哭宣城善醸紀叟 李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -294
紀叟黄泉裏、還應醸老春。
夜臺無暁日、沽酒與何人。
紀叟 黄泉の裏、還た 應に 老春を醸(かも) す。
夜臺 暁日 無きに、酒を沽りて何人に與たう。
紀おじいさんは黄泉の国にいってしまった、でもきっとまた、「老春」の酒を醸造している。
冥土には明るいお日様は照らされてはないだろう、それにわたしがいないのにそのお酒はどんな人に売るというのか。
哭宣城善醸紀叟
○宣城 地図e5座標。○善醸 上手に醸造する。○紀叟 紀というおじいさん。
紀叟黄泉裏、還應醸老春。
紀叟 黄泉の裏、還た 應に 老春を醸(かも) す。
紀おじいさんは黄泉の国にいってしまった、でもきっとまた、「老春」の酒を醸造している。
○黄泉 黄泉の国。地下に死者の世界があると考え、そこを黄泉と呼んだ。黄は、五行思想で、土を表象し、方向性としては中央を意味する。泉は地下の世界、それゆえに、兵馬庸は地下に地上と同じ世界を作った。○老春 お酒の名前。(若さをよみがえらせる。歳を重ねていくことをよろこぶ。ということであろうか。)
夜臺無暁日、沽酒與何人。
夜臺 暁日 無きに、酒を沽りて何人に與たう。
冥土には明るいお日様は照らされてはないだろう、それに(真の酒飲みでこよなく酒を愛するわたしがいないのに)そのお酒はどんな人に売るというのか。
○夜臺 冥土。墓の穴。墳墓。○暁日 夜明けの太陽。朝日。明るいお日様。○沽酒 売っている酒。
「戴老酒店」
戴老黄泉下 還應醸大春
夜臺無李白 沽酒與何人
戴老(たいろう)は黄泉(こうせん)の下にて、
還(な)ほ応(まさ)に大春(だいしゅん)を醸(かも)すなるべし。
夜台には李白無きに、何人に酒を沽(う)り与へんや。
酒造り名人の戴の爺さんは死んじまったが、黄泉の国でも、
きっと自慢の銘酒「大春」を造っているに違いない。
しかし、冥土には(真の酒飲みでこよなく酒を愛する)李白はいないのだ、
いったい誰にその酒を飲ませるつもりなのだろう。
○大春 酒の銘柄。○夜臺 あの世。
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