見た映画

2017年10月16日

『羞羞的鉄拳』から『変身』

昨日見たこの映画は相当笑った。八百長ボクサーと試合の記事を書いた女性記者との体が入れ替わる話で、舞台劇の映画化らしいが、男女優とも芝居達者で良く出来ており、日本で上映したらウケるだろう。
『羞羞的鉄拳』=「恥ずかしき鉄拳」の邦題は如何に?・・・『ボクサー君の名は。』とか『転校生ボクサー』で行きますか。そういや、男女入れ替わりモノ撮ってないな・・・と大過去回想へ・・・

40年前日活助監督試験に持参した3分の8ミリ映画『変身』は「朝、目が覚めたらいつも立っているものが立っていなかった。立っていないどころか、それはなかった」のカフカふうナレーションで始まる男女入れ替わりもので、最後は入れ替わった相手とヤっちゃって女の喜びを感じて女として生きてゆく決意で終わる。
これを助監督三年目でロマンポルノ用に『イクオの大変身』という長編に書いて企画の山田耕太に出したら「面白い」と言ってくれたが、通らなかった。
でも『転校生』が出る何年か前の話だったから、おかしな奴だなという会社の評価になったようだ。
短編の方は、男になっちゃった女には触れず。
長編に書き直した方は入れ替わった相手とセックスしたら元に戻るが、虚しいのでもう一度入れ替わりたいと願ったら、犬と入れ替わって犬の喜びを知る、というラストであった。

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2017年08月05日

東京喰種トーキョーグール

映画「東京喰種トーキョーグール」は根幹が狂っている。

“人を喰わねば生きていけない種族の哀しみ”を描きたいなら、その種族の特性・設定なりを、もっと深く考えて貰わないとその種族には共感出来ない・・と思いきや、”そんなものに共感する事は不可能不必要だ”というテーマも同時にあるから、それが免罪符のように作用して、筋を追うには“それは分かりきった事だろ”とか思わないから退屈はしないが納得は全く出来ないまま最後までゆくので見続けるのが苦痛だ。
残酷描写が苦痛なのでは無く、筋立てを理解しようとしてもさせない仕組みになっているから苦痛なのだ。主人公は冒頭グールに襲われて死ぬが、何故かグールの内臓を移植されて生き返り、グールになってしまい、どれだけいるのか分からないくらい次々現れる実はグールだった人たちのコミュニティに入ってゆく。
一方、グールを退治する側は何か特権的な武器を持っていて、凄いスピードで飛び跳ねて腕力も最強のグールを退治することが出来るが、その武器が何なのか最後まで分からないから、どうして退治出来るのか分からない。
最新の捜査網を以ってしても、普通の喫茶店にあるグールのコミュニテイを発見出来ない理由も分からない。
要は、対決シーン残酷シーンだけあればいい、あとは理解されなくても役者が一所懸命演じれば、SFXが説得力あればお客は着いて来るという思想に貫かれており、実際、お客は着いて行ってヒットしているみたい・・・・

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2017年08月02日

獣道

昨日から「こいのわ婚活クルージング」マスコミ試写始まったが大雨のせいで客足鈍いが手応えアリ。

「リンキング・ラブ」は10/28「こいのわ」は11/18。宣伝期間は中国単身赴任なのが不安・・・

雨上がってシネマート新宿「獣道」に行くと、監督の内田英治、行定勲、山本政志に主演の伊藤沙莉とトークショー付きで賑わっていた。
「熊楠」で行定は美術だったのか。
映画記者だった内田が「スワロウテイル」の現場で行定チーフと出会ったとか、内田が山本の助監督だったとか、三人の関係が分かって面白い。

ロビーで既に赤い顔の三人の監督に挨拶。
拡散してくれと言われたが写真撮り忘れた。
確かに映画のなかの伊藤沙莉は凄かった。

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2017年08月01日

リベリアの白い血

「祖谷物語ーおくのひと」監督である蔦哲一郎氏が個人配給(ニコニコフィルム)する「リベリアの白い血」試写を見て福永壮志監督に話を聞いた。

西アフリカのリベリアからニューヨークに移民して来たタクシードライバーの話、に至るまでは現地リベリアでロケされていながら、彼が英語を喋るのでアレ?と思ったがそれは自分の大いなる認識不足、リベリアの母国語は英語なのだった。

1947年に解放奴隷によって建国されたが、内戦があったりして他のアフリカの国同様の政治による貧しさから抜け出せない国で、このことが後半のミステリアスな展開を生み、ラストに大きな衝撃を受ける。

日本人監督だから何かが違うという事は全く無い、クレバーなインディーズ監督が出現した感じだ。

ポスターを持っているのが蔦氏で、右が福永氏。アメリカではジョンカサベテス賞にノミネートされたり、ある程度興行も収めNetflixで配信もされるが、日本では8月5日からアップリンクで公開で、ご両人ともドキドキ状態。その気持ちは皆同じですね。推薦します!スルドイ視点の作品。
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2017年06月20日

