就職氷河期世代の就業支援についての記事が朝日新聞デジタルに掲載されています。

就職氷河期世代、3年で正規雇用30万人増へ 骨太原案
北見英城 2019年6月11日20時01分

 政府は11日の経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)で、今年の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案を公表した。30代半ばから40代半ばとされる就職氷河期世代について、今後3年間で正規雇用者を30万人増やす数値目標を含めた支援プログラムを設けることが目玉だ。骨太の方針は、今月下旬にも閣議決定する。

 最低賃金(時給)については、毎年3%程度引き上げ、全国平均で1千円にする安倍政権の目標について「より早期に」実現するとした。成長戦略にも盛り込む70歳以上の高齢者雇用の促進など、労働関連の施策が目立った。人手不足が深刻化する中で働き手を増やすなどして、生産性を上げる狙いだ。

 就職氷河期世代への支援プログラムの主な対象となるのは、1993~2004年に大学や高校などを卒業した人のうち、非正規雇用や引きこもり状態にある100万人。就職相談体制や人材育成プログラムを整備。正規雇用した企業への助成金も見直して、企業側へのインセンティブ(動機づけ)も強化する。

 経済政策については、10月の消費税10%への引き上げを明記した上で、来年度予算で景気の落ち込みを食い止める新たな臨時・特別措置を検討するとした。また、米中貿易摩擦などで今後、景気悪化のリスクが顕在化したときには「機動的なマクロ経済政策をちゅうちょなく実行する」と掲げた。

 新たな在留資格「特定技能」がスタートした外国人材については、偽造在留カードを発見しやすくするなどの不法滞在者対策を強化するとした。また、厚生労働省の「毎月勤労統計」などの不正問題を受け、政府統計については「事案の再発防止にとどまらない抜本改善を行う」として、人材育成を行うことを挙げた。(北見英城)
https://www.asahi.com/articles/ASM6C4T72M6CUTFK00P.html

民主党から自民党に政権が移ったときにも、このような就業支援の助成金があり、久しぶりの大型助成金で話題になったことを覚えています。
数年前には、トライアル雇用後に、本採用して給与が5%(?)以上上がったら追加の助成金が支給され、東京都独自の支援策では、さらに上乗せ、というように効果不明の支援策がありました。

その支援策の検証がどうなったのでしょうか?

私が社会保険労務士を始めた約20年前、当時の小渕総理大臣の指揮のもと、中小企業支援策をこれでもかというほど実施していました。その中には、5000万円の信用保証の施策もありましたので、ベテラン経営者でご記憶の方もいると思います。その当時、何でこんなことにまで助成金を出すのかと不思議なことが多々ありました。300万円以上の投資をして、事業を始めたり、新規事業に進出して新たな人材を採用した時にはその人の給料の3分の1(施行当初は2分の1)を1年間助成する助成金があり、私も含め社会保険労務士は稼がせていただきました。

それから20年経過しても、同じように会社に対しての助成金しか施策がないのかと思うと残念な気がします。確かに会社にうまみがなければこのような雇用施策は成功しないのですが、現実離れしている施策による助成金は今後は廃止するべきです。

そこで今回の就職氷河期世代の就業支援。この人材不足時代に就職できないということは、会社が求める人材とは一致しないのではないでしょうか。たとえ今回就職しても、会社が求める技能や知識を有していないと、短期間で雇用契約終了になり、またまた就業支援が必要になります。せっかく採用しても定着しないのではもったいない。

そこでまずは、採用前の段階として、会社が求める技能や知識を習得する教育に予算を使い、定着できる人材育成をすることが必要でしょう。もちろん受講中の給料代わりにある程度の給付金を受講者本人に支給しても良いでしょう。

採用した会社ごとにばらまくカネがあるなら、ある程度の数の教育機関を作り、人材育成に使う方が効果は期待できます。教育機関を作るのであれば、ある特定の世代だけでなく、その上の世代も下の世代にも使うことが、永続的な効果が期待できます。

20190419男性工場労働者