雇用継続給付という雇用保険からの給付制度があります。
この雇用継続給付金の対象は、高年齢、育児休業、介護休業と3つあります。
この3つの給付金制度の問題点を考えます。

1.高年齢雇用継続給付
5年以上雇用保険に加入している人が、60歳後(多くは嘱託社員のような再雇用者)の月給が60歳時に比べて、75%未満に低下したときに、一定額(最大で60最後の月給の15%)が本人に支給されます。この問題点は、60歳後に月給が低下しても、一定額を政府が補填するということなので、会社としては職務内容や労働時間を変更することが容易になります。また、再雇用者はこの給付金のために労働条件変更に同意させられることが多いようです。
こんな給付金なんか廃止するべきです。

2.育児休業給付金
1年以上雇用保険に加入している人(男女とも)が、育児休業期間中の賃金が支給されないときに、日給相当額の3分の2(育児休業開始から6か月経過後は2分の1)の給付金が延長できれば、最長で子供の2歳の誕生日の前日まで支給されます。
この制度の問題点は、給付金の水準が低いです。最初の1年は、日給相当額の100%を支給するべきです。また、支給期間も3年間とするべきです。

3.介護休業給付金
1年以上雇用保険に加入している人(男女とも)が、2週間以上にわたり常時介護(歩行、排せつ、食事等の日常生活に必要な便宜を供与すること)を必要とする状態にある家族を介護するために休業したときに、93日を限度として、日給相当額の3分の2が支給されます。
この制度の問題は、介護休業の基準がなく休業の有効無効は会社が決めることですが、それよりも最大の問題点は、上限が93日というのは非現実的ですね。介護こそ休業終了時期がわからないのです。最低でも2年程度の支給期間があってもいいのではないでしょうか。しかし、この介護休業の基準がないので悪用される恐れがあるのでしょう。

雇用保険の給付に関する記事が日経電子版に掲載されています。
雇用保険 育休シフト 失業は減少 
昨年度給付3割、少子化対策で拡充 
2018/6/20付日本経済新聞 朝刊
 
 「失業保険」と呼ばれてきた雇用保険制度の性質が変化している。2017年度の給付をみると、育児休業の際に受け取れる給付金が約4800億円と全体の3割を超え、過去最高になった。一方、65歳になるまで受け取れる失業給付(一般求職者給付)は約5800億円で、過去10年間で最も多かった09年度に比べ6割減った。人手不足のなか、制度の軸足が雇用の継続へ移っている。

 雇用保険は失業者の再就職促進や雇用の安定の…
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO31961580Z10C18A6EE8000/

この文面からは、夫婦共働きが増加しているということでもあるのでしょう。

家族構成に合わせて社会保障制度の見直しが必要ですね。

20180621ベビーカーで散歩