずということ靡【な】し。

 

(39)#13-3

於斯之時,天下大

この時に至って、万民は大いに喜び、

向風而聽,隨流而化;

風になびくように従い、流れにのるように感化される。

芔然興道而遷義,刑錯而不用;

盛んな勢いで、道に志し、義に向かったのであった。その結果、刑罰は捨て置かれて用いられず、

德隆於三皇,而功羨於五帝:

天子の徳は、三皇より高く、功業は、五帝よりも大きいものとなった。

若此,故獵乃可喜也。

こういう次第であるからこそ、はじめて、天子の狩猟は喜ばしいものといえるのである

 

斯の時に於て,天下 大いに【よろこ】び,

風に向いて聽き,流に隨いて化し、

芔然【きぜん】として道に興りて義に遷り,刑 錯いて不用いられず。

德 三皇よりも隆んにして,功 於五帝よりも羨【ゆた】かなり。

若此くのごときが,故に獵【かり】をば乃ち喜ぶ可し。

 

 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (39)#13-3

於斯之時,天下大

向風而聽,隨流而化;

芔然興道而遷義,刑錯而不用;

德隆於三皇,而功羨於五帝:

若此,故獵乃可喜也。

 

 

DCF002102

(下し文) (39)#13-3

斯の時に於て,天下 大いに【よろこ】び,

風に向いて聽き,流に隨いて化し、

芔然【きぜん】として道に興りて義に遷り,刑 錯いて不用いられず。

德 三皇よりも隆んにして,功 於五帝よりも羨【ゆた】かなり。

若此くのごときが,故に獵【かり】をば乃ち喜ぶ可し。

 

 

(現代語訳)

この時に至って、万民は大いに喜び、

風になびくように従い、流れにのるように感化される。

盛んな勢いで、道に志し、義に向かったのであった。その結果、刑罰は捨て置かれて用いられず、

天子の徳は、三皇より高く、功業は、五帝よりも大きいものとなった。

こういう次第であるからこそ、はじめて、天子の狩猟は喜ばしいものといえるのである

 

 

(訳注) (39)#13-3

於斯之時,天下大

この時に至って、万民は大いに喜び、

 

向風而聽,隨流而化。

風になびくように従い、流れにのるように感化される。

 

芔然興道而遷義,刑錯而不用、

盛んな勢いで、道に志し、義に向かったのであった。その結果、刑罰は捨て置かれて用いられず、

・芔然 芔は草を総称していう漢字である。草草が盛んな様子から、地道に繰り返し行うことで、盛んになることをいう。

 

德隆於三皇,而功羨於五帝。

天子の徳は、三皇より高く、功業は、五帝よりも大きいものとなった。

〇三皇五帝、中国古代伝説上の8人の帝王の総称。三皇と五帝に分かれる。戦国時代末に,伝説的な帝王を3人あるいは5人にまとめる考えがあり,天皇・地皇・人皇(泰皇ともいう)の三皇説があらわれる。これは天・地・人の三才によって考えた人為的抽象的なものである。漢代末になると,燧人,伏羲,神農,女媧などから3人を選んで三皇とする説が行われる。《白虎通》という書物には燧人・伏羲・神農とし,《春秋元命苞》では伏羲・女媧・神農とする。

 

若此,故獵乃可喜也。

こういう次第であるからこそ、はじめて、天子の狩猟は喜ばしいものといえるのである

司馬相如 《上林賦 》(38)―#13-2  文選 賦<110-#13-2>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩943 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3263

司馬相如 《上林賦 (38) 『礼』の園で威儀を正され、『書』の畑を巡察され、『易』の道理に従われて、怪奇な獣たちを追放された。

 

2013年11月9日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如 《上林賦 》(38)―#13-2  文選 賦<110-#13-2>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩943 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3263
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(9)-#7韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <856>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3264韓愈詩-220-#7
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ685 《數陪李梓州泛江,有女樂在諸舫,戲為豔曲二首贈李,二首之一》 蜀中転々 杜甫 <591>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3265 杜甫詩1000-591-847/1500
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor浣渓沙 十首 其六 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-344-7-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3267
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
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安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
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司馬相如 《上林賦 (38)#13-2  文選 賦<110-13213分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩943 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3263

 

 

(37)#13-1

「於是歷吉日以齋戒,襲朝服,乘法駕;

こうして、天子は、吉日を選んで、斎戒され、礼服をまとい、法駕に乗られる。

建華旗,鳴玉鸞;

美しい旗を建て、玉の鈴を鳴らしながらゆく。

游乎六藝之囿,馳騖乎仁義之塗,

儒教の基本的経典の六経の園に遊び、仁義の道を疾走してゆく。

覽觀春秋之林。

『春秋』の林を観覧されたのであった。

射貍首,兼騶虞;

ここに、鯉首と鮪虞を射とめられ、

弋玄鶴,舞干戚;

玄鶴を弋で捕らえ、干戚の舞いを舞わせられた。

載雲,揜羣雅;

大きな網を車に載せ、多くの賢者を覆い捉えられた。

悲伐檀,樂『樂胥』。

「伐檀」 の詩を悲しみ、「楽胥」 の語を慕われた。

 

「是に於いて吉日を歷【えら】びて以って齋戒し,朝服を襲,法駕【ほうが】に乘り、

華旗を建て,玉鸞【ぎょくらん】を鳴らして、

六藝の囿【その】に游び,仁義の塗に馳騖【ちぶ】し,

春秋の林を覽觀【らんかん】す。

貍首【りしゅ】を射,騶虞【すうぐ】を兼ね、

玄鶴を弋【いぐるみ】て,干戚【かんせき】を舞わす。

【うんかん】を載せ,羣雅【ぐんが】を【おお】い、

伐檀【ばつだん】を,『樂胥【らくしょ】』を樂【ねが】う

 

(38)#13-2

修容乎禮園,翔乎書圃。

『礼』の園で威儀を正され、『書』の畑を巡察され、

述易道,放怪獸;

『易』の道理に従われて、怪奇な獣たちを追放された。

登明堂,坐清廟。

そして、明堂に登り、清廟に座し、

恣羣臣,奏得失;

群臣を並べて、政治の方策を奏上させられた結果、

四海之,靡不受獲。

四海の内に、その成果の恩恵を蒙らない者は、一人としていなかったのである。

 

容【かたち】を禮園に修め,書圃を翔【こうしょう】す。

易道を述べて,怪獸を放つ。

明堂に登り,清廟に坐る。

羣臣を恣いで,得失を奏ぜしむ。

四海の,不獲を受けずということ靡【な】し。

 

(39)#13-3

於斯之時,天下大

向風而聽,隨流而化;

芔然興道而遷義,刑錯而不用;

德隆於三皇,而功羨於五帝:

若此,故獵乃可喜也。

 

(40)#13-4

若夫終日馳騁,勞神苦形,

疲車馬之用,抏士卒之精,

費府庫之財,而無德厚之恩;

務在獨樂,不顧衆庶。

忘國家之政,貪雉兔之獲,

則仁者不由也。

 

(41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

地方不過千里,而囿居九百,

是草木不得墾辟,而人無所食也。

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。」

 

於是二子愀然改容,超若自失,

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

乃今日見教,謹受命矣。

 

文具-峡 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (38)#13-2

修容乎禮園,翔乎書圃。

述易道,放怪獸;

登明堂,坐清廟。

恣羣臣,奏得失;

四海之,靡不受獲。

 

 

(下し文) (38)#13-2

容【かたち】を禮園に修め,書圃を翔【こうしょう】す。

易道を述べて,怪獸を放つ。

明堂に登り,清廟に坐る。

羣臣を恣いで,得失を奏ぜしむ。

四海の,不獲を受けずということ靡【な】し。

 

 

(現代語訳)

『礼』の園で威儀を正され、『書』の畑を巡察され、

『易』の道理に従われて、怪奇な獣たちを追放された。

そして、明堂に登り、清廟に座し、

群臣を並べて、政治の方策を奏上させられた結果、

四海の内に、その成果の恩恵を蒙らない者は、一人としていなかったのである。

 

 

(訳注) (38)#13-2

修容乎禮園,翔乎書圃。

『礼』の園で威儀を正され、『書』の畑を巡察され、

 《書経》(鷹などが)空に輪を描いて飛ぶ.

・「禮」園,「書」圃 儒教の基本的経典である六経の『詩経』・『書経』・『礼経』・『楽経』・『易経』・『春秋経』のことで、ここは『書経』・『礼経』をいう

 

述易道,放怪獸;

『易』の道理に従われて、怪奇な獣たちを追放された。

・易道 『易経』の道理。

 

登明堂,坐清廟。

そして、明堂に登り、清廟に座し、

○登明堂、坐清廟 明堂は、天子が、教化に関する大典を行った場所。活廟は宗廟(先祖のみたまや)のこと。両者の場所や制度については諸説があり、同一の場所とする説もある。

 

恣羣臣,奏得失;

群臣を並べて、政治の方策を奏上させられた結果、

 

四海之,靡不受獲。

四海の内に、その成果の恩恵を蒙らない者は、一人としていなかったのである。

・四海 天下の意。古代の中国人は中国の四方を海がとりまいていると考えた。《爾雅(じが)》が中国の九州の外に四極,その外に四荒,さらにその外に四海がひろがり,四海は九夷,八狄,七戎,六蛮など野蛮人の住地であるというのは,海hǎiと晦huìの音声の類似から,海が文明の光のとどかぬ“晦(くら)い”ところと意識されたからである。また中国医学では,人間のからだに髄海,血海,気海,水穀の海の四海を想定し,十二経水がこれら四海に注ぐと考えた。
福建省茶 煎じる 

司馬相如《上林賦 》(37)―#13-1  文選 賦<110-#13-1>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩942 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3258

司馬相如《上林賦 (37)こうして、天子は、吉日を選んで、斎戒され、礼服をまとい、法駕に乗られる。美しい旗を建て、玉の鈴を鳴らしながらゆく。
 
 

2013年11月8日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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司馬相如《上林賦 》(37)―#13-1  文選 賦<110-#13-1>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩942 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3258
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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司馬相如《上林賦 (37)#13-1  文選 賦<110-13113分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩942 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3258

 

 

(37)#13-1

「於是歷吉日以齋戒,襲朝服,乘法駕;

こうして、天子は、吉日を選んで、斎戒され、礼服をまとい、法駕に乗られる。

建華旗,鳴玉鸞;

美しい旗を建て、玉の鈴を鳴らしながらゆく。

游乎六藝之囿,馳騖乎仁義之塗,

儒教の基本的経典の六経の園に遊び、仁義の道を疾走してゆく。

覽觀春秋之林。

『春秋』の林を観覧されたのであった。

射貍首,兼騶虞;

ここに、鯉首と鮪虞を射とめられ、

弋玄鶴,舞干戚;

玄鶴を弋で捕らえ、干戚の舞いを舞わせられた。

載雲,揜羣雅;

大きな網を車に載せ、多くの賢者を覆い捉えられた。

悲伐檀,樂『樂胥』。

「伐檀」 の詩を悲しみ、「楽胥」 の語を慕われた。

 

「是に於いて吉日を歷【えら】びて以って齋戒し,朝服を襲,法駕【ほうが】に乘り、

華旗を建て,玉鸞【ぎょくらん】を鳴らして、

六藝の囿【その】に游び,仁義の塗に馳騖【ちぶ】し,

春秋の林を覽觀【らんかん】す。

貍首【りしゅ】を射,騶虞【すうぐ】を兼ね、

玄鶴を弋【いぐるみ】て,干戚【かんせき】を舞わす。

【うんかん】を載せ,羣雅【ぐんが】を【おお】い、

伐檀【ばつだん】を,『樂胥【らくしょ】』を樂【ねが】う

 

(38)#13-2

修容乎禮園,翔乎書圃。

述易道,放怪獸;

登明堂,坐清廟。

恣羣臣,奏得失;

四海之,靡不受獲。

 