「22年目の告白」「イースターパレード」「恋愛準決勝戦」

「22年目の告白」は良い出来と思うが「リンキング・ラブ」ヒロイン石橋杏奈さんが可哀想……というのは批評ではありません(宣伝)。
ただ、ちょっと暗い気持ちになったのでフレッド・アステアのミュージカル「イースターパレード」「恋愛準決勝戦」を見に行くと柄本明さんと出会って、そこでも「リンキング・ラブ」と「こいのわ」の宣伝する。この二本立ては幸福な気持ちになる。あ、フレッドアステアの方です……(という言い訳も宣伝か)
「イースターパレード」は子供の頃にTVで見た覚えがあるが、母が話していた記憶の方が強い。ジーンケリーが怪我して代役で引退宣言していたアステアが復活したのが本作。脚本にシドニイ・シェルダンの名前を見つけたが、芸事に絡めた恋愛の機微が良く描けてるもんだなあと感心。「恋愛準決勝戦」は「ザッツエンタテインメント」で見ていた衣服掛けとのダンス&セット360度回転ダンスをやっと本編ごと見られたが、本編もこんなに面白いんだ。兄妹のダンサーがイギリスのロイヤルウエディングに絡めて見事にWハッピーエンドに収まる。みんな亡くなっているけれど時を越えて我々をハッピーにさせてしまう歌とダンスと映画物語は偉大だ……
(ジェーン・パウエルは88才で御存命)

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2017年06月14日

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

イタリア映画なのにメインタイトルは日本語で「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」と二段構えでバーンと出る。「鋼鉄ジーグ」は75年で、ちょうどアニメ見てない時期だから良く知らなかったが、イタリアで人気だったのだね。文化が違ってもスーパーヒーローに共通するものは押さえてあるから、見易く興奮する。しかも超人力を使ってATMを壊して金取ってしまうというアンチぶりに胸躍らせてしまう。バットマンの悪いやつより乗れるな。頭の弱い女とマッチョの組みわせというとフェリーニの「道」を思い出すが、それに触れてる批評は見当たらないが、これは当然意識してるはず。映画の世界観に酔って日比谷公園を歩くと、共謀罪反対集会での山本太郎の声が聞こえて来た。超満員で入れなかったが、カラダを張って阻止する、と言っていた。彼に鋼鉄ジーグの力を、、、

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2017年06月11日

残像

アンジェイワイダの遺作「残像」に衝撃を受けた。
岩波ホールというと、学生の頃から「家族の肖像」や「惑星ソラリス」では睡魔に襲われた記憶があって、今回もちょっと恐れていたが、全くその隙も無く、密度の濃い映像がテンポ良く叩きつけられ、圧倒されたままズバッと終わり、映画のテーマの残像を残す。
抑圧されたアーティストの魂の叫びだ。
映像で語るとはこういう事か、と過去の有名作の洗濯物の間に倒れた男や、マンホールの蓋を開けた汚れた顔や、大理石の男やカティンの森の衝撃も思い起こすが、それとは異質な独創的な新しい表現がまたある。女優選びの審美眼も確かだが、そのエロスの匂わせ方がまた。。。

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2017年06月01日

夜に生きる

ベン・アフレックの「夜に生きる」は面白いんだが数年経つと他のベン・アフレックものと混同してしまうかも知れない。すでに「ザ・コンサルタント」と混同している。キャラクターは全然違うんだが、表情が同じで山本太郎と似ているよね、衝撃を受けても敢えて無表情を装うというような芝居が得意らしく、いろいろ変えてくれてもそこが共通しているから見終わった印象が似てしまう。ゴーン・ガールもアルゴも顔が同じで嫌いじゃないんだけど、、、スターなんだから別にいいのだが「デアデビル」懐かしい、あれはゴールデンラズベリーだったらしい、そんなに悪かったか?覆面使ってるから他と混同することはなかろう。「グッドウイルハンティング」ではマットディモンと共同脚本書いている。
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ところで「夜に生きる」で書こうと思ったのはゾーイ・サルダナのことで、アバターやらウフーラ少尉やら緑魔女ガモーラやら経て初めての現代の人間役(というのは僕が見たやつの中でという意味だが)を見たら、こんなにいい女だったの、という驚き。
エル・ファニングも、お姉ちゃんどこ行ったの、というくらいスターになったよな。マリフィセントのアンジェリーナジョリーとゾーイザルダナがカブるな、、、
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2017年05月10日

午後8時の訪問者

ベルギー映画「午後8時の訪問者」は、診療所を任された優秀な若い女医が、当然人種差別なんか思いも寄らない知性と品性を持っているんだが、そのことで災厄に巻き込まれてゆくという、こういうことが同じ文化圏フランス、ルペンの主張の下地になっているのかも知れぬ、と感じた。
また、フランスにはミステリー小説の伝統があり、これも優れたミステリーであるな、と思ったり、この文化のなかで生きてゆくことの息苦しさも感じた。
車の通過音だけで音楽が無く、リアリズムを追求している。主演のアデル・エネルは地味なんで、綺麗な写真を探しているとツイッターを見つけたが、フォロワー252って本人じゃないだろうが@HaenelAdeleで見つかる。
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2017年05月08日

