昨日大きな梱包のものが2体届いた。中を改めてみると真新しいヘルメットや木工で作られた冶具と思しきものの部材が混在していた。ヘルメットに「どこでもくん」で印刷する為に作った物の様だ。ヘルメットの色んな場所を固定するために作られた物だと思うが今日送り主の技術者が来て組み立てる。どんなものになるか興味深々と行ったところだ。
 ヘルメットは平面らしいところも一部あるがほとんどが球面体と言ってよい、その平面らしきところにシルクスクリーンで印刷はしていたらしい。しかし印刷面積は限られたものになり長いロゴ印刷は切り文字やステッカーを張り付けていたのだろうと思う。
 過去にヘルメットの成型工場には「なんでもくん」を入れた事はあるが、今回のように製品化されてしまったものに入れるのには「どこでもくん」の方が使い勝手が良さそうだとは思う。自分等の作った印刷冶具を先送りして来ているのにはやる気を感じさせる。
 図面が入っていたので組み立ててみたい衝動が有ったがそんな悠長な時間が無いので今日彼らが組み立てるのを見させてもらう。いつも自分でも色んな印刷冶具を考えるので他の人はどんな方法で考えているのか見られるのは面白い。だけど今日はそんなに長時間関わっている事が出来ない3時半くらいまでしか時間が無い。楽しんでばかりいられない、今日は「あだち新製品開発講座」があり産業センターに行かなければならない。
 私が講師として喋らせてもらうのは概ねアドリブについての事だ。脳に悪い7つの習慣の内「つねに効率を考えている」「言われた事をコツコツとやる」と言うのがある。物をつくるのにもシナリオ的なものはある。そのシナリオ通りにやる癖は面白くない。映画やドラマの俳優もシナリオ通りにセリフを言えば良いと言うものでもない。名優と言われる人ほどシナリオライターの意志を壊さずにその人のアドリブを利かせた演じ方がものを言う。
 物をつくるのも主役は自分だと言う事だと思う、下請けとして得意先の指示通りに正確に効率良くものをつくることに慣らされていた人が中小企業には多い。したすら技術の向上を考え効率良く利益を出す事にまい進し、得意先の覚えをめでたくするため設備にも金をかけざるを得なかった。その得意先が外国に行ってしまったら、技術も設備も持て余してしまう。シナリオが来なくなったら売れない俳優と同じことになってしまう。そうしたら自分でドラマを創るしかない、自分が主役のドラマを演じるしかない。
 今企業にとっての敵は何かと言うと時代の変化だ、政治も経済もその変化に右往左往している。今すぐに落ち着いた時代を願っても無理のようだ。人口も減りだすと言う変化する時代を背景に自分のドラマを創りだす。演技が上手ければ、人を喜ばせれば小さな芝居小屋でもたくさんの観客を呼び込むことは出来る。「FC足立」には人を呼ぶ演技を持っている所は多い、これからの舞台は地域経済だと思う。そこへ内外の人が足を運んでくるような地域にしなければならない。そのための宣伝を区が補ってくれる、そのためには内外の人が目を向けるような素晴らしい舞台を創りだす必要がある。  
 まず手始めにこの14日に区内にある「未来大学」の学生たちが工場見学に来る、折も良く「あだち新製品開発講座」に参加している企業3社を訪れる。先ず最初に行くミユキアクセサリーでは度肝を抜かれることになるだろう、小さくても感動を呼ぶ演技をさせたら区内一と言っても良い。町工場の実態を見るのも初めてだろうし、将来教育者になろうとしている人達には学内では学べない良い経験になるに違いない。フクムラと我が社にも来る、我が社でも初めて見るものが多いと思う。
 その学生達と「こども向けの消費者教育ゲーム」を創作することになる。エスコートして来るのが区の職員達だ、まさに「FC足立」の産官学の連携の始まりと言っても良い。これが全国的に売れ始めれば足立区の良い宣伝になる。
 話し出したらきりが無くなるのでここらで止める。