(39)#13-3

於斯之時,天下大

向風而聽,隨流而化;

芔然興道而遷義,刑錯而不用;

德隆於三皇,而功羨於五帝:

若此,故獵乃可喜也。

 

(40)#13-4

若夫終日馳騁,勞神苦形,

疲車馬之用,抏士卒之精,

費府庫之財,而無德厚之恩;

務在獨樂,不顧衆庶。

忘國家之政,貪雉兔之獲,

則仁者不由也。

 

(41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

地方不過千里,而囿居九百,

是草木不得墾辟,而人無所食也。

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。」

 

於是二子愀然改容,超若自失,

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

乃今日見教,謹受命矣。

haqro04 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (37)#13-1

「於是歷吉日以齋戒,襲朝服,乘法駕;

建華旗,鳴玉鸞;

游乎六藝之囿,馳騖乎仁義之塗,

覽觀春秋之林。

射貍首,兼騶虞;

弋玄鶴,舞干戚;

載雲,揜羣雅;

悲伐檀,樂『樂胥』。

 

 

(下し文) (37)#13-1

「是に於いて吉日を歷【えら】びて以って齋戒し,朝服を襲,法駕【ほうが】に乘り、

華旗を建て,玉鸞【ぎょくらん】を鳴らして、

六藝の囿【その】に游び,仁義の塗に馳騖【ちぶ】し,

春秋の林を覽觀【らんかん】す。

貍首【りしゅ】を射,騶虞【すうぐ】を兼ね、

玄鶴を弋【いぐるみ】て,干戚【かんせき】を舞わす。

【うんかん】を載せ,羣雅【ぐんが】を【おお】い、

伐檀【ばつだん】を,『樂胥【らくしょ】』を樂【ねが】う

 

 

(現代語訳)

こうして、天子は、吉日を選んで、斎戒され、礼服をまとい、法駕に乗られる。

美しい旗を建て、玉の鈴を鳴らしながらゆく。

儒教の基本的経典の六経の園に遊び、仁義の道を疾走してゆく。

『春秋』の林を観覧されたのであった。

ここに、鯉首と鮪虞を射とめられ、

玄鶴を弋で捕らえ、干戚の舞いを舞わせられた。

大きな網を車に載せ、多くの賢者を覆い捉えられた。

「伐檀」 の詩を悲しみ、「楽胥」 の語を慕われた。

 

 

(訳注) (37)#13-1

「於是歷吉日以齋戒,襲朝服,乘法駕

こうして、天子は、吉日を選んで、斎戒され、礼服をまとい、法駕に乗られる。

○法駕 天子の乗る六頭立ての馬車。

 

建華旗,鳴玉鸞

美しい旗を建て、玉の鈴を鳴らしながらゆく。

○玉鸞 玉で作った車の鈴。

 

游乎六藝之囿,馳騖乎仁義之塗。

儒教の基本的経典の六経の園に遊び、仁義の道を疾走してゆく。

〇六芸 儒教の基本的経典である六経の『詩経』・『書経』・『礼経』・『楽経』・『易経』・『春秋経』のこと。

 

覽觀春秋之林。

『春秋』の林を観覧されたのであった。

 

射貍首,兼騶虞

ここに、鯉首と鮪虞を射とめられ、

○射理首、兼騶虞 鯉首は、散逸して題名のみ伝わる『詩』の篇名。騶虞は『詩経』「召南」の最後の篇。『周礼』春官「楽師」によれば、天子が射礼を行う時は、騶虞が演奏され、諸侯の時は、狸首が演奏されたという。それに基づいた表現。なお、騶虞とは、虎に似た霊獣の名。

 

弋玄鶴,舞干戚;

玄鶴を弋で捕らえ、干戚の舞いを舞わせられた。

〇七玄鶴、舞干戚 玄鶴は、李善が「古は玄鶴を舞はして以て瑞と為す」というように、舞楽の名。干(盾)と戚(斧)は、武楽を舞う時、手にするもの。

 

載雲,揜羣雅;

大きな網を車に載せ、多くの賢者を覆い捉えられた。

 

悲伐檀,樂『樂胥』。

「伐檀」 の詩を悲しみ、「楽胥」 の語を慕われた。

○伐檀 『詩経』魏風の篇名。「序」によれは、位に在るものが貪欲で、功無くして俸禄を受けているので、君子が仕官できないでいるのを刺ったもの。

○樂胥 『詩経』小雅「桑麀」の「君子楽胥、受天之祜」などからとった表現。鄭玄箋によれば、王者が胥(才能学問のある人材)を得ようと楽(ねが)うこと。
錦雞鳥00 

司馬相如《上林賦 》(36)―#12-2  文選 賦<110-#12-2>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩941 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3253

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(7)-#5韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <854>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3254韓愈詩-220-#5
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
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李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
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司馬相如《上林賦

(36)#12-2  文選 賦<110-12213分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩941 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3253

 

 

12-1

「於是酒中樂酣,天子芒然而思,

さて、酒宴もたけなわにして、天子は、ぼんやりと考えこまれ、

似若有亡曰:『嗟乎,此大奢侈!

何かを失ったような様子であった。そしてこうおっしゃった。『ああ、これは贅沢が過ぎるというものだ。

朕以覽聽餘閒,無事棄日,

朕は、政務の余暇に、何もしなければ日を無駄にするかと思い、

順天道以殺伐,時休息於此;

天の働きに従って、狩猟という殺傷を行い、時にはここに休息をしたわけであるが、

恐後世靡麗,遂往而不返,

もしかすると、我が子孫たちは、さらに嬌奢に流れ、限度を忘れて遊楽にふけり、政治を顧みなくなってしまうかもしれない。
非所以為繼嗣創業垂統也。』

これは、子孫のために、基礎を築き、継承させて行く正しいやり方ではない。

 

「是に於いて酒中ば樂しみ酣【たけなわ】にして,天子 芒然として思い,

亡えること有るが若くに似たり、曰く:『嗟乎【ああ】,此れ大【はなは】だ奢【おご】り侈【おご】れり!

朕 覽聽【らんちょう】の餘閒,事無くして日を棄つるを以て,

天道に順いて以て殺伐し,時に此に於いて休息す。

恐るらくは後の世の靡麗【びれい】にして,遂に往きて返らざらんことを。

繼嗣の為に業を創【はじ】め統う垂るる所以に非ず。』と。

泰山の夕日0212-2

於是乎乃解酒罷獵,而命有司曰:

-かくして、天子は、酒宴も狩猟も中止され、役人に命令を以下のように下された。

『地可墾闢,悉為農郊,以贍氓隸;

『上林苑の中で、開墾可能な土地は、すべて農地とし、蒼氓、賤民に与えよ。

隤墻填塹,使山澤之人得至焉。

垣根を崩し、堀を埋め、山沢の住民たちが、出入りできるようにせよ。

實陂池而勿禁,虛宮館而勿仞。

上林苑内のため池を魚で満たし、氓隸民の採るのを禁じてはならない、離宮・別館には、人員や物資を置くのをやめよ。

發倉廩以救貧窮,補不足;

朝廷の倉庫を開き、困窮貧者を救い、乏しい者に補い与えよ。

恤鰥寡,存孤獨。

やもめ、後家、独り者に恵み、孤児・孤老を慰問せよ、

出德號,省刑罰;

恵み深い命令を出し、刑罰を減らせよ。

改制度,易服色;

制度を改め、服色をわかりやすく変えよ。

革正朔,與天下為更始。』

天子の統治・暦を改正し、天下と共に、新たに再出発することとしよう。


是に於てか 乃ち酒を解【しりぞ】けて獵【りょう】を罷め,有司に命じて 曰く、

『地 墾闢【こんへき】す可からんをば,悉く農郊と為して,以って氓隸【ぼうれい】を贍【にぎわ】えよ。

墻を隤【くず】し塹【みぞ】を填【み】てて,山澤の人をして焉【ここ】に至るを得しめよ。

陂池【ひち】を實【みた】して禁ずること勿かれ,宮館を虛【むな】しくして仞【み】つること勿かれ。

發倉廩【そうりん】を【ひら】いて以って貧窮を救い,足らざるを補い、

鰥寡【かんか】を恤【めぐ】み,孤獨を存せよ。

德號【とくごう】を出だし,刑罰を省【はぶ】き、

制度を改め,服色を易【か】え、

革正朔【せいさく】を【あらた】め,天下と與【とも】に為更始。』

 

 nat0022

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) 12-2

於是乎乃解酒罷獵,而命有司曰:『地可墾闢,

悉為農郊,以贍氓隸;

隤墻填塹,使山澤之人得至焉。

實陂池而勿禁,虛宮館而勿仞。

發倉廩以救貧窮,補不足;

恤鰥寡,存孤獨。

出德號,省刑罰;

改制度,易服色;

革正朔,與天下為更始。』

 

 

(下し文) 12-2

是に於てか 乃ち酒を解【しりぞ】けて獵【りょう】を罷め,有司に命じて 曰く、

『地 墾闢【こんへき】す可からんをば,悉く農郊と為して,以って氓隸【ぼうれい】を贍【にぎわ】えよ。

墻を隤【くず】し塹【みぞ】を填【み】てて,山澤の人をして焉【ここ】に至るを得しめよ。

陂池【ひち】を實【みた】して禁ずること勿かれ,宮館を虛【むな】しくして仞【み】つること勿かれ。

發倉廩【そうりん】を【ひら】いて以って貧窮を救い,足らざるを補い、

鰥寡【かんか】を恤【めぐ】み,孤獨を存せよ。

德號【とくごう】を出だし,刑罰を省【はぶ】き、

制度を改め,服色を易【か】え、

革正朔【せいさく】を【あらた】め,天下と與【とも】に為更始。』

 

 

(現代語訳)

-かくして、天子は、酒宴も狩猟も中止され、役人に命令を以下のように下された。

『上林苑の中で、開墾可能な土地は、すべて農地とし、蒼氓、賤民に与えよ。

垣根を崩し、堀を埋め、山沢の住民たちが、出入りできるようにせよ。

上林苑内のため池を魚で満たし、氓隸民の採るのを禁じてはならない、離宮・別館には、人員や物資を置くのをやめよ。

朝廷の倉庫を開き、困窮貧者を救い、乏しい者に補い与えよ。

やもめ、後家、独り者に恵み、孤児・孤老を慰問せよ、

恵み深い命令を出し、刑罰を減らせよ。

制度を改め、服色をわかりやすく変えよ。

天子の統治・暦を改正し、天下と共に、新たに再出発することとしよう。

 

 

(訳注) 12-2

於是乎乃解酒罷獵,而命有司曰:

-かくして、天子は、酒宴も狩猟も中止され、役人に命令を以下のように下された。

 

『地可墾闢,悉為農郊,以贍氓隸;

『上林苑の中で、開墾可能な土地は、すべて農地とし、蒼氓、賤民に与えよ。

○氓隸 賤民、蒼氓【そうぼう】。民(たみ)。人民。蒼生。

 

隤墻填塹,使山澤之人得至焉。

垣根を崩し、堀を埋め、山沢の住民たちが、出入りできるようにせよ。

 

實陂池而勿禁,虛宮館而勿仞。

上林苑内のため池を魚で満たし、氓隸民の採るのを禁じてはならない、離宮・別館には、人員や物資を置くのをやめよ。

陂池 堤を作って池を作ったため池。上林苑には大きな池が十数か所あった。杜甫の詩にも数か所出てくる。

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發倉廩以救貧窮,補不足。

朝廷の倉庫を開き、困窮貧者を救い、乏しい者に補い与えよ。

 

恤鰥寡,存孤獨。

やもめ、後家、独り者に恵み、孤児・孤老を慰問せよ、

○鰥寡 年長で独身の男と女、やもめ、後家。

○孤独 身よりのない子供と老人。

 

出德號,省刑罰。

恵み深い命令を出し、刑罰を減らせよ。

○德號 恩徳・孝徳・報徳・慈徳・惠徳の奨励する命令

大声をあげる。「号泣・号令/呼号・怒号」2 呼び名。「雅号・元号・国号・山号・称号・商号・尊号・俳号」3 合図。しるし。「号砲/暗号・記号・信号・番号・符号・略号」4 順序・等級を表す語。「号外・号数・号俸/創刊号」

 

改制度,易服色。

制度を改め、服色をわかりやすく変えよ。

○服色 王朝として尊ぶべき、車馬衣服の色。

 

革正朔,與天下為始。』

天子の統治・暦を改正し、天下と共に、新たに再出発することとしよう。

○正朔 1《「正」は年の初め、「朔」は月の初めの意》正月朔日。11日。元日。2 暦のこと。3 《古代中国で、天子が代わると暦を改めたところから》天子の統治。
yuugure02 

司馬相如《上林賦 》(35)―#12-1 文選 賦<110-#12-1>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩940 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3248

司馬相如《上林賦 (35) さて、酒宴もたけなわにして、天子は、ぼんやりと考えこまれ、何かを失ったような様子であった。そしてこうおっしゃった。『ああ、これは贅沢が過ぎるというものだ。朕は、政務の余暇に、何もしなければ日を無駄にするかと思い、


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司馬相如《上林賦 (35)#12-1 文選 賦<110-12113分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩940 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3248

 

 

12-1

「於是酒中樂酣,天子芒然而思,

さて、酒宴もたけなわにして、天子は、ぼんやりと考えこまれ、

似若有亡曰:『嗟乎,此大奢侈!