私はダニエル・ブレイク

有楽町でいつ行っても満員で入れなかった「私はダニエル・ブレイク」が午前中になったので念のためネット予約して行くと、高齢の方が予約番号確認に手間取っていた。ちょっと間違えると自分もこの方も映画の主人公のダニエルみたいになってしまう可能性がある。
心臓病で仕事につけなくなった高齢のダニエルが給付金を受け取ろうとすると、役所が手続きにうるさいどころか悪意を持っているかのようにネット手続きを強要し、腕の良い大工のアナログ人間の彼は知らなかったパソコンの操作方法から学ぶが、どうしても最後の確認ボタンでやり直しを指示されてしまうという我々にも身に覚えのある苛立ちに苦しまされる。
これはひどいと思ったのは、何十時間は求職活動をしなければならない決まりなので、自分で履歴書を作って個別に配ってもそれは証明が出来ないから認められず、パソコンにあるフォーマットで履歴書作りから学習しなければ反抗と思われて罰を受けるという役所の仕組みで、手書き履歴書を送った先からはアンタに来て欲しいんだと言われても医者から仕事を止められているから行けないんだと言うと、相手はじゃあ何で求職していたのか馬鹿にするなと怒ってしまう、、、これは地獄だダニエル、、、イギリスだけの話じゃ無いだろう、世界的にダニエルは共感を呼んでいるようだ。

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2017年03月08日

「ララランド」

「ララランド」について何か書こうかと思ったが上映前に見たウッディアレンの新作にブレイクライブリーが出ていて興奮してしまった。
早い!早すぎる否すぎないサスガ。スカヨハの時もマリオンコティヤールの時も思ったが、いい脚本は皆先ずイースドウッドにまわり、いい女優は皆アレンに詣でるのだな……そのシステムが欲しいぞ。
エマストーンもこれの前はアレンだったじゃん、ゾンビランドで見て抜擢したなら尊敬するが。アレンはロストバケーションを見たのか……

「ララランド」は楽しく切なかった。
92年「ネクロノミカン」で暴動のロスに居た時のことを思い出す。

あの天文台へもジャズバーへも行ったなぁ。

オーディションもまさにあんな感じで百人以上やった。

でも、キャスティングの人は来た人全部に「great」と言い途中で止めさせるなんてことは無かった。

僕もとりあえずgreatと言えばいいのかと思って言いながら一人以外全部落とした。

その後有名になった人もいたし、低予算でもかなり名のある人も来たし、実際出ている人は殆どオーディションからだ。

エマストーンもゾンビランドから這い上がって来たコだからリアルだった。

ライアンゴズリングと夢と現実について語るカットバックは、ありきたりのように見えてそうでも無く、緊張感が漂っていた。作品への批判も結構あるようだが、ダンスシーンで消されてしまい、どうでも良くなる。

ダンスで騙されたのかね。騙されない人もいるということか。「リンキングラブ」も負けてないと思った。

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2017年02月26日

「ママ、ごはんまだ?」

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清楚な魅力の木南晴夏「ママ、ごはんまだ?」観たが、一青窈のお姉さんの話なのね。
お母さん河合美智子だって結構気づかなかったが好演だが、若い時はアレ?という感じ。
「痩せた?」というセリフは直した方が良いのでは。
台湾料理を食べたくなる映画だ。
日常描写が丁寧で上手いが、背中になってもワンカットで押すのはホウシャオシェンの影響か。
高校時代の子も上手だったな。

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2017年02月23日

一週間フレンズ

「一週間フレンズ」見て、川口春奈キレイ 山崎賢人カワイイとは思うが、病気のルールがはっきりしない。

月曜の朝、友人関係忘れてていても交換日記が手元にあるのでとりあえず持ってゆくと長谷君が現れた…という部分が省略されていて、いきなり「長谷君だよね」となるから話は早いが興味が薄れる。

でも、お客は二人の味方で、話が甘くても許している感じだ。

友人関係は忘れても勉強の記憶は忘れない、というところが面白くなるのでは…と思うが、それはお客にとっては余計か…

必ず浴衣姿にドキッとする場面があるが、本当に似合ってる?

山崎賢人の浴衣って前にも見た気がする…「ヒロイン失格」か。

「一週間フレンズ」上映前に「PとJK」「ピーチガール」「兄が私を好きで困ってます」「リライフ」とたたみかける高校学園モノ怒涛の予告編攻勢に耐えられる感性を持った者だけが生きのびられる世界に我々は生きているのだ……ろうか、それとも‥

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2017年01月19日

トマトのしずく

「トマトのしずく」は奇妙なサスペンスを感じながら見始める。

幸せの頂点なんて脆く崩れ易いものであろうと感じられ、ハラハラしながら謎を追いかけている。

それがこれなのかという疑問を感じながらも展開につり込まれていて、娘がいるオヤジとしては最後に涙腺決壊。

榊英雄監督と助監督も務める山口晃二と俳優の渡来敏之によるオリジナルのシナリオが良く書けているということだろうし、石橋蓮司さんシブく、吉沢悠くんも爽やか、小西真奈美さんも可愛らしい。

お蔵出し映画祭で7年目に世に出たそうだが、熟成された味わいが出たなんて言いながら、日本映画の環境に想いを巡らせ、7年は長いが公開は実におめでたいことですよね。
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2017年01月14日

