2025年02月25日

『ゆきてかへらぬ』

根岸吉太郎監督『ゆきてかへらぬ』は、映像ディテールの味わい深く、その中に生きづく芝居を注視していると先が読めずに面白い。
広瀬すずの長谷川泰子に翻弄される二人のスリリングな感情が伝わる。
粋がって振り回していたつもりの中原中也も最初から振り回されていたのだな。
NHK『バニラな毎日』で最近見ている木戸大聖くん好演。
岡田将生も良いが、小林秀雄ってこういう人だったのかという驚き、『ゴールド・ボーイ』の前に撮っていたんか〜という驚きもある。
「発掘された成瀬巳喜男のカラーライズかよ」というと古いみたいだが古くない、新鮮です。
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2025年02月24日

コッポラ父娘〜ヴァージンとペギースー配信

コッポラ関連でソフィアお嬢のデビュー作『ヴァージン・スーサイズ』(00)を配信で見たら、キルスティン・ダンストの母親役をキャスリン・ターナーがやっていたので、続けてパパの『ペギー・スーの結婚』(86)を見たくなって見ると、やっぱり父娘ともにパーティのシーンはお得意だよなと感心していたら、ヘレン・ハント(老若顔変わらない23才)が娘で高校生に今、ペギー・スーが同窓会で失神して目覚めたら高校生にタイムスリップしていて、あ〜これってタイムスリップものだったっけと思い出したが、この時32才のCターナーはちょっと高校生には見えん。肩幅あり過ぎ。
でもジム・キャリーやニコラス・ケイジはバカ高校生を面白く演じている。
家に帰ると15才のソフィアが妹をやっているではないか。この時から信頼関係を築いたのね。
いろいろ誰が誰でと調べると面白いが、タイムスリップものとしては強引で、どんどん歴史は変わってしまうよこれでは、とこっちが心配する必要もないだのが、それよりファーストシーンとラストシーンが鏡の中ということになっていて、カメラバックしてゆくと手前に実像がボケで入ってくるが、これが鏡の中と動きがズレているのだ、わざと?つまり、鏡の中ではなく実像を鏡の中として撮っている。カメラとか映らないように・・・って公開時は話題になっていました? 調べても、あんまり出てこない話なんで・・・スクリーンで見たら、結構気がつかないのかも知れない。

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2025年02月23日

コッポラ二本立て@目黒シネマ

コッポラ二本立て(正確には一本づつ)を目黒シネマで先ず『ワン・フロム・ザ・ハート』(1981)は、見た当時もそう思ったが、やっぱりラスベガスをセットでやる意味がよう分からん。
ララランドみたいに夢の(苦い夢でも)ある話なら分かるが、恋人がケンカして浮気して元サヤに戻るというリアル話ではどうにも・・・ミニチュアベガスから大セットの煌びやかなベガスに移行する導入にはワクワク、そこでディスプレイを作っているテリー・ガーというところまでは楽しいのだが、家を出てゆく向こうの遠景がセットに見えるからだから何なのかなと思ってしまい、狙いが分からなくなって、テリーの美脚ダンスは良かったが・・・ナスターシャ・キンスキーのサーカス芸にも感心したが『テス』の後なのね。

『カンバセーション盗聴』は、中盤から首を傾げながら見てしまう(盗聴内容がそんなにジーン・ハックマンを悩ませるとも思えないので)が、終盤イッキに印象が変わって怖くなる。
伏線が効いているということではないと思うが。ハリソン・フォードが出ていたのね。
両作とも配信で見られるが、4Kリストアということで劇場でコッポラを堪能した。文句いいながらも楽しんでいる。やっぱりどのカットも力があるから、コッポラパワーというの?馬鹿力?失礼。

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2025年02月21日

怪獣少年時代 Vol.6 「ウルトラQ」始まる!野田の赤ずきんはウランちゃん

10歳の正月に「ウルトラQ」が始まったもので・・・
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kaneko_power009 at 10:36|この記事のURLComments(0)ウルトラ | 思い出