何かを失ったような様子であった。そしてこうおっしゃった。『ああ、これは贅沢が過ぎるというものだ。

朕以覽聽餘閒,無事棄日,

朕は、政務の余暇に、何もしなければ日を無駄にするかと思い、

順天道以殺伐,時休息於此;

天の働きに従って、狩猟という殺傷を行い、時にはここに休息をしたわけであるが、

恐後世靡麗,遂往而不返,

もしかすると、我が子孫たちは、さらに嬌奢に流れ、限度を忘れて遊楽にふけり、政治を顧みなくなってしまうかもしれない。

非所以為繼嗣創業垂統也。』

これは、子孫のために、基礎を築き、継承させて行く正しいやり方ではない。

 

「是に於いて酒中ば樂しみ酣【たけなわ】にして,天子 芒然として思い,

亡えること有るが若くに似たり、曰く:『嗟乎【ああ】,此れ大【はなは】だ奢【おご】り侈【おご】れり!

朕 覽聽【らんちょう】の餘閒,事無くして日を棄つるを以て,

天道に順いて以て殺伐し,時に此に於いて休息す。

恐るらくは後の世の靡麗【びれい】にして,遂に往きて返らざらんことを。

繼嗣の為に業を創【はじ】め統う垂るる所以に非ず。』と。

12-2

於是乎乃解酒罷獵,而命有司曰:『地可墾闢,

悉為農郊,以贍氓隸;

隤墻填塹,使山澤之人得至焉。

實陂池而勿禁,虛宮館而勿仞。

發倉廩以救貧窮,補不足;

恤鰥寡,存孤獨。

出德號,省刑罰;

改制度,易服色;

革正朔,與天下為始。』

花蕊夫人006 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) 12

「於是酒中樂酣,天子芒然而思,

似若有亡曰:『嗟乎,此大奢侈!

朕以覽聽餘閒,無事棄日,

順天道以殺伐,時休息於此;

恐後世靡麗,遂往而不返,

非所以為繼嗣創業垂統也。』

 

 

(下し文) 12

「是に於いて酒中ば樂しみ酣【たけなわ】にして,天子 芒然として思い,

亡えること有るが若くに似たり、曰く:『嗟乎【ああ】,此れ大【はなは】だ奢【おご】り侈【おご】れり!

朕 覽聽【らんちょう】の餘閒,事無くして日を棄つるを以て,

天道に順いて以て殺伐し,時に此に於いて休息す。

恐るらくは後の世の靡麗【びれい】にして,遂に往きて返らざらんことを。

繼嗣の為に業を創【はじ】め統う垂るる所以に非ず。』と。

 1781180

 

(現代語訳)

さて、酒宴もたけなわにして、天子は、ぼんやりと考えこまれ、

何かを失ったような様子であった。そしてこうおっしゃった。『ああ、これは贅沢が過ぎるというものだ。

朕は、政務の余暇に、何もしなければ日を無駄にするかと思い、

天の働きに従って、狩猟という殺傷を行い、時にはここに休息をしたわけであるが、

もしかすると、我が子孫たちは、さらに嬌奢に流れ、限度を忘れて遊楽にふけり、政治を顧みなくなってしまうかもしれない。

これは、子孫のために、基礎を築き、継承させて行く正しいやり方ではない。

 

 

(訳注) 12

「於是酒中樂酣,天子芒然而思,

さて、酒宴もたけなわにして、天子は、ぼんやりと考えこまれ、

○芒然而思 #11で妖艶な女性に目を奪われていることから、ここでは見とれて考えもつかないことを云う。

 

似若有亡曰:『嗟乎,此大奢侈!

何かを失ったような様子であった。そしてこうおっしゃった。『ああ、これは贅沢が過ぎるというものだ。

 

朕以覽聽餘閒,無事棄日,

朕は、政務の余暇に、何もしなければ日を無駄にするかと思い、

 

順天道以殺伐,時休息於此、

天の働きに従って、狩猟という殺傷を行い、時にはここに休息をしたわけであるが、

○順天道以殺伐 郭環が「秋気に困るなり」と言うように、秋冬は生気が衰え、殺気が盛んになる時期と考えられたので、それに順って狩猟を行ったことをいう。

 

恐後世靡麗,遂往而不返,

もしかすると、我が子孫たちは、さらに嬌奢に流れ、限度を忘れて遊楽にふけり、政治を顧みなくなってしまうかもしれない。

○靡麗 嬌奢に流れ、限度を忘れて遊楽にふけること。

 

非所以為繼嗣創業垂統也。』

これは、子孫のために、基礎を築き、継承させて行く正しいやり方ではない。

○創業垂統 『孟子、梁恵王章下』「君子創業垂統、為可継」(君子は業を創め銃を垂れ継ぐ可きと為すなり)の表現を用いたもの。

 魚玄機が宮島に

司馬相如 《上林賦 》(41)―#13-5  文選 賦<110-#13-5>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩946 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3278 (上林賦―最終回)

司馬相如 《上林賦 (41)(亡是公がこのように話し終えると)ここに至って、子虚と烏有先生は、厳粛な面もちで、また茫然自失した様子で、あとすざりして席から下り、発言する、「私どもは田舎者で見識が狭く、恐れを知らない議論をしてしまいました。

 

司馬相如 《上林賦 (41)#13-5  文選 賦<110-13513分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩946 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3278

(上林賦―最終回)

 

(39)#13-3

於斯之時,天下大

この時に至って、万民は大いに喜び、

向風而聽,隨流而化;

風になびくように従い、流れにのるように感化される。

芔然興道而遷義,刑錯而不用;

盛んな勢いで、道に志し、義に向かったのであった。その結果、刑罰は捨て置かれて用いられず、

德隆於三皇,而功羨於五帝:

天子の徳は、三皇より高く、功業は、五帝よりも大きいものとなった。

若此,故獵乃可喜也。

こういう次第であるからこそ、はじめて、天子の狩猟は喜ばしいものといえるのである

 

(40)#13-4

若夫終日馳騁,勞神苦形,

それにひきかえ、終日馬を走らせ、精神と肉体を疲れさせ、

疲車馬之用,抏士卒之精,

車馬を使いものにならなくさせ、兵士の気力を損ない、

費府庫之財,而無德厚之恩;

倉庫の財産を浪費し、一方、君主の厚い恩沢が下に及ぶわけでもなく、

務在獨樂,不顧衆庶。

もっぱら自分だけ楽しむことにつとめ、民衆のことなど頚になく、

忘國家之政,貪雉兔之獲,則仁者不由也。

国家の政務を忘れ、雉や兎を多く捕まえようとする、そういった狩りの在り方は、仁者の行わないものである。

 終南山03

(41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

以上のことから考えてみると、斉工・楚王の狩りの様子は、何とも悲しむべきではないか。

地方不過千里,而囿居九百,

国の土地が千里四方もないのに、狩り場は九百里四方を占めている。

是草木不得墾辟,而人無所食也。

これでは、野や林を開墾することができず、人々は、食べてゆくこともできないだろぅ。

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。」

そもそも、諸侯の分際で、天子の賛沢を楽しんでいるようでは、民衆がそのしわよせを受けるのではないかと、私には心配でならない。」と。

 

於是二子愀然改容,超若自失,

(亡是公がこのように話し終えると)ここに至って、子虚と烏有先生は、厳粛な面もちで、また茫然自失した様子で、

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

あとすざりして席から下り、発言する、「私どもは田舎者で見識が狭く、恐れを知らない議論をしてしまいました。

乃今日見教,謹受命矣。」

それを今日、教えさとしていただきました。謹んで先生のお教えに従いたいと思います。」と。

此れに從りて之を觀れば,齊、楚の事,豈に哀しからず哉!

地方千里を過ぎずして,囿 九百に居る,

是れ草木 墾辟することを得ずして,人 食う所無し也。

夫れ諸侯の細を以て,而して萬乘の侈【おごり】を樂しむ,僕 恐るらくは百姓の其の尤【とが】を被らんことを。」と。

 

是に於いて二子 愀然【しゅうぜん】して容を改め,超若として自失し,

逡巡して席を避りて曰く:「鄙人【ひじん】固陋【ころう】にsぎて,忌諱【きき】することを知らず,

乃ち今日教へられぬ,謹しんで命を受けなん。」と。


nat0022 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

地方不過千里,而囿居九百,

是草木不得墾辟,而人無所食也。

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。」

 

於是二子愀然改容,超若自失,

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

乃今日見教,謹受命矣。」

 

 

(下し文) (41)#13-5

此れに從りて之を觀れば,齊、楚の事,豈に哀しからず哉!

地方千里を過ぎずして,囿 九百に居る,

是れ草木 墾辟することを得ずして,人 食う所無し也。

夫れ諸侯の細を以て,而して萬乘の侈【おごり】を樂しむ,僕 恐るらくは百姓の其の尤【とが】を被らんことを。と。

 

是に於いて二子 愀然【しゅうぜん】して容を改め,超若として自失し,

逡巡して席を避りて曰く:「鄙人【ひじん】固陋【ころう】にsぎて,忌諱【きき】することを知らず,

乃ち今日教へられぬ,謹しんで命を受けなん。」と。

 

 

 

(現代語訳)

以上のことから考えてみると、斉工・楚王の狩りの様子は、何とも悲しむべきではないか。

国の土地が千里四方もないのに、狩り場は九百里四方を占めている。

これでは、野や林を開墾することができず、人々は、食べてゆくこともできないだろぅ。

そもそも、諸侯の分際で、天子の賛沢を楽しんでいるようでは、民衆がそのしわよせを受けるのではないかと、私には心配でならない。」と。

(亡是公がこのように話し終えると)ここに至って、子虚と烏有先生は、厳粛な面もちで、また茫然自失した様子で、

あとすざりして席から下り、発言する、「私どもは田舎者で見識が狭く、恐れを知らない議論をしてしまいました。

それを今日、教えさとしていただきました。謹んで先生のお教えに従いたいと思います。」と。

 

 

(訳注) (41)#13-5

從此觀之,齊、楚之事,豈不哀哉!

