管理監督者に関する記事が日経新聞WEB版に掲載されています。

「  ほっともっと元店長、管理職当たらず 地裁が残業代支払い命令  
 
2017/2/17 21:02
 
 弁当店「ほっともっと」店長は権限や裁量のない「名ばかり管理職」で、残業代が支払われなかったのは違法だとして、元店長の30代女性が運営会社「プレナス」(福岡市)に未払い賃金など511万円と懲罰的付加金約200万円の支払いを求めた訴訟の判決が17日、静岡地裁であった。関口剛弘裁判長は原告の請求を認め、約160万円の支払いを命じた。
 関口裁判長は判決理由で、元店長について「勤務実態や権限から、管理監督者に当たるとはいえない」と判断した。
 労働基準法は、給与などで相応の待遇を受ける「管理監督者」は残業代の支給対象外と規定。人件費抑制の抜け穴とされ、労働基準監督署が監視を強めている。訴訟では元店長が管理監督者に該当するかが争点だった。
 運営会社は「店長は経営に責任を持つ管理監督者」と主張したが、関口裁判長は「アルバイト採用などで限定的な権限しかなく、店舗運営は本社のマニュアルに従っていた」と指摘。労働時間についても「自由裁量で決めることができたとまではいえない」と述べた。
 また原告の年収は320万円ほどで、同社の管理監督者以外の平均年収と大差がないとして「高い待遇を受けていたとは認められない」と認定。これらのことから「店長は管理監督者とする」と定めた就業規則は労基法に反し、無効と指摘した。
 一方、過労で体調を崩したとして原告側が求めていた損害賠償は「法定外労働は40~70時間程度で、著しく多かったわけではない」と退けた。
 元店長の女性は記者会見し「悔しさを晴らせた。同じ境遇の人に勇気を与えたい」と語った。プレナスは「判決文が届いておらずコメントは差し控える」としている。

 判決によると女性は2012年7月に入社。同11月に静岡県内の店長となった。13年9月から休職し14年10月に退職した。〔共同〕」
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG17HEB_X10C17A2CR8000/

これは、いわゆる「名ばかり管理職」の案件です。この管理監督者に該当する要件を当てはめてみると、ほとんどの中小企業の管理職は、労働基準法の管理監督者には該当しません。
タイムカードで出退勤時間を管理されていること、相応の給与を支給されていること、経営者と一体の立場にあること、採用、人事評価等の人事権があることが管理官当社であるか否かの判断基準です。

このような請求が起こされれば、倒産する中小企業が後を絶たないことになるでしょう。

中小企業の管理職は、課長職で5万円、部長職で7万円程度の役職手当を支給されているだけですので、係長に残業代を支給されると、支給額で逆転されることが多いのです。このため、責任だけは重くなり、給与は実質的に低下するので、管理職になりたがらないのです。