2012年03月25日

森田芳光・薬師丸ひろ子『メインテーマ』の想い出

薬師丸ひろ子主演「メインテーマ」の助監督だったワタシは28年前の今日あたり沖縄の万座ビーチにいた。A-332
野村宏伸君とひろ子ちゃんが万座ビーチホテルでセイコーした事を祝って多数の風船が地上から舞い上がるラストシーンをヘリコプターで撮るという構想だ。
私は森田監督の隣りでトランシーバーを持っている。ホテルの部屋には明石知幸がトランシーバーを持ってひろ子ちゃんに窓際へ歩くタイミングを指示する為に待機している。
カメラを搭載し前田米造カメラマンを乗せたヘリコプターの爆音が近づく。
風船が舞上がる窓外を見て感動するひろ子ちゃんをヘリで撮るからそのタイミングがズレてはいけない。
しかしヘリの爆音が大きいから指示が聞こえないであろうと見越して前日タイミング打合せをした時に森田監督がワンタッチ傘を二つ持ち、黄色い傘を開いたら「スタンバイ」青い傘を開いたら「スタート」とすればヘリからも見えるはずだと言い出した。main_theme
そこで当日に戻るが記憶が怪しくなってくる。
ヘリは位置に着いた。傘が開いた。私はトランシーバーで明石に「用意!」と言った。もう一つの傘が開き風船が舞い上がった。
この時何かタイミングを間違えたような気がしているが記憶が飛んでいる。
映像では確かに風船と窓際のひろ子ちゃんは同時に映っているが理想的なタイミングでは無いように思える。私の「スタート」が早かった?が、ヘリの前田さんからは「OK」が出てヘリは去った。
現場にはなんとも不思議な空気が漂っている。
森田さんはしかし微笑んでおり暫くして「サイコーだよ」という言葉が出た。
我々はホッと安心して和んだ。今思うとどっちにしろ監督はOKしなければいけない瞬間だったのだと思う。NGにしたら大変なことになるからだ。
もう一回は出来ないだろう。その場合スタッフは、監督がこれで満足なのか不満なのか気になり、不満だと分かったら全体的に嫌なムードのまま終わる事になりかねない。そこで森田さん独特の雰囲気で「サイコー」だという演技をしたのかも知れない。明石は明石で「僕が失敗した」と言っていたような気がするし、私は自分が失敗したと思っていたような……
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……これ書いた後思ったんだが、森田さんの「ライブイン茅ヶ崎」などの8ミリをつい最近見る機会があり、その遊び心に触れてみると、風船とひろ子ちゃんの正確なタイミングにはそれほどの拘りは無く、そういう面白い撮影をしたかった、それが楽しい現場なんだ、というふうに思っていたのではないのか……
な、のかも知れないと思うのであった。
……それって自己正当化なんでしょうか?

kaneko_power009 at 11:56│Comments(0)TrackBack(1)思い出 | 雑記

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