以上のことから考えてみると、斉工・楚王の狩りの様子は、何とも悲しむべきではないか。

 

地方不過千里,而囿居九百,

国の土地が千里四方もないのに、狩り場は九百里四方を占めている。

 

是草木不得墾辟,而人無所食也。

これでは、野や林を開墾することができず、人々は、食べてゆくこともできないだろぅ。

・墾辟 開墾

 

夫以諸侯之細,而樂萬乘之侈,僕恐百姓被其尤也。

そもそも、諸侯の分際で、天子の賛沢を楽しんでいるようでは、民衆がそのしわよせを受けるのではないかと、私には心配でならない。」と。

・諸侯之細 諸侯の分際というほどの意。

 

於是二子愀然改容,超若自失,

(亡是公がこのように話し終えると)ここに至って、子虚と烏有先生は、厳粛な面もちで、また茫然自失した様子で、

・愀然 (1) (表情が)不快げな.(2) 厳粛な,重々しい.

・超若 がっかりして気が抜けた様子。

 

逡巡避席曰:「鄙人固陋,不知忌諱,

あとすざりして席から下り、発言する、「私どもは田舎者で見識が狭く、恐れを知らない議論をしてしまいました。

・忌諱 いやがって嫌うこと。いみはばかること。

 

乃今日見教,謹受命矣。」

それを今日、教えさとしていただきました。謹んで先生のお教えに従いたいと思います。」と。
上林苑01 

司馬相如 《上林賦 》(34)― #11-4 文選 賦<110-#11-4>13分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩939 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3243

司馬相如 《上林賦 (34) 薄絹の長い袖をなびかせ、衣はゆったりとして、形がよく仕立てられている。その衣が美しく広がった様子は、世間の衣服とは異なっている。彼女たちは、芳しい香りを盛んにたちこめ、香気が強く、漂わせ、香気がかぐわしい。


2013年11月5日の紀頌之5つのブログ
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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor浣渓沙 十首 其二 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-340-7-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3247
 
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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
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温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
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司馬相如 《上林賦 (34)― #11-4 文選 賦<110-11413分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩939 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3243

 

 

31)― #11-1

「於是乎游戲懈怠,置酒乎顥天之臺,張樂乎膠葛之㝢;

こうして、狩りの遊びに倦み疲れたところで、天に届く高楼に酒席を設け、広大な建物の中で音楽が演奏される。

撞千石之鐘,立萬石之虡;

千石(十二万石)の重さの鐘を、万石の台に並べて下げ、

建翠華之旗,樹靈鼉之鼓。

打ち鳴らし、劣翠の旗を建て、わに皮の鼓を設ける。

奏陶唐氏之舞,聽葛天氏之歌;

そして、堯の舞いを演じ、葛天氏の歌を奏でれば、

千人唱,萬人和;

千人が歌いたし、万人が唱和し、

山陵為之震動,川穀為之蕩波。

山々も振動し、谷川も波立つのである。

是に於てか、遊戯懈怠【かいたい】し、酒を顥天【こうてん】の臺に置き、樂を膠嵑【こうかつ】の㝢【う】に張る。

千石の鐘を撞【つ】き,萬石の虡を立つ。

翠華の旗を建て,靈鼉【れいだ】の鼓を樹つ。

陶唐氏の舞を奏し,葛天氏の歌を聽く。

千人唱【とな】へ,萬人和す。

山陵之が為に震い動き,川穀【せんこく】之が為に波を蕩【うご】かす。

 

 

(32)― #11-2

、宋、蔡,淮南、干遮,文成、顛歌。

さらに、巴・宋・蔡・淮南・干遮・文成・顛歌といった、

族居遞奏,金鼓迭起。

各地の民謡を演奏する者たちが、それぞれ集まっていて、順番に歌い、鐘と太鼓が次々と鳴り響く。

鏗鎗闛鞈,洞心駭耳。

鐘はカンカン、太鼓はドンドンと、心臓に響き、耳を驚かせる。

荊、、鄭、衛之聲,韶、濩、武、象之樂,陰淫案衍之音;

この他、楚・呉・鄭・衛の民歌、韶・獲・武・象といった聖人の音楽、あるいは、節度のない放縦な曲であり、

鄢、郢繽紛,激楚結風。

鄢、郢に伝わる複雑な楚の歌謡の、激楚・結風なども奏でられる。

【はゆ】、宋、蔡,淮南、干遮【かんしゃ】,文成、顛歌【てんか】。

族【あつ】まり居て遞【たが】いに奏で,金鼓迭【たが】いに起こる。

鏗鎗【こうそう】闛鞈【とうとう】として,心を洞【とお】し耳を駭【おどろ】かす。

荊、、鄭、衛の聲,韶【しょう】、濩【ご】、武、象の樂,陰淫【いんいん】案衍【あんえん】の音;

鄢【えん】、郢【えい】繽紛【ひんぷん】として,激楚【げきそ】結風あり。

 

(33)― #11-3

俳優侏儒,狄鞮之倡;

芸人や背丈が並み外れて低い人、西戎の楽人など、

所以耳目、樂心意者,

耳目を楽しませ、心を喜ばせるものばかり、

麗靡爛漫於前,靡曼美色於後。

眼前に麗しく展開し、あとには、美しい姿を見せる。

若夫青琴、宓妃之徒:

また、かの青琴・宓妃といった神女に劣らぬ侍女たちがおり、

殊離俗,妖冶閑都;

世に比類なき者ばかりで、あでやかで雅びやかである。

靚莊刻飾,便嬛綽約,

化粧は美しく、髪型もきちんとし、身軽でしなやかで、

柔橈𡣬𡣬,嫵媚孅弱。

身が柔かく曲がりくねらす、そして、ほっそりしてかわいらしい。

 

俳優 侏儒【しゅじゅ】,狄鞮【てきてい】の倡、

耳目をしませ、心意を樂します所以【ゆえん】の者,

前に於て麗靡【れいび】たりて爛漫【らんまん】たりて,後に於て靡曼【びまん】たる美色あり。

若し夫れ青琴、宓妃【ふくひ】の徒は、

殊にして俗を離れ,妖冶【ようや】閑都【かんと】、

靚莊【せいそう】刻飾【こくしょく】,便嬛【べんけん】綽約【しゃくやく】,

柔橈【じゅうとう】𡣬𡣬【えんえん】,嫵媚【ぶび】孅弱【せんじゃく】たり。
 

 (34)― #11-4

曳獨繭之褕,眇閻易以戌削;

薄絹の長い袖をなびかせ、衣はゆったりとして、形がよく仕立てられている。

便姍屑,與俗殊服。

その衣が美しく広がった様子は、世間の衣服とは異なっている。

芬芳漚鬱,酷烈淑郁;

彼女たちは、芳しい香りを盛んにたちこめ、香気が強く、漂わせ、香気がかぐわしい。

皓齒粲爛,宜笑的皪。

白い歯を輝かせながら、美しい微笑に笑顏を絶やさない。

長眉連娟,微睇緜藐,

長い眉は細く伸び、流し目で遠くを見やる。

色授魂與,心愉於側。

その容色を見ては、魂も奪われ、心はその側で楽しむのである。

 

獨繭【どくけん】の褕【ゆえい】を曳き,眇と閻【えん】 易を以って戌削【じゅつさく】たり。

便姍【べんせん】屑【べつせつ】として,俗と服を殊にせり。

芬芳【ぶんほう】漚鬱【おううつ】として,酷烈【こくれつ】淑郁【しゅくいく】たり。

皓齒【こうし】粲爛【さんらん】として,宜笑【ぎしょう】的皪【てきれき】たり。

長眉 連娟【れんけん】として,微睇【びてい】緜藐【めんぼく】たり,

色授けて魂 與【あた】え,心 側【かたわら】に愉しむ。

 終南山04

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (34)― #11-4

曳獨繭之褕,眇閻易以戌削;

便姍屑,與俗殊服。

芬芳漚鬱,酷烈淑郁;

皓齒粲爛,宜笑的皪。

長眉連娟,微睇緜藐,

色授魂與,心愉於側。

 

 

 

(下し文) (34)― #11-4

獨繭【どくけん】の褕【ゆえい】を曳き,眇と閻【えん】 易を以って戌削【じゅつさく】たり。

便姍【べんせん】【べつせつ】として,俗と服を殊にせり。

芬芳【ぶんほう】漚鬱【おううつ】として,酷烈【こくれつ】淑郁【しゅくいく】たり。

皓齒【こうし】粲爛【さんらん】として,宜笑【ぎしょう】的皪【てきれき】たり

長眉 連娟【れんけん】として,微睇【びてい】緜藐【めんぼく】たり

色授けて魂 與【あた】え,心 側【かたわら】に愉しむ。

 

 

(現代語訳)

薄絹の長い袖をなびかせ、衣はゆったりとして、形がよく仕立てられている。

その衣が美しく広がった様子は、世間の衣服とは異なっている。

彼女たちは、芳しい香りを盛んにたちこめ、香気が強く、漂わせ、香気がかぐわしい。

白い歯を輝かせながら、美しい微笑に笑顏を絶やさない。

長い眉は細く伸び、流し目で遠くを見やる。

その容色を見ては、魂も奪われ、心はその側で楽しむのである。

 

 

(訳注) (34)― #11-4

曳獨繭之褕,眇閻易以戌削、

薄絹の長い袖をなびかせ、衣はゆったりとして、形がよく仕立てられている。

○獨繭之褕 独繭は、一つの繭から作った細かい布の意。褕は、良く垂れ下った袖。

○閻易 衣がゆったりとしている様子。

○戌削 衣がきちんと形よく仕立てられている様子。

 

便姍屑,與俗殊服。

その衣が美しく広がった様子は、世間の衣服とは異なっている。

○便柵蟹層 便柵も蟹層も畳韻語で、たがいに双声の関係にあり、同義。衣が美しく広がった形容。

 

芬芳漚鬱,酷烈淑郁;

彼女たちは、芳しい香りを盛んにたちこめ、香気が強く、漂わせ、香気がかぐわしい。

○漚鬱 香りが盛んにたちこめる形容の双声語。

○酷烈淑郁 酷烈は香気が強いこと。淑郁は、香気がかぐわしいこと。

 

皓齒粲爛,宜笑的皪。

白い歯を輝かせながら、美しい微笑に笑顏を絶やさない。

○宜笑 美しい笑顏。

 

長眉連娟,微睇緜藐,

長い眉は細く伸び、流し目で遠くを見やる。

 

色授魂與,心愉於側。

その容色を見ては、魂も奪われ、心はその側で楽しむのである。
函谷関長安地図座標005















漢文委員会紀頌之タイトル 

司馬相如《上林賦 》(33)― #11-3 文選 賦<110-#11-3>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩938 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3238

司馬相如《上林賦 (33) 芸人や背丈が並み外れて低い人、西戎の楽人など、耳目を楽しませ、心を喜ばせるものばかり、眼前に麗しく展開し、あとには、美しい姿を見せる。また、かの青琴・宓妃といった神女に劣らぬ侍女たちがおり、世に比類なき者ばかりで、あでやかで雅びやかである。

 

2013年11月4日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
LiveDoorブログ
司馬相如《上林賦 》(33)― #11-3 文選 賦<110-#11-3>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩938 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3238
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
 LiveDoorブログ
《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(4)-#2韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <851>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3239韓愈詩-220-#2
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ680 《上牛頭寺》 蜀中転々5P16 杜甫 <586>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3240 杜甫詩1000-586-842/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ63  謝靈運 《擬魏太子鄴中集詩八首  魏太子》(曹丕) 魏詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3241 (11/04)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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(33)― #11-3 文選 賦<110-11313分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩938 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3238

 

 

(31)― #11-1

「於是乎游戲懈怠,置酒乎顥天之臺,張樂乎膠葛之㝢;

こうして、狩りの遊びに倦み疲れたところで、天に届く高楼に酒席を設け、広大な建物の中で音楽が演奏される。

撞千石之鐘,立萬石之虡;

千石(十二万石)の重さの鐘を、万石の台に並べて下げ、

建翠華之旗,樹靈鼉之鼓。

打ち鳴らし、劣翠の旗を建て、わに皮の鼓を設ける。

奏陶唐氏之舞,聽葛天氏之歌;

そして、堯の舞いを演じ、葛天氏の歌を奏でれば、

千人唱,萬人和;