2025年02月19日

『愛を耕すひと』

『愛を耕すひと』は、タイトルイメージより全然ハードな孤独開拓者物語。北欧西部劇? とでも言いますか・・・マッツ・ミケルセンはカジノロワイヤルとかローグワンとかで見覚えのある顔、渋い。
デンマークの国際スター。
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アマンダ・コリンは見覚えあるなと思いながら、調べなければ分からなかった。『レイズド・バイ・ウルブス』というリドリー・スコットのSFドラマで無敵アンドロイドをやっていたね。2シーズン後、どうなったと思ったら、ここにいたのか。
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ニコライ・アーセル監督で調べると、ドラゴンタトゥーの女が出てくるが、これはルーニ・マーラじゃないやつね。巨匠の風格あります。

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2025年02月16日

『ガメラ2』上映、吹越満とトークショー

昨年もこの時期に『ガメラ1』上映で螢雪次朗さんとのトークショーをした「映画のまち調布シネマフェスティバル」@調布シアタスで、今年は『ガメラ2』上映で吹越満さんとのトークショーを行い、満席のお客から熱い声援を受け、胸に沁みた。
吹越さんとは現場以来という訳ではなく、たまに会う機会もあったが、ガメラ絡みでは初めてで、30年ぶりに地球を救った最大功労者として話が出来た。

美貌美脚の穂波が隣にいながら目をくれる素振りも見せずに実は超絶意識していて内心は興奮状態で状況を楽しんでいるオタク体質ながら、だからこそレギオンの生態を最も良く理解してギリギリのタイミングでガメラを救ったのが帯津であったが、裏三角関係では負けても雪まつりの最後のデートという実を取って「私はガメラの味方だよ」とカメラの外側で呟いたのであった・・・それから30年・・・

会場には当時チーフ助監督だった片島正三くん、サードだった木村ひさしくんらも来ていたが、壇上からだと三池敏夫さんは分かったが、原口さん、林さんは見つけられなかった。3/1に<大怪獣大暴れ祭り>をやる田口清隆さんとは挨拶出来た。彼が、このシネマフェスティバルの運営にも貢献しているらしい。なんと特技監督も『1st Kiss』を偶然見に来ていてロビーで会ったが、ネタバレを恐れて殆ど話せなかったのであった・・・
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kaneko_power009 at 10:23|この記事のURLComments(0)ガメラ | 俳優

2025年02月11日

椿組「キネマの大地-さよならなんて、僕は言わない-」

鄭義信脚本・演出による椿組「キネマの大地-さよならなんて、僕は言わない-」をトップスシアターにて観劇。中央に立つ外波山文明さん最後のプロデュースで、満州映画を舞台に日中映画人の群像を描く大作で見応え充分。
最後に日本敗戦となって満州消滅だから、カーテンコールで写真OKの時には満州映画撮影所が東北電影になっている。
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残った日本人も結構いたんだな‥フィクションの人物たちながら、その後の運命が知りたい。

僕もこの70年後に満州(ハルピン)で映画を撮ったのに未完成のまま‥(涙)

舞台上の皆さんに痛切に共感していた。

kaneko_power009 at 10:15|この記事のURLComments(0)演劇 | 歴史

2025年02月04日

「ディスカバー・ジャパン」のカウンターコピー「エキゾチック・ジャパン」

日刊ゲンダイに連載中の五木寛之「流されゆく日々」によると、”「ディスカバー・ジャパン」のカウンターコピーとして「エキゾチック・ジャパン」というコピーを書いたのは私”とある。
「高野山に異国の神々を見た」と共にちょっとしたブームを作りだした、とのことだ。
「のちに郷ひろみの歌に無断借用されて、レコード会社のディレクターが謝りに来た」とのことだが、2月1日の「今日は何の日」によると、”国鉄のキャッチフレーズが5年ぶりに一新 〜 エキゾチック・ジャパン(1984年)、名付け親は『青春の門』などでおなじみの作家・五木寛之さん(当時51歳)” とあるが”新キャッチフレーズのキャンペーンソングは、郷ひろみさん(当時28歳)が「♪ジャパ〜ン!」と熱唱することでおなじみの『2億4千万の瞳 - エキゾチック・ジャパン -』”とも書かれている。
なんでディレクターは五木さんに謝ったのかな〜 キャンペーンソングに使うという話は通してなかったちゅうことなのか・・?
ちなみに5年ぶりというのはそれまでのコピーは「いい日旅立ち」で、「エキゾチック・ジャパン」が国鉄最後のコピーとなったという。3年後にJRになったから。

