非正規社員の待遇改善の記事が日経電子版に掲載されています。

「 非正規も待遇改善進む 賃上げや家族手当支給
2018/3/15付日本経済新聞 朝刊
 
 2018年の春季労使交渉では、非正規労働者の待遇改善も進んだ。自動車では非正規従業員の賃金改善が目立ち、トヨタ自動車は期間従業員への家族手当の支給も始める。KDDIは契約社員に対し、2017年を上回る一時金を給付する。(1面参照)

 自動車総連は今春の交渉で、要求方針として初めて非正規従業員の待遇改善の促進のため、賃金の改善の目安を「時給20円」と実額で示していた。方針を受けて実額で要求する労組が… 」
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https://www.nikkei.com/article/DGKKZO28118290U8A310C1TJ2000/

この記事で言うと、トヨタ自動車。
家族手当でごまかすね!
なぜ基本給でなくて家族手当なのでしょうか?
それは、家族手当は残業代の計算に参入しなくても合法なのです。一人当たりの金額的には驚くほどの残業代の増加ではありませんが、何百人ともなるとかなり影響があります。
例えば家族手当を月額1万円支給するとした場合、その1万円を基本給の昇給になるとどうなるか試算してみます。
10,000円÷173.75時間=57.55円。
これに1.25倍すると72円が残業代の単価です。
これを残業時間40時間とすると、72円×40時間=2,880円
仮の計算ですが2,880円の残業代の追加になります。
仮に100人いるとすれば、2,880円×100人=288,000円(月額)で社員一人分の月給に近くなります。
これが多いか少ないかの判断はお任せします。

次に、KDD。
契約社員に一時金でごまかすな。
契約社員こそ基本給アップが必要だ。
ここにある契約社員とは、有期雇用契約従業員のことでしょう。有期雇用であれば猶のこと、基本給をアップして雇用の不安定さとのバランスを取らなければなrないでしょう。
本来であれば最低賃金は、無期雇用者と有期雇用者で別に定めて、有期雇用者の方が高くするべきです。

最後に、自動車労連は非正規従業員の待遇改善を本気で考えてないですね。
なぜかというと、「賃金の改善の目安を「時給20円」と実額で示していた」との記載がありますが、ここ数年の最低賃金の上昇額は、時給20円程度ではありません。
東京都の最低賃金は、平成29年10月1日以降、932円から958円に26円上がっているのです。
それなのに20円しか要求しないのでしょうか?

でも労働組合の気持ちもわかりますよ。
非正規と正規とで明らかな差がないと、多額の組合費を納付している正規は納得しないのでしょう。
差を付けられないと労働組合に加入している意義が薄くなりますから。

20180316決まらない会議