千人が歌いたし、万人が唱和し、

山陵為之震動,川穀為之蕩波。

山々も振動し、谷川も波立つのである。

是に於てか、遊戯懈怠【かいたい】し、酒を顥天【こうてん】の臺に置き、樂を膠嵑【こうかつ】の㝢【う】に張る。

千石の鐘を撞【つ】き,萬石の虡を立つ。

翠華の旗を建て,靈鼉【れいだ】の鼓を樹つ。

陶唐氏の舞を奏し,葛天氏の歌を聽く。

千人唱【とな】へ,萬人和す。

山陵之が為に震い動き,川穀【せんこく】之が為に波を蕩【うご】かす。

 

 

(32)― #11-2

、宋、蔡,淮南、干遮,文成、顛歌。

さらに、巴・宋・蔡・淮南・干遮・文成・顛歌といった、

族居遞奏,金鼓迭起。

各地の民謡を演奏する者たちが、それぞれ集まっていて、順番に歌い、鐘と太鼓が次々と鳴り響く。

鏗鎗闛鞈,洞心駭耳。

鐘はカンカン、太鼓はドンドンと、心臓に響き、耳を驚かせる。

荊、、鄭、衛之聲,韶、濩、武、象之樂,陰淫案衍之音;

この他、楚・呉・鄭・衛の民歌、韶・獲・武・象といった聖人の音楽、あるいは、節度のない放縦な曲であり、

鄢、郢繽紛,激楚結風。

鄢、郢に伝わる複雑な楚の歌謡の、激楚・結風なども奏でられる。

【はゆ】、宋、蔡,淮南、干遮【かんしゃ】,文成、顛歌【てんか】。

族【あつ】まり居て遞【たが】いに奏で,金鼓迭【たが】いに起こる。

鏗鎗【こうそう】闛鞈【とうとう】として,心を洞【とお】し耳を駭【おどろ】かす。

荊、、鄭、衛の聲,韶【しょう】、濩【ご】、武、象の樂,陰淫【いんいん】案衍【あんえん】の音;

鄢【えん】、郢【えい】繽紛【ひんぷん】として,激楚【げきそ】結風あり。

 

(33)― #11-3

俳優侏儒,狄鞮之倡;

芸人や背丈が並み外れて低い人、西戎の楽人など、

所以耳目、樂心意者,

耳目を楽しませ、心を喜ばせるものばかり、

麗靡爛漫於前,靡曼美色於後。

眼前に麗しく展開し、あとには、美しい姿を見せる。

若夫青琴、宓妃之徒:

また、かの青琴・宓妃といった神女に劣らぬ侍女たちがおり、

殊離俗,妖冶閑都;

世に比類なき者ばかりで、あでやかで雅びやかである。

靚莊刻飾,便嬛綽約,

化粧は美しく、髪型もきちんとし、身軽でしなやかで、

柔橈𡣬𡣬,嫵媚孅弱。

身が柔かく曲がりくねらす、そして、ほっそりしてかわいらしい。

 

俳優 侏儒【しゅじゅ】,狄鞮【てきてい】の倡、

耳目をしませ、心意を樂します所以【ゆえん】の者,

前に於て麗靡【れいび】たりて爛漫【らんまん】たりて,後に於て靡曼【びまん】たる美色あり。

若し夫れ青琴、宓妃【ふくひ】の徒は、

殊にして俗を離れ,妖冶【ようや】閑都【かんと】、

靚莊【せいそう】刻飾【こくしょく】,便嬛【べんけん】綽約【しゃくやく】,

柔橈【じゅうとう】𡣬𡣬【えんえん】,嫵媚【ぶび】孅弱【せんじゃく】たり。

 

 (34)― #11-4

曳獨繭之褕,眇閻易以戌削;

便姍屑,與俗殊服。

芬芳漚鬱,酷烈淑郁;

皓齒粲爛,宜笑的皪。

長眉連娟,微睇緜藐,

色授魂與,心愉於側。

 

獨繭【どくけん】の褕【ゆえい】を曳き,眇と閻【えん】 易を以って戌削【じゅつさく】たり。

便姍【べんせん】屑【べつせつ】として,俗と服を殊にせり。

芬芳【ぶんほう】漚鬱【おううつ】として,酷烈【こくれつ】淑郁【しゅくいく】たり。

皓齒【こうし】粲爛【さんらん】として,宜笑【ぎしょう】的皪【てきれき】たり。

長眉 連娟【れんけん】として,微睇【びてい】緜藐【めんぼく】たり,

色授けて魂 與【あた】え,心 側【かたわら】に愉しむ。

 魚玄機が宮島に

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (33)― #11-3

俳優侏儒,狄鞮之倡;

所以耳目、樂心意者,

麗靡爛漫於前,靡曼美色於後。

若夫青琴、宓妃之徒:

殊離俗,妖冶閑都;

靚莊刻飾,便嬛綽約,

柔橈𡣬𡣬,嫵媚孅弱。

 

 

(下し文)  (33)― #11-3

俳優 侏儒【しゅじゅ】,狄鞮【てきてい】の倡、

耳目をしませ、心意を樂します所以【ゆえん】の者,

前に於て麗靡【れいび】たりて爛漫【らんまん】たりて,後に於て靡曼【びまん】たる美色あり。

若し夫れ青琴、宓妃【ふくひ】の徒は、

殊にして俗を離れ,妖冶【ようや】閑都【かんと】、

靚莊【せいそう】刻飾【こくしょく】,便嬛【べんけん】綽約【しゃくやく】,

柔橈【じゅうとう】𡣬𡣬【えんえん】,嫵媚【ぶび】孅弱【せんじゃく】たり

 

 

 

(現代語訳)

芸人や背丈が並み外れて低い人、西戎の楽人など、

耳目を楽しませ、心を喜ばせるものばかり、

眼前に麗しく展開し、あとには、美しい姿を見せる。

また、かの青琴・宓妃といった神女に劣らぬ侍女たちがおり、

世に比類なき者ばかりで、あでやかで雅びやかである。

化粧は美しく、髪型もきちんとし、身軽でしなやかで、

身が柔かく曲がりくねらす、そして、ほっそりしてかわいらしい。

 

 

(訳注)  (33)― #11-3

俳優侏儒,狄鞮之倡;

芸人や背丈が並み外れて低い人、西戎の楽人など、

侏儒 1 背丈が並み外れて低い人。こびと。2 見識のない人をあざけっていう語。

狄鞮 西戎の楽の名という。元来は、『礼記』「王制」に見える、西方異民族の通訳官の名。

 

所以耳目、樂心意者,

耳目を楽しませ、心を喜ばせるものばかり、

 

麗靡爛漫於前,靡曼美色於後。

眼前に麗しく展開し、あとには、美しい姿を見せる。

 

若夫青琴、宓妃之徒:

また、かの青琴・宓妃といった神女に劣らぬ侍女たちがおり、

○青琴必妃 青琴は、古の神女の名。必妃は、洛水の神女の名。

 

殊離俗,妖冶閑都;

世に比類なき者ばかりで、あでやかで雅びやかである。

妖冶閑都 妖治は、あでやかで美しいこと。閑都は、雅びやかで麗しいこと。

 

靚莊刻飾,便嬛綽約,

化粧は美しく、髪型もきちんとし、身軽でしなやかで、

靚莊刻飾 靚莊は双声語で、美しく化折をした様子。刻飾は侵韻語で、髪型などをきちんとした様子。

○便嬛綽 便は畳韻語で、身動きが軽い形容。約は畏韻語で、身がしなやかな形容。

 

柔橈𡣬𡣬,嫵媚孅弱。

身が柔かく曲がりくねらす、そして、ほっそりしてかわいらしい。

○柔椀嘩嘆 柔杭は、身が柔かく曲がること。膜嬢は、底本では「埠準に作るが、胡克家の説に従い、『漢書』の用字に改める。やはり、体が柔かくて弱々しくしなやかな様子。

○撫媚繊弱 撫媚は双声語で、かわいらしい様子。繊弱は、ほっそりして弱々しいこと。
楊梅ヤマモモ000 

司馬相如《上林賦 》(32)― #11-2 文選 賦<110-#11-2>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩937 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3233

司馬相如《上林賦 (32) さらに、巴・宋・蔡・淮南・干遮・文成・顛歌といった、各地の民謡を演奏する者たちが、それぞれ集まっていて、順番に歌い、鐘と太鼓が次々と鳴り響く。鐘はカンカン、太鼓はドンドンと、心臓に響き、耳を驚かせる。

 

2013年11月3日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如《上林賦 》(32)― #11-2 文選 賦<110-#11-2>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩937 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3233
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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司馬相如《上林賦 (32)― #11-2 文選 賦<110-11213分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩937 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3233

 

 

(31)― #11-1

「於是乎游戲懈怠,置酒乎顥天之臺,張樂乎膠葛之㝢;

こうして、狩りの遊びに倦み疲れたところで、天に届く高楼に酒席を設け、広大な建物の中で音楽が演奏される。

撞千石之鐘,立萬石之虡;

千石(十二万石)の重さの鐘を、万石の台に並べて下げ、

建翠華之旗,樹靈鼉之鼓。

打ち鳴らし、劣翠の旗を建て、わに皮の鼓を設ける。

奏陶唐氏之舞,聽葛天氏之歌;

そして、堯の舞いを演じ、葛天氏の歌を奏でれば、

千人唱,萬人和;

千人が歌いたし、万人が唱和し、

山陵為之震動,川穀為之蕩波。

山々も振動し、谷川も波立つのである。

是に於てか、遊戯懈怠【かいたい】し、酒を顥天【こうてん】の臺に置き、樂を膠嵑【こうかつ】の㝢【う】に張る。

千石の鐘を撞【つ】き,萬石の虡を立つ。

翠華の旗を建て,靈鼉【れいだ】の鼓を樹つ。

陶唐氏の舞を奏し,葛天氏の歌を聽く。

千人唱【とな】へ,萬人和す。

山陵之が為に震い動き,川穀【せんこく】之が為に波を蕩【うご】かす。

 

 

(32)― #11-2

、宋、蔡,淮南、干遮,文成、顛歌。

さらに、巴・宋・蔡・淮南・干遮・文成・顛歌といった、

族居遞奏,金鼓迭起。

各地の民謡を演奏する者たちが、それぞれ集まっていて、順番に歌い、鐘と太鼓が次々と鳴り響く。

鏗鎗闛鞈,洞心駭耳。

鐘はカンカン、太鼓はドンドンと、心臓に響き、耳を驚かせる。

荊、、鄭、衛之聲,韶、濩、武、象之樂,陰淫案衍之音;

この他、楚・呉・鄭・衛の民歌、韶・獲・武・象といった聖人の音楽、あるいは、節度のない放縦な曲であり、

鄢、郢繽紛,激楚結風。

鄢、郢に伝わる複雑な楚の歌謡の、激楚・結風なども奏でられる。

【はゆ】、宋、蔡,淮南、干遮【かんしゃ】,文成、顛歌【てんか】。

族【あつ】まり居て遞【たが】いに奏で,金鼓迭【たが】いに起こる。

鏗鎗【こうそう】闛鞈【とうとう】として,心を洞【とお】し耳を駭【おどろ】かす。

荊、、鄭、衛の聲,韶【しょう】、濩【ご】、武、象の樂,陰淫【いんいん】案衍【あんえん】の音;

鄢【えん】、郢【えい】繽紛【ひんぷん】として,激楚【げきそ】結風あり。

 

(33)― #11-3

俳優侏儒,狄鞮之倡;

所以耳目、樂心意者,

麗靡爛漫於前,靡曼美色於後。

若夫青琴、宓妃之徒:

殊離俗,妖冶閑都;

靚莊刻飾,便嬛綽約,

柔橈𡣬𡣬,嫵媚孅弱。

 

(34)― #11-4

曳獨繭之褕,眇閻易以戌削;

便姍屑,與俗殊服。

芬芳漚鬱,酷烈淑郁;

