今国会の一番の論点である、疑似移民受け入れの前に、現行の外国人技能実習生のことを考えてみます。

まずはYOMIURI ONLINEからの引用
失踪外国人実習生、月給「10万円以下」半数超
2018年11月17日 07時45分
 実習先から失踪した外国人技能実習生2870人のうち、7割弱が失踪の動機に「低賃金」を挙げたことが法務省の調査でわかった。実習先での月給については、半数以上が「10万円以下」と回答した。失踪した実習生に対する同省の調査結果が明らかになるのは初めて。「国際貢献」を掲げながら「安価な労働力」に利用されていることが、失踪につながっている構図が浮かび上がった。

 16日の衆院法務委員会理事懇談会で同省が示した。技能実習生を巡っては、昨年7089人、今年は1~6月の上半期だけで4279人が失踪した。調査は、昨年12月までに失踪し、その後、出入国管理・難民認定法(入管難民法)違反(資格外活動など)で摘発されるなどした実習生が対象。国籍別では中国の1537人が最多で、ベトナムの1085人が続いた。

現在、実質的には企業独自で外国人技能実習生を受け入れることはできません。
監理団体と呼ばれる外国人技能実習機構が許可した団体(監理団体は、商工会、公益法人、農魚業協同組合や企業団体などで、営利目的の団体は受け入れ事業を行うことはできません)をとおして、受け入れ先企業で実習するのです。

この記事のような劣悪な待遇になっているのは、監理団体が受入先企業に対して適切な指導をしていないことが原因です。
本来、監理団体は受入先企業に定期的に訪問して、受入条件や日常生活についてのヒアリングを行い、違法なことがあれば指導しなければなりません。同様に、実習生に対してもヒアリングを行い問題点があれば指導しなければならないのです。

しかし実際には、このヒアリング、指導が機能していないのです。その結果として実習生が低賃金や劣悪な環境に追い込まれています。法律上、このように保護されている実習生ですらこのような状態ですので、監理団体がなく企業が独自に都合の良い外国人を低賃金目的で受け入れる疑似移民制度が成立したらどうなるかは、想像をはるかに超えることになるでしょう。

法務省の発表によると、「2017年末に日本に在留する外国人実習生は274,233人」、「2017年に失踪した実習生は7千人を超し、2013年からの5年間では延べ2万6千人が失踪している」そうです。
低賃金の労働者として受け入れたときの企業を退職したら、その後の追跡はできるのでしょうか?

疑似移民制度導入の前に、技能実習生制度の監理団体への政府による厳しい管理をすることの方が現実的ではないでしょうか。

そもそも、この疑似移民制度の前に、国内の日本人を雇用すればいいのです。
そうです、就職氷河期世代ともロストジェネレーション世代ともよばれている現在40歳前後の世代の人たちです。この世代の人たちは当然のこととして日本語が通じる、日本の生活に適用できる、大学卒業している人たちが多い、期間の長短はあるが日本国内の企業で働いたことがある等、外国人を雇用するよりも良いことがあると思うのですが・・・・・・。

それよりも低賃金労働者が必要なのでしょうか?