ヒトラーの忘れもの

先日、タイトルに惹かれて『ヒトラーの忘れもの』を観たが、内容は期待していたものとは違ったが、悪い内容というワケでは無くむしろ良いんだが、辛い体験となってエンタテインメントを求める人には勧められないが、それをそのまま書くと動員にとってはマイナスになってしまうだろうが、無視されていい映画では無いが、『地雷と少年兵』では僕でも観なかったかも知れないが、確かにヒトラーの忘れものの地雷がデンマーク海岸に何十万個もあって、それを手探りで除去しなければ帰れないナチ少年兵が可哀想で可哀想で、こんなことは映画にならなければ分からんかったよ……くらい書けば、動員はプラスマイナスでプラスになるかも知れないな……

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2017年01月06日

若者のすべて

ヴィスコンティ「若者のすべて」は初見。

公開時より10分長いらしいが、これを10分切って、当時誰か正確な批評が出来たのか疑問である。

たいへん迫力あって胸打たれてヴィスコンティを全身に浴びた感じはするが、脚本の詰めが甘いと思われ、言いたい事が先走って物語の進行に納得がいかない部分がある……という言葉を巨匠の傑作とされている作品に向かって言って大丈夫?と思いながら言うが、この作品はリアリズムなんかでは無い。

ネオリアリスモの代表格と(ネット情報では一部。正確にはデカダンの初期に)されてはいるが、貧乏な南部の五人兄弟が母と一緒に大都会のミラノに移住して来て労働して…という前半の展開は「自転車泥棒」のようなリアリズム貧乏物語だが、娼婦には見えない娼婦という設定のアニー・ジラルドを巡ってレナート・サルヴァトーリの兄とアラン・ドロンの弟が三角関係になり憎み合い、兄がボクサーとして転落、弟がやりたくないボクサーでチャンピオンになったその日に兄は…という展開は、まるで海彦山彦の神話の世界のような伝説的な悲劇になって来て、それを大スターが真実の激しい芝居で演じるのでこちらは共感というより驚愕しながら息を呑んでハラハラ見つめてショックを受けている。

前半と後半とでは違う世界観になっているのに大俳優と大監督の力技で引込まれる。

撮り方も大聖堂の屋根のシーンなど、象徴的で絵画的になってくる。

時代が違うからそのように分析出来るが、同時代であったらどうなのか。
57年後の今でもアラン・ドロンの美しさに幻惑される。こんな聖人はおらんだろと脚本上は思えても、アラン・ドロンが演っているんだからおるだろと魅入ってしまう。
ああ太陽がいっぱいだ……

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2016年12月31日

2016年マルの映画

2016年マルの映画あげておこう……「マイファニーレディ」「独裁者と小さな孫」「あの頃エフェル塔の下で」「リトルプリンス星の王子様」「ピンクとグレー」「ブリッジオブスパイ」「空人」「クレイジーファミリー」「グリーンインフェルノ」「のようなもののようなもの」「ヘイトフルエイト」「サウルの息子」「ベテラン」
「IT FOLLOWS」「ザ・ウォーク」「パディントン」「オデッセイ」「フォースの覚醒」「ディーパンの闘い」「キャロル」「ストレイトアウタコンプトン」「アンブロークン」「最愛の子」「エベレスト」
「リリーのすべて」「ちはやふる」「リップヴァンウインクルの花嫁」「家族はつらいよ」「太陽の蓋」「スポットライト」
「レヴェナント」「アイヒマンショー」「殿、利息でござる」
「素敵なサプライズ」「ヒメアノール」「神様メール」
「デッドプール」「FAKE」「テンクローバーフィールドレーン」
「裸足の季節」「ズートピア」「マネーモンスター」
「帰って来たヒトラー」「ロストバケーション」「貞子VS伽倻子」
「ブルックリン」「死霊館エンフィールド事件」「ニュースの真相」
「君の名は。」「トランボ」「ハドソン川の奇跡」「グッバイサマー」
「オーバーフェンス」「スタートレックビヨンド」「編集者パーキンズに聞く」「溺れるナイフ」「この世界の片隅に」「貌斬り」
「私の少女時代」「手紙は憶えている」「メンインキャット」
「ヒッチコック/トリュフォー」……多過ぎるな……
あと「スキャナー/記憶のカケラをよむ男」ね。
今日までで旧作も入れて劇場202本で、2回見たのも2本にしたが、それは「ロストバケーション」のみだからいいでしょ。眠ったのも1本にしてあるのは気が弾けるが……DVDは入れて無いけどそんなに数は見て無い。去年は220本で今年も200本越えたが、両年とも前半に1本づつ映画流れているからね……
……来年もよろしく……

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2016年12月05日

Our times『私の少女時代』

『私の少女時代』良かったな〜。ソニョシデ=少女時代とは何の関係も無い。
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原題は『Our times』だから。このところ感銘は受けても泣くことが無くなったのでもうそういう境地になっているのかと思っていたら三回くらい涙出たな〜 油断してたからか……油断して見た方がいいんだろうな。

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2016年10月02日

ジョニーは戦場へ行ったJony got his gunトランボ〜ハリウッドに最も嫌われた男Trumbo真実の瞬間Guilty by Suspicionヘイル、シーザー!Hail, Caesar!