皓齒粲爛,宜笑的皪。

長眉連娟,微睇緜藐,

色授魂與,心愉於側。

 

nat0022 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (32)― #11-2

、宋、蔡,淮南、干遮,文成、顛歌。

族居遞奏,金鼓迭起。

鏗鎗闛鞈,洞心駭耳。

荊、、鄭、衛之聲,韶、濩、武、象之樂,陰淫案衍之音;

鄢、郢繽紛,激楚結風。

 

(下し文) (32)― #11-2

【はゆ】、宋、蔡,淮南、干遮【かんしゃ】,文成、顛歌【てんか】

【あつ】まり居て遞【たが】いに奏で,金鼓迭【たが】いに起こる。

鏗鎗【こうそう】闛鞈【とうとう】として,心を洞【とお】し耳を駭【おどろ】かす

荊、、鄭、衛の聲,韶【しょう】、濩【ご】、武、象の樂,陰淫【いんいん】案衍【あんえん】の音;

【えん】、郢【えい】繽紛【ひんぷん】として,激楚【げきそ】結風あり。

 

(現代語訳)

さらに、巴・宋・蔡・淮南・干遮・文成・顛歌といった、

各地の民謡を演奏する者たちが、それぞれ集まっていて、順番に歌い、鐘と太鼓が次々と鳴り響く。

鐘はカンカン、太鼓はドンドンと、心臓に響き、耳を驚かせる。

この他、楚・呉・鄭・衛の民歌、韶・獲・武・象といった聖人の音楽、あるいは、節度のない放縦な曲であり、

鄢、郢に伝わる複雑な楚の歌謡の、激楚・結風なども奏でられる。

 

(訳注)(32)― #11-2

、宋、蔡,淮南、干遮,文成、顛歌。

さらに、巴・宋・蔡・淮南・干遮・文成・顛歌といった、

○巴、宋、蔡 巴は四川省西部の地力名。は川の名。「蜀郡の賦」の「舞」の注によれば、巴の賓人という民族が、水のほとりに住み、勇壮な歌舞を好み、漢の高祖に気にいられていたという。宋、蔡は、ともに河南省の、商丘・上蔡付近の古国名。

○淮南干遮 淮南は淮河以南、長江以北の地方名。

○文成 文成県は西遼郡に属し、今の遼寧省建昌の東。その県の人は歌が上手であった。は、益州郡池県(雲南省晉寧の東)で、その県の民は西南夷の歌を歌うことが上手であった。

 

族居遞奏,金鼓迭起。

各地の民謡を演奏する者たちが、それぞれ集まっていて、順番に歌い、鐘と太鼓が次々と鳴り響く。

 

鏗鎗闛鞈,洞心駭耳。

鐘はカンカン、太鼓はドンドンと、心臓に響き、耳を驚かせる。

鏗鎗闛鞈 鏗鎗は畳韻語で、金属の楽器の鳴る音。闛鞈は、双声語で、鼓の鳴る音。

 

荊、、鄭、衛之聲,韶、濩、武、象之樂,陰淫案衍之音;

この他、楚・呉・鄭・衛の民歌、韶・獲・武・象といった聖人の音楽、あるいは、節度のない放縦な曲であり、

韶、濩、武、象之樂 は舜の楽。は湯王の楽。武は大武で、武王の楽。象は周公の楽。

陰淫案桁 陰淫と案桁は、ともに畳韻語で、節度がなく放縦な形容。たがいに双声の関係にある。

 

鄢、郢繽紛,激楚結風。

鄢、郢に伝わる複雑な楚の歌謡の、激楚・結風なども奏でられる。

○鄢、郢繽紛,激楚結風 鄢(湖北省宜城の南)も、(湖北省江陵の北)も、ともに春秋時代の楚の都。激楚と結風は、ともに急調子な楚の楽曲の名という。

上林苑01 

司馬相如《上林賦 》(31)― #11-1 文選 賦<110-#11-1>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩936 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3228

司馬相如《上林賦 (31) こうして、狩りの遊びに倦み疲れたところで、天に届く高楼に酒席を設け、広大な建物の中で音楽が演奏される。千石(十二万石)の重さの鐘を、万石の台に並べて下げ、打ち鳴らし、劣翠の旗を建て、わに皮の鼓を設ける。

 


2013年11月2日

 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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司馬相如《上林賦 》(31)― #11-1 文選 賦<110-#11-1>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩936 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3228
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(2)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <849>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3229韓愈詩-220-#0-2
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor定西番 牛嶠【ぎゅうきょう】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-337-6-#24  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3232
 
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朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
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司馬相如《上林賦(31)― #11-1 文選 賦<110-11113分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩936 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3228

 

 

(31)― #11-1

「於是乎游戲懈怠,置酒乎顥天之臺,張樂乎膠葛之㝢;

こうして、狩りの遊びに倦み疲れたところで、天に届く高楼に酒席を設け、広大な建物の中で音楽が演奏される。

撞千石之鐘,立萬石之虡;

千石(十二万石)の重さの鐘を、万石の台に並べて下げ、

建翠華之旗,樹靈鼉之鼓。

打ち鳴らし、劣翠の旗を建て、わに皮の鼓を設ける。

奏陶唐氏之舞,聽葛天氏之歌;

そして、堯の舞いを演じ、葛天氏の歌を奏でれば、

千人唱,萬人和;

千人が歌いたし、万人が唱和し、

山陵為之震動,川穀為之蕩波。

山々も振動し、谷川も波立つのである。

是に於てか、遊戯懈怠【かいたい】し、酒を顥天【こうてん】の臺に置き、樂を膠嵑【こうかつ】の㝢【う】に張る。

千石の鐘を撞【つ】き,萬石の虡を立つ。

翠華の旗を建て,靈鼉【れいだ】の鼓を樹つ。

陶唐氏の舞を奏し,葛天氏の歌を聽く。

千人唱【とな】へ,萬人和す。

山陵之が為に震い動き,川穀【せんこく】之が為に波を蕩【うご】かす。

 

(32)― #11-2

、宋、蔡,淮南、干遮,文成、顛歌。

族居遞奏,金鼓迭起。

鏗鎗闛鞈,洞心駭耳。

荊、、鄭、衛之聲,韶、濩、武、象之樂,陰淫案衍之音;

鄢、郢繽紛,激楚結風。

 

(33)― #11-3

俳優侏儒,狄鞮之倡;

所以耳目、樂心意者,

麗靡爛漫於前,靡曼美色於後。

若夫青琴、宓妃之徒:

殊離俗,妖冶閑都;

靚莊刻飾,便嬛綽約,

柔橈𡣬𡣬,嫵媚孅弱。

 

(34)― #11-4

曳獨繭之褕,眇閻易以戌削;

便姍屑,與俗殊服。

芬芳漚鬱,酷烈淑郁;

皓齒粲爛,宜笑的皪。

長眉連娟,微睇緜藐,

色授魂與,心愉於側。

4岳陽樓詩人003 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) (31)― #11-1

「於是乎游戲懈怠,置酒乎顥天之臺,張樂乎膠葛之㝢;

撞千石之鐘,立萬石之虡;

建翠華之旗,樹靈鼉之鼓。

奏陶唐氏之舞,聽葛天氏之歌;

千人唱,萬人和;

山陵為之震動,川穀為之蕩波。

 

 

(下し文) (31)― #11-1

是に於てか、遊戯懈怠【かいたい】し、酒を顥天【こうてん】の臺に置き、樂を膠嵑【こうかつ】の㝢【う】に張る。

千石の鐘を撞【つ】き,萬石の虡を立つ。

翠華の旗を建て,靈鼉【れいだ】の鼓を樹つ。

陶唐氏の舞を奏し,葛天氏の歌を聽く。

千人唱【とな】へ,萬人和す。

山陵之が為に震い動き,川穀【せんこく】之が為に波を蕩【うご】かす。

 

 

(現代語訳)

こうして、狩りの遊びに倦み疲れたところで、天に届く高楼に酒席を設け、広大な建物の中で音楽が演奏される。

千石(十二万石)の重さの鐘を、万石の台に並べて下げ、

打ち鳴らし、劣翠の旗を建て、わに皮の鼓を設ける。

そして、堯の舞いを演じ、葛天氏の歌を奏でれば、

千人が歌いたし、万人が唱和し、

山々も振動し、谷川も波立つのである。

 

 

(訳注) (31)― #11-1

「於是乎游戲懈怠,置酒乎顥天之臺,張樂乎膠葛之㝢;

こうして、狩りの遊びに倦み疲れたところで、天に届く高楼に酒席を設け、広大な建物の中で音楽が演奏される。

○顛天之台 顛天は昊天と同じで、明るい青空のこと。青空にとどかんはかりにそびえる楼台の意。

○膠葛之㝢 㝢は宇に同じ。膠葛は双声語で、深く広々としている形容。建物の屋根が広大なことをいう。

 

撞千石之鐘,立萬石之虡;

千石(十二万石)の重さの鐘を、万石の台に並べて下げ、

 

建翠華之旗,樹靈鼉之鼓。

打ち鳴らし、劣翠の旗を建て、わに皮の鼓を設ける。

○靈鼉 ワニ罌。

 

奏陶唐氏之舞,聽葛天氏之歌;

そして、堯の舞いを演じ、葛天氏の歌を奏でれば、

○陶唐氏之舞 陶唐氏は帝堯のこと。その舞は、咸池という。

○葛天氏之歌 葛天氏は太古の帝王の号。その楽とは、三人が牛の尾を持ち、足を投げだして八曲を歌うもので、載氏・玄鳥・育草木・奮五穀・敬天常・徹帝功・依地徳・総禽獣之極と名づけられている。『呂氏春秋』「古楽」 に見える。

 

千人唱,萬人和;

千人が歌いたし、万人が唱和し、

 

山陵為之震動,川穀為之蕩波。

山々も振動し、谷川も波立つのである。上林苑01

司馬相如 《上林賦 》(30)―#10-5  文選 賦<110-#10-5>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩935 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3223

司馬相如《上林賦 (30) 家臣たちが集まり、踏み散らかし、そこに至って究極のところ、逃げまわって疲労困優し、恐怖に倒れ、傷も受けないで死んでしまった動物たちもあって、それらの死骸が乱雑に重なり合い、溝を埋め、谷を満たし、平地を覆い、沢に溢れている。



司馬相如 《上林賦 (30)#10-5  文選 賦<110-10513分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩935 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3223

 

 

梁王の死後,失職して四川の臨卭(りんぎよう)に帰り,不遇をかこっていたが,やがて〈子虚の賦〉が武帝の目にとまって,都に召し出され,宮廷文人の列に加わった。彼の文名を決定づけたのは,長編の韻文〈天子游猟の賦〉(《文選》では〈子虚の賦〉〈上林の賦〉の2部に分けられる)で,武帝の上林苑とそこにくりひろげられる天子の狩猟のさまを,壮麗な美文で描きあげる。漢を代表する文学様式〈賦〉は,事実上この作品によって完成された。

 

 

10-1

「於是乘輿弭節徘徊,翔往來。

さて、この上林苑において天子は車馬に乗りあちこちを回って、そして、旋回し、そして、行きつ戻りつして、

睨部曲之進退,覽將帥之變態。

巡り行き、部隊の動き具合いや、指揮官たちの様々な姿をご覧になる。

然後侵淫促節,倐遠去;

その後、次第に、馬の歩調を速められ、たちまちのうちに、遠方へ駆け去って行かれる。

流離輕禽,蹴履狡獸;

小鳥たちをけちらし、すばやい獣たちを踏み倒し、

𨎥白鹿,捷狡兔;

白い鹿を車軸に当て、すばやい兎を捕獲される。
軼赤電,遺光耀,

さらに、赤い妖光を追い越し、その光を後ろに見て、

追怪物,出宇宙。

怪しい鳥獣を追い求め、天地の果てを超えて進まる。

 

10-2

彎蕃弱,滿白羽;

