時給1700円「不十分」 アマゾンの労働者がスト

 ネット通販の米最大手アマゾンが中西部ミネソタ州に置く配送センターで15日、一部労働者が待遇改善を求めて6時間のストライキを起こした。配送センターがフル稼働となる有料会員向け特売イベント「プライムデー」の初日にぶつけた。アマゾンは最低時給を15ドル(約1700円)に引き上げたばかりだが、参加者たちは「まったく不十分だ」と不満の声を上げた。

 米国内のアマゾン配送センターは労働組合に組織されておらず、ストライキは珍しい。

 この日は、作業を抜けてきた配送センターの働き手や支援者ら100人以上が敷地の前で集会を開いた。時間あたりに荷詰めする数のノルマが厳しく、無理な作業でけがをする人が後を絶たないという。「私たちはロボットではない、人間だ」などと訴えた。

 配送センターの労働者の待遇をめぐり批判が強まったことから、アマゾンのベゾス最高経営責任者(CEO)は昨年10月、最低時給の15ドルへの引き上げを発表した。

 しかし、別の手当が廃止されるなどし、「実際にはたった25セント(約27円)しか上がらなかった」(参加者のモハメド・ハッサンさん)という人もいる。従業員にはアフリカ出身のイスラム教徒も多く、礼拝所の設置などの配慮も求めた。

 次の米大統領選に向けた民主党…
https://www.asahi.com/articles/ASM7J4HZ2M7JUHBI01N.html

実はこれを予見した本があります。
「バルス」楡 周平のブックレヴュー

2018年4月出版。この本は、ネット通販会社の繁栄、そこで働いている派遣労働者の劣悪な待遇、貧富の格差、世代間格差、限界ギリギリの物流業界が複雑に絡み合い、海外で起こったテロに触発された若者が物流テロを引き起こしたことで、社会を突き動かすという物語です。
この本のテーマである物流分野は、私の仕事の中心的な分野でもあり、新聞広告で見た瞬間、これはすぐに読むしかない! と思い、即時にkindleで購入。

主人公は、就職活動中の有名私立大学4年生で、希望業種はなく大企業であればどこでもよい。採用面接で最後の役員面接まで行くも全社とも不採用。どうしても大企業に入社するためにした就職留年中に急成長している米国のネット通販会社で派遣社員として働いていたところ、その事業所の責任者から来年の採用の内定を口頭で伝えられた。しかし、その責任者が会社都合で左遷され、そのネット通販会社への就職は実現せず。慌てて就職活動を開始し、将来性がある中小企業の内定を獲得。

就職浪人中に再会した旧友が偶然にも違う事業所ではあるものの同じネット通販会社で派遣社員をしていて、過酷な肉体労働のため、体を悪くして退職。宅配トラックを止めることでネット通販会社に報復出来る話を聞いた旧友が、それを実行。ネット通販会社に勤務する派遣社員をはじめとした非正規社員の待遇改善を訴え国会前のデモ行動に発展。

派遣社員がいなければ成立しないネット通販会社、成績次第では簡単に解雇する外資系企業、限界ギリギリの物流システム、票になると思うと人前に出る政治家等。
この豊かな物質社会のあり方を再考させられる一冊です。