1  Jony got his gun
『ジョニーは戦場へ行った』は73年日本公開で、父が試写で見て来て家で講談のように涙ながらに再現してくれたので見たような気になっていたが、半年後高3始めに実際にみゆき座で見て再度感動して脚本・監督のドルトン・トランボの名前は神化した。
戦争で芋虫のようになってしまった病院での現在はモノクロ、過去の思い出は美しいカラーという対比が斬新に思い、その年撮った8ミリ映画で真似した。
受験勉強で辛い現在は白黒、1年生の頃の恋はカラー、その時失恋したので今現在は好きな人にコクれないで勉強に励む俺は悲しいぜ!という『水色の日射し』は文化祭ではイマイチ受けなかったが(前年のコメディは受けたが)、読売新聞主催の”日本を記録するフィルムフェスティバル”高校特別部門では入賞して、大島渚さんの総評「髪の長い男の子が公園でジーパンはいて恋する映画ばっかり」の仰る通りで赤面してしまったけれど、映画たくさん見ながら映画も作って受験は突破したんだ俺は! というのが暫く自慢だった……て、『トランボ〜ハリウッドに最も嫌われた男』の感想書こうと思ったんだが……

2  Trumbo
レッドパージで映画界から追放されている間に偽名で書いた『ローマの休日』や『黒い牝牛』がアカデミー賞を取っちゃいましたという実力脚本家ドルトン・トランボを描いた『トランボ〜ハリウッドに最も嫌われた男』には、彼が66歳で生涯唯一監督した『ジョニーは戦場へ行った』の話は一切出て来ない。
調べたら、本人が若い時に書いた原作小説は第二次大戦前に出版したが発禁に近い絶版、戦後再出版したが朝鮮戦争の時にまた発禁ということで“戦争立国アメリカ”の敵だったんだなトランボって、だからここまで苛めたんだな、ハリウッドに嫌われたじゃなくてアメリカに嫌われたのだと思う。
もしジョニーに触れたらその話が軸になって、ここで中心に描かれている「仕事が厳しくなった家長を家族で支えた話」が薄くなってしまうだろう。
ダイアン・レインがいい奥さんなんだよね〜 
アカデミー賞中継を狭いリビングで見ていて家族で万歳する場面が楽しい。
多分アメリカではジョニーはそこまで有名な映画では無いのだろうし、ブライアン・クラストンがアカデミー賞の候補になるくらいのメジャーな映画でこれをやっている痛快さで許す。
後は自分で調べろという感じで、もっと実態を知りたくなる。
不運で辛い人生の映画なのに、ずっと羨ましく思って見ていた。
ウラヤマシイのはアメリカの映画界かトランボの才能か……両方だな。
『ローマの休日』の名場面が一瞬出るが、やっぱり天才だぁ。でも役者(ヘップバーン&グラント)も監督(ワイラー)も一流だから……
フランク・キャプラは鼻つまみ者のトランボが書いたって分かったら降りたんで、ワイラーが手を挙げたんだって。キャプラ〜

3 Guilty by Suspicion
『真実の瞬間』(91)では、ハリウッドでレッドパージにあって追放されたスタジオ映画監督をロバート・デ・ニーロが演じていて、仕事が無くなりマチバ西部劇の現場に立つシーンがある。
カウボーイの兄ちゃん俳優なんか彼のことを知りゃしないし、カメラマンも素人っぽく、荒野のオープンセットも裏が作られてなく侘しく、スタッフらは指示待ち顔で凍った現場。
一流の現場では、監督が現れた時には段取りが出来ているから、偉そうにアクションかければいいようになっている。
だが彼は腐ることなく芝居のポイントやカメラ位置をハッタリなく的確に指示し出すと、スタッフらが「おっ、この監督は違うぞ」という雰囲気になってキビキビ動き出す。
現場が息をし始める瞬間……カカ、カッコいい!と30代監督のワタシは思った。
こんな人にワタシはなりたい、と。
『夕日に向かって走れ』のエイブラハム・ポロンスキーがモデルだと永年誤解していたが、今回調べると『愛しのクローディーン』『がんばれ!ベアーズ大旋風』のジョン・ベリーだと分かった。
調べると更に面白いが、情報が少ない。
ベアーズは日本ロケだから、会った人もいるんじゃないのかな……

4  Hail, Caesar!
『ヘイル、シーザー』は『トランボ〜ハリウッドに最も嫌われた男』の世界を、コーエン兄弟が料理するとこうなる、みたいな奇妙な味わいがある。
ヘレン・ミレンがトランボで演じた意地の悪い羽根帽子の評論家は、双子になってゴシップを追いかけている。
実際は興行を左右するほどの権威を持った姉妹批評家がいたそうである。
ハリウッドテンらしき秘密の会合場面も出て来るが、彼らは大スターのジョージ・クルーニーを誘拐して洗脳し、ソ連の原潜で逃亡する……という彼らのことを揶揄する場面は、これも映画のセットなのかも知れない、と思わせる人工的な撮り方で、チャニング・テイタムがジーン・ケリーみたいな水兵ミュージカルで見せたジャンプを伏線にして原潜に飛び移るという……説明しても訳分からないが面白い皮肉か。
ハリウッドのパラレルワールドのようで、スカヨハも水着の女王やってるし、大金と大スターを惜しげ無くつぎ込み遊んでいるのだが、トランボの方にB級映画会社の社長役でコーエン兄弟常連ジョン・グッドマンがコメディ・リリーフぽく出ているので、二つの世界が妙にリンクしてしまう。