古代からの良弓の蕃弱の弓をひき、白羽の矢を引き絞り

射游梟,櫟蜚遽。

走る梟羊、飛ぶ遽を射とめられるのである。

擇肉而後發,先中而命處;

天子の弓の腕前は、どの場所の肉に矢を当てるかを決めてから、矢を放たれ、その矢が命中する前に、その場所を口にされるほどである。

弦矢分,藝殪仆。

矢が弦を離れるやいなや、的となった鳥獣は倒れ伏すのだ。

然後揚節而上浮,凌驚風,

その後、天子は、馬あしを上に向け、空に浮かび昇られ、疾風を越え、

歷駭猋,乘虛無,與神俱。

つむじ風を横切り、虚空に上り、神霊に出会われる。

 

10-3

藺玄鶴,亂昆鷄;

そこでは、黒い鶴を踏みつけ、昆鶉の群れを乱し、

遒孔鸞,促鵕䴊

孔雀と鸞鳥に追いつき、鵕䴊を捕らえ、

拂翳鳥,捎鳳凰;

鳳の一種である翳鳥を払いのけ、鳳凰を打ち、

捷鵷雛,揜焦明。

鵷雛を促え、焦明を抑えてとるのである。

道盡塗殫,迴車而還;

やがて、道が窮まると、車を廻らせてお帰りになる。

招搖乎襄羊,降集乎北紘;

ゆったりと巡り行き、北の果てに、天から下り立ち、

率乎直指,晻乎反

そこから、上林苑まで、まっすぐに向かい、速やかにお戻りになる。

 

10-4

蹶石闕,歷封巒;

石闕観を越え、封巒観を過ぎ、

過鳷鵲,望露寒;

鳷鵲観をぬけ、露寒観を眺めつつ、

下棠梨,息宜春。

棠梨観へと下り、宜春宮に休まれ、

西馳宣曲,濯鷁牛首;

西を指して宜曲宮に急ぎ、牛首池に船を浮かべ、

登龍臺,掩細柳;

龍台に登り、細柳観に留まられるのである。

 

10-5

觀士大夫之勤略,鈞獵者之所得獲,

ここで、天子は、士大夫たちの勤労の成果をご覧になり、その獲物を公平に分配されるのであるが、

徒車之所𨏼轢,步騎之所蹂

見れば、車や騎馬や歩兵たちが、轢いたり、踏みにじって殺した動物たちばかりでなく、

人臣之所蹈藉,與其窮極倦𠙆

人、家臣たちが集まり、踏み散らかし、そこに至って究極のところ、逃げまわって疲労困優し、

驚憚讋伏,不被創刃而死者,

恐怖に倒れ、傷も受けないで死んでしまった動物たちもあって、

佗佗藉藉,填阬滿谷,揜平彌澤。

それらの死骸が乱雑に重なり合い、溝を埋め、谷を満たし、平地を覆い、沢に溢れている。

 

10-1

「是に於いて乘輿 節を弭【なび】かして徘徊し,翔【こうしょう】として往來す。

部曲の進退を睨【み】,將帥の變態を覽る。

然る後 侵淫【しんいん】として節を促やかに,倐【しゅくけい】として遠く去る。

輕禽【けいきん】を流離し,狡獸【こうじゅう】を蹴履【しゅくり】す。

白鹿を𨎥【す】り,狡兔【こうと】を捷る。

 

10-2

赤電を軼【す】き,光耀【こうよう】を【のこ】し

怪物を追い,宇宙より出づ。

蕃弱【はんじゃく】を【ひ】きて,白羽を滿し、

游梟【ゆうきょう】を射,櫟蜚遽【ひきょ】を【う】つ

肉を擇【えら】びて而して後に發ち,中【あた】るにだちて而して處を命ず。

弦矢【げんし】分れて,藝【まと】【たお】れ【ふ】す

然る後 節を揚げて而して上り浮かべ,驚風を凌ぐ。

駭猋【がいひょう】を【へ】,虛無に乘り,神と俱にす。

 

10-3

玄鶴【げんかく】を【ふ】み,昆鷄を亂り、

孔鸞【こうらん】を【せめと】り鵕䴊【しゅんぎ】を【せめと】り。

翳鳥【えいちょう】を拂い,鳳凰を捎【う】ち、

鵷雛【えんすう】を捷【と】り,焦明【しょうめい】を揜【おお】う。

道盡き塗殫【つ】きて,車を迴らせて還える。

招搖【しょうよう】乎【こ】として襄羊【じょうよう】し,乎として北紘に降集す。

 

10-4

率乎【そつこ】として直に指し,晻乎【えんこ】として反り【おか】う。

石闕【せきけつ】を蹶【ふ】み,封巒【ほうらん】を歷【へ】、

鳷鵲【しじゃく】を過【よぎ】り,露寒を望み、

棠梨【とうり】に下り,宜春【ぎしゅん】に息う。

西のかた宣曲に馳せ,鷁【げき】を牛首に濯う。

 

10-5

龍臺に登り,細柳に掩【とど】まる。

士大夫の勤略を觀て,獵者【りょうしゃ】の得獲【とくかく】する所を鈞【ひと】しくする,

徒車の𨏼【ふ】み【ふ】む所と,步騎の蹂【ふ】み【にし】る所と

人臣の蹈【ふ】藉【ふ】む所と,其の窮極 倦𠙆【けんげき】し

驚憚【きょうたん】讋伏【しょうふく】し,創刃を被らずしてに死する者に與り

佗佗【たた】藉藉【せきせき】として,阬【たに】に【み】ち谷に滿ちて,平【はら】を【おお】い澤を彌【わた】れり

denen01255 

 

『上林賦』 現代語訳と訳註

(本文) 10-5

觀士大夫之勤略,鈞獵者之所得獲,

徒車之所𨏼轢,步騎之所蹂

人臣之所蹈藉,與其窮極倦𠙆

驚憚讋伏,不被創刃而死者,

佗佗藉藉,填阬滿谷,揜平彌澤。

 

 

 

(下し文) 10-5

龍臺に登り,細柳に掩【とど】まる。

士大夫の勤略を觀て,獵者【りょうしゃ】の得獲【とくかく】する所を鈞【ひと】しくする,

徒車の𨏼【ふ】み轢【ふ】む所と,步騎の蹂【ふ】み【にし】る所と,

人臣の蹈【ふ】藉【ふ】む所とを,其の窮極 倦𠙆【けんげき】し,

驚憚【きょうたん】讋伏【しょうふく】し,創刃を被らずしてに死する者に與り,

佗佗【たた】藉藉【せきせき】として,阬【たに】に填【み】ち谷に滿ちて,平【はら】を揜【おお】い澤を彌【わた】れり。

 

 

(現代語訳)

ここで、天子は、士大夫たちの勤労の成果をご覧になり、その獲物を公平に分配されるのであるが、

見れば、車や騎馬や歩兵たちが、轢いたり、踏みにじって殺した動物たちばかりでなく、

人、家臣たちが集まり、踏み散らかし、そこに至って究極のところ、逃げまわって疲労困優し、

恐怖に倒れ、傷も受けないで死んでしまった動物たちもあって、

それらの死骸が乱雑に重なり合い、溝を埋め、谷を満たし、平地を覆い、沢に溢れている。

 

 

(訳注) 10-5

觀士大夫之勤略,鈞獵者之所得獲,

ここで、天子は、士大夫たちの勤労の成果をご覧になり、その獲物を公平に分配されるのであるが、

 

徒車之所𨏼轢,步騎之所蹂

見れば、車や騎馬や歩兵たちが、轢いたり、踏みにじって殺した動物たちばかりでなく、

 

人臣之所蹈藉,與其窮極倦𠙆

人、家臣たちが集まり、踏み散らかし、そこに至って究極のところ、逃げまわって疲労困優し、

蹈藉 ふみちらかす。

𠙆 逃げまわって疲労困優する。

 

驚憚讋伏,不被創刃而死者,

恐怖に倒れ、傷も受けないで死んでしまった動物たちもあって、

 

佗佗藉藉,填阬滿谷,揜平彌澤。

それらの死骸が乱雑に重なり合い、溝を埋め、谷を満たし、平地を覆い、沢に溢れている。

○佗佗藉藉 動物の死骸が乱雑に重なり合って、散らばっている様子。

○填阬 填:1 はまること。ぴったりおさまること。また、あてはまること。2 分別をなくして失敗すること。特に、女性の色香に迷って失敗すること。また、そのための失費。阬:1.もんのたかいさま。2.地にほったあな。3.たに。4.みぞ。
幻日環01 

2013年11月1日 の紀頌之5つのブログ
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司馬相如《上林賦 (29) 武帝の上林苑とそこにくりひろげられる天子の狩猟のさまを,壮麗な美文で描きあげる。漢を代表する文学様式〈賦〉は,事実上この作品によって完成された。

 

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司馬相如 《上林賦

(29)#10-4  文選 賦<110-10413分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩934 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3218

 

 

梁王の死後,失職して四川の臨卭(りんぎよう)に帰り,不遇をかこっていたが,やがて〈子虚の賦〉が武帝の目にとまって,都に召し出され,宮廷文人の列に加わった。彼の文名を決定づけたのは,長編の韻文〈天子游猟の賦〉(《文選》では〈子虚の賦〉〈上林の賦〉の2部に分けられる)で,武帝の上林苑とそこにくりひろげられる天子の狩猟のさまを,壮麗な美文で描きあげる。漢を代表する文学様式〈賦〉は,事実上この作品によって完成された。

 

 

10-1

「於是乘輿弭節徘徊,翔往來。

さて、この上林苑において天子は車馬に乗りあちこちを回って、そして、旋回し、そして、行きつ戻りつして、

睨部曲之進退,覽將帥之變態。

巡り行き、部隊の動き具合いや、指揮官たちの様々な姿をご覧になる。

然後侵淫促節,倐遠去;

その後、次第に、馬の歩調を速められ、たちまちのうちに、遠方へ駆け去って行かれる。

流離輕禽,蹴履狡獸;

小鳥たちをけちらし、すばやい獣たちを踏み倒し、

𨎥白鹿,捷狡兔;

白い鹿を車軸に当て、すばやい兎を捕獲される。
軼赤電,遺光耀,

さらに、赤い妖光を追い越し、その光を後ろに見て、

追怪物,出宇宙。

怪しい鳥獣を追い求め、天地の果てを超えて進まる。

 

10-2

彎蕃弱,滿白羽;

古代からの良弓の蕃弱の弓をひき、白羽の矢を引き絞り

射游梟,櫟蜚遽。

走る梟羊、飛ぶ遽を射とめられるのである。

擇肉而後發,先中而命處;

天子の弓の腕前は、どの場所の肉に矢を当てるかを決めてから、矢を放たれ、その矢が命中する前に、その場所を口にされるほどである。

弦矢分,藝殪仆。

矢が弦を離れるやいなや、的となった鳥獣は倒れ伏すのだ。

然後揚節而上浮,凌驚風,

その後、天子は、馬あしを上に向け、空に浮かび昇られ、疾風を越え、

歷駭猋,乘虛無,與神俱。

つむじ風を横切り、虚空に上り、神霊に出会われる。

 

10-3

藺玄鶴,亂昆鷄;

そこでは、黒い鶴を踏みつけ、昆鶉の群れを乱し、

遒孔鸞,促鵕䴊

孔雀と鸞鳥に追いつき、鵕䴊を捕らえ、

拂翳鳥,捎鳳凰;

鳳の一種である翳鳥を払いのけ、鳳凰を打ち、

捷鵷雛,揜焦明。

鵷雛を促え、焦明を抑えてとるのである。

道盡塗殫,迴車而還;

やがて、道が窮まると、車を廻らせてお帰りになる。

招搖乎襄羊,降集乎北紘;

ゆったりと巡り行き、北の果てに、天から下り立ち、

率乎直指,晻乎反

そこから、上林苑まで、まっすぐに向かい、速やかにお戻りになる。

 

10-4

蹶石闕,歷封巒;