というFacebookの記事に対して
日刊ゲンダイ執筆者、山田勝仁さんよりコメント
「無断借用というより、歌謡曲やCMソングの作詞家としてもヒットを飛ばしていた五木寛之さんですから、キャッチコピーを手がけたのに、なぜ自分に作詞の依頼がなかったのか、しかもキャッチコピーを使われたと忸怩たるものがあり、それがレコード制作側に伝わり、謝罪につながったのでは。」
を、頂きました。

kaneko_power009 at 10:10|この記事のURLComments(0)社会 | 音楽

2025年02月02日

25年ぶりのガメラ共同作業

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樋口真嗣さんが「ガメラヘッド」を持ってきてくれましたが、スタンドの設置に難航。
25年ぶりのガメラ共同作業なんですが・・・
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俯瞰で見られると、”ヘッド”の10歳の差が見え過ぎ・・・


kaneko_power009 at 12:15|この記事のURLComments(0)ガメラ | 友人

2025年02月01日

『アプレンティス〜ドナルド・トランプの作り方』

『アプレンティス』とは「見習い」という意味で、実際にトランプがプロデュースと司会をした2004~2015TV番組の名前なんだと。
その番組までは出てこないが、それ以前の物語として、若き不動産王となって「ローゼンバーグ夫妻を死刑にしてやったぜ」と自慢する反共弁護士コーンに気に入られて教えを施され、ロバート・レッドフォードを意識して前髪を触るクセの軽薄な実業家が、どんどん悪どい自信を肥大化していゆく姿に圧倒される。スクリーンに釘付け。コノヤローめが。
ルール1「攻撃、攻撃、攻撃」ルール2「絶対非を認めるな」ルール3「勝利を主張し続けろ」「勝つためには何でもやれ」というのは今でも実践しているトランプ主義。
コーンを演じたジェレミー・ストロングが異様な迫力。
キネコ映像もあったり、一見荒っぽい作りに見えるが、ドキュメンタリー効果になっている。
この勝利のルールって、自由なリベラル社会でワルが勝利する秘訣だったのね。
リベラル社会の中だからこそリベラルを攻撃することで勝ってゆけるワル権力者たちが、今度は混沌とした世界を生み出しているのだな・・・
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kaneko_power009 at 12:10|この記事のURLComments(0)見た映画 | 社会

2025年01月31日

『TOUCH/タッチ』

『TOUCH/タッチ』はアイスランドのベストセラー小説の映画化だそうで、50年前に突然消えた日本人恋人を探すアイスランド老人の物語だが、彼は学問にも社会運動にも挫折して偶然入った日本料理店で働くことになる。
店主が本木雅弘、娘がkokiで、何故日本から来たのかという理由が、親子が姿を消す理由でもあった。以下ネタバラしますんで。
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理由とは「被爆」で、最後には広島に行くことになるが、昔よく見た原爆モノみたいに「ああそういうことね」にはならないのは、丁寧な語り口で、ノスタルジーと流れる車窓の景色の撮り方が良いからだろうか。格調高い。原爆ドームも流れる景色のなかにあった。

さらにネタバレ・・・

kokiの50年後を誰がやるんだろうと思っていたら奈良橋陽子さんがドアの影から現れて自然なのでびっくり、実は息子がいたの息子もきっと祐人だろうと思うとそれも自然にハマって現れた。
キャスティングディレクターやりながら、これは自分の役だと思ったのでしょう、正しいご判断。
アイスランドの人が見たら、とてもしっくりくるであろう。

kaneko_power009 at 11:59|この記事のURLComments(0)見た映画 

2025年01月22日

「怪獣少年時代」Vol.5 これで怪獣作ろうぜ/地球最大ウルトラQ

kaneko_power009 at 11:53|この記事のURLComments(0)思い出 | ゴジラ