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2016年09月18日

カープ優勝を広島で体感

10月に広島で入る予定の婚活映画の地元オーディションで広島入りした日の夕方、地元俳優の皆さんもソワソワしている。
あ、もちろん無関心の人もいるし、子役なんかサッカーファンだったりするが、終わってお好み焼き村で優勝の瞬間をテレビで皆が共有、樽酒も振舞われる。
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殆ど分かっていてもハラハラさせ、泣かせます、新井、黒田‥街へ出ると中心街では歓声上げてハイタッチしてる。
僕も可愛いカープ女子たちとハイタッチして、お祭り気分に浸りました。
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そして後日、広島駅で優勝記念スタンプを台本に押す。
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現地オーディションの前に「君の名は。」を見た。
何故か自分の監督デビュー前に見た出崎統監督「エースをねらえ!」を思い出したな‥
ラストは2年前に流れた日韓合作「雪明かりの恋」のラストを思い出した‥極私的な感想なのでお気になさらず‥爽やかな映画でした。

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2016年08月26日

脱脱脱脱17

評判の『脱脱脱脱17』を見たらKsシネマほぼ満席、次の映画のスタッフが何人か来ていて、18才の松本花奈監督を紹介してもらった。
彼女が12才の時に『日輪の遺産』に出演した時の佐々部組スタッフが共通しているのだ。
去年、高3の時に撮ったそうだが、自分が高3の時のものと比べると随分違うな……当たり前か……テーマは卒業。

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2016年08月14日

スローなブギにしてくれ

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81年の『スローなブギにしてくれ』は当時見なかった。見たくなかったのだ。

70年代の学生時代、藤田敏八の秋吉久美子モノは好きだったが、日活に入ってもパキさんは人気があり過ぎて先輩たちが独占して助監督には就けなかったからちょいとスネてしまい、別にいいやという気持ちになっていたのもあるが、自分が目指そうとする方向とは傾向が違うと思うようになってきて、大林さんは見ても、角川という大メジャーに進出したパキ作品は敢えて見ないでいた。

監督になって以降は呑み屋で会ったり結婚パーティに来てくれたりして親交はあって、『海燕ジョー』や『リボルバー』は見たが、これだけは見ないままになっていて、35年後「角川映画祭」でやっているので、今見ないと一生見ないなと思ったので見たら、やっぱり結構面白いのだな。
今見た方が面白いかも知れない。

山崎努が女子高生の浅野温子を拾って車に乗せるが反抗するので高速道路で棄てて後から追って来たバイクの古尾谷雅人が助けて福生で同棲になる。「限りなく透明に近いブルー」の街だ。
高速道路で車がビュンビュン走る脇で移動レール撮影も凄いが、猫を路肩から放り投げたりは、今では出来ない撮影だろう。
(入社した年に「高校大パニック」で浅野温子と、「人妻集団暴行致死事件」で古尾谷雅人と仕事しているのが、もう一つの見ない原因だったかも知れない。同期の友人が出世し過ぎると眩しくてまともに付き合えないという心理と近い。こちらはまだ助監督だ、という……)

片岡義男の原作を幾つか繋ぎ合わせているが、主題歌の「うぉんちゅー、俺の肩を抱きしめてくれ 生き急いだ俺の夢を憐れんで」という歌詞に驚くほど忠実に物語は進み「人生は自分を愛しているだけの悲しいゲーム」という話を分かり易く撮っているが、南佳孝のバブル的メロディとはチト違和感があるカッコつけないリアルビンボー映像で、観客の共感を呼ぼうとか女性に受けようとか全く考えて無いのが潔く新鮮。
自分勝手な山崎努が女たちからモテまくるのは監督の分身か……

後半1時間は殆ど予想つかず、くっついたり離れたりで、いつエンドマークが出るかというサスペンス…現場で悩みながら撮っているので全く退屈しないが、ラストシーンだけが分からない。
海から車が引き上げられ、山崎努が濡れそぼり浅野温子らしい女が車の中で死んでいる。
その前は古尾谷の子供を妊娠した浅野が腹の痛みで倒れて空を見上げる、というところからラストシーンになるから、これが幻想なのか、時間がジャンプしたのか、全く分からないように繋いで空撮で終わる。

それで結局は「スローなブギにしてくれ」という歌自体をパキさんはどう感じていたのだろう?と映画館の表に出て、少し考えながら歩くと突然「八月の濡れた砂」のメロディが聴こえて来たのであった……
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「桃尻娘」の竹田かほり。他にも日活勢は宮井えりなとか、高橋明さんとか出ている。

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2016年08月04日

ブレイク・ライブリー「ロストバケーション」&「アデライン」

告白するとブレイク・ライブリーの「ロストバケーション」を試写で見たのに劇場でもう一回見たのである。ファンだから。
「アデライン 百年の恋」でやられたので。
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この人がひとりでサメと戦うんですよ、水着で。見るでしょ。
前から4列目の真ん中で。満足しました。
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時々、アデラインがちらつくのです。
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2016年07月27日