石闕観を越え、封巒観を過ぎ、

過鳷鵲,望露寒;

鳷鵲観をぬけ、露寒観を眺めつつ、

下棠梨,息宜春。

棠梨観へと下り、宜春宮に休まれ、

西馳宣曲,濯鷁牛首;

西を指して宜曲宮に急ぎ、牛首池に船を浮かべ、

登龍臺,掩細柳;

龍台に登り、細柳観に留まられるのである。

 

10-5

觀士大夫之勤略,鈞獵者之所得獲,

徒車之所𨏼轢,步騎之所蹂

人臣之所蹈藉,與其窮極倦𠙆

驚憚讋伏,不被創刃而死者,

佗佗藉藉,填阬滿谷,揜平彌澤。

 

10-1

「是に於いて乘輿 節を弭【なび】かして徘徊し,翔【こうしょう】として往來す。

部曲の進退を睨【み】,將帥の變態を覽る。

然る後 侵淫【しんいん】として節を促やかに,倐【しゅくけい】として遠く去る。

輕禽【けいきん】を流離し,狡獸【こうじゅう】を蹴履【しゅくり】す。

白鹿を𨎥【す】り,狡兔【こうと】を捷る。

 

10-2

赤電を軼【す】き,光耀【こうよう】を【のこ】し

怪物を追い,宇宙より出づ。

蕃弱【はんじゃく】を【ひ】きて,白羽を滿し、

游梟【ゆうきょう】を射,櫟蜚遽【ひきょ】を【う】つ

肉を擇【えら】びて而して後に發ち,中【あた】るにだちて而して處を命ず。

弦矢【げんし】分れて,藝【まと】【たお】れ【ふ】す

然る後 節を揚げて而して上り浮かべ,驚風を凌ぐ。

駭猋【がいひょう】を【へ】,虛無に乘り,神と俱にす。

 

10-3

玄鶴【げんかく】を【ふ】み,昆鷄を亂り、

孔鸞【こうらん】を【せめと】り鵕䴊【しゅんぎ】を【せめと】り。

翳鳥【えいちょう】を拂い,鳳凰を捎【う】ち、

鵷雛【えんすう】を捷【と】り,焦明【しょうめい】を揜【おお】う。

道盡き塗殫【つ】きて,車を迴らせて還える。

招搖【しょうよう】乎【こ】として襄羊【じょうよう】し,乎として北紘に降集す。

 

10-4

率乎【そつこ】として直に指し,晻乎【えんこ】として反り【おか】う。

石闕【せきけつ】を蹶【ふ】み,封巒【ほうらん】を歷【へ】、

鳷鵲【しじゃく】を過【よぎ】り,露寒を望み、

棠梨【とうり】に下り,宜春【ぎしゅん】に息う。

西のかた宣曲に馳せ,鷁【げき】を牛首に濯う。

 

10-5

龍臺に登り,細柳に掩【とど】まる。

士大夫の勤略を觀て,獵者【りょうしゃ】の得獲【とくかく】する所を鈞【ひと】しくする,

徒車の𨏼【ふ】み【ふ】む所と,步騎の蹂【ふ】み【にし】る所と

人臣の蹈【ふ】藉【ふ】む所と,其の窮極 倦𠙆【けんげき】し

驚憚【きょうたん】讋伏【しょうふく】し,創刃を被らずしてに死する者に與り

佗佗【たた】藉藉【せきせき】として,阬【たに】に【み】ち谷に滿ちて,平【はら】を【おお】い澤を彌【わた】れり

終南山03 

 

『上林賦』(29)#10-4 現代語訳と訳註

(本文) 10-4

蹶石闕,歷封巒;

過鳷鵲,望露寒;

下棠梨,息宜春。

西馳宣曲,濯鷁牛首;

登龍臺,掩細柳;

 

 

(下し文) 10-4

率乎【そつこ】として直に指し,晻乎【えんこ】として反り【おか】う。

石闕【せきけつ】を蹶【ふ】み,封巒【ほうらん】を歷【へ】、

鳷鵲【しじゃく】を過【よぎ】り,露寒を望み、

棠梨【とうり】に下り,宜春【ぎしゅん】に息う。

西のかた宣曲に馳せ,鷁【げき】を牛首に濯う。

 

 

(現代語訳)

石闕観を越え、封巒観を過ぎ、

鳷鵲観をぬけ、露寒観を眺めつつ、

棠梨観へと下り、宜春宮に休まれ、

西を指して宜曲宮に急ぎ、牛首池に船を浮かべ、

龍台に登り、細柳観に留まられるのである。

 

 

(訳注) 10-4

蹶石闕,歷封巒、

石闕観を越え、封巒観を過ぎ、

 

過鳷鵲,望露寒、

鳷鵲観をぬけ、露寒観を眺めつつ、

蹶石闕……望露寒 石闕封巒鳷鵲露寒の四老は、武帝が建元年間に建てた楼観で、雲陽県の甘泉宮の外ではあるが、苑内に造られた。

秦の始皇帝が前220年に首都咸陽(かんよう)の北西の甘泉山(陝西省淳化県)に築いた離宮の林光宮に始まる。漢の武帝が建元年間(140‐前135)に高光宮,迎風館,通天台などを増築し,周囲19(7.7km)12宮,11台などを甘泉宮と総称した。別に山谷に沿って雲陽に至る周囲540(219km)の甘泉苑を設け,仙人,石闕(せきけつ),封巒(ほうらん),鳷鵲(しじやく)諸観など宮殿台閣100ヵ所以上があった。

 

下棠梨,息宜春。

棠梨観へと下り、宜春宮に休まれ、

棠梨 甘泉宮の離宮であるが、『三輔黄圖』によれば、甘泉苑垣外、雲陽の南三十里に在ったという。

○宜春 『三輔黄圖』によれば、もと秦の離宮で、長安城の東南、杜県の東(陝西省西安の東南) に在ったという。

 

西馳宣曲,濯鷁牛首、

西を指して宜曲宮に急ぎ、牛首池に船を浮かべ、

 

登龍臺,掩細柳、

龍台に登り、細柳観に留まられるのである。

○西馳宜曲…‥掩細柳 宣曲は宮殿の名、昆明地の西に在った。牛首は池の名で、上林苑の西端に在った。龍台は楼観の名で、灃水の西岸、渭水に近い所に在った。細柳は楼観の名で、昆明池の南に在った。なお、『三輔黄園』によれば、上林苑には池が10か所あったという。ここまでの文章は、天子が天上から北の涯に降り、甘泉宮を経て、上林苑に戻る道程を述べたもの。

『三輔黄園』とは中国,長安(現,西安)を中心にその近郊に位置する三輔(京兆尹(けいちよういん),左馮翊(さひようよく),右扶風(ゆうふふう))の地域の,主として漢代の古跡を記述した地理書。宮殿,苑囿(えんゆう),陵墓などの来歴を述べ,ときにそうした場所にまつわる伝説も引用される。筆者は不明。原本は南北朝期にできたと考えられるが,中唐以降の付加になる部分もある。テキストには,古書の引用で現行本を対校したものがいくつかあるが,陳直《三輔黄図校正》が最も新しい成果である。長安付近図00上林苑01

司馬相如《上林賦 》(28)―#10-3  文選 賦<110-#10-3>13分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩933 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3213

司馬相如《上林賦 (28) やがて、道が窮まると、車を廻らせてお帰りになる。ゆったりと巡り行き、北の果てに、天から下り立ち、そこから、上林苑まで、まっすぐに向かい、速やかにお戻りになる。

 

2013年10月30日 の紀頌之5つのブログ
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司馬相如《上林賦

(28)#10-3  文選 賦<110-10313分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩933 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3213

 

 

10-1

「於是乘輿弭節徘徊,翔往來。

さて、この上林苑において天子は車馬に乗りあちこちを回って、そして、旋回し、そして、行きつ戻りつして、

睨部曲之進退,覽將帥之變態。

巡り行き、部隊の動き具合いや、指揮官たちの様々な姿をご覧になる。

然後侵淫促節,倐遠去;

その後、次第に、馬の歩調を速められ、たちまちのうちに、遠方へ駆け去って行かれる。

流離輕禽,蹴履狡獸;

小鳥たちをけちらし、すばやい獣たちを踏み倒し、

𨎥白鹿,捷狡兔;

白い鹿を車軸に当て、すばやい兎を捕獲される。
軼赤電,遺光耀,

さらに、赤い妖光を追い越し、その光を後ろに見て、

追怪物,出宇宙。

怪しい鳥獣を追い求め、天地の果てを超えて進まる。

 

10-2

彎蕃弱,滿白羽;

古代からの良弓の蕃弱の弓をひき、白羽の矢を引き絞り

射游梟,櫟蜚遽。

走る梟羊、飛ぶ遽を射とめられるのである。

擇肉而後發,先中而命處;

天子の弓の腕前は、どの場所の肉に矢を当てるかを決めてから、矢を放たれ、その矢が命中する前に、その場所を口にされるほどである。

弦矢分,藝殪仆。

矢が弦を離れるやいなや、的となった鳥獣は倒れ伏すのだ。

然後揚節而上浮,凌驚風,

その後、天子は、馬あしを上に向け、空に浮かび昇られ、疾風を越え、

歷駭猋,乘虛無,與神俱。

つむじ風を横切り、虚空に上り、神霊に出会われる。

 

10-3

藺玄鶴,亂昆鷄;

そこでは、黒い鶴を踏みつけ、昆鶉の群れを乱し、

遒孔鸞,促鵕䴊

孔雀と鸞鳥に追いつき、鵕䴊を捕らえ、

拂翳鳥,捎鳳凰;

鳳の一種である翳鳥を払いのけ、鳳凰を打ち、

捷鵷雛,揜焦明。

鵷雛を促え、焦明を抑えてとるのである。

道盡塗殫,迴車而還;

やがて、道が窮まると、車を廻らせてお帰りになる。

招搖乎襄羊,降集乎北紘;

ゆったりと巡り行き、北の果てに、天から下り立ち、

率乎直指,晻乎反

そこから、上林苑まで、まっすぐに向かい、速やかにお戻りになる。

nat0022 

10-4

蹶石闕,歷封巒;

過鳷鵲,望露寒;

下棠梨,息宜春。

西馳宣曲,濯鷁牛首;

登龍臺,掩細柳;

 

10-5

觀士大夫之勤略,鈞獵者之所得獲,

徒車之所𨏼轢,步騎之所蹂

人臣之所蹈藉,與其窮極倦𠙆

驚憚讋伏,不被創刃而死者,

佗佗藉藉,填阬滿谷,揜平彌澤。

 

10-1

「是に於いて乘輿 節を弭【なび】かして徘徊し,翔【こうしょう】として往來す。

部曲の進退を睨【み】,將帥の變態を覽る。

然る後 侵淫【しんいん】として節を促やかに,倐【しゅくけい】として遠く去る。

輕禽【けいきん】を流離し,狡獸【こうじゅう】を蹴履【しゅくり】す。

白鹿を𨎥【す】り,狡兔【こうと】を捷る。

 

10-2

赤電を軼【す】き,光耀【こうよう】を【のこ】し

怪物を追い,宇宙より出づ。

蕃弱【はんじゃく】を【ひ】きて,白羽を滿し、

游梟【ゆうきょう】を射,櫟蜚遽【ひきょ】を【う】つ

肉を擇【えら】びて而して後に發ち,中【あた】るにだちて而して處を命ず。

弦矢【げんし】分れて,藝【まと】【たお】れ【ふ】す

然る後 節を揚げて而して上り浮かべ,驚風を凌ぐ。

駭猋【がいひょう】を【へ】,虛無に乘り,神と俱にす。

 

10-3

玄鶴【げんかく】を【ふ】み,昆鷄を亂り、

孔鸞【こうらん】を【せめと】り鵕䴊【しゅんぎ】を【せめと】り。

翳鳥【えいちょう】を拂い,鳳凰を捎【う】ち、