SCISSOR「NUMBER CUT」(2003)

01.ニセ恋愛占い師(ver.トランプの君)
02.咲いたメリーゴーラウンド
03.『NC』
04.夕暮れ片隅占い師(ver.夕暮れの君)
05.From 住人 to イロ。

全曲作詞:MIKI
作曲 01、02、04:SEIICHI/03:子雲/05:GRIF

発売日:2003/7/23(2ndプレス:2004/04/01)
品番:LOOP-4001(2ndプレス:LOOP-4003CD)


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2005年に解散したSCISSORの1stミニアルバム。ブックレットのダークなヴィジュアルに比べると、楽曲としてはガチャガチャした感触の、当時の真っ当なオサレ系の匂いがしますが、コミカルホラー的な要素や1トラック使ってナレーション主体の寸劇(コント?)を入れたりとなかなか面白いことをやっています。ボーカルのMIKIは現在Mix Speaker's,Inc.で活動中。この時の他のメンバーは、GRIF(ギター)、シノ(ギター)、SEIICHI(ベース)、子雲(ドラム)でした。この時は加入前ですが、現在DのベーシストであるTSUNEHITOも在籍していました。

以下各曲について。


01.ニセ恋愛占い師(ver.トランプの君)
「シザーいきまぁーす…」という、人を馬鹿にしたような調子の(笑)一声から始まる、シャッフルリズムのアップテンポな楽曲。曲調自体は王道の哀愁オサレという感じ――とここまで書いて、既にこういう曲調を「王道」という書き方をしている事にV系の移り変わりを感じたり。

02.咲いたメリーゴーラウンド
エフェクトをかけたボーカルやちょっとラウドっぽい音の中、ウネウネとしたギターのフレーズが印象的。サビの明るくキャッチーな歌い上げとの対比が面白いです。

03.『NC』
レトロでチープな三拍子のトラックをバックにメンバー紹介やドラマ(?)を混ぜた、語り中心の楽曲。メンバーで色々声を作って役を演じていますが、カオス過ぎて正直良く分かりませんw 個人的に占い師役の女の人が結構上手いと思いました。ラストはア○トニオ猪○のあの掛け声に似た何かで〆。

04.夕暮れ片隅占い師(ver.夕暮れの君)
ズンタタと跳ねたリズムが印象的な、少しジャジーな要素を感じる、こちらも哀愁オサレといった趣の曲。こちらもポップですが、ギターソロやサビメロにちょっと切なさを感じます。

05.From 住人 to イロ。
全体にトリッキーな楽曲が並んでいた流れに比べると、少し色の異なるストレートな疾走曲。間奏のツインギターのハモリもスピード感を感じますが、アコギも前に出ているせいか、少し湿り気も感じるような。

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自分がSCISSORを最初に聴いたのは、これよりも後に出たシングル「SPIDER」で、そちらとは作曲者が被っていないこともあってか、最初は少し違和感も感じましたが、ストーリー性を持たせた歌詞や飛び道具的なトラックを挟むことでミニアルバムながら構成に凝っている音源だと思わされました。少し影のある、というかフィクション分多めなオサレバンドという意味でも面白いCDなのではないでしょうか。

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