人間に賭けるな/孤独の賭け

渋谷シネマヴェーラで渡辺美佐子がムショ帰りのヤーさん待ちのイキな姉御演じてる旧日活白黒映画「人間に賭けるな」(64年)見たが確かに地味な傑作だった。
藤村有弘が競輪に没頭してゆくギャンブルものでロマンポルノの構造に近いものがあって、渡辺美佐子との濡れ場をスペクタクル化している。
渡辺美佐子の浴衣の着こなしが見どころか。
前田満州夫監督ってその後テレビのプロデューサーに転身して池田敏春さんの「MISTY」やってるのは調べられるが、日活の先輩で誰もこの人のことを噂していた人がいないんで全く知らなかった。
結城美栄子もこういうポジションの女優だったのね。
競輪選手の川地民夫をやめさせて結婚しようとしている渡辺美佐子のカタキ役で充分力がある。
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佐久間良子が美女パワーで成り上がる東映「孤独の賭け」(65年)も天地茂で二度テレビドラマになって最近は伊藤英明でもやってるから相当面白い筋書きで飽きない。
大原麗子のデビュー作で不良娘やってるが、殆どその後と変わっていない。
小林千登勢も密かに天地茂を想うのがモロ分かりで良かったが、子供の頃、小林千登勢が好きだったのを思い出した。
そう言えば渡辺美佐子も結城美栄子も、もちろん大原麗子も子供の頃気になって目が追いかけていたよな、というのを思い出した。
単にませていたのか、彼女たちの芝居の力がそうさせていたのか……
美女パワーが戦後日本経済の内需拡大を支えていたというのも良く分かる物語だ。
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2016年07月26日

ここんところ……

ここんところ世の中の空気がまた変わり、日本はまた新たなパラレルワールドに踏み出したような気がしている……いったいなんなんだ都知事選にポケモンGOは……尊皇護憲の旗は見えているか……

先日下北スズナリで燐光群「ゴンドラドランゴ」を観たが、分かり易くて面白かった。
坂手さんはブログでネタバレ警戒しているふうだが、「オヤジ転校生」と呼んでもいいですか。

韓国大作「暗殺」は凄いんだけど、ハ・ジョンウたちの日本語は吹き替えた方がいいんじゃないの、でもその予算勿体ないのか日本人これ見ないし……

「ふきげんな過去」の前田司郎は舞台みたいに笑わせてくれないとさすがに客入らないでしょ……

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2016年07月21日

浅野順子さん

大橋巨泉さんのご冥福をお祈りしつつ奥様のことも思い出しているんだが、書いていいんだよね、鈴木清順「けんかえれじい」のヒロイン浅野順子さんだって、殆ど触れられないけど……
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浅野順子は人気沸騰間際に21歳で巨泉さんと結婚引退したから、忘れられてしまったのか、でも、レコードも出していて、黛ジュンと同世代だから続けていたら天地真理の地位をうかがうクラスのトップアイドルになったろうと思うんだがな……でも、歌は相当だった記憶が……内藤洋子と双璧をなすというか……
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2016年06月18日

ロイヤルナイト

「ロイヤル・ナイト」見たが、ルパート・エベレットが英国王やっていて「英国王のスピーチ」のコリン・ファースと並んで「アナザーカントリー」のイギリス美少年コンビが二人とも英国王になったよね〜と話しても乗ってくれる人が近くにいないのに気づく。

リリベット(エリザベス)はサラ・ガドンで「複製された男」「ドラキュラゼロ」の美女だが、ポスターの訴求力がイマイチで、この映画が良くある王室コメディみたいに感じてしまいがちだが、イギリスの終戦記念日その日を描いた大作だった。

日本の敗戦記念日とは随分違いますよね。

お祭り騒ぎで街中無礼講でこの夜はナンパ自由みたいな空気がウラヤマしい。
「ヤンクス」も思い出した。

玉音放送をパブで聞いて、神妙にしているなかでも文句つける奴もいたりする。
多分、この史実から「ローマの休日」が生まれたのだろうが「ローマの休日」の方が史実に近く感じてしまう映画ファン。王女がヤクザの頭を後からボカンするところがあって、あ〜あのギターで叩くところだよな〜みたいな話題もあり、近々公開の「トランボ」に繋がってゆく……
そういえばサラ・ガドンは最近「クイーン」で女王演じたヘレン・ミレンとも似てるな……

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2016年06月14日

世界から猫が消えたなら

「世界から猫が消えたらなら」では、猫は消えない。
電話と映画が消える。

突発的脳腫瘍で明日死ぬ運命の佐藤健の前に、本人ソックリの悪魔が現れ、何か一つ世の中から消したら一日だけ生命が延ばせる、オレが決めてやる、面白いから電話にしよう、と言うと、人々の持っている携帯電話がグニャグニャとなって砂と消え、携帯販売所もイリャニトゥかインセンプションみたいな洒落た表現で消える。

そして電話にまつわる恋人との思い出も消え、元カノの宮崎あおいとは出会っていないことになるので、映画館に勤めている宮崎には知らんぷりされる。

二人はかつて南米らしいところへ旅している時に、やたら明るいバックパッカーと友だちになり、路上での別れ際に感極まる(こういう思い出は確かにある。旅で出会っただけの美しい友情がリアルに描かれている)が、別れた1分後に彼は交通事故にあって死んでしまった。
宮崎は滝を前にして「絶対生きてやる」と泣きながら叫ぶが、どうやらそれが二人が別れたキッカケになっているらしい。
そういう思い出も消えてしまったので替わりに一日は命が延びた…

書いていると苦痛だが、見ていた時の苦痛に比べれば、何故苦痛だったのかを考えるので、経験を批評する楽しさも生まれる。
そのために書いている。

書いていると「何かを犠牲にして一日だけ命を延ばす事にどんな意味があるのか考える暇を与えられないままの佐藤健が、そのため世界から電話を消した場合どんな事になるのか想像もつかないのに、電話を消す決定と、そのため起きたとんでもない事態への責任を悪魔に強要され、他に選択肢が無い」のが我が事に感じられるように上手に撮られていたのが、僕の苦痛の原因だったと分かった。

そう考えない人にとっては苦痛では無く、単に悲しく切ない物語だと感じるのかも知れない。

続いて映画というものが同じ理由で消えるので、映画オタクで映画の楽しさを教えてくれた濱田岳との思い出が消えてしまう。映画を仕事にしている者にとっては更に苦痛だ。

毎日映画を見せてくれても永遠に続くと思っていた濱田岳が働いていたDVDレンタルショップが本屋になる。そして、最後の日、猫を可愛がって亡くなったお母さんとの思い出が描かれ、原田美枝子と奥田瑛二の両親と自分の、とても美しくはかない物語が語られてゆく。
猫を消したら、こうしたお母さんや家族との思い出も消えてしまう…そう考えながら見ると最早これは拷問だ…という事が分かって、佐藤健はこれ以上、生きなくても良い、死を受け入れる事にする、猫は消さなくても良いという覚悟を決める。
この精神的拷問から解放され、死ぬ事が分かって生きている事をかみしめて死ねるから、幸せな方だ、と自分に言い聞かせ、主題歌が流れる。彼は覚悟して死んでいったのであろう……。

どの画面もしっかり美しく撮られ、俳優も水準以上の芝居を見せてくれるので、繰り返される美しい音楽が更に苦痛を倍加した。仮に消すものが電話や映画とかではなく、タコベルだとか横浜家系ラーメンだとかユニクロの黄色いTシャツだとか15センチ定規だとか、そんなようなものであったら、面白い試みだと思ったのではないだろうか……これは拷問だと感じ無いで見られた人、クリスマスキャロルのような現代的寓話だと感じられた人は、切なく泣けるのであろう。

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2016年05月17日

全国同時多発ピースリーディング

「レヴェナント蘇りし者」は凄いです。アカデミー賞当然。見物。CGIなのか実写か全く分からん。でも、文句つける訳では無いが、見終わって、普通、死ぬよね、という気が……もう一回見たい。

あと、昨日と今日、息子が明大で全国同時多発ピースリーディングに参加しているので宣伝に協力。
安倍VS岡田の滑舌悪いラップ合戦が面白いらしいので見に行こう。
「海の向こうで戦争がおっぱじまる」@明治大学和泉キャンパス第三校舎2016年5月15日 14:00/18:00

で、見た↓
いま「憲法9条が好きだ」と言え無い雰囲気があると真面目サヨクが理屈っぽく長々訴えて退屈してくると、ヘラヘラしたアベちゃんがラップで「守るけどヤレるけどヤラないんだよ」と言ったら、サヨクに共鳴していたノンポリが「俺、いま分かった、全部分かった、その方がいい、このヒト考えてる」と寝返る。
……確かに日本の実態を戯画化している。
政権は「ヤレるけどヤラない」「それが守ること」という雰囲気を醸し出し、平和勢力を護憲一本槍の頑固者として孤立化させる。
「ヤレるけどヤラない」とは「絶対ヤラない」のではなく「ちょっとだけヤってもいいだろ」という本音を隠しているだけなので話がかみあわず、議論に応じないからデモすると、叫ぶだけじゃなくて議論しろよと大人ぶる。
戦争に「ちょっとだけ」なんて有り得ないと、実は知っているくせにハッキリ言わない。
本音を引きずり出して、ちょっとだけなら戦争くらいしてもいいでしょ、とでも言わせないと駄目なんだ…でも、実は同じこと言ってる「戦闘地域に後方支援で弾薬運んでもリスクは無い」という嘘を堂々と。
堂々と言ってるから嘘も本当に思わせてしまうというやり方で、戦争という言葉を使わずに…何とかして本音をあぶり出して、その危険性を訴えていかんといかん。

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2016年04月03日

マジカル・ガール

『マジカルガール』ネタバレ注意
スペインの少女が日本の魔法少女アニメが好きで……という話題にひかれパロディっぽいものかなと予想、天使のような映画を想像して行ったら悪魔の映画だった……ヤラレタよ……心が痛むよ……だって、その子は白血病で元教師の父親と二人暮らし、見る予定の人はここで先を読むのを止めようね……日本語のアニメ主題歌を鏡の前で踊っていたらバッタリ倒れ、父親が日記を読むと魔法少女のドレスが欲しいと分かったがン十万、それをゆきずりの情事の女を恐喝することで金を得ようとするが、その女も問題あって……と悪魔の連鎖……最後は「ヒド過ぎる」と思わず呟きたくなる……
見る人は覚悟して見て下さいね。

kaneko_power009 at